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プロフィール
コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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1061.  ポルトガル、夏の終わり 《ネタバレ》 
ラストシーンが出色の出来でしたね。山の稜線、広がる海、そこに集まる人びと、いつしか海に沈んでいく太陽が、そこに一筋の光る道を照らし出す。それは正にある人生の終わりを象徴する様な、それでいてどこか温かく、かつその先の希望というものさえ感じさせる様な。一人また一人と画面からフェードアウトしてゆき、誰もいなくなったトコロで計算どおりのジ・エンド。このシーンを思い付いたがためにそこに向かって組み立てた、とでもゆー様な話だったかも知れません(静かに心に沁み入る様な好いラストでした)。  このとおり、非常に静かな物語で正直あまり抑揚というものはありませんが、本作にはそれ故のリアリティというものがつくり出せており、そしてそんな中に真摯に繰り出される俳優陣の演技には、それでも随所にジワっとズシリと効いてくる様なパワーというものが大いに感じられました。ポルトガルの情景というのも中々面白いですね(南ヨーロッパ風の乾いた雰囲気も滲ませながら、アフリカに近いというトコロなのか、何とも言えない自然の力強さも持ち合わせている、というか)。心が穏やかになってゆくという様なダウナー系人間ドラマです。私自身は結構好きなタイプ。
[映画館(字幕)] 6点(2020-12-17 19:13:29)
1062.  真・鮫島事件 《ネタバレ》 
元ネタが2ちゃんのヨタ話だとかいうのはどーでもいい。というか、お話の内容・運び方に関してもハッキリ言ってどーでもいい(というレベルの出来かと)。論評すべきは一重に、コロナ惨禍が生み出した時代の徒花、リモート・ホラーという形式についてだろう。今般のリモート状況をウリにしたホラーというのは短編・ドラマではチラホラ出て来てるようだが私は初見だった。ちょっと前に『アンフレンデッド』というソレっぽいのもあったが、アレはコンセプトが少しマニアック寄りで、観た感じの雰囲気もいくぶん本作とは異なっていた様に思う。  この設定、シンプルながら幾つかのホラーとして優秀な要素を内包している。まず、人と人の繋がりが「仮想」である部分。皆で集まっている様に見えていても、その繋がりはネット回線という頼りない代物の上に乗っかっており、そしてパソコンに向かう自分の背後には無防備な空間が広がっている。ホラーとしては展開のバリエーションを確保しつつも、いつでも襲える「やり易い」状況だろう。また、画面のセルフビューというのも、所謂ホラーにおける鏡の効用を常に使用できるという意味で中々効果が高いツールだと感じる。もう一つ、今作でも後半はそっちに移行してったのだが、これもホラーでの高い効果が期待できるPOVシーンに無理なく自然に移っていけるとゆーのが、ホラー的に仕込み易い部分ではないか。  これらの利点を活かしたこともあってか、今作は(よく見ると相当にチープで製作費の無さをひしひしと感じさせるというホドに)ショック描写自体は極めて安っぽいにも関わらず、非常に効果的というか、正直言ってかなり怖かった(一ヶ所私も声が出た)。その意味ではホラーとしては(諸々安っぽいのは確かながら)十分に合格点を付けられる作品だとは思っている。  逆にこのウィークポイントをどう克服するか、という側面としては、まずはみんな家にバラバラに居るというのをどーするか、ということだろう。これ故に今作の悪霊は日本全国津々浦々に出没して個々の家々の全体を封鎖するという大仕事をやってのける必要があった。ここまで来ると悪霊つーよりは「神」の領域である(そしてそーなっちゃったらそれはもうホラーじゃないでしょ、という)。もう一つ、今作はリモート場面に入ってからの工夫を欠き、なんと全編でワンシチュエーションという物珍しい状況に陥っていたが、流石にこれはホラーとしてメリハリとゆーものが無くて色々と苦しい(まあ、これは別に全編リモートにしなければよいだけの話で、今作はむしろ製作費が無いからそーしてる様にも見える、つーか)。  全体としては相当にポンコツ(話の方の出来がどーにも酷すぎて)だが、せっかくのコトだしもう少し発展させた(文句無しの)成功例を観てみたい、というのが正直な感想。そしてコロナ禍のひとつの明るい話題として皆さん一発観てみてはどーでしょうか?とも思う。
