1061. インベージョン
《ネタバレ》 素直に楽しめました。設定的にも表現的にも、流石に原作のトーンを残しているので古さは否めません。でも、随所を現代風にアレンジし、緊迫感ある流れを作り出しているように思います。 やはり人間というものは、異質なものや異形のものに恐怖するのですね。そして、排除しようとする。しかし、力関係が逆転すると当然の如く逆の図式が形成される。愚かな永久運動の始まりというわけです。 ただ、過去の映画化作品はその時代背景から冷戦や東西関係を象徴していたわけで、本作はその後の新たな争いの構図、より混沌とした構図を象徴して然るべきと思うのですが、何せそれほどの長尺ではないわけで、少し急ぎ足な感があります。 まぁ、それでも退屈することもなく、また、ニコール・キッドマンの美貌を堪能しつつ過ごせる90分強でありました。 ちなみに過去3作の映画化作品… 最初の作品を昔観たような観なかったような… 記憶がはっきりしないので比較はできません。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-03 17:07:34) |
1062. デッド・サイレンス(2007)
人形の持つ恐さっていうのは、洋の東西を問わないのですね。魂が籠るって感覚もかな? なかなかにスピーディな展開、お約束どおりに襲ってくる化け物、被害者の悲惨な死に顔などなど… 実にオーソドックスな作りです。上手く纏まっていると思います。もちろん、この手の作品ですから突っ込みどころのオンパレード。でも、そこらへんを全部理路整然としちゃったら、そもそもこの手の娯楽性の強いホラーなんてものは成立しない訳で、ですから結果◎です。皆さん、高評価のオチもまずまずですしね。 それにしても、作品登録お願いしないとダメかな?って感じで検索してみたのに、30人近い投稿。こちらのサイトでこの手の作品にこんなに多くのレビューが寄せられているとは… そのことが一番ビックリ! [DVD(字幕)] 6点(2009-01-03 16:22:07)(良:1票) |
1063. インランド・エンパイア
劇場公開期間が思いの他短く、観損ねていた作品。何としても観たかったのでDVD予約購入!と、まぁここまでは気合が入っていたのですが、何とも難解な3時間のリンチ・ワールド。まだ1回しか観ていないので消化不良です。 初めから何が現実で何が非現実なのかが不明瞭。でも、そこの整理に腐心してしまうと全体の世界観が把握できなくなってしまう。だから、まずは感性で観賞するしかないのではないかと。そして、2回3回と観ていくうちに絡まっている糸が解れていくのではないか…と、期待というか切望というか、とにかく何回か観てから再度投稿したい作品です。 それにしてもこの監督、まさに「鬼才」ですね。 [DVD(字幕)] 8点(2009-01-03 15:32:35) |
1064. 犯人に告ぐ
見応えはあります。テレビや映画の刑事モノにありがちな荒唐無稽さは散見されるものの、全編に溢れる緊迫感はそれを忘れさせてくれます。 それもこれも原作の秀逸さの賜物?でも、いかに原作が優れていようと、映画化されれば殆どの場合一人歩きしてしまうもの。やはり、この場合は監督を始めとしたスタッフの作り込みの確かさ故の出来栄えなのでは? [地上波(邦画)] 7点(2009-01-02 11:41:03)(良:1票) |
1065. ヒットマン(2007)
細かく言い出せばいろいろあるかもしれないけれど、あまり酷評はしたくないです。 何故なら、ただただカッコいいから。ストーリーだとか映像表現だとか、あまりこだわらないで、アクションゲームがベースの作品として、只管視覚的に楽しむと言う条件付であれば、及第点以上の作品じゃないかなぁ? [DVD(字幕)] 7点(2009-01-01 20:57:44) |
1066. ゾンビーノ
《ネタバレ》 最近作られているゾンビ系作品の殆どがダメダメなのに、これは出色の出来と言っていいのでは? 基本的に、人間の身勝手さ、醜さを「ゾンビ」(=「弱者」?)との関係性を通じて批判した社会派作品と言えばいいのでしょうか?そのテーマは、「猿の惑星」や「地球最後の男」に相通じるのではないかと思える訳です。 異質なものは恐怖の源であって、人間は大昔からその恐怖を排除することに必死になって来たわけで、しかしながら、異質なものから見ればこちら側も異質なわけです。 その境界を越えた「愛」が全てを救うなどと言う気持ち悪い台詞は言いたくありませんけれど、少なくとも「理解」や「受容」を忘れることは自らの正当性をも危うくさせるということなのでしょうかね? [DVD(字幕)] 7点(2009-01-01 20:33:25) |
1067. 童貞ペンギン
面白いんですけどね、ちょっと退屈かな?ナレーションも台詞も面白いんだけど、いまひとつ爆笑できない。やっぱり原語で理解しないとダメかな? 思いの他、ハートウォーミングでびっくり! [DVD(字幕)] 5点(2008-12-14 22:11:55) |
1068. ミスト
