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プロフィール
コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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1121.  サヴェージ・ウーマン 美しき制裁 《ネタバレ》 
最近の個人的な映画的興味として、いわゆるこーいう「リベンジもの」を少しく追いかけてるのでありまして(コレも個人的にはも~少し間口を広く取って「ウーマン・ヴァイオレンスもの」という括りで捉えてますケド)、今作はその意味では「見た目」はごく非常に典型的とゆーか(=ジャケ写を見たダケだと特に)分かり易く美人で・強くて・カッコ好いおねーさんがコレも分かり易く悪くて臭い男どもに突然理不尽に凌辱され、んで奴等をラストに皆殺しにして実にスカッと爽快!に終わってく…てなハナシだろーと思ってしまうと思うのですね。結論からゆーと、今作はまずあまりそーいう単純安直に痛快なハナシではねーのですよね(特に女の人のキャラ諸々…的に)。なので、その意味では一種「ジャケ写詐欺」と言われても仕方の無い作品、であるコトは最初に明言しておいた方が好いかなと(とにかくまず率直に、見た目とてこんなに唯キレイな感じで出て来るシーンは殆ど無かったりもしまして…ですね)。  そもそも、この女の人が追い詰められてる状況・理由とゆーのも色々と妙にややっこしくて、かつ多層的なのですよ(⇒だから、本質的には最終的にも単に何人かブッ殺せば目出度し目出度しだぜ!てハナシじゃなくってですね)。んで、この女の人てのもカッコ好くも強くもなければ、どっちかちゅーと諸々まず結構にポンコツ+かつ当たり前に女々しくてひ弱でもあるのです(どだい、彼女は種々の場面でも充分に行き届いて対処できてたかと言えばコレがやっぱ全然そーでもなかったり…でして)。そして肝心なその「リベンジ」シーン(とソコに至る経緯)だって、全方位から追い詰められて目に見えてイライラ・鬱々と窶れ・やさぐれ・病み果てた末に訪れる彼女のヒステリックな攻撃性の「暴発」とゆーのは、コレはも~ポジティブとゆーよりは確実にネガティブな方のヤツだと(=「強いから」とゆーよりはむしろ「弱いから」そーなったってる…と)言って好いものかと思われるのでして、コレだけ雑にブッ殺しまくったこの後の成行きを想像するにもやっぱスカッと万事解決!てのにはま~程遠いかな…と結果かな~りモヤモヤするのですよね(=この終い方は決して「正解」ではなかったな、と)。重ねて、妙に(否、無駄に)ややっこしい⇒非常に単調で退屈…という前半の展開運びと、また中盤以降も諸々と絶妙にキレとゆーのは欠いた儘なコト(特にクライマックス)、あとは(コレも前述どおり)主人公の為人の諸々にも非常に高度にネガティブみを感じつつ観ざるを得なかった、てな辺りを総合的に勘案しても、映画としての評価はまァ高くはならないかな…てのが正直なトコロなのですね。  がしかし一つまずは、この手のリベンジものでこーいう高度な人間的弱さ・ネガティブ含み、かつ何故にココまで感情移入できないのだろ?という主人公のキャラ自体がまあまあ目新しくなくもないかな?とも思ったのですよ。そして何より、その(ある種)複雑怪奇で実にイラっとさせる(ちょっとアレな)女性を演じるサラ・ボルジャーの演技(or 役づくり)自体のクオリティは、コレも実にかなりハイレベルに優れたモノだったな…とも(観終わって)ふと気付いた、と言いますか。その意味では、意外にどーして観て損したという感じは全く無かったりもするのですよね。そこそこ悩みはしましたが、この点を重視して少し加点はしておくコトに致しますです。  ※「サヴェージ(savage)」てのはあまり聞き慣れない(日常的ではない)単語だと思ったりもしたのですが、近年の英語スラングとして所謂日本語での「ヤバい」という意味でのポジティブな使われ方もするらしいのですね。だからこのタイトルは(やっぱ)ごくシンプルに「ヤバ格好好い女性」という意味のよーです。まあ実際「野蛮」とゆーよりは「捨鉢」な…という感じでもあるとは思いますし(そもそも野蛮て、アマゾネスかなんかをイメージしてんのですケ?)ぶっちゃけあんまし優れたタイトリングでもねーかな…とは思いましたケドね(知らない横文字を使えばイイ訳ではあるかい!的な)。
[DVD(字幕)] 5点(2022-06-23 00:58:29)
1122.  炎の少女チャーリー(2022) 《ネタバレ》 
ドリュー・バリモア版てのは、とにかく終始かなりグダグダしていて、だから決してソコまで面白い映画ではなかったかと思うのですが、コレもとにかくドリューが死ぬほど可愛い!+彼女演じるチャーリーがモ~目ン玉飛び出る位にオニ強い!という二点に関しては確実に大きな見ドコロになってはいたかな、と(そこそこヒットもしたらしくて)。今作も、基本的にはそのコンセプトとゆーのはほぼ変わってないと思いますし、そもそも話の流れも結構「旧作のまんま」でもありますね。ただ、内容は少しコンパクトにした上で展開運び自体もだいぶ整え直したという印象があって、結果かなり観易い・(ソコまでは)ダレない・オーラスに向けてしっかり盛り上がってゆく様な抑揚も備わってる、という感じで、リメイクとしてはその辺は確実に向上出来てるという部分ではあるかなと。んでオーラスではまたチャーリーちゃんがキッチリ縦横無尽に全開大暴れ!もしてくれますし、個人的にはまずまず「観たかったモノは(最低限)観れた」て感じすかね。  