[映画館(邦画)] 5点(2020-12-17 19:10:48)(良:1票)
1063.  佐々木、イン、マイマイン 《ネタバレ》 
彼は、僕らの青春の象徴だった。それは、彼が高校時代に既に完成されていて、おそらく今後もずっと彼で在り続ける、だろうからだ。彼はきっと、僕らにとって故郷の様なものだった。何年か前に会った彼も、変わらず彼のままだった。でも、そんな彼ももう居ない。僕も、そろそろ前に進まなくては。非常にシンプル、そして爽快な青春映画だったかと思いますですね。  好きなシーンは、木村の家での朝とか。佐々木とは対照的に、3人の中ではひとり木村だけが人生を前に進めている。その証しを手にした時にこぼれた涙は、不甲斐ない自分に対するものか、それとも自分よりもっと進むことができなかった佐々木に対する憐憫か。もうひとつ、あまり女っ気の無いムサい映画なのですが、所々出てくる女優さんは結構可愛いのです。特に可愛かったのが、萩原みのりが主人公に謝るシーン。「アレはワタシが間違った」実にイイ表情でした(久方ぶりにビビッと来ました)。熱いラストも、私は(全部ひっくるめて)好きですね。
[映画館(邦画)] 7点(2020-12-17 18:47:42)
1064.  フリーソロ 《ネタバレ》 
中々に凄まじいですね。スポーツというにはあまりに危険すぎて、例えばボクシングやF1といった(かなりの危険を伴いますが)あくまでスポーツと言える範疇の極限とも、やや比較にならない様にも思われるというか(F1も最近では以前ほど死亡事故の話も聞かないでしょーかね)。あと、スポーツの「競技」とは少し異なってクライミングはひたすらに自分との闘いであり、中でやはり恐怖心に打ち勝つことが最も重要かとも思われましたが、中盤で明らかになる様にこの主人公、ある部分でホントにバグっちゃってるというのが然もありなんとは言えやはり驚愕でしたね。  とは言え、ライフスタイルという言葉を超えて「生き方」そのものを定義し直し、文字通り全身全霊を賭けて挑んでゆく姿には大いに心を打たれました。あの広大な断崖絶壁にポツンと存在する人影の小さく見えることと、それでいて大きく雄大に見えるということ!終盤の迫力・スリル・映像の美しさはある意味空前絶後です。これは必見ですね。
[インターネット(字幕)] 8点(2020-12-16 22:06:39)
1065.  ルビー・スパークス 《ネタバレ》 
どだい、世の中に100%自分の思いどおりになるものなんて存在しません。人間関係なら尚更です。もし、限り無くソレに近いモノがあるとすれば、個人作業で完結する純粋な芸術の分野くらいではないでしょーか。  その意味では本作の主人公は文学者で、かつ自分の書いたとおりにひとりの人間という実在の存在を操れる、というその行為自体は、結局のトコロ「芸術家が自分の芸術を思いのままに為す」ということを表している様にも思われます。そして、それは本作では最終的に破綻して終わります。その意味するトコロは何か?  あくまで個人的な解釈ですが、それは結局「芸術家も神ではない」とゆーことかとも思いました。芸術家もひとりの不完全な人間であるからこそ、そもそも100%の完全を求めてはならない、と同時に、だからこそ自分の内なる世界に在るものだけで自分の芸術を完成させようなどとしてはならない、という戒めとでも言いますか。それはもしかしたら芸術家に限らず、万人の万の事に言えるコトかも知れませんが。  個人的には、このラストはあまり好きではありません。ちょっと脈絡が繋がっていない(取って付けな)様にも思えるのですよね。後半のスリル溢れる部分の盛り上がりが秀逸だっただけに、率直にそこはやや残念に感じました。
[DVD(字幕)] 6点(2020-12-16 01:32:26)
1066.  運命じゃない人 《ネタバレ》 
