1101. ソドムの市(1975)
芸術的要素を感じるとしたら、洒落たテロップのデザイン、エンニオ・モリコーネの音楽、清楚な若い女性が起用されているからで、モリコーネに関しては、作品の内容を知らずに曲を提供したとの事。となると、モリコーネ自身にも責任がある。 それらをオブラートとして包んで、同性愛者の変態監督が好き勝手に描いただけの代物。 この手のゲテモノを見たければ、ネットのアングラサイトを覗いて満足していればいい。 「映画」と呼ぶことすら吐き気を感じる。 因みに私がこの映画に関心を持った理由は、たまたま発見した新聞記事で、昭和54年、大阪の三菱銀行に強盗に入った男が、この映画に影響を受けた行為を女性銀行員達に強制したとのことで、調べれば調べるほど、監督、強盗犯が共通して鬼畜であるということだけがわかっただけ。以上! 終わり。 [DVD(字幕)] 0点(2009-01-15 00:11:07) |
1102. 飛べ、バージル/プロジェクトX
近所の中古CD屋で、この映画のレーザーディスクを300円で買いました。思わぬ掘り出し物です。 最近、レンタルショップに並んでいる動物映画は、犬とペンギンばかり…と溜息ついてるのは私だけでしょうか? 登場人物(?)の半分がチンパンジー、それも顔で演じているから凄い。ここまでくると役者ですね。アカデミー主演動物賞なんてのがあったら、是非差し上げたいです。 話はクライマックスに向って進んでいくうちに、観ている私たちの胸を熱くさせてくれます。 その昔、ゴールデン洋画劇場で放送された時、家族全員で、猿のバージルを応援した記憶があります。 未だDVD化されていませんし、ビデオもかなり入手困難です。 お昼のロードショーで放送された時は是非チェックしてみてください。 お勧め! 若かりし頃のヘレン・ハントが超可愛い。 因みに邦題が逆です。「プロジェクトX/飛べバージル」です。 [レーザーディスク(字幕)] 8点(2009-01-14 16:47:50) |
1103. 探偵マイク・ハマー/俺が掟だ!
タランティーノの10倍、いや100倍面白い、超かっこいいアクション映画! 音楽、キャラクター、トリック、ストーリー展開、全てが最高。ヌードシーンも上品でありながら洋物ポルノ以上にエロスを感じる。 どうして今、これだけ面白い映画を作ることができないのか疑問だ。 後に作られた「リーサルウェポン」では、この映画に影響受けたようなシーンがいくつかある。 因みに未だDVD化されていないが、ビデオよりレーザーディスクのほうが映像が数段綺麗である。 絶対おすすめ! [レーザーディスク(字幕)] 8点(2009-01-13 22:06:45) |
1104. 肉体の悪魔(1971)
17世紀、キリスト教の現実を赤裸々に描き出しています。 「ダヴィンチ・コード」なんて足元にも及びません。 登場人物はハッキリ言って悪人しか出てきません。男も女もドロドロです。もう笑っちゃうくらいドロドロし過ぎてます。 しかし、純粋に人間の心をさらけ出したケン・ラッセル監督の最高傑作です。 「時計じかけのオレンジ」「ウィッカーマン」「TOMMY」「バリーリンドン」「サテリコン」の世界観を理解できる人なら必ず満足します。 全裸の尼僧たちの乱交、悪魔払い、拷問、処刑シーン、全てブッ飛んでます。 セット、美術、衣装も文句無し。 そして、観終わった後の不思議な感動と爽快感。 未DVD化で、ビデオも希少ですが、是非探してみてください。 私の数少ない10点満点の映画です。 [レーザーディスク(字幕)] 10点(2009-01-13 21:27:19) |
1105. 28週後...