ただ、まずはゆーて今作ってたぶん若干B級寄りとゆーかソコまで予算が潤沢…とかでもないのかなと思えてまして、描写自体のクオリティや特にその物量的な面にはあまりゴージャスみとかは感じられませんでした(⇒少し物足りない…と言っちゃっても好いかと)。あと、原作が40年以上前なモンを(前述どおりほぼ)まんま再映画化してるので、特にその能力バトルというSF面についてもその部分の質感は好く言って「オーソドックス(クラシカル)」悪く言えば「古臭い」そして「既視感タップリ」てな感じではあるのですよね。やっぱ何より、能力者の能力そのものがも~ちょっとシンプル過ぎるかな、と。だからかな…とも思うのですが今作では結局最後にはチャーリーちゃんは(パイロキネシスに加えてお父ちゃんお母ちゃんの能力も兼ね備えた)アルティメット・サイキック・ガールに成り果ててもーてますケドね(個人的には、コレは別に嫌いなコトではありませんでした)。
[映画館(字幕)] 5点(2022-06-23 00:47:27)
1123.  鬼灯さん家のアネキ 《ネタバレ》 
正直どーかな…と思ったのですが、中々どーして谷桃子さんは好かったですね!佐藤かよ・川村ゆきえという強者2人にも決して引けを取らない(意外に美形な)ルックスに加え、キワドいシーンの頑張りようとて、そして懸案の演技も何とかなってはいたのでねーでしょーか?(まあ、お笑いで奇矯なキャラをやり抜くってのも一種の演技ではあるのですし)  ただ…前半・中盤にかけての大部分は単純で下世話なエロコメディで、終盤は少なからずヒューマンドラマの風をも醸すもののこの部分も本質的にはごくシンプルな中身、そしてとにかく全体としてお話自体が非常にまったりとアクセントに欠ける感じでもあるのですよね(特にエロシーンは予想よりもだいぶ手緩くて)。その個々のシーンのヌルさに加えて、全体の(コレも)かなりゆったりしたテンポ・間合い、或いは音楽があまり入らないコト、なんかも含めてソコは多少今泉監督ぽい(or 最近の邦画のインディーズぽい)とも言えるかとは思うのです…が個人的には今作はちょっとヌル過ぎに感じられました。特にコメディ部分でその間合いの緩さが活きていた、というシーンも無かった様に思えて…と言いますか。内容自体は決して監督に不向きとは思いませんでしたが、やはりこの作風を一番活かせるのは会話劇かな、とも思いましたかね。
[DVD(邦画)] 5点(2022-06-10 18:06:09)
1124.  犬王 《ネタバレ》 
題材の物珍しさに加えてアニメ的表現自体もかなり独特で、確かに相当にユニークな映像世界が展開されるコトからして(その時点で)観る価値てのは十分だとは思うし、音楽性にしてもシンプルなロックの様でコレも確かになんか「和風」な…とゆーか和の趣を大いに含むというやっぱ結構に独特なモノだったと思うし、かつ純粋な音楽シーンの分量が思ったよりもかなり多めで結果音楽だけにも相当高度に「浸れる」てのも個人的にはシンプルに好きな感じでした(巷では、映画の皮を被ったロックフェスだ…とか言われてたりもするよーで)。  ただ、一つだけ(言おうか言うまいか物凄く迷うのですケド+コレは私の観方が捻じ曲がってるダケなのは重々承知なのですケド)思い切って言ってしまうならば、じゃあ嘗ての(或いは今に至る迄の)観世の能楽とゆーのは、シンプルな現代のフツーなロックに「劣る」というモノなのか、というどーしようもないモヤモヤが(今作を眺めてゆく中で)私にはどーにも拭い切れなかった…てコトなのですよね。モチロン、実在の犬王の失われた芸術に「権力によって腕ずくで葬られたモノ」としての性質(=テーマ)を仮託するうえで、ソレに必要な芸術的クオリティを(現代の視聴者に)分かり易く実際の映画表現として落とし込む単なる「ツール」であるというコトは私とて重々承知なのです。とは言え、現代でも実在する二つの要素を実際に二つ並べて確実に「比較」しているという物語の構造(⇒ぶっちゃけこの構造自体、そもそもこの二つって比較できる様なモノなのだろーか?という点にも大いに疑問が在りますケド)がある中で、流石にちょっと「片手落ち」すぎやしないですかねコレ?と思ったりもするのが(重ねて)正直なトコロでありまして。  まあ、諸々と事情があるコトだとも思いますが、そもそも今作はまず尺が短めで、んで前述どおり純粋な音楽シーンが比較的にも多いというコトで物語やキャラ・世界観の描き出し自体からして少~し軽めには為っていたかと思うのですね。その中である種、根本的な「能楽」の何たるかの描写とてまた軽く薄くなっている…とゆーのは仕方が無い or 高度な取捨選択の結果、なのかも知れないとは思うのですよね。まあ実際、今作を観てそんなトコロ=「能楽」と「ロック」が比べられているというコトに「引っ掛かる」という客なんて殆ど居ないだろう…とは、私だって当然の如くにそ~思うのでありますですし。
[映画館(邦画)] 5点(2022-06-05 23:01:21)
1125.  きさらぎ駅 《ネタバレ》 
