1081. メガフォース
リアルタイムで観た人だけが語れるノスタルジー映画。 同世代の仲間を集めてワイワイ楽しく鑑賞しましょう。 ところで、劇中に登場する唯一の女優、パーシス・カンバータさんは「スタートレック」のツルツル頭の女性だったんですね。皆さん、気がつきました? 期待の女優さんでしたが、その後は出演作に恵まれないまま、98年に心臓発作で亡くなっています。(悲) [レーザーディスク(字幕)] 4点(2009-01-30 09:52:38) |
1082. サン・ジャックへの道
ロケが奇麗だし、自分も巡礼って死ぬまでに一度は体験してみたいって思ったけど、その中で繰り広げられる人間ドラマが陳腐で私には入り込めませんでした。 三兄弟の仲が悪い理由が全く描かれてないから、心が通い合う理由も伝わってこない。 登場人物たちの心境の変化にも、「え? そこで変わる?!」って思うところがアチコチあって…。 吹き替えで観たせいかな? なんだか海外ドラマ的っていうか、セリフのやりとりに日本語の自然さが全くないんですよ。 それにCGを頻繁に使うのは、せっかくのロケを台無しにしていると思う。なんだか実物までCGじゃないかって疑ってしまう。 本作に似た旅企画って、日本のテレビでもたくさん放送されているし、例えば「電波少年」のヒッチハイクとか「あいのり」なんか観ちゃうと、映画として観るのはもういいかなって感じです。私的には同じレベルです。 ロードムービーは私の大好きなジャンルですが、正直ガッカリの一本でした。 [DVD(吹替)] 5点(2009-01-30 07:02:05) |
1083. わらの犬(1971)
口先だけ達者で頼りない男と、体ばかり成熟して頭ん中は空っぽの女。こんなカップル、日本にもたくさんいますね。 サム・ペキンパーとダスティン・ホフマンが一番脂がのっていた頃の作品。 「知らない人についていってはいけません。どこへ連れて行かれるかわかりませんよ」…本作を観て、そんな教訓を覚えるかと思います。 ↑が2009年に書いた感想。 今、見直すと、なんで8点も付けたのだろうって感じ。 自分が年を取ったせいか、こういうアメリカン・ニューシネマみたいな作品は、もう飽きた。 バイオレンスというのは古くなるものなんだと実感。 [レーザーディスク(字幕)] 5点(2009-01-29 06:22:12) |
1084. この森で、天使はバスを降りた
《ネタバレ》 ムショあがりの、咥えタバコの「天使」が、活気のない村に幸せをもたらすというのが、ヒネリがあって面白い。 閉鎖的な村というのは世界中どこも同じ。「田舎へ泊ろう」なんてテレビ番組観てると、住民はカメラ意識して本音をあまり言わないけど、本当はこの映画の雰囲気に近いと思う。だがそれを軽蔑してはいけない。自分たちはどうか?この閉鎖的な村の住民たちは普通の人間の普段通りの姿だ。 物語はありきたりな展開と言われればそれまでだが、主人公パーシーの生い立ちが自然な形で彼女自身を動かし、綿密に計算されたシナリオは、観ている者に「ああ、こうなってくれれば…」という形で進んでいく…ラスト直前までは問題なく。 この村は、彼女が命を捧げなければ変わらなかったのだろうか?しかし、作り手としては譲れなかったのだろう。先住民の物語をさりげなく布石にして命の尊さを伝えている。 最後に流れるコンクールの優勝作品で文中にあった「チャンスを与えてあげよう」という言葉が、この映画のテーマだと思う。 それにしても、エレン・バースティンは歳とった…気づいた人どれくらいいるだろうか?「エクソシスト」に出ていたリンダ・ブレアの母役の女優です。懐かしいなぁ…私はそっちのほうにばかり目が向いてしまった。 2019年、再鑑賞 意外とつまんなかった。 ラストでヒロインが死ぬ展開に無理があって救いがない。 初見では8点でしたが、今回は6点。 [DVD(吹替)] 6点(2009-01-29 03:44:18) |
1085. ビッグ・フィッシュ
有名な俳優が名を連ねているが、私にはユアン・マクレガーばかり目立つように感じた。久しぶりに見たアルバート・フィニーは変わりすぎ。凄くいいパパだけど、見た目はただのオッサン。フィニーだということは鑑賞後に気ついた。それでこそ名優ってことか…。 冒頭から「フォレスト・ガンプ」のようなノリで楽しかった。かなり笑えたし。 次第にパパのエピソードと現実が繋がっていくのだろうと思ったが、個人的には意外とアッサリ終わってしまい…でも、これでいいのかな。十分満足。 しかし、パパの話は面白いけど、さすがに何千回と聞かされたら嫌になるでしょうね(笑)。 [DVD(吹替)] 8点(2009-01-27 20:07:53) |