観終わって、誰が一番悪い奴だったのか考えてみて下さい。 誰が一番アホな奴だったかでもいいです。 ムカつく奴でもいいです。 共通しておんなじ奴ですから。 ⇒2017年11月28日追記。 面白いのかどうか書かなかったので再見したのですが、つまんなかった。 ゾンビが襲いかかると必ずカメラがガチャガチャ早送りに再生されるが、あれをやられると本当にストレスが溜まってムカついてくる。 もう二度と見ない。 走るゾンビは邪道だ! [DVD(吹替)] 2点(2009-01-13 20:57:06) |
1106. 宇宙空母ギャラクティカ
小学生の頃、水野晴郎の水曜ロードショーでワクワクしながら観た記憶があります。 テレビ番組として日曜夜8時に放送されていました。今では考えられません。 後にスターウォーズ側に盗作として訴えられたんですよね。裁判はどっちが勝ったのでしょうか? 最近リニューアルしたギャラクティカのために観直してみたのですが、その必要はありませんでした。 戦闘機発射のシーンと敵とのバトル、これだけシーンの使い回しが多い映画も珍しいです。 [ビデオ(字幕)] 3点(2009-01-07 14:32:46) |
1107. エディット・ピアフ~愛の讃歌~
《ネタバレ》 以前DVDで観た時はランダムに変わる時間経過に少し疲労を感じたが、テレビ放送されたものを改めて観ると何故かスンナリ入り込むことができた。長い映画だが、セリフも含めて全て覚えていた。 ボクサーのマルセル・セルダンの死を知らされて「愛の讃歌」が流れてくるシーンはちょっと残酷。何回観てもこのシーンだけは胸が痛くなる。ベタかもしれないけど「愛の讃歌」はエンディングで使って壮大な終わり方にしたほうがいいのではと思った。この終わり方はちょっと淋しい。でも上品で最高のセリフと演出、ピアフ本人も満足してくれるでしょう。 [地上波(吹替)] 8点(2009-01-04 16:01:16) |
1108. 雨月物語
溝口健二監督の入門書と考えてもいいだろう。面白い作品の3大要素、「愛」「欲望」「裏切り」が子供でも理解できる範囲で描かれている。 このサイトでの8点は「出来としてはよい」という意味になるらしいが、上から目線で評価しているようで、もう1点つけようかなと考えてしまったりもする(苦笑)。 [DVD(邦画)] 8点(2009-01-02 01:51:53) |
1109. 旅立ちの時
まず、タイトルのセンスのなさ。こんなタイトルじゃ人に勧められない限り、あまり観たいとは思わない。 設定を飲み込むのに10分以上かかるのはストレスを感じる。 それに加えて、組織の協力があって逃亡するのはわかるが、FBIを逃れて14年もアメリカ国内を転校しつづけている子供たちの状況にいまひとつリアリティを感じない。 しかし、青春の純粋な初恋や説明不要の親子愛の姿が、この映画の存在価値に救いがあるような気がする。 恋人役の女の子が可愛かったなあ。 文字通り、5点の作品。 1年後には記憶から無くなっていると思う。 [DVD(吹替)] 5点(2008-12-31 07:42:39) |
1110. 恋する惑星
《ネタバレ》 評価が高かったので期待していたが、正直1時間40分が14時間に感じた。 まず冒頭5分で、刑事だったら女の事なんか考えずに仕事しろよ!って言いたくなった。 主要人物四人のナレーションが頻繁に入るが、全員が同じような感性で理屈っぽいから個性が感じられない。これは一人の脚本家が思ったままに書いた失敗だと思う。 金城武って、私には全然魅力が感じられない。途中で加勢大周に代わって演じられたとしても、恐らく私は気付かないで観ていたと思う。 後半のストーカー行為を繰り返す話、自分の部屋に女が入ってたら、普通、匂いとか気配とかで気づくでしょう? 人間臭さがないんですよ。全員がドラッグ中毒者だっていうなら、まだ理解できるけど。 こういう作品が嫌いな人間は、DVDのジャケット見た時点で絶対に観ない。 それと、日本でもカーペンターズやアバなど、スタンダードナンバーを挿入歌にしているのが目立つけど、これは話を誤魔化すだけのものでしかないと断言したい。 「カリフォルニア・ドリーミング」……いい加減しつこいよ!!!ったく、もう! [DVD(字幕)] 1点(2008-12-31 04:21:29)(笑:1票) |