コレも元ネタは2ちゃんねる発の都市伝説で、大きな括りとしては異世界ものホラーである。展開は前半・後半の2つにシンプルに大きく分割できるが、ホラー的には前半が(コレも)シンプルなPOV系、後半は前半の流れを再度なぞりつつの一種の「解答編」になっていてその意味では『カメ止め』的だとも言える。元ネタにせよ、前後半それぞれのつくりにせよ、ホラーとしてはごく「安上がり」なアイデアの集合体だとも言えるし、お話の内容にしたってその真相部分とかを詳細につくり込んでチャンと説明してくれるというワケでもないし、そして映画自体の質感とて(チョコチョコと観たコトある人達が出て来るワリには)特にホラー描写なんかはかなりチープだったかなあ、とも(ややホラーゲーム的な、と言っても好いかと)。諸々含めて好くあるB級和ホラーの一作だと思っておけば好いかなあ…とも思われますかね。  ただ、例えば前述のPOVにせよカメ止め風にせよ、お手軽にそこそこ怖く or 面白くなるという点では今作でもまずまず効果的だったと思うし、加えて今作ではオーラス(=お話の結論的な部分)にも多少の仕掛け・意外性を仕込むコトが出来てもいて、ごくコンパクトな尺も相まって結果的には結構楽しく観終れましたですよ。それに「安上がり」なアイデアだとは言ったもののやはり今般、海外のA級ホラーとは(予算的に)ちょっと真っ向勝負はキビシイという状況において、今作の和ホラーとしてのこの「戦法」とゆーのはひとつ間違ってはいなかったとも思います。またその点についてはここ数年の和ホラーの(ある種の)プチ集大成的なモノだった…とも思いますかね。重ねて、私は結構面白く観れましたし、ホラーファンにはオススメもしたいトコロです(まあ、映画館で観るかは別にしても⇒結構早めにサブスクに出てきそう…てな感じのヤツではあるので)。
[映画館(邦画)] 5点(2022-06-05 15:37:23)
1126.  魔人ドラキュラ 《ネタバレ》 
トーキー以降の映画界に新たな怪奇映画時代の幕開けをもたらした歴史的作品…とのコトですが、流石にもう100年近く前の映画なだけあってまずは極め付きに重いテンポ(とゆーか俳優の動作自体が総じてかなりスローモー)と、その「緩」に比してアクション含み等の「急」な場面が殆ど無いコト、そしてやはりホラーとしてはショックシーンを含めBGMが全く入らないのなんかも確実に観る側の「物足りなさ」には繋がってくるかと思います(劇伴自体は皆無というワケではねーのですが)。でも、セット・衣装その他のゴージャスさ⇒その醸し出す雰囲気の好さや、恐怖や狂気を描き出す俳優の演技自体のクオリティ⇒その見せ方とかだって思った以上にハイレベルで、なのでごく分かり易くそしてかなり面白く観るコトが出来たのは正直結構に意外でもありました。観て損した感じは全く無いですね。  まァ、その今作で一番観る価値が在るのは(当然の如くに)ルゴシのドラキュラ伯爵その人なワケです。全体的な佇まい・所作のエレガントさ+その中に含ませる絶妙な「色気」とゆーのは、一朝一夕に身に付けたとも思われない熟練の技巧だと感じられましたね。そして何よりもその「眼力」こそが今作のホラー部分を一手に担うとゆーか、コレも流石の超・迫力だったと思います。とは言え重ねて、今作のクオリティてのは原作の力+展開運び・演出の適切さも在ってのコトには違いないかと思います。翌年にもルゴシ主演(+同じく彼の「眼力」頼りというコンセプト)でゾンビ映画の始祖たる『恐怖城』が製作されましたが、コッチはソレだけではどーにもなってなかった…とは確実にそー思われるトコロであるのですし。
[DVD(字幕)] 5点(2022-06-02 00:41:27)
1127.  辻占恋慕 《ネタバレ》 
いちおう、監督の青春三部作のラストを飾る作品とゆーコトだそーで(一作目はちょっと私観れてないケド)。ただ、二作目にせよ今作にせよ(あるいは『アストラル・アブノーマル鈴木さん』とかにせよ)ごくごく夢・理想⇔現実の狭間で藻掻き抜き、そして敗れていった人々にスポットを当てている作品だとはまた感じ取れる、のですし、監督ってのはソレを(全体的には絶妙にアイロニックでルサンチマン溢れるややブラック・コメディ風な作品に纏め上げつつも)決して安易なハッピー・エンドで(ある種)誤魔化す…という映画作家では決してない様にも見えてました。そしてその意味では、今作はその面では更にラディカルみを(大いに)増していた…とゆーか、その「ままならなさ」を作中ごく抜群なキレ味でもってラストで「鮮烈」に描き出していた…という様には当然の如くにまた思われましたかね(⇒率直に、このラストは嫌いな人は結構嫌いなヤツだ…とも思いますのでね)。  ただコレもある種、その部分すらも当然の如くに吟味された「狙い」の一つなのだろうなあ…とは(個人的には)また大いに感じられたトコロであります。ナニせラスト間際まで、実に丁寧に丁寧に二人の若者?のジレンマ・葛藤を(コチラが大いに共感可能なモノとして)描きつつ…からのソレ!ではあったと思うのですし。そーいう「やるせなさ」・共感の「し切れなさ」・「イタさ」とかっていうごく高度にモヤモヤとした居心地の悪い感情、という意味では、実に極上なモノを(観終わった瞬間から)新鮮に感じ取れた、とも言えます。そしてその上で、本質的にそれこそが(多くの「敗北者」たちにとっての)青春そのものなのではないか…と思ったりなんかもしてね。結論、私の評点は(見た目)あまり高くはならないのですケド、それでも多くの人に観ていただきたい作品だとゆーのは間違い無いのですね(とは言え、このレビューもちょっと酒カッ喰らってから書いてますケドね)。引き続き今後の作品にも期待します。
[映画館(邦画)] 5点(2022-05-30 23:50:18)
1128.  エマの秘密に恋したら 《ネタバレ》 