《ネタバレ》 このB級テイスト。キングらしい救いようのない結末。 本当の怪物はお父さんだったのですね。大好きなお父さんは、実は一番恐ろしい魔物だったのですね。オジサンの手を離さないでいた方が良かったのかもしれませんね。 宗教狂いのオバサンは恐かったし、皆を扇動して死へ誘うかのごとく突っ走ってたけど、実はお父さんも別の扇動者だったわけで、結局どっちもどっちってことなのかな? つまりは、この作品、主役は実は主役じゃなくて、本来なら死に急ぐ脇役なはずの人々にスポットを当てたんじゃないでしょか? 個人的には「霧」の中の恐怖は具現化しないで欲しかったな。漠然とした恐怖として描かれていれば、もっと高評価出来たかも。 点数、迷います。一応7点だけど、少し辛いかな? [DVD(字幕)] 7点(2008-11-10 01:00:59) |
1069. 1942 怨霊
少なくとも類似作は2本ありますね。作品名を言ってしまうとネタバレになります。 でも、ちょっとだけ違うのがラストシーン。そこを観れば、「あぁ、あれはそういうことだったのか」と納得できるでしょう。そのラストシーンこそが、この作品の最大のセールスポイントでしょうね。確かに、そのアイディアは新しい! 途中の妙にコミカルな演出が、思い切り滑ってますね。それがなければ、努力賞でもう少し加点したいところです。 [DVD(邦画)] 4点(2008-11-04 23:23:14) |
1070. ミートマーケット/地獄からの脱出(OV)
《ネタバレ》 厳しいですね~、もうちょっとなんだけどなぁ。 ヒロインの幻覚(?)が出たあたりで、「むむ!これは新しいぞ!」と期待してしまいましたが、結局ネタバレなしで「皆さんのご想像にお任せ致します。」的な終わり方。そりゃあないでしょどっちなんだよ、って感じ。 そうなってくると、そこに至るまでのどうしようもない展開や演出がとんでもなくひどいものに思われてきて(実際かなりの低レベルなんだけど…)、結果「駄作」!と断じざるを得なくなってしまう。まぁ、とにかく緊張感のないホラー作品でございました。 ちなみに前2作は未見。観ることはないでしょう。 [DVD(字幕)] 3点(2008-11-03 14:24:47) |
1071. 鉄板英雄伝説
どうしてもこの手の作品にはシモネタが出てしまいますね。だから、パロってる作品群のタイトルの割には、お子様との観賞には不向きです。 で、私自身この手のおバカ映画は大好きなので酷評は出来ませんね~。頭空っぽにして楽しむと言う前提付きながら合格点かな?正直、こういうのって作るの難しいと思うんですよ。ここまで笑わせてくれれば十分じゃないかと思います。 もちろん、こんなもの許せないという方の方が多いんでしょうね。それはそれで仕方ないです。元ネタに失礼だし、しかもシモネタ混じりじゃあね。でも、やっぱ面白いから6点献上。 ちなみに、邦題の意味、私には不明です。 《追記》邦題の意味、「鉄板」について私は知りませんでした。ここに来てCMに使われてるのを見て調べてみたら、「間違いない」とか「固い」「確実な」とかいった意味に使われるんですね。ジャパニーズ・スラング?知りませんでした。これって常識だったの? [DVD(字幕)] 6点(2008-11-03 14:05:27) |
1072. スタンドアップ
「観賞環境」を「映画館」としましたけれど、地元の県主催による「男女共同参画キャンペーン」の上映会(県営ホールでの上映会)にて観賞しました。 そういう趣旨で観にいった訳なので、セクハラとかジェンダーといったテーマの作品という先入観たっぷりで観てしまったのですが、ストレートに「家族愛」の作品であると同時に、アメリカ社会が綿々と抱き続けている問題と言いますか、アメリカ人そのものが何時まで経っても捨てられない様々な問題について、より大きな視点で描かれている作品と感じました。 とにかく出演者たちの演技が素晴らしい。それだけで惹き込まれますね。全体の流れとしては、かない端折り過ぎて(といっても2時間の長尺ですけれど)理解してもらえない部分も多々あるかと思いますけれど、ベースになっている実話は何十時間の長尺にしようと決して語り尽くせはしないだろうことが容易に想像出来るだけに、ここは出演者たちの素晴らしい演技と監督の表現力(一部力技的な部分もありますけれど)をまず賞賛したいと思います。 邦題は直接的過ぎますね。原題の方が本質的かな?でも、直訳すると「北国」だし、何か雰囲気違いますよね。やっぱり「スタンドアップ」の方が相応しいかなぁ? [映画館(字幕)] 8点(2008-10-26 08:47:12)(良:1票) |
1073. P.S. アイラヴユー
原作未読なので、この作品の本当の魅力が分からないのかも知れませんけれど、感涙の感動作としては受け入れられませんでした。 何かひっかかるんですよね。感情移入が難しい。ヒロインのキャラクターも、最愛の夫のキャラクターも、彼女を取り巻く人々も、どうしても好きになれない。 純粋な感覚に満ち溢れた若い女性層であれば、きっと大いに感動できるのでしょうね。 感動できなかった自分が少し残念でもあり… でも、もう少し日本人的感覚で作られていれば、きっと素直に感動できたと思うんだけどなぁ… [映画館(字幕)] 6点(2008-10-24 00:50:24) |