1111. ベッカムに恋して
《ネタバレ》 ありきたりのストーリーだが、セリフのやり取りが逸品で飽きない。 この主人公の女の子、高校生の設定だが、実年齢は27歳なんですね。 日本で女子高生役を演じられる27歳の女優なんているかな? それにしてもこのサッカーチームの監督は女の体をベタベタ触って誤解されるようなことばかりして……先日、女子生徒にマッサージと称してわいせつ行為を繰り返していた大阪の中学教師と何ら変わらないような気もする。 [DVD(吹替)] 8点(2008-12-31 01:03:15) |
1112. 40歳の童貞男
《ネタバレ》 タイトルを見つけた時は凄くウケた。 しかし、いくつか爆笑するシーンはあったものの、やはり日本とアメリカの笑いのズレを感じる。 主人公は童貞だがキスや会話は普通にできてしまう。そこが日本の一般的な童貞と違うところで、いまひとつ感情移入できない。 「アメリカン・ヒーロー」のテーマソングなど、70年代のなつかしい曲がたくさん流れる。40歳以下の人は「アクエリアス」なんて知らないだろう……。 似たような作品で「ウーマン・イン・レッド」があるが、私はそちらをお勧めしたい。 この程度の話しで2時間超すのはダラダラして疲れる。 [DVD(吹替)] 5点(2008-12-30 02:46:01) |
1113. 近松物語
つまらない映画ばかり続いたときは、古典映画に切り替えるに限る! いつの時代も悪人ばかりがはびこる世の中。自分の衝動を抑えることができなくなった主人公に観客としてストレスを感じるが、結局はその結末に共感せざるおえない。そんな作品を数多く作り続けた近松門左衛門は改めて凄い劇作家だと思う。この人、世界的にはどれだけ知られた存在なんだろう? [映画館(邦画)] 8点(2008-12-26 08:00:28) |
1114. 山のあなた 徳市の恋
いい脚本はいつの時代に作っても、いい作品が出来る! それが証明されたような作品。人物をただ描いているだけで、メッセージがしっかりと伝わってくる。私はそんな作品が好きだ。 しんみりと、ほのぼのした感じ……というよりは、コメディ的要素が強く感じられ、笑えるシーンが思った以上に沢山ある。 草薙剛さんはSMAPの中で一番演技力があり、魅力ある役者だと思う。 そして目立たないところでは脇役たちが、しっかりと華を添えている。 新人の女優、マイコさんはハーフとのことだが、女の冷たい面と優しい面がバランスよく表れていて、作品の雰囲気にすごく合っている。準主役(ヒロイン)なのに、上記の出演者の欄に名前がないのは何故? 因みに、この作品には、字幕スーパーに加えて、目が見えない人のための、音声ガイドのシステムがついている。 一回観て、面白くないと思った人は、音声ガイドを流しながら、もう一度鑑賞してみると、この映画のディテール(細部)がよく伝わってくると思う。 [DVD(邦画)] 7点(2008-12-24 04:38:01) |
1115. 歓喜の歌
予告編を観て期待したんだけど……。 関東の古典落語を面白いと思えない人間は絶対無理だと思う。 登場人物が全員、終始説明台詞。素人レベルの脚本。製作の途中で誰か指摘してやれよ!って感じ。 役者は揃っているのに、これだけ笑えない映画も久しぶり。BGMもセンス悪いし。 この監督の作品、私には全く合わない。 お年寄りは面白いって言うかも。 [DVD(邦画)] 4点(2008-12-24 03:58:22) |
1116. 真夏の夜の夢(1999)
《ネタバレ》 あ~しんどかったぁ……。原作を映画で理解しようと思って鑑賞したのだが、2時間が20時間に感じた。シェイクスピアを勉強するんだった台詞の勉強にはなる。でも、これってハッピーエンドなの? 愛が感じられないのは私の解釈が間違っているから? なんだか、どこかの宗教団体の結婚式みたいだ。 [DVD(吹替)] 2点(2008-12-23 18:00:36) |