監督の作品は『鍵泥棒のメソッド』『アフタースクール』から先に観ていましたが、個人的には本作がダントツで一番面白かったです。ストーリー上のギミック自体の面白さ・テクニックを超えるもの(テーマ性だとか)がある映画では確かにないのですけど、その種類の面白さ、という面では最高レベルではないでしょーか。最初、宮田の話はさほど面白くはありませんが、次の神田の話でガクッと面白さが跳ね上がり、そして素晴らしいのが、最後の組長の話でも同じぐらいガクッとまた面白さが跳ね上がる「尻上り」な作品である点かと思います(このレベルで優れたアイデアが二度も楽しめる、というのは、非常にゴージャスに感じますね)。  あと意外とよく出来ていると思ったのが、それでも酷い目に会うのはどこかアクドイ奴から順番に、という少しだけ勧善懲悪な点でしょうか。神田もしれっと100万円なぞせしめようとするから少し怖い目に会う羽目になったのだし、それにイラっとして逆襲してやろうとしたが故にあゆみも組長に捕まる羽目になりました。神田の事務所に自分の調査資料があることは分かっていたのですから、そこに組長を誘導したのは(組長が宮田の家に行ったのは確かにほぼ偶然に近いとは言え)やや迂闊だったと言えるでしょう。一方で、全く悪いコトをしていない宮田には被害が皆無、というのも中々鮮やかだったと思います。色々とお見事な作品でした。
[DVD(邦画)] 8点(2020-12-15 23:48:22)
1067.  クリスマス・キャロル(1992) 《ネタバレ》 
名作『クリスマス・キャロル』のマペット総出演による映像化。スクルージ―を演じるのは名優マイケル・ケイン。そもそも、ハートフルとは言っても結構しっとりした部分もある話だし、かつマペット総出演と言ってもさほどコミカル方面に傾注している訳ではなくて展開運び自体はごくマジメに進めている。ただ、それでもやはりマペットを使うことでお手軽にファンタジック感を醸し、かつ柔らかい雰囲気にも仕上がっているのでファミリーで気軽に楽しめるだろう。これも子供に観せるには手堅い出来だし、かつやっぱ子供に観せたい、という内容でもある。クリスマスには、是非。
[DVD(吹替)] 6点(2020-12-14 23:23:49)
1068.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち 《ネタバレ》 
コレ、昔観たときは全然面白く感じなくて続編も全く観てないのですが、今回観直したらそんなに悪くはないかも?と思い直しました。終盤はそこそこは工夫の効いた展開運びでまあまあ面白く観れますし、全体的に「海賊」「大航海時代」「海戦」とかいったちょっと物珍しい要素がビジュアル的にもアクション的にもあまり見慣れていない質感を醸していて興味深く観れる、というか。主要キャストの見映えが各々抜群に美しいのも評価できる点ですし、娯楽作としては割かし手堅いですかね(映画館で観ればもっと楽しめたでしょう)。  ただ、以前観たときに気になった点は今回も引き続き気になってはいます。まず個人的にはジャック・スパロウのキャラはあまり好みではありません。最初から船長を自称し、エラく凝った見た目をしていますが、正直チンピラにしか見えない、というか。もう一つ、何故この映画はこんなに長いのでしょうか。とりあえず開幕すぐにブラックパール号が街へ襲来、くらいで好かったのではないかと(序盤が特にダルいのですよね)。最後に一点、ビル・ターナーは金貨を盗んでるのですが、どうして不死身になっていないのでしょう(どっかの海底にずっと沈んでるんですかね?)。  でも音楽もいいし、CG映像も割と出来が好くて今観てもさほど見劣りしません。暇潰しには十二分すぎるでしょう。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-12-14 23:16:08)
1069.  マペットの宝島 《ネタバレ》 