原題も『Can You Keep a Secret?』で要は「秘密」がテーマです。が、主人公の女の子が秘密をブチまけた相手が勤め先の社長?で、その後ふたりが(当然の如くに)どーにかなってゆく…というメインの筋も含めてそもそもクッソ在り来りなお話ではありますし、主演のアレクサンドラ・ダダリオにせよタイラー・ホークリンにせよ、正直こんな30代の好い大人にやらせるべくお話だとも(個人的には)全く思えませんでしたよね(⇒邦画の中高生向けラブコメとかならともかく…てか)。  このとーり、特に何かしらに引っ掛かるコトも無くほぼノーストレスで超・暢気に観れる…というコト以外にシナリオに価値ってのは無いのかな、とすら思います。とやはり要点は、全編通してゴチャゴチャと散りばめられ続けるコメディ描写を如何に楽しく観てゆけるか…というコトに結局はなって来ちゃうかな~とも思ったり。しかしコレとて、例えば主演のダダリオちゃんも基本、終始一貫して「ナニを言ってるのかサッパリ分からない」とでも言いますか、そこそこ大勢登場するキャラ達が総じてみんな「変な人」で、かつ彼らがシンプルにただ終始ボケ倒している…というコレもある種コメディとしては極めてオーソドックスな(=ややもすると多少「低俗」な)系統だと思います、し、その部分にもやはりウィットやセンス・あるいは「品」などといったモノは殆ど見て取れなかったかな…とも(率直に下ネタとかだってワリかし以上に多くてですね)。重ねて、ボーっと暇潰しに眺めるダケなら特に無害な作品…かとは(ギリ)思うのですケド、ま~あんまし好きじゃなかったかな…て人も多いかもな、と(私は特に嫌いってホドではなかったのですケドね)。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-05-30 23:50:17)(良:1票)
1129.  アフリカン・カンフー・ナチス 《ネタバレ》 
設定が少しアレすぎる故に日本では一部で物議すら醸したらしいですが、そんなにマジメに捉えるべくもないごくお気楽・暢気なコメディ・カンフーです(=内容はモ~無い様な)。カンフーとしての話の中身とて、最初にボッコボコにされたった!⇒修行!⇒リベンジ!という極めてオーソドックス・シンプルな系統ですし、主人公のスキルも蛇拳(影蛇拳とかって)+酔拳+鉄指拳(三指拳、的な)というコレもごくオーソドックスなモノだと思います。舞台がガーナというコトでヒトラーと東条英機以外は全員キャストが現地の方ぽいのですが、皆総じてしっかりした格闘技の素養があるとは決して思えない…一方で身体能力はまま相当に高そうでもあって、それ故にアクションもそこそこ観れなくもない程度には仕上がっている…かと思うのですね(二人ほどトンデモなくバッキバキなガタイしてるヤツが居たりして)。あと、音楽も現地産ぽいのですが、コレもノリが好くてまあまあ面白く興味深く聴けましたかね。  いちおう解説としては、日本在住のドイツ人の方が仕掛人で彼が監督+ヒトラー役も演じてます(+彼の知人の一般日本人男性が東条英機役をやってると)。で、このドイツ人がガーナ側の監督と本作を企画して現地で撮影した、というコトのよーですね。まあそもそも、ガーナ映画っての自体殆ど存在を聞いたコトもねーですし、今作ではその中で現地ガーナの様子もある程度映される(市場とか建物とか)ので、実は地味にその部分に一番観る価値が在ったかも…と思ったりもしますですね。珍品を求めて止まない方なら、是非。
[DVD(字幕)] 5点(2022-05-30 23:50:12)
1130.  喰らう家 《ネタバレ》 
(恐らくは)要するに、劇中の1979年から遡るコト120年前、この「家」の持ち主だった一家とゆーのが何らかの禍々しいトラブルを経て悪魔と成り果て⇒家に取り憑き⇒以降30年ごとに生贄を求めて蠢き出す…という悪魔系ホラーなお話だと思うのですね。ところが、その中で実際的にやりたいコトとゆーのは(実は)スプラッタ系の血ミドロ描写なのであって、終盤は意外なホド結構やりたい放題!てな感じにそーいうのが矢鱈と放り込まれて来るのです(ココはも~血飛沫スプラッシュ!てなモンで)。悪魔系でかつスプラッタ…とゆーのも別に全く前例が無くはなかったか、とも思うのですが、ココまで派手なのは流石にあんまし記憶に無いですね。その意味では、多少なりとも物珍しさ・ユニークさってのを抱きつつ、そこそこ面白くも観れた…と言ってもまァ過言ではないかと。  ただね~ジャンル要素としてのショック描写の出来はともかく、お話の進め方・展開運びは率直にかなり稚拙とゆーか、正直最後まで観ても色々とよ~分からんのですよね。まずこの話にはある種、主人公勢+悪魔連中+30年ごとに生贄を捧げて災厄を回避したい街の人々、という三つ巴の対立構造が在るのですが、結局のところクライマックスでは街の連中が多勢を恃んで雑に攻め込んで来た挙句⇒悉く悪魔の方に返り討ちの血祭りに上げられちゃう…というコトで、まずとにかく彼らがナニをどーしたかったのかがまァ分からんのですよね。あとは、主人公夫婦てのには息子が亡くなって間もない(=霊的現象を息子と結びつけちゃう)という属性が付加されていて、結論的にはソコが彼女ら2人が最後まで生き残ったトコロの理由にも見えるのです…が、ソレもナニがどーいうコトだったのかが(ワリと)サッパリ分からなかったり…てなモンで。他にも結構ツッコミどころ自体は相っ当に色々在る…とも言えますし。  でもまァ、ソレもある意味、悪魔系ホラーなのにやりたいコトがスプラッタの大盤振る舞いだった…というコトの「弊害」だとも思えますケドね。要は、ラストにブッ殺す犠牲者数を確保するのが一番難しかった…というコトにも思えるのですよ。普通の「屋敷」系の悪魔ホラーだと、主人公の家族その他は当然用意できるとしてもそれ以外にそんなに沢山登場人物なんて足せませんものね(味方が多すぎてもナンの意味もねーですから)。このシナリオの歪さは、その面からの「歪み」なのかな、と。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-05-29 00:15:46)
