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 > 目隠シスト さん
目隠シストさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1141.  アイドル爆弾(OV) 《ネタバレ》 
爆弾装着と解除のルールについて整理してみます。愛里を標的に指定した犯人の証言から判明しているのは以下のとおり。①爆弾はある組織により装着される。②爆弾装着者は、新たな標的を指定し、さらにその者が別の標的を選んだ時点で最初の爆弾が解除される。③標的はフルネームを言える知人に限定される。④複数の標的を指定することが可能。その他、状況から推測されるのは以下。A.爆弾は、脳波や筋肉を感知して爆発する性質を持ち、装着者に多大なストレスを与える。B.装着者が次のターゲットを選んだとき②のルール説明は必須ではない。C.複数の標的を選定した場合でも、そのうち1人が新たな標的を選べば爆弾は解除される。露見しているゲームルールはこれくらいでしょうか。でも、本来はもっと様々な制約があるはずです。例えば④なら人数制限があるはず。一度に100人とか無理でしょう。Bが有効ならば、いくらでも人殺しが出来る。③の“知人”の範囲は何処までOK?自分なら某将軍様を指定しますが。提示されていない“裏ルール”の存在が予想できます。『カイジ』や『ライアーゲーム』は、この部分にポイントを置いた作品でした。一方、本作は“爆弾魔に翻弄されるアイドルちゃん“という事象を披露することに終始します。前述の作品と比べると、残念ながら物足りない。アルバトロスのモキュメンタリーとは思えぬ真面目なつくりだったので(主演のアイドルちゃんも熱演でした)、せめてオチは納得のいくものを用意して欲しかったです。あんな投げっぱなしの結末は良くないです。あ、手榴弾ってことか?
[DVD(邦画)] 4点(2011-08-07 17:57:56)
1142.  八日目の蝉 《ネタバレ》 
幼子を奪われた母親の心情を思うと遣り切れません。我が命を奪われたようなものです。そういう意味では、希和子は人殺しと同じ。彼女の罪は果てしなく重い。でもその一方、希和子と薫の別れの場面では、涙してしまうのです。犯罪者が捕まって喜ばしい事ではないのか?自分の感情に戸惑いました。“希和子が薫に注いだ愛情は本物だった”。その1点において、自分の心は動かされたのだと理解しました。もっとも実母にしてみれば、これこそが許し難いこと。子に与え、また受け取るはずだった愛情を希和子に横取りされたのだから。希和子は夫ならず娘までも奪った憎い女。憎過ぎる。もし誘拐犯が彼女でなかったなら、恵津子の娘に対する接し方も違ったかもしれない。娘の気持ちを尊重し、大きな愛で包み込むことも出来たのではないか。そもそも、無事に帰ってきてくれたことが奇跡なのです。しかし恵津子には、“もう一人の母”の存在など認められるはずがなかった。希和子の愛情を上書きしようとしたために、実母と娘は苦しみました。ただ、救いがあるとすれば、娘が立派に育ったこと。確かに不倫して身籠るような真似をしたのは、恵津子にとっては痛恨の極みだと思う。でも恵理菜は、まだ顔も見ていないお腹の子を愛おしいと言った。彼女が幼少期に十分な愛情を受けて育ったことの証です。愚か者だけれど、一番大切な“愛する心”は持っている。恵理菜は、人間として合格でもないが落第もしていません。全てはこれからです。これから。子が幸せになること。全ての親の願いはそれに尽きます。
[映画館(邦画)] 9点(2011-08-04 19:30:15)(良:3票)
1143.  忍たま乱太郎(2011) 《ネタバレ》 
(TVアニメの予備知識なし。もうすぐ6歳になる娘と劇場鑑賞しました。)次々と登場するキャラクターの名前と相関を頭に入れる間もなく突き進む物語。誰が敵で誰が味方なのか良く分からない。寝不足もあってか思考停止状態に陥りました。そんな中、しっかりと伝わってきたのは三池映画特有のアクの強さ(要するにう○こですな)と、俳優陣が皆楽しんでいること。とくに大御所俳優のノリノリぶりは凄かった。平幹二朗、松方弘樹、加賀丈史…。素顔が特定できないほどの特殊メイクを施し、忍たま、いや三池映画の世界に浸る様は、アニメの実写版という特有の胡散臭さと相まって、えもいわれぬ雰囲気を醸し出していました。少なくとも子供が理解できる“面白さ”ではないと思う。そう、本作は子供向け映画の皮を被った極めて大人向け作品であると解釈しました。「忍びとはガッツじゃ!」をメインテーマと思い込ませつつ、主人公の努力をいとも簡単に反故にするオチの付け方に痺れます。正直、面白いともツマラナイとも言いづらいのですが、娘曰く「最後、鐘がチーンと鳴ったのが良かった!」そうなので、これはこれでアリなんだろうとは思います。ほとんど採点放棄の5点。