これもDisneyプラスで鑑賞。大昔『マペット放送局』とか面白く観てたのですよね。なのでカーミットの船長やゴンゾ、ベンジャミーナことミス・ピギー辺りには見覚えもあって、観ていて非常に懐かしく思いました。  お話は古典的児童文学『宝島』をワリと細かい部分まで踏襲しており、そこをマペットのドタバタで最後まで微笑ましく観てゆけるという手堅い作品です。副船長のキャラが個人的には中々イカしてると思いました。個々のつくりも結構チャンとしてて、掘り出し物という感じですね。  一点、Disneyプラス版は吹替付きですが、歌のシーンは英語のまま、かつ日本語字幕は全編で出せません。手抜きですね。。
[インターネット(吹替)] 6点(2020-12-14 09:57:27)
1070.  リンクル・イン・タイム 《ネタバレ》 
う~ん、想像を絶する内容の無さですね。要は「愛は宇宙を救う」という話ですが、本当にソレだけのハナシです。例えば、何故に愛があると宇宙が救われるのかという核心部分にもまるで論理性の欠片も存在しません。その意味では確かに、大人が幼児に対して施す躾か、あるいは宗教か、という様なジャンルの作品なのだと思います(ファンタジーであることを考慮すれば、おそらく前者なのでしょーが)。  まあ、別に間違ったことを言ってるワケではないので、気にせず他に良い点がないかを探すことにしますが、良い点かどうかは別にして、前述の内容の無さを映像面の面白さでカバーしよう、という作品だとは言えると思います。問題はカバーしようとしてるだけで、カバーできていない、というコトでもあるのですケドね。概ね平凡なファンタジック映像世界の中で多少目を引くものがあるとすれば、平凡ではなく奇妙、という様なセンスの無い幾つかの描写、といった具合で。結論、かなりキビシイ映画ですね。
[インターネット(字幕)] 3点(2020-12-13 01:44:37)
1071.  ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー 《ネタバレ》 
SWの三部作というのは、壮大な世界観やキャラクターの壮絶な人生を描いているのであって、そこでつくり込んだ設定を活用したスピンオフを持ってきて単品の映画としての出来を比べる、というのは、ややアンフェア・お門違いな気もしていますが(スピンオフが描いているのは、単なるひとつのエピソードなのですから)、それにしても単純に面白いっすよね今作。SWの設定を随所に生かしたシンプルで明快なストーリー、やや長尺ながらダレない展開運び、そこそこ魅力的な登場人物、アクションや映像面のクオリティも無難にそこそこで、娯楽作としてはかなり高水準な仕上りだと思います。  とは言え、前半はやや駆け足気味で、特に個々のキャラがどういう人物で何をしてきたのか、という部分の描写は少し軽めにも思います。あと、この手のハリウッド大作では珍しい全員玉砕エンドも(私は別に気になりませんが)好みから外れるという人も居るかも知れません。ただ、個人的に非常に好かったと思うのが後半の盛り上がりです。評議会がダメ!と言ってるのにテヤンデエ!とばかりに飛び出すヤンチャ具合に、いつ観ても共感し引き込まれるのです(それに感じ入ってすっ飛んでくるラダス提督、というのが私は特に大好きですね)。
[インターネット(字幕)] 8点(2020-12-13 00:51:15)
1072.  新解釈・三國志 《ネタバレ》 
私はこの監督のコレは決して全然嫌いな方じゃないので、今作も所ドコロはそれなりに笑えましたですよ。恐らく、かなり楽しんで帰ることの出来た観客な方だと思います。しかし、率直に言って肝心なそのコメディ面の出来も決して上々とは言えません。むしろ随所に「本気でやってるのか?」というレベルで薄らサブいシーンが見て取れた、とでも言うか。  そうなってくると悪目立ってしまうのがやはり、結局何がしたかったのか分からない、というテーマ性の欠如でしょう。三国志の英雄がこんなパッパラパーな感じだったら!という(だけの)映画ですが、正直「で?」というコトですよ。登場人物がおちゃらけ倒しているだけで、描かれる物語は非常に平凡でアイデアの無い「普通の」三国志に留まっています。ソコに何らかの革新的な化学反応を思いついたが故の「新解釈」なのではないのでしょーか?  モチロン、ムロツヨシかの如くノリの軽い諸葛亮、ナルシーな趙子龍、異様に沸点の低い周瑜、エロしか頭に無い曹操、バカにもホドがある董卓と呂布だとか、あと頭がイイのは実は諸葛亮じゃなくて黄夫人、というよーなキャラ自体が「新しい」と言いたいのかも知れませんよ。