1086. ククーシュカ ラップランドの妖精
ジャケットとタイトルから、ファンタジー映画と誤解されそうだが、どちらかというと戦争の嫌な部分を映し出した部分が目立つ。 同じような設定で「ノーマンズ・ランド」があるが、「ノーマンズ~」が男二人だけに対し、本作は女性が入るので、さらにドラマが膨らんでいる。(テーマは全く違うので比べるのもおかしいけど…) 言葉の通じない三人の心が一つになっていく過程が素晴らしいので、音声設定で、それぞれ一ヶ国語しか字幕スーパーが表示されないシステムも入れてくれたら、さらに違う鑑賞方法ができただろう。 エンターテイメント作品ばかり観続けた後の方が、本作の新鮮さは一層増すかと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-27 19:27:24) |
1087. みなさん、さようなら(2003)
《ネタバレ》 冒頭で「我が娘に(捧げる)」みたいなテロップが入っていたが、それなら娘だけに鑑賞させればいいのにって思った。 登場人物は、末期癌で死を迎えようとする父と、それを見送る善良な知人たち。しかし、どうしてお父さんがここまで慕われているのか全く伝わってこない。人間ドラマがない。ただひたすら会話だけが続く。フェイドアウトの多用がストレスを感じた。 監督が癌なのかな…? 正直、よく賞なんか取れたなって疑問に思う。 観客を無視して作った独りよがりの映画としか言いようがない。 邦題のタイトルはおかしいと思う。物語はお父さんの死後の人物を描いて終わるのだから、タイトルは「おとうさん、さようなら」ではないだろうか? [DVD(吹替)] 2点(2009-01-27 08:21:03) |
1088. 暗殺者の家
他のレビュー通りの作品。でも女の子がすごく可愛いし、76分という短い上映時間の中で、スリルと感動を最低1つは味わえると思う。 DVDの冒頭で流れる淀川長治の解説は何故か「レベッカ」の話(ネタバレ注意!)だけで、この作品については何一つ語られていない。 これ以上の作品を望むなら、メルギブソン主演の「身代金」(オリジナルは『誘拐』)がお勧め。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-26 21:47:33) |
1089. ライフ・アクアティック
ホント、松尾スズキみたいな映画。監督が一人でヘラヘラ笑いながら作ったような感じ。3分の2が本題と関係ないセリフのやりとり。この監督の作品、もう絶対観ない。 [DVD(吹替)] 2点(2009-01-25 05:05:28) |
1090. 風の丘を越えて~西便制
先日、禅宗の僧侶の講演で「修行をしないアナタたちに修業とは何か、ここで説明しても絶対に理解できないだろう」と言われたのを思い出した。私は「だったら講演なんかすんなョ」と思った反面、もし、自分がこの坊さんについていくしか人生が残されていないとしたら、それはどれだけ辛い修行だろうと考えたりもした。 やりたくてやる修行とやりたくなくてやる修行とでは意味合いが違ってくる。 オ・ジョンヘ演じる女性唱者、ソンファにとってのパンソリ(韓国の音楽のジャンル)は全編を通じて様々な形で変化していく。 ソンファの道はもう一つしかない。 鑑賞して、私は自分の過去を振り返り、反省して、謝罪して、そして赦す気持ちを持ちたいと思った。 パンソリのシーンだけでも繰り返し鑑賞したくなる。 この映画のヒットした理由は壮大な四季を背景に唱う、美しいパンソリだけと言ってもいい。 その内容を字幕スーパーで理解するしかない自分に憤りを感じた。 この映画に満足された方に、フェリーニの「道」をお勧めしたい。 [DVD(字幕)] 9点(2009-01-25 01:48:44) |
1091. オアシス