1074. スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ
観る人、選びますね~!でも、これはこれで面白いんじゃないかな?二度と同じ手は使えないだろうけどね。 全体として、「喜劇」として作られた「喜劇」よりもよっぽど笑える。その実、とんでもない悲劇ではあるけれど…。 ま、おふざけワルノリ作品と割り切れば、昨今の数多送り出されている型にはまった邦画に比べりゃ出色の出来栄えと言っていいかも。 強いて言わせてもらうなら、もっともっと、これでもかって言うぐらいワルノリして欲しかったな。 [DVD(字幕)] 7点(2008-10-15 00:50:42) |
1075. ザ・デジャヴ<TVM>
これはデジャヴじゃないですよね。予告編はデジャヴの連発のように作られてるけど、中身は全然デジャヴじゃない。この広告はちょっと許しがたいな。 ま、ストーリー的にはそこそこ面白いと思うのだけれど、何か釈然としないものが残るかも。そう、やっぱり少しでいいからヒネリが欲しいな。ストレート直球の展開は、誰でも読めそうな感じ。 [DVD(字幕)] 5点(2008-10-15 00:10:17) |
1076. 死の森
何と言ったらいいんでしょ?この作品、ネタバレ厳禁ですね。 冒頭、緊張感とともに幕があけ、その後陰惨な事件が起き、犯人の狂気が映し出される。その合間には、適度なユーモアを交えた植物学者と助手、そして美しい恋人の風景。 その後、超常現象的な事件の解決。全てが明らかに?いや違う。本題はここから。 で、驚愕の真実!え、え~~~~~っ! 残る感覚はデジャブの如く、思わず漏れる「この結末、どこかで観たかも…」の言葉。 なんだか2本観た感じ。それにしても… 映画だからって… 何でもアリですか? [DVD(字幕)] 5点(2008-10-05 16:01:01) |
1077. ロスト・イン・バトルフィールド(OV)
そこそこ面白いとは思うのだけれど、なにせ初めてじゃない設定。使い古されたとまでは言わないけれど、もうだいぶ使われてしまってますよね、この設定。 だから、初めから何となく結末が見えてしまう。もったいないな。 はっきり言ってマイナーなキャスティング。そのあたりを逆手に取って、緊迫感や臨場感を出して欲しかった。 最後にネタバレしてるのもどうなんだろ?ここは先行してこのアイディアを使った作品同様、謎や含みを残した方が良かったんじゃないかな? [DVD(字幕)] 5点(2008-10-05 15:40:55) |
1078. パルス
点が付けにくいなぁ… 原作の「回路」と比較するのも変だし。別物として考えた方が良さそう。だいたいハリウッド・リメイクとなると大いに雰囲気が変わってしまう。この作品については、何とかテーマを残している気はするけれど…。 まぁ、登場人物に感情移入しきれないというのが率直なところ。もっとも、元々非現実的な現象をキーにしているのだから、感情移入も難しいのだけれど。 ただ、原作ほどシナリオや演出をひねりまくっていないので、ストレートにホラー作品として楽しめますね。この点数はそういう意味の点数です。 ハリウッドの人々は、ホラーに限らず日本映画のどんなところに魅せられるのだろう。結局、日本人の感性は欧米人には本質的には理解されないのかな? [DVD(字幕)] 5点(2008-10-05 15:12:53) |
1079. ホワイトロスト
《ネタバレ》 登場人物の一人ひとりが全く魅力なし。やってることも愚かとしか言いようがない。 彼女は彼のどこがいいのか。彼は彼女をほんのわずかでも大切に思っているのか。 保安官だって、動きは鈍いし助手との関係がイマイチわからない。命令も変なら、守らない助手も変。ついでにオペレーターは単なる野次馬。 で、説明されるまでもなく、森で起きることの全てはドラッグが引き起こした幻覚や幻聴であることが明らかなだけに、このシンプルなストーリーと閉鎖空間でのパニックを表現するには、少し舞台劇的な演出が必要では?役者さんたちの演技は今ひとつだし、シナリオだって少しはひねって欲しい。 これ、ホントに実話?「オープンウォーター」の監督さんですよね?まぁ、これは実話ってことで少しは納得できるけど…。 テレビドラマかと思ったら、どうやら劇場版らしい。これをお金払って見せられたら、普通怒るんじゃないかな~? [DVD(字幕)] 2点(2008-10-05 14:37:32) |
1080. ザ・スナイパー(2006)
キャスティングの割に、どうにも薄い作品ですね。つまんない!と切って捨てるにはもったいないけれど、どうにも表面的というか深みがない。もう少し背景を描いた方がいいんじゃないだろか? なんだかすぐに記憶から消えてしまいそうな作品だなぁ… [DVD(字幕)] 6点(2008-09-30 01:12:10) |