しかし、それは三国志の元々のキャラを多少「誇張」して描いているに過ぎませんし、それらをひっくるめた上で一番の勘所であろう「劉備を劉邦っぽく描く」というコトにせよ、例えば『蒼天航路』で既にやられていることとハッキリ言って大差はありません。コレのドコが「新解釈」なのですか。  正直、もう1点低くしたい度し難い欲求に駆られますが、前述どおり全く笑わなかった、というのは良心に反しますので、この点数で。ただもう一つだけ、実にいい加減にストーリーをどうでもよい部分で改変している(単に展開上の都合で)のが、これも個人的にはどーにも気になります。こーいうのには、愛・こだわりを感じられないのですのよね。
[映画館(邦画)] 4点(2020-12-12 21:12:24)
1073.  キャビン・イン・ザ・ウッズ 《ネタバレ》 
う~ん、これホラーなの?むしろ、どこまで製作費を削れるかコンテスト、とでもゆーかの様な超絶手抜き映画、ですよね。率直に、不可思議な諸々の事象、という面では全く成立してませんですね。もし、ほんの少しでも観る価値を見出す可能性があるとしたら、薬抜きドキュメントの方でしょうか。しかしこれとて、ワタシ全然そーいう方面に知識とか無いですケド、それにしてもちょっとこの映画リアリティとゆーものが欠片も無さそう、という感じがしますですね(こんなにアッサリ禁断症状も無しに薬って抜けないんじゃねーの、つーか)。結論、最後まで観たけどそーする価値というものは(個人的には)見つけられなかったですね。残念。。
[インターネット(字幕)] 3点(2020-12-11 01:11:29)
1074.  ペイン・アンド・グローリー 《ネタバレ》 
テンケテケテケ典型的(業界人の)自伝風映画、というか。ある映画監督の現在と、そこに到るまでの過去の情景を織り交ぜて語ってゆく(そしてその「過去」というのが、実は自分で撮ってる劇中劇、という洒落た二重構造)。  確かに『ニュー・シネマ・パラダイス』風のノスタルジックはある程度醸せていると思うが(絵のエピソードなんかは個人的にはかなり好み)、現在の監督自身の状況というのがラリパッパなうえにどーもネガティブ一辺倒というか(体調悪過ぎ)、ちょっと感情移入しにくい(なので、最終的に少しだけ前向きになってゆくというよくあるハートフルなラストにも、正直あまり興味が持てないのよね)。ただ、一風変わったトコロも大いに含む映像自体には結構面白いものがあったし(あの洞窟、メッチャ住んでみたい)、極上にシブいアントニオ・バンデラスはじめとしたオジサン達の演技が中々脂っこくて個人的には美味しく頂けた。悪い作品でもないかと。
[映画館(字幕)] 6点(2020-12-08 20:48:11)
1075.  アストラル・アブノーマル鈴木さん 《ネタバレ》 
かなり壮絶に奇を衒ってはいますケド、主人公は諸々非常に「平凡」な人物で、ただ自分が平凡であることを受け容れられない、という部分だけが凡人と異なるだけなのです。お話の中で多少グッと来たのが、ラス前の望月のシーン。非凡、とは正にこのことだと言わんばかりに炸裂する才能と、それが平凡でないことだけは一瞬にして理解できるだけの凡人のザマ。こんなトコロで『アマデウス』を彷彿とさせられる羽目になるとは全く思いも寄りませんでした(+谷のばらちゃんは流石のプロの仕事でしたね)。  正直、なにか奥深いテーマや価値ある人物像をこの映画から汲み取れた、ということはないのです。前述どおりに打ちのめされた主人公はラストには自分自身の平凡さを少しだけ受け容れつつある様に見えますが、それって映画に描くお話としてはちと後ろ向きすぎやしませんか?だから本作、私にはお話としてもこれまた「平凡」な仕上りだなあとも思われるのです。  ですので個人的には、好かったのはシュールコメディとしての出来の方だと思うのですね。結構全編に渡って(あくまで私は)笑い通しでしたが、圧巻は酔っ払いvs引き籠りの4分超ののたうち回りでした(「殴り合い」でも「取っ組み合い」でもなく、のたうち回り)。首を賭けてもイイですが、こんなシーン、絶対日本映画にしか出て来ないですよ。こういうシーンを観ると、この不思議で特殊でガラパゴスな国に生まれて本当に好かったと改めて思うのです。  役者の仕事も総じて味があってこれも好かったですが、松本穂香を褒めないワケにはいきますまい。目が据わってるのが中々素晴らしかったですね。綺麗な目なんですけど、底が見えないというか。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-12-07 21:42:27)(良:1票)