[映画館(邦画)] 5点(2011-08-01 20:13:28)(笑:2票) (良:1票)
1144.  エンジェル ウォーズ
この映画はプロレスだ。本物の、リアル“プロレス”だ。現役プロレスファンは勿論のこと、かつてのプロレス者も是非劇場へ足を運んで欲しいと思う。プロレスについて長く考えた人、深く考えた人は、この映画の意味がよく分かると思う。私たちが何故プロレスを愛したのか、愛しているのか、その答えがこの映画の中にある。惜しむらくは、自分が40歳目前のオッサンだということ。出来ることなら20年前に本作に出合いたかった。限りなく満点だが、満点は付けられない。それが私の20年の道程だ。マイナス1点の大人の自尊心。それが悲しくもあり、嬉しくもある。
[映画館(吹替)] 9点(2011-05-01 22:50:23)
1145.  フィッシュストーリー 《ネタバレ》 
一握りの天才や偉大な指導者のおかげで、私たちの文化文明は発展を遂げてきたのだと考えます。その他大勢はその恩恵を受けてきただけ。何か申し訳ない気がする。人は“社会の歯車”と称されますが、自分の存在などちっぽけ過ぎて、小さなビスにも満たないと思えます。たった今、自分が消えたって何の支障もなく世の中は回っていく。それが現実。生きている意味を考えた途端に、自己の存在価値を見失う。だから、売れないロックバンド『逆鱗』のたった1曲の歌が世界を救うという筋書きに、強く勇気付けられました。自分も生きている意味がある、そう思えることが本当に嬉しい。『フィッシュストーリー』という楽曲にスポットが当たっていますが、見方を変えれば実に多くの人たちが世界を救う役割を担っていたことに気付きます。原作を日本語訳したハーフ顔の男、その本を家に持って帰ったおばさん、正義の味方をコックに雇った汽船会社の人事担当、多部ちゃんに数学の楽しさを教えた先生…。“友達の友達はみな友達だ”ではないけれど、世界中全ての人が何かの役に立っている。こじ付けかもしれない。でも、こんなホラ話なら大歓迎です。ただ、物語の構成自体はテクニカルだとは思いませんし、『アヒルと鴨~』もそうでしたが、ストーリーに中弛みを感じるのは中村監督の短所だと思います。でもキャスティングの的確さとメッセージを伝える技量の高さがマイナスを十分に補っていると感じます。今後も原作伊坂+監督中村のコンビに期待します!
[DVD(邦画)] 8点(2011-03-30 21:05:33)(良:5票)
1146.  11:46 《ネタバレ》 
邦題からも推測できるように、ヒット作(?)『0:34』と同じく地下鉄構内を舞台としたホラーサスペンス。有名作品あやかり系ゆえ、正直期待値は低かったのですが、それが幸いしたのか予想外に楽しめました。脅かしや無闇な血飛沫等、恐怖演出自体は平凡ですが、“狂集団から逃れて地下鉄構内から脱出しろ!”という目的が単純明快なので感情移入し易い。体裁としては『ゾンビ』と変わりませんが、敵がカルト教団というところがミソ。信者の中には年端のいかない子供も多く、敵の主な武器は短剣。殺傷能力は高くない。「危険だから戦いたくない」というより、「殺したくないから戦いたくない」という心理が働きます。このあたりの微妙な差異が、物語に綾を生みます。本作では比較的アッサリ処理されている部分ですが、もっと膨らませても面白かったと思いました。すわ予言は真実だったのか?!というラストですが、これは見事なミスリード。詳しくは↓【いぬきよ】さんが丁寧に解説して下さっていますので割愛しますが、初見だと真相に気づかないかもしれない。なかなか手が込んでいます。個人的には『0:34』より本作の方が面白かった。掘り出しものでした。
[DVD(吹替)] 7点(2011-03-27 20:20:29)
1147.  コン・エアー 《ネタバレ》 