ムン・ソリの演技ばかり注目されがちだが、ソル・ギョングもなかなかのもんだと思う。 他のレビューを読んでいると、彼が演じる青年が知的障害者だと気づかないでいる人も多いのではないかと思う。トップシーンを思い起こせば、青年の印象は、まるで亀田興毅が内藤大助に変貌するかのような、劇的な変化を遂げている。 映画は、健常者の毒を撒き散らして、愛の形を浮き彫りにして描いている。しかし、観終わって、もっと恐ろしいと感じたのは、その健常者たちを観て、自分と重ね合わせることができない人間が必ず存在していること。そういう人間が世の中の一番の毒なのではないかと考えたりもする。 健常者の私でも「愛」というものは簡単に表現できない。 もがき苦しむ二人にとても共感した。 韓国映画は当たりハズレある。特にハズレが多い。そして日本では、ある特定の人種のお陰で、ハズレばかりがヒットする。日本でも本作のような映画が製作されるようになれば少しはマシな国になるだろうにとため息が出てくる。 因みにDVDの特典映像にあるムン・ソリのインタビュー映像は必見である。彼女は私が初めて綺麗だと思った韓国人の女優だ。 私は観ていて「この話、最後どうなるんだろう…」と思わせる作品が好きだ。 限りなく10点に近い9点。 10点にしない理由は…ウ~ン、私にもわからない(笑) [DVD(字幕)] 9点(2009-01-22 02:34:52) |
1092. 赤毛のアン/アンの結婚〈TVM〉
原作未読。本作は、キャラクターだけを使い、時代背景も変えたオリジナルストーリーとのこと。作者のモンゴメリーは天国で何と言ってることでしょう。きっと森進一の「おふくろさん騒動」なんか比べ物にならないくらいのショックを受けているだろうと思います。 この映画には周囲の人たちを惹きつける想像力豊かな少女アンの面影は全く描かれていません。 前2作の生き方を完全否定したかのようなセックスと血生臭い匂いがプンプンします。 「ターミネーター3」と同じような感想を持ちました。「なんなんだ、これ?」って感じです。 そのうち製作者側から「この作品はなかったことにしてくれ」と言って4作目が作られるかもしれません。 でも考え方を変えれば、これは原作者の書いたものではないから1作目のアンは永遠なんだと割り切ることができます。 ホント、かなりのコケ具合です。 「赤毛のアン」を餌にして、確実な興行成績を狙っただけの作品。 俳優陣は出演を拒否すべきだった。 [DVD(吹替)] 3点(2009-01-20 00:17:39) |
1093. 赤毛のアン/アンの青春 完全版〈TVM〉
原作未読。2日間で3部作鑑賞。1作目に比べると、ドラマの荒さが目立ち、たとえ未読でも話が飛んでいるのがわかります。でも面白いです。4時間は決して長く感じませんでした。原作を読んでみようというきっかけを作ってくれます……この第2部までは。 ミーガン・フォローズは本当に魅力的で、彼女以外にアン役は考えられません。原作も沢山あるのですから、大河ドラマみたいに50話くらいにして完全なものを作れなかったのかと残念でなりません。 [DVD(吹替)] 9点(2009-01-19 23:57:05) |
1094. 赤毛のアン/完全版〈TVM〉
昨年、NHKで「赤毛のアン」が頻繁にヒューチャーされていたので、とりあえず…という感じで鑑賞してみたのですが、この作品は私の今後の人生感を変えてくれるものになりそうです。冒頭からエンドロールが流れるまでの約3時間、悲しみ、笑い、喜び、そして感動…涙のフルコースを味わってしまいました。 この作品に出会えたことを神様に感謝します。 今年のマイブーム第一位は、続編を加えて、繰り返しの鑑賞、それから原作本の読破で決まりでしょう?! 因みに、アンの世話役になる二人の吹き替えが、波平とフネの声優さんだったのは違った意味で笑えました。 [DVD(吹替)] 10点(2009-01-19 02:20:28) |
1095. ギルダ
《ネタバレ》 説明が少ないので、イマイチ何に追い詰められているのかピンと来ないのですが、観る側に感情移入させる、男と女の会話のやりとりは絶品です。それに加えて、まるで裸で踊っているようなリタ・ヘイワーズのカメラアングルは、リアルタイムで観た人たちにとっては一生に残る衝撃が走ったのではないでしょうか? 「ショーシャンク」で扱われた効果もよく出てますしね。 字幕での鑑賞後に気がついたのですが、DVDには吹き替えが入っていて、比べると吹き替えの方が理解しやすいです。 後半、時間経過が作り手側の都合だけで進んでしまっているのが、つまらないと言われる原因だと思います。 でも一見の価値あり。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-19 01:32:30) |
1096. 愛しのタチアナ