1076.  叫びとささやき 《ネタバレ》 
憎悪・苦痛・不安・猜疑・嫉妬・疎外感…人間の持ち得る負の感情を様々に描き込んだ重苦しい映画だが、登場人物の背景や具体的な人間関係の説明はごく限られており、だから何故彼女らがそういった感情を抱くに到ったかという「理由」の部分はあまり明確にはなってゆかない。むしろ、敢えてそれを説明しないことで、それらの感情をより純粋なものとして描こうという試みにも思える。ベルイマンの他作品を観てもたびたび思うことだが、ひとつのストーリーと言うよりは絵画的な、それも抽象画的な映画だと感じるのですよね(その意味では終盤、アングネスを抱くアンナの場面の画づくりなんて完全に巨匠の手に成る傑作のレベルでしたよね)。  内容的にもそういった傾向がある様に思われるが、やはりそういった描き方の手法的な一助となっているのが、映像表現のクオリティの高さ。舞台となる屋敷の諸々にせよ、服飾やメイク・髪型にせよ、非常に細部まで拘り抜き、かつ高度な統一感を保つことで、実に見事な抽象的・非実存的映像空間の構築に今作でも成功している。そこに加えて、今作では女優4人の演技がいずれも超ハイレベル。完成度、あるいは芸術性、という意味では、確かにこれも映画史における屈指、という域にある作品であろう。
[インターネット(字幕)] 8点(2020-12-07 17:22:27)
1077.  ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey 《ネタバレ》 
凄まじくご都合主義なアレコレにせよ、見た目が良ければオールOKな映画であるのは間違い無いのだから、素直にそれに従って、風変わりで派手にオシャレな諸々とマーゴット・ロビーのユニークなキャラづくりを楽しめば好いだけな作品だと思う。しかし、せっかく二度も観た(なんかしっくり来なかったから短期間で再見してしまった)のだから、気になった点を備忘的に記しておく。  ・どうせハーレイ・クインのキャラ映画でしかないのだから、大して本腰入れて描くつもりもないサブキャラを3+1人も放り込む必要はあったのだろうか。ただでさえ薄っぺらいお話が更に散漫になっているだけな様に感じるのだが。 ・オビワンに悪役は無理なのではないか、と思わせるほどにブラックマスクの出来が酷い。まあオビワンも悪さ(悪賢さというか)が皆無な純朴キャラが魅力だった様な所もあるし、これは彼の俳優としての属性である様にも思える。 ・やはり、本作においてジョーカーの影すら全く見えないのは、お話的にも不自然だし大きな見せ場を一つ潰している様なものでもあり、端的にバッドチョイスだと思う。女が主役、という部分に拘った結果なのかも知れないケド。  個人的に、本作から受ける印象は、少しばかり蜷川実花作品から受けるそれに近い様にも思う。女(監督)が気にしてるのは見た目だけ、なんぞと抜かしたら、それこそ昨今、全方位から袋叩きにあってしまうのも確実なのだけど。
[映画館(字幕)] 5点(2020-12-06 09:47:43)
1078.  稲妻(1952) 《ネタバレ》 
ドロドロと金&色の欲に塗れる人々が描かれてゆくが、そういった自分の欲望に素直な人間の方が概して世渡りは上手く、その面で潔い人間の方が却って社会的には弱くて頼りない、というのは然もあることであろう。どちらの人々にせよ、特に現代の感覚から言えば本当の意味で「幸福」からは程遠く見える。そこには、率直に「隔世の感」を覚えるのである。  一方で、亡くした夫の面影を見出せば妾の子にも情をかける次姉にせよ、自分の娘が捨てた婿に延々貢いでしまう母親にせよ、これも現代的な感覚からすれば実に人情味・人間味に溢れるというか、そこにはまた古めかしくも愛おしい魅力を感じ取れるのである。もちろん、なんとも一本気で清らかな高峰秀子もとても清々しかった。個人的には呆気無いラストも実はかなり好み。素直に観て良かったと思える古典の良作。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-12-06 09:39:19)