1131.  シェラ・デ・コブレの幽霊 《ネタバレ》 
元々がテレビ映画用に54分で撮ったのを、ソコにシーンを足して81分にした…というコトらしいのですね。だから全体的な質感は確かにテレビ映画ぽいですし、加えて監督が『サイコ』の脚本家だからかちょっとヒッチコック風(⇒劣化版)な感じでもあります。で正直、多分54分版の方が面白いんだろーな…て感じではありますかね(=あんまし意味の無い退屈なシーンも散見されるな、と)。でも、今作がこーいう一種の「伝説」扱いになってる主因であろう肝心のショック描写(幽霊のシーン)とゆーのは、別に現代でも今だ通用するというモノでは決してないながらも確かにかなり不気味ではあるのですよね(コレもまたあんまし映画では観たコトないよーなザラついた質感で)。ラス前のジュディス・アンダーソンのシーンなんか結構迫力も有ったと思いますよ。そのアンダーソンに加えて(今となっては)役者もかなり豪華で、中でもダイアン・ベイカーの美貌はモ~冴え渡ってました。アマプラさん、ありがとうございます(可能なら54分版も配信お願いしやす)。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-05-20 00:06:16)
1132.  ヴァルハラ・ライジング 《ネタバレ》 
おそらく低予算作品なのでしょーが、それ以上に秀逸でユニークな一種のアイデア作品だ、とは思うのですよ。神話系の歴史ものをオールロケ(つまり全部野外)で撮るという一種の奇想天外ながら、そのロケ地(たぶん北欧?)の雰囲気があまりにも素晴らしい故に試み自体はかなり高度に成立していると思いますし、その分浮いた予算を注ぎ込んだキャラの野卑なルックス面+凄惨なアクションシーンの出来は決して悪くなかったと思いますし、また監督一流の静かな(所々スローな)映像のクオリティもまた素晴らしかったと思いますし(特に、固定カメラで捉えた風景映像の雰囲気は結構極上だったかと)。  ただ、映像の出来という面では一点、一方で人物やアクションを撮る際の手持ちカメラ+接写⇒で結構ガシャガシャ動きまくる生々しい画ヅラ、とゆーのは、全体のやや荘厳な雰囲気とは少しそぐわないモノだった様にも(個人的には)感じられました。なんとゆーか、コレも決して悪くはない部分も在るとも思うのですが、思いの外ちょっと「チープ」に見えてしまったという感覚の方が強い…てか。そーなってくるとその所為で(=雰囲気がハイ・ソサエティ寄りにイマイチ統一され切ってない為に)ストーリーの方がコレも高度に訳ワカメ、というウィークポイントの弊害的側面もやはりより強く感じられてしまう…とでも言いますか(=もし雰囲気の方が高度に統一されているのなら、神話的雰囲気映画としてもう少しハイレベルに成立したのではないか、と)。結論的には、ちょっとこーなったったのが惜しまれるアイデア、ではあったかと。
[DVD(字幕)] 5点(2022-05-07 15:49:44)
1133.  トリコロール/赤の愛 《ネタバレ》 
三作目「赤」は分かり易い「博愛(隣人愛)」のハナシですね。結論、出てくる二人の演技自体は悪くないとも思いますが、実に単純で捻りの無いハナシだったな…とも思います(取り分けこの連作の中に置かれると)。多少面白みがあるとしたらトランティニャンのキャラの背景部分かと思いますがコレだって幾らナンでも、判事成り立ての頃にトラウマが発生した⇒その結果ずっと自分の殻に閉じこもってたけれどヴァランディーヌがソレを解き解した…てハナシだとしたら、やっぱちょっと頑な過ぎ or 唐突過ぎなハナシだとやや不自然にも思うのです。無難は無難ですが、完成度はちょっと高くないハナシだとやっぱ思ってしまいますね(オーラスの全員集合!もワタシ的には蛇足でした)。  ただ、イレーヌ・ジャコブの出で立ちはとても魅力的でしたね。特にこの「博愛」に好く適合した優しく温かみのある雰囲気が素晴らしかったな…と率直に感じました。前述どおりトランティニャンの頑固そーな感じもまあまあハマってたので、二人のお蔭で映画としてのクオリティは一段上がってはいるな、と(=その部分に絞って観てゆく分にはまずまず楽しめるカモな、と)。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-05-04 12:05:55)
1134.  トリコロール/白の愛 《ネタバレ》 
この白は平等を意味する…のは大いに理解できますが、個人的にはある種非常にレベルの低い平等にも見えますね。レベルが低いという意味で言えば、少し昔のポーランドとは言えこんな杜撰な企てが成功する様には決して思えないのもまたハナシが低レベルなモノだと思えます(そのうち絶対バレるでしょ、と)。あと、三作目「赤」のオーラスを見るに、結局最後にはこのハナシ自体相当にナアナアに片が付いた…(今二作目中で描かれない時間軸において)…とゆーのが設定上の成り行きのよーで、その意味でもある種ごくごく「しょーもない」ハナシだったんだろーな、とも思いますね。まあだから、今作はそのコメディ面を注視して気楽に観る…とゆーのが正しいアプローチな二作目、かと思いますね(=だから一作目に比べると随分と「軽いな~」てのが正直なトコロで)。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-05-04 12:05:52)