低予算・低クオリティのB級C級映画は星の数ほど存在しますが、本作のように大金をつぎ込んだA級バカ映画には、年に何本もお目にかかれない。バカを大スケールで、しかもコンスタントに届けてくれるハリウッドには、心から感謝申し上げたい。まるで豪勢な『お笑いウルトラクイズ』を観ているようでした(失礼)。もっとも、本作を観始めた頃は、真っ当なクライムアクションだと思っていました。深刻なトラブルに巻き込まれた主人公を本気で心配した。ところが様子がおかしい。主人公が友達思いなのは分かります。正義漢だということも。だだ、それにしても楽観的過ぎやしないか。ポーにとっては、妻子に会う事が最優先事項じゃないのか?そんな疑問は、爆発炎上を背にダイブする主人公を見て吹き飛びました。ああアレか。“主人公だから死にません”っていう、アレか。娯楽作品のお約束。そういう映画だと分かればシメたもの。こちらも、そのつもりで観させてもらう。そんな観客のスタンスを見透かしたかのように、バカは加速して行きます。空飛ぶスポーツカー。ラスベガス市街地に突っ込む飛行機。大惨事?いえいえ、死者数はゼロに決まってます。777でコインが飛び出す能天気なカットがその事を裏付けている。本作は素敵なバカ映画でした。あんまり素敵なので、クソバカ映画と呼ばせてもらいます。もちろんマジで褒めてます。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-03-24 18:55:23)(笑:1票) (良:2票)
1148.  仏陀再誕 《ネタバレ》 
仮想の敵を創出し民心を掌握するやり口は、お隣の大国の例を見るまでもなく、よくある使い古された手法。サイキックバトルもご指摘のレビュワー様もおられるように、『幻魔大戦』の如きノリ。プロパガンダ映画としてもファンタジーアニメとしても新鮮味はなく、失礼な言い方ながら「子供騙し」にもなっていないと感じます。仏教はある種の人生哲学。生きていく上での心の持ち様を説いたもの。絶対神を信仰しなければ地獄に落ちるという類の宗教ではありません。この一点を取ってみても、本作で推奨されている思想は仏教とは似て非なるものだという事が分かります。というか超常現象の数々を見るにつけ、仏陀とキリストが混同されているような気がしてなりません。よく言えば“良いとこ取り”悪く言えば“節操が無い”。そんな本新興宗教の正体が見えたという意味では、製作者が意図していない部分のプロパガンダは成功していると言えるかもしれません。意外だったのは、再誕の仏陀の名前が「空野」であったこと。てっきり「大川」、じゃなきゃ「大山」「太川」みたいな名前だと思っていたので。このあたり、控えめなのはちょっと微笑ましいです。
[DVD(邦画)] 3点(2011-03-21 18:29:47)
1149.  のんちゃんのり弁 《ネタバレ》 
弁当屋開業初日、支度中の主人公は何故泣き出したのでしょう。夢を叶えた達成感?納得の弁当を作れた充実感?それとも周りへの感謝の気持ち?どれも違うと思う。彼女が泣いたのは自分の責任を自覚したからだと感じました。小料理屋の主人いわく彼女の手は“子供の手”。それはすなわち“大人の手”ではないということ。無論“親の手”でもない。「そういうの何か嫌なんで」そんな理由で彼女は慰謝料も養育費も求めなかった。ただ働きも喜んでした。心意気は悪くない。でも彼女は自分が置かれた状況を判っていない。おそらくは“家を出た”“行き場所が見つかった”という状況の変化に酔っていたのだと思います。夢を追うのに必要なのは情熱のみ。それが許されるのは子供だけです。大人は違う。ましてや人の親ならば。まず考えるべきは生活の糧を得ること。子供を育てること。夢を追うのは次の話です。真っ当な大人は、間違っても恩人の店で暴れたりしない。子供の権利を放棄したりしない。日が昇る前から調理をはじめ、出来た弁当は20個ほどか。確かに美味しそう。でも採算は取れるのでしょうか。趣味の疲労は苦労にあらず。小遣い稼ぎも似たようなもの。でも家計を担う労働は身にこたえます。責任は重圧に変わり疲労を倍化させる。彼女は身をもって働くことの意味を知ったのだと思います。だから泣けた。価値のある涙でした。親子2人が暮らせる利益が出る弁当を作れて、初めて彼女は弁当屋になるのです。その道は易しくない。でも彼女は母親です。涙の向こうには子供の笑顔がある。頑張れるはずです。一日も早く大人の手を、いや親の手を、手に入れて欲しいと願います。身の程知らず、世間知らず、でも一生懸命だから応援したい。そんな微妙なスタンスのヒロインを小西真奈美は好演しました。演技は上手い。表情のみで魅せられる女優さんだと思います。岸辺も貫禄の存在感でした。小料理屋の主人のような大人になりたいものです。
[DVD(邦画)] 8点(2011-03-17 18:28:41)(良:3票)