《ネタバレ》 魅力ない中年男二人が、これまた口数の少ない中年女性のヒッチハイカー二人を乗せ、ダラダラ旅するお話し。登場人物のバックボーンは全く分からず、何を目的に動いているのかもサッパリわからない。 旅をすることで成長していくのがロードムービーの鉄則だと思うが、ラストまで主人公が全く変化しない映画なんて初めて観た。 それが「斬新」という言葉で括られるものだろうか? 老眼鏡を掛けなきゃ文字が読めない中年ロッカーとコーヒー中毒のマザコン男。二人は今まで、どういう人生を歩んできたのか? しかし、あまりにも魅力のなさすぎる二人に、今はもう、それさえ追求したいとは思わない。せめてこれが若者四人の旅なら、まだ感情移入できただろうに。 第一、タイトルの女性、タチアナが全く愛しく感じられない。 この監督が起用する俳優は毎度同じ顔ぶれである。それも外見だけに拘れば、日本だったら書類審査で脱落するようなレベル。何か特別な理由があるのなら是非伺ってみたい。 [DVD(字幕)] 2点(2009-01-18 05:04:52) |
1097. 白い花びら
世紀末に作られたトーキーだけに、電子レンジやエレキギターが映るシーンに違和感を感じる。効果音は普通に聞こえてくるし。 実験的に作られた映画だと思うが、それ故、一般のフィンランド人の感性がイマイチ掴めなくなってくる。若いのか、年なのか? デブなのか、痩せなのか? 美人なのか、ブスなのか? その下手な演技は天然なのか、計算なのか? 日本人には伝わってこない部分が多々あるように思う。 それに、どっかで聴いたことがあるBGMに、どっかで観たことがあるシーン…。 長々とケナしているように書いてしまったが、でも、どことなく憎めない映画だった。 自主製作映画を作る人たちが集まって鑑賞すると盛り上がると思う。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-18 03:16:55) |
1098. テラビシアにかける橋
知り合いに勧められて、ジャケット見た時は「ゲッ!!!」って思い、顔が歪んでしまった。こういうファンタジー風の映画を紹介され、何度裏切られたことか…(泣)。 しかし…あらすじも確認せず蓋を開けてみたら、思わぬ掘り出し物で感激! この映画で「涙がこぼれた」なんて薄っぺらい言葉を簡単には使いたくない。 未見の方に警告したい。 予告、もしくは、あらすじは絶対に確認しない方がいい。 映画の宣伝マンは、この映画をどうやって売りこんでいけばいいか悩んだに違いない。予告編はあきらかに失敗である! 観終えた感想は賛否両論あるかと思う。 仮に、妖怪や魔法使いさえ出ていれば喜んでいた子供の頃のおバカだった私が、この映画を満足したかと考えれば正直疑問符を打ってしまう。 う~ん……「大人の入り口」という扉の前に立たされた少年のお話しと紹介してはどうだろうか? とりあえず、90分で終わる映画だし、観賞価値はある。絶対お勧め。 あらすじと全く関係ないが、お父さんが「Tー2」のサイボーグだったのは、後で知ってビックリ! [DVD(吹替)] 9点(2009-01-17 12:01:33) |
1099. ザ・ドライバー
その昔、水野晴朗のロードショーで頻繁に放送された傑作。 アクションシーンは、ブリットとマッドマックスの中間のカメラワークをしていると思う。 夜のロサンゼルス、対向車線を疾走するカーチェイスは迫力満点である。 ライアンオニールとイザベルアジャーニの黒の衣装が格好よく、古臭さを全く感じさせない。 二人の一番美しかった姿が、この映画で堪能できる。 ドライバー、謎の女、刑事……登場人物に呼び合う名前はない。全員が終始ポーカーフェイスのまま極めてシンプルな会話だけで進んでいくのだが、それだけで各々がどんなバックボーンを持っているのか、十分観客に伝わってくる。独特な哀愁を感じる。 最後に誰が勝ち、誰が負けるのか。これだけシンプルな人物設定と構成だからこそ、観終わった後に爽快な気分になるのだと思う。 [レーザーディスク(字幕)] 8点(2009-01-16 11:08:35)(良:1票) |
1100. ジャニス
ジャニスジョプリンにハマる、きっかけを作ってくれる映画だと思います。 編集に無駄がありません。 最近流行りの、関係者の回想インタビューといったものは全く入らずに、ジャニス本人の言葉とコンサート映像だけで進行していくところが理屈抜きに疲れなくていいです。 因みに、最近発売されているDVDには、歌詞の対訳がなくインタビューしか字幕が流れません。ビデオとレーザーは歌の歌詞も字幕スーパーがついているので、なるべくそちらで鑑賞されることをお勧めします。 歌詞の内容に彼女のメッセージが含まれているからです。 それにしても、明るく華やかにエンディングは流れるのに、胸が締め付けられ、涙が出てきてしまうのは何故なんでしょう? [レーザーディスク(字幕)] 10点(2009-01-15 15:33:01) |