1135.  ハッチング―孵化― 《ネタバレ》 
鑑賞後に少しだけ調べたのだケド、思春期と反抗期とゆーのは第二次性徴の(ある種の)精神的両輪でありながら、時期的には普通どちらかが先、というモノではない様である。少女を主人公にその「成長」を比喩的にホラー要素を用いて描く…という作品としては、コレ自体は暫く前からのトレンドとゆーか『RAW』『テルマ』『ブルー・マインド』てな具合に近年は結構枚挙に暇が無かったりする(加えて『テルマ』はズバリ北欧ものだし)。しかし、これら先行作品がどちらかとゆーと主人公の「性的な」目覚めを描いていた様に見えるのに比して、本作はかなり「反抗期」の方の描き出しに寄っている様に見えるとゆーか、つまり主人公ティンヤが内に秘めきれなくなった(周囲の人間に対する)嫌悪・憎悪、妬み嫉み…といった負の感情こそが、アッリという異形なカタチで具現化した「彼女」自身(=もう一人の自分)なのだと言って好いだろう。その意味では(重ねて多分に比喩的とは言えど)先行作よりは率直に分かり易い・直接的な作品だとは思えるし、主人公も同様にとゆーかやや若い(=設定上は12歳)のであって、だから誤解を恐れずに言えば「取っ付き易さ」という点においては先行作より今作の方がだいぶ上回る…と言って過言でないのではなかろーか、と(ゆーて今作もそこそこグロくも在りますケド)。  ただし、結論をズバリ言ってしまうなら、こーいうごく分かり易いハナシだからこそやはり「終わり方が肝心」なのであって、今作は「何故+どのように」終わってゆくのか(=主人公が自身に生じたその「負の精神性」を手懐けるコトが出来るのか否か)を観客は特段に注視せざるを得ない作品だとも思うのだね(=誤魔化して終わられるとちょっと困っちゃう)。がしかし、結果からゆーと今作はごくバッド・エンドの方、であるにも関わらず、何故ソレがそーなってしまったのかはあまり明確には描かれないのですよ。特に、どー考えても一番のポイント(=諸悪の根源)であるハズの母親と主人公の関係性といった側面についても結局何らのアンサーも見出せない…つーのは、残念ながら少し手落ちが甚だしいとも(個人的には)思うのですね。前述どおり、テーマ的には(もはや)ごくオーソドックス、かつシンプルな展開運びではありつつも運び方自体は決して悪くなかったので、ラストにもう一つアイデアが在ったらば…てな感じでやや残念ぎみな方かと思われます。北欧ならではと言った感じのエレガントな画づくりや、それでいてショック描写にもまずまずの迫力を備える点も含めて、ホラーとして(コレも)決して出来は悪くはないとは思うのだケド…
[映画館(字幕)] 5点(2022-04-24 22:07:52)
1136.  ビルド・ア・ガール 《ネタバレ》 
冴えない陰キャが、実は…的なヤツとしては(その部分は)ワリと典型的なのですが、その手合いとして一番肝心な主人公が秘める「才能」てのが、例えば歌唱力とか、それこそ戦闘力とか、或いは演技力とか、だったら観てる方も分かり易いし映画としても表現し易い…かとは第一に思うのです。が、今作の女の子の能力とゆーのは「文筆力」で、その意味では彼女の凄さが比較的かなり分かり難いという難点がまずはありましたかね(彼女の文章が実際にキッチリ明示されるのは序盤の「詩」のシーンくらいなので、英語ネイティブでない視聴者には尚更そのクオリティが分かり難い…かとも)。かつ、青春サクセスストーリーに対するもう一方の青春「コメディ」の側面は、率直にコレも結構「品が無い」ヤツとゆーか(特に性的な方面において意外なホドに)相当にお下劣なのですよ。そーいうトコロからして、主人公に対する好感度や共感・感情移入とゆーのがイマイチ深まってゆかない感じもした…てのが第一結論的なトコロですね(大前提そもそも、主演のビーニーちゃんは決して美人で可愛くはない→否、可愛げが無いワケではねーですケド本作では「太々」しさの方が大いに勝ってる…つーか)。あと映画としてはモ~一点、ジョン・カイトはともかく主人公以外にあんまし魅力的な or 印象に残る様なキャラが出て来ない…てのにも少しばかり物足りなさが残りましたですね(この手のだとフツー、その主人公の才能を見出す敏腕でエキセントリックな上司、てのが常套手段だと思うのですケドね)。  とは言え、その(調子乗りな)主人公の痛さ全開っぷりも含め、テーマはタイトリングどおり「自分づくり(or 自分づくりに失敗したら…)」というとある青春の普遍的なお話なのであって、その側面をコンセプトとして前面に押し出したジャンルものとしては全体の流れ自体はまあまあしっくり来るモノだったかな…とも思います(ラスト付近も月並ですが別に悪くもなかったかと)。更に言えば、意外と沢山いるだろう似た様な経験を経た視聴者にとっては、当然の如くにかなり「刺さる」お話でもあったのかな、とは思います。ビーニーちゃんの(ゆーて)悪くはない演技+その他諸々の全力全開ぶりを大いに楽しめるコトも含めて、観て損するとまでは言えない程度の作品かとは思うのですね。彼女のファン、若しくは近々で青春ものを血眼で探してるって人なら、是非観て貰えれば…と思いますね。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-04-24 22:07:26)(良:1票)
1137.  ソング・トゥ・ソング 《ネタバレ》 