1079.  TAKING CHANCE 《ネタバレ》 
劇映画ではあるが、内容的には一種のドキュメンタリに近い。米軍が戦死者を家族のもとに送り届けるとき、ひとりの軍人がその棺を最後まで護衛する任務を負う。本作はその道程を描いたロードムービーでもあり、更に言えば、映画は全体としてひとつの長い「葬礼」の様子を映し出しているとも言えるだろう。細部に到るまで、非常に厳粛な作品である。  軍事行動において、自軍の死者というものが不可避なものである以上、死というのはある種、兵士の任務の一部であるとも言える。自らに代わってその任務を果たした戦死者に対し、軍組織とその構成員たる軍人が最大の敬意を払うのは当然のことであろう。しかしこの映画ではそれに加えて、アメリカ社会そのものが戦死者に対して大いなる敬意を払っていることが、幾つかのエピソードを通して描き出されてゆく(本作は劇映画なのだから、これらの描写がどこまで真実に近いのかには議論の余地があるのかも知れないが、こんなことで嘘をついたトコロでそれこそ何の意味もないのだから、個人的にはこれは真実だと思うことにしたい)。  その敬意が結局のトコロ何に由来する・しないのかはとても複雑な事柄だろうと考えてもいるのだが、ひとつ言えるのは、アメリカ人にとって戦争とそれによって失われる命というのは、日本人である我々に比べてとても身近なことなのだろう、ということだ。そして、戦争(の善と悪)をあくまで自分ごととして捉える、ということ自体は、そうせざるを得ない社会の在り方自体が正しいのか、という論点はあるにせよ、実際に戦争が続く現在の世界のうちにおいては、それから目を背け続けるよりは遥かに適切な態度なのではないか、と、個人的には強く思う。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-12-05 22:42:00)(良:1票)
1080.  太陽を盗んだ男 《ネタバレ》 
確かに少し冗長なのは否めませんが、個人的にはそんなに気にならないとゆーか、むしろこのかったるさが本作でもアメリカン・ニューシネマ的と言える様な優れた閉塞感の醸成に一役買っているのは間違いないワケですし(私、こーいう雰囲気大好物なのですよね)。原爆製造という大それたコトを仕出かしておきながら、主人公には動機も目的も何にも無いというのが、どこまでも実に行き詰まっているじゃあないですか。(実際の映画制作場面も含めて)やってはいけないコト&タブーな設定を盛り込みまくった作品ですが、主人公自体は別にそこまで反社会的・反権力的というワケでも無くて、ただ原爆でも造らなければ自分の存在意義すら実感できないという哀れな男なだけに見えます(→だからこそソコに少しだけ共感すらできるのですケドね)。反権力的なのはむしろ池上季実子の方ですよ(まあただバカなだけという風にも見えますが)。極めて荒唐無稽な作品でありながら、描かれる人間の有様は驚くほどに血の通った切実なモノであり、ココに関しては単純にアメリカン・ニューシネマ的とも言い切れない、中々に面白くてかつ独特な質感が醸し出せていると感じます。  一方で、クライム・アクションとしての出来にも随所で非常に優れたモノがあります。デパートに捜査員が殺到する場面や終盤のカーチェイスなど規模の大きい撮影の出来が見事なのと、あとは何と言っても抜群な菅原文太ですね(正に鬼神の如く、というか)。ある種、二度美味しいタイプのお得な映画と言えるのではないでしょーか。今後もますますマニアック扱いになっていく作品だと思いますが、映画好きなら観て損はないかと。
[DVD(邦画)] 8点(2020-12-05 21:49:55)
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