1150.  笑う警官 《ネタバレ》 
本当に申し訳ありません。最初に謝っておきますが、自分は本作を観て良からぬ想像をしてしまったのです。それは大森と宮迫の関係について。2人は潜入捜査という修羅場を乗り越えてきました。その中で共に心を病み、友情を越えた関係性を築いたという。友情を超えた関係って何?自分には“愛情”しか思いつかないのです。そういう目で2人を見ると、もうね、そういう風にしか見られません。サックス演奏、尺八で拳銃自殺した警官、タイプライターの音色、全てがゲイのメタファーに思えてしまいます。流行の言い方をするならボーイズラブってヤツですか。そんな映画なワケないですよね。ですよね?最後にもう一度謝ります。邪推をして、本当に申し訳ありませんでした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-03-14 19:58:09)
1151.  ファイナル・デッドゲーム
“死神のピタゴラスイッチ”でお馴染み『ファイナル・ディスティネーション』シリーズと勘違いした人半分。DVDパッケージのあらすじを読んで、ダークな『ジュマンジ』を連想した人半分。DVDレンタルで本作を鑑賞した人の割合はおそらくこんなところでしょう。劇場公開時からタイトルが変更になっていること、またDVDパッケージのデザインから、前者については確信犯。後者についてもなかなか巧妙なやり口です。言わば二段構えの詐欺です。前述のヒット作にあやからなくては誘客を見込めないと踏んだ配給会社お得意のやつ。確かに日本で名の売れた役者は出ていないし、作品自体もオカルトスプラッターとして特徴がない。可もなし不可もなしという言葉がぴったりのC級映画でした。主役不在な点も困りものです。
[DVD(字幕)] 4点(2011-03-11 20:26:26)
1152.  大洗にも星はふるなり 《ネタバレ》 
結構笑わせていただきました。とくに佐藤二朗にはハマった。彼独特の口調はそれだけで笑いを誘うものですが、アクが強いため下手すると胸焼けしてしまう。本作のようにボランチ的な位置取りで、物語を組み立てつつ笑いを狙うのが丁度いい。ストライカーのポジションは山田。演技プランは悪くないと思いますが、肩に力が入りすぎ。枠外のシュートが目に付きました。コメディ対応に難ありか。山田に比べれば、ムロ、小柳、山本ら中盤勢は器用さを見せました。とりわけムロと小柳は今後ユーティリティプレイヤーとして期待できそうです。センターバックはNACSの安田。流石の存在感で要所を締めました。回想シーンのみ登場の戸田は一番おいしいリベロってところか。ただこの使い方では勿体ない。記憶の中のエリ子は、各人違って構わない。掴みどころのない魔性の女を創り上げてもよかったのでは。途中出場のスーパーサブ、天然男林を演じた白石は精彩を欠きました。ジュノンボーイ出身のイケメンだそうですが、ジャルジャルの後藤に見えました。キーパーソンなので、もう少し上手い役者の方が好ましい。物語の体裁は『キサラギ』を彷彿とさせる密室シチュエーションドラマ。それぞれがマドンナとのラブエピソードを熱く語り、誰が彼氏にふさわしいか競い合います。弁護士が彼らの証言の矛盾を突くという展開は面白いのですが、議論そのものが不毛なので盛り上がりに欠けます。結果的に佐藤二朗の面白演技を楽しむ映画との印象しか残りませんでした。それでも個人的には結構満足しましたが。おっと、キーパーが不在でした。作中登場しませんが、西田敏行似のムロの彼女ちゃんにお願いしときましょう。(注釈:本文中のサッカー用語は、にわかが調子に乗って乱用したものですので、本作との関係性は一切ございません。)
[DVD(邦画)] 6点(2011-03-08 19:00:02)(良:1票)
1153.  ホテルチェルシー 《ネタバレ》 
(オチが重要な映画ですので、未見の方はご注意願います)スタイリッシュサスペンス。画作りは悪くないです。ただ役者の技量が物語に追いついていません。主演は長澤奈央。アクション映画で最近活躍しているようですが、このジャンルで主役を張るのはまだ厳しいかと。物語の大半は彼女の証言に基づく再現映像。ゆえにその言質の信憑性を見極めるようと、観客は彼女の一挙手一投足に注目するわけですが、その視線に彼女は堪えられていない。この役を演じきる女優としての(あるいは人間としての)エネルギーが彼女には足りていなかった気がします。キャスティングミスがオチのインパクトを目減りさせ、物語の粗を際立たせている。もともと無理のある設定なので、役者の力量で押し切るくらいの強引さが欲しいところです。ブライアン・シンガー監督の某有名サスペンスを換骨奪胎した作品でした。
[DVD(邦画)] 5点(2011-03-05 19:47:57)
1154.  コララインとボタンの魔女 《ネタバレ》 
脚本に不満あり。コララインのパパママ救出&亡霊の目玉取り返し作戦の出来が良くありません。結構な難題を偶然と助っ人の手を借りてお手軽にクリア。時間的制約も事前のアナウンスは無し。主人公と一緒に謎解きしようと身構えていたのに、まさかの肩透かしをくらいました。冒険心が萎んでいく。減点法で脚本を採点したら7点に届きません。ところが、マイナスを吹き飛ばしてしまう長所を本作は有していました。『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』や『ジャイアント・ピーチ』を深化させた独特の世界観です。影を孕んだ魅惑的なキャラクターと豊かな美術表現に圧倒されました。魔法が解け、世界が崩れていく様の見事なこと!自分はこのセンスを全面的に支持します。テーマもオーソドックスながら、自分の心を捉えました。子どもの頃の記憶がよみがえってくる。「友達の家では、しょっちゅう玩具を買ってくれるよ。夏休みには旅行だってさ。羨ましいよー。ずるいよー。」駄々を捏ねて親を困らせたものです。こんなとき、両親の台詞は決まっていた。「それなら、友達の家の子になりなさい。」そう言われると黙るしかない。だって、うちがいいから。お父さんとお母さんじゃなきゃダメだから。愛情とか、信頼とか、そんな言葉で説明ができない繋がりが親子にはある。今にして思えば、大富豪の養子になら貰われて行っても良かったと思うけど(笑)。ボタンの魔女の誘惑に乗らず、父と母を助けるため毅然と立ち向かう主人公に、あの頃の自分を重ね合わせ胸を熱くしました。前述のとおり冒険としてはイマイチだったけど、結果良ければ全て良し。それにしてもあの黒ネコは頼もしかった。素敵でした。これからは黒ネコが横切っても不吉だなんて思わないことにします。
[CS・衛星(吹替)] 9点(2011-03-02 19:55:50)(良:1票)
1155.  悪魔を見た 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。ご注意ください。)もう30分尺を足してスヒョンと婚約者の関係性を描写していたら、もっと主人公に感情移入できたと思う。本作のアプローチはやや手緩い。もっともコレは観客に対する気遣いかもしれない。正面から受け止めるには、結構な精神力の要る物語でありました。『悪魔を見た』の悪魔とは誰を指すのか?強姦殺人狂のギョンチョルか。確かに奴の所業は畜生にも劣る。でも欲望の赴くまま、場当たり的に犯行を重ねる様に狡猾さは無い。印象としては我侭な子供。では復讐者のスヒョンはどうか。敵を追い詰める眼差しには確かに鬼気迫るものがあった。執拗な暴行にも躊躇がない。でもトラブル発生時の対応策を考えていなかったのは間抜けだし、反撃について考慮していなかったのは愚の骨頂。スヒョンもまた目的達成のため、周りが見えなくなっていた子供です。2人がやっていたのは、やられたらやり返す子供の喧嘩。つまり本作に“悪魔”はいなかった。タイトルは『子供を見た』が正しい。もっとも子供とは、人間の生の感情のこと。押さえつけている状態の方が不自然なのかもしれない。個々の直情を制御し社会を形成するために編み出された知恵が、法であり、刑罰です。だから刑罰は大人の理屈ではなく、子供の感情を満足させるものでなくては、本来の意味が無いと思う。倍にして返せとは言わないが、せめて同等の痛みは感じてもらわないと。一発殴られたら、一発殴り返す。それだけのこと。それが許されない理屈って何なんだろう。本作を観て、あらためて死刑制度の必要性を認識しました。死という結果はもとより、死刑囚として過ごす1日1日に本物の反省が期待できるのではないか。いや、期待するより仕方がない。無益な復讐の連鎖を生まないために必要な刑罰があると思う。利口になり過ぎた私たちの社会は、今試されている気がします。スヒョンの復讐について。“遣り過ぎだ”と思う場面は皆無。ただ唯一引っかかるとすればラストです。親を巻き込むのは構わないが、息子だけは勘弁してやって欲しかった。あれでは息子が狂ってしまう。新たなギョンチョルを生んでは、一人を始末した意味がないです。(余談