うーん…テレンス・マリックって、完全に忘れてましたが大昔に『シン・レッド・ライン』だけは観てますね。アレも、当時戦争映画ジャンルを色々と観漁っていたタイミングだったのですケド、今となっては「雰囲気等、諸々とそんなに悪くはなかった」というコトと共に「でもとにかく長かった」という記憶しか正直残ってませんです。ただ、今作を観てスグさまとある感覚が蘇った…とゆーか、まず大前提としてこのお方、やはり通常の劇映画の監督とは高度に一線を画すユニークでかつ「人を選ぶ」タイプの映画作家だ、てなコトなのであって、そして今作、中でも相当にその傾向が強い気がする…とゆーか、率直にコレはフツーの映画だと思って観始めたら正直メッチャ厳しい(下手すりゃタルコフスキーより厳しい)てヤツに思えましたですね。とりあえず、地味に超・豪華なキャストの誰かに引っ掛かって何となく観に来ました!なんてのは結構な大惨事にも為り兼ねない…とすら思います(尺もまた短くはねーですし)。  正直、ちょっと評価の仕様がねーヤツでもありますかねコレ。監督は別に自分がこーいう作家だとゆーのは全く隠そうともしていないのですから、ソコに「勘違い・行き違い」が在るとしたらどちらかとゆーと悪いのはも~観客側だ…とも思うのですよ。だから「思ってたんと違う!」とか「フツーの映画じゃねーじゃん!」はもはや通用しないモノとして、じゃあどーいうモノとして評価したら好いのかな、と。少なくとも個人的な感覚だけを述べさせて貰うなら結局言いたいコトは『シン・レッド・ライン』と全く同じであって、即ちまずは「(映像とか空気感とか音楽とか)諸々はそんなに悪くもない(=映画に唯「浸る」だけなら)」てのと、そして「でもとにかく長い(=長い理由が分からない)」てコトの二点だとしか言えねーのですよね。ある種、監督が揺るぎ無い…てなコトかとも思いますケドも。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-04-24 13:53:30)
1138.  ヒッチャー(1985) 《ネタバレ》 
一見は「在りがちな(無くはない)」サイコ・スリラー系にも見えるのですが、中々どーしてある種の複雑さ・奇想天外を孕むとゆーか、とにかくルトガー・ハウアーが神出鬼没すぎる+状況が主人公側に不条理に展開しすぎる、という2つの「ご都合主義」の所為で結局よくあるスリラーには決してなっていないと感じられるのですね。とは言え全体的には、スリラー・アクション・そして「ホラー」の要素をコンパクトながらバランス好く兼ね備えた良質な娯楽作だとは思えます。特に、思ったよりも派手なアクション、そしてそれ以上に(前述どおり)ご都合主義的に超越的なハウアー演じるサイコが(ハウアー自身のやや常人離れした系統のルックスも相まって)醸し出す「もはや人外」な雰囲気てェのが少なからずも~「ホラー」として立派に結実している部分とゆーのは、この手のジャンル作品としてもかなりユニークな見ドコロだと言って好いかと思うのですね。  しかし、個人的にはどーにも…ご都合主義も「敵が強すぎる」とゆーのはまだ許せるのですが、却って「味方がバカすぎる」とゆーのはド~にもコ~にもやり切れないとゆーか(私がホラーとして不可欠なモノだと思ってる)主人公への感情移入を阻んでしまう様に感じられるのですよね。今作でも、見る限り主人公がのっけから悉く対応を間違えてドツボにハマってゆくの自体は(ソレで苦しむのが自分自身である内は)二百歩譲って好しとしましょーよ。でも、ナッシュの件だけは正直ワタシ許せないのです。大した意味も無く彼女を連れ回した挙句、ハウアーが明らかに彼らを狙っている状況は不変なのにま~た致命的な油断をし、結果…とゆーね。正直オーラスとかだって、お前なんか恰好付けてる隙にハウアーにブチ殺されてしまえ!と思ってたのに、その期待すら叶わず……つくづく、終始不愉快極まりない「極上の」ホラーだったな…とココまで来ると「感心」すらしますですよ。  以上、個人的な事情も非常に大きいのですが、全編まるでカタルシスを感じられなかったコトを加味して評点は低めに倒しておきます。無念。。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-04-23 01:20:27)
1139.  明け方の若者たち 《ネタバレ》 
二人とも大学(大学院)卒業してスグに就職したばっかですし、生活も健康的、かつ結構「意識高い」系な感じでもあるのですよね(でも意識「だけ」高い…て風に見えなくもない)。ただ、例えばソコでの二人での遊び方なんかはエラく無邪気であどけないとゆーか、諸々含めてもとにかくなんか「若いな~」つーか、もはや私も多少のジェネレーションギャップとゆーか(少なくとも恋愛映画としては)もう同じ目線では観れないかな…というごく残念なナニモノか、もワリと結構最初からしっかり感じ取れてはいたのですね(てか結局、単に私が老いたダケ)。  ところが本作、その上に実は軽い「叙述トリック」の類でして、この部分は率直に嫌いな人は嫌い~大嫌い(とゆーか「許せない」)というヤツだと思いますので、結論、率直に評価はバラつく方の作品だ、とは思われます。あとは諸々の要素(役者への好悪、音楽性、少しずつでも若者が成長してゆく…という物語性、他)の好み次第…てな感じとしか言えねーですかね。あくまで個人的には、やや好みからは外れたヤツでしたが。  ※とは言ったものの、ね~~~「少しは、好きで居てくれた?」「ごめんね」「本当に、ちゃんと好きだったよ」…て、そーいうコト訊いてんじゃねーよ!つーかさ。正直なハナシ、ワリと結構とんでもねータマだったな…とは思わざるを得なかった、てな感じすね。。。 ※あと、若者の恋愛映画だからソレ自体は別に全然悪くないのですケド、全体のごくライトな感じに比しても性描写が意外なまでにワリと結構しっかり在る…とゆーか、特に中盤の旅行夜のシーンとかはそのカメラ構図とかもなんか相当に生々しいモノだったりして、ソコら辺(個人的には)全体の雰囲気とはやや不整合かとも思いましたね(殊に主演の二人の元来の雰囲気とも合ってなかったかなぁ、と)。 ※もう一つ、コレも北村くんはそーいうお芝居が本領だとは思うのですケド、やっぱワリと結構「ドライ」ぽくも見えるとゆーか、だから終盤でふと打ち明けるホドに実は彼女に入れ込んでいた…とゆーのが序盤・中盤の様子からはあまり伝わって来なかったのですね。ソコはもう少し分かり易くして欲しかったかな…てのも思ってしまうトコロではあります。  ひとつ、随所で挿入されるポップ音楽の感じは確かに好かったと思います。キリンジの『エイリアンズ』は実は初めて聴きましたが素直に好い曲だと思いましたし、その場面にも(その時点の見かけとしても、そして歌詞を深く読み解くと最終的には更に)好く合っていたと思いますね。結局、世界と二人との間に在るのと同じ様に、二人の間にも「越えられぬ壁」が在った…という孤独さを描いたお話かと思いますので。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-04-19 01:20:20)
1140.  TITANE/チタン 《ネタバレ》 
非常に評価の難しい映画です。少なくとも、私が本サイトでお世話になり始めてから観たものの中では一番評点を迷った作品というコトになりますですね。逆に、皆さんにも是非観ていただきたい映画…かも知れませんです。   「事故で頭にチタンプレート埋め込まれた所為でパッパラパーに為り果てた女(上級)サイコパスの話」+「車とセックスしてメタリックなベイビーを産み落とす話」+「行方不明の息子に成り済まして病んだ父親と歪んだ愛を紡ぐ話」と、それぞれがソレだけで立派に一本ホラー映画撮れるであろう&(この時点で)も~ごくグロテスクだっていうテーマをなんと3つ!も放り込み、更に近年のフレンチ・ホラー一流のエロ・グロ・ヴァイオレンスもコレでもか!と流し込んでグツグツ煮込んだ(煮詰めた)本作は、もはや完全なるカオスそのものというデンジャラス闇鍋状態と化しています。始末の悪いコトに、物語上でもこれらの要素は特に整合性や辻褄を合わせるという工夫をも~放棄したかの様にコレまたごった混ぜ状態のまま話が進んでゆくので、本質的にストーリーとゆーのがまるで必然性を持って繋がってゆかないのですよね。率直に、ココまでやりたい放題で、かつ「取り繕う」「媚びる」ってコトをしないという作品はあまり今までに観たコトがねーのですわ(まあ、こーいうのが寛容に許されるとゆーのがフランス映画の懐の深さだとも思うのですケド)。ソコにはまずとにかく「ユニークさ」とゆーのは確実に見て取れるかと。  でも一方で、そーいう尖りまくった各要素を諸々と整えずに尖ったまま見せつけてくる…とゆーコトの連続がまずは特大の衝撃度と、そしてバランスを一切無視したコトに依る極限的・逆説的な一種の「調和」をもたらしている…という様にも(強いて言うなら)見えなくはないと思われるのです。映画全体の隅々までが行き届いてそーだった…とは言い切れないとも思いますが、概ね全体としては(意外なまでに)好く「融合」していたのではないか…とも(個人的には)感じるのですよ。細かいコトを抜きにして映画にただ「浸る」という見方をするなら全然悪くない作品だとも思いますね。それにまた、ショック描写のクオリティ自体もごく手堅くハイレベルでかつスタイリッシュであったとは言えますですし。  しかしながら、悩みに悩み果てた末に評点は低めに付けました。理由はまず、結局その「衝撃度」が一番高かったのはドコかと言えば、女サイコパスが狂気の衝動を全開に大殺戮をはたらく序盤がそーなのであって、それ以降は若干お話としては落ち着いてしまったという少し尻窄みな構成を擁するコト。また同様に、コレは監督の前作『RAW』も似た様なモノだったと思いますが、今作もそのクライマックス(オーラス)とゆーのが(ココとてまだまだ大いにグロテスク、かつこの部分の演出自体も決して悪くもないものの)「この流れだったらまぁそーなるよな…」というちょっと平凡にも見えるオチであるコト。そしてもう一つ、作中における「人間の在り方」という点に着目すれば、ヒトの有様として目立っているのはも~突出して(ヴァンサン・ランドンがその渾身の演技でもって描き出す)「哀れな父親の報われぬ愛の切なさ」なのであって、それ自体はコレもやはりごく在り来りなモノではあるし、そしてコレだけが目立っているという意味ではココはハッキリとバランスが「悪い」という事実(=結局、女サイコの方の人間性に関してナニ?ナゼ?とかが総じてまるで分からない・描かれない…というコトでもあるのですよね)。  結論、そこら辺にやはり少し「内容的な弱さ」を感じたコトを重視して、この評価と致しましたのです。まあ、ジャンルは所詮ホラーなのですからもしかすると少しアンフェアな評価…というコトになるのかも知れないですケドね。ただ重ねて、私には本作は決して単なるホラー映画には最初から見えていなかった(=そーだと言い張るには洒落込み過ぎている)てコトだとも思うのですよ。ホラ、意識が高「すぎる」ラーメン屋とかに間違って入っちゃった……みたいなコトか、と。
[映画館(字幕)] 5点(2022-04-09 17:36:19)
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