1117. やわらかい手
《ネタバレ》 予告を観てかなり期待したが、蓋を開けてみれば、それ以上に物語が全く広がらず、終始風俗の話しだけで終わってしまった。 登場人物は脚本通りに演じただけで人間臭さが全く感じられない。 全て段取り芝居なのだ。 映画の中でも言ってるように、この手の職業は歌舞伎町では普通に行われている。 孫の手術費用を稼ぐのに、手に職を持たないおばあちゃんが風俗という職業に躊躇うのは理解できるが、それで観客の同情を買おうとしている、そのやり口がどうも解せない。 風俗が世間的には後ろめたい仕事なのは事実。しかし、それをそのまんまにして終わらせているところが許せない気分で……。 せめてラストで「これからも頑張っちゃうからね~!」と明るく終わってくれていたら、私の評価も少しは変わっていたと思う。 [DVD(字幕)] 3点(2008-12-22 06:36:11) |
1118. オリエント急行殺人事件(1974)
まず、役者達が名優揃いであることを知り、これはエンターテイメント映画なんだと前提に考えておかなければ高い評価は出せないと思う。 点数が4点なのは、この映画について何も知らない人への「お勧め度」でもある。 アガサ・クリスティは本当にこの映画の出来に満足してたのか正直疑問。 クリスティ映画の最高傑作らしいので、この映画に満足しなかった人は、他の映画はもう止めた方がいいと思う。私自身、この映画で最後にしようと思う。 当時は斬新なアイデアだったろうが、今となっては、あちこちで使い回されている。 イングリット・バーグマンは最高に魅力的なおばちゃんだった。あんまり可愛いから彼女のシーンだけは何度でも再生してしまう。 DVDの吹き替えは途中でオリジナル音声に変わらないよう、別人の声で再録音されていた部分があったが、そのほうがストレスを感じず観ることができた。 水戸黄門が好きな世代が喜びそうな映画だと思う。 [DVD(吹替)] 4点(2008-12-22 05:51:11) |
1119. 市民ケーン
鑑賞後の満足度は世代に反映されると思う。 現在、この手法を発展させて、様々なサスペンス映画が製作されているので、若い人ほど、さほど驚かないだろうが、年齢が高い人間ほど、その斬新さを感じ、記憶はいつまでも残ると思う。 因みに現在、様々なメーカーからDVDが発売されているが、個人的には吹き替えが収録されているマックスターをお勧めする。 吹き替えは、ただ字幕を棒読みしたものではなく、無名かもしれないが、ちゃんとした声優が字幕とは違う「日本語」を話してくれる。 字幕を追ってストーリーを追求するのとは解釈が違ってくるはずだ。 英語を理解できない日本人にとって、字幕とは記号でしかないのだ。だから私は吹き替えをお勧めする。 最悪なのは、淀川長治の解説を収録したアイ・ヴィー・シー。絶対にお勧めしない。あの爺さんは、ラストまで全て語ってしまっていて、早送りしない限り、冒頭から自動的に再生されてしまう。 オーソン・ウェルズだったら「第三の男」のほうが絶対お勧め!! [DVD(吹替)] 7点(2008-12-22 01:27:47) |
1120. 第三の男
これこそ脚本の腕ありきといった映画。 CGやミーハーな役者でごまかそうとしない面白さが発見できる。 因みに、このDVDは現在、様々なメーカーから発売されているが、最悪なのは「アイ・ヴィー・シー」。値段が高い上に、冒頭で淀川長治がラストまで全て語っている。この解説は早送りしない限り、自動的に再生されてしまうので、鑑賞するときは要注意! お勧めのメーカーは、マックスターで、日本語吹き替えがついている。このメーカーの吹き替えは、素人が字幕を棒読みしているような代物ではなく、無名かもしれないが、ちゃんとした声優がこなしている(字幕とセリフは完全に違う)。 オークションで購入すればレンタルより安い。 この時代の白黒映画はリマスターしたところで、画質の違いに差はほとんどないので不安なしに鑑賞できる。 [DVD(吹替)] 9点(2008-12-22 01:05:07)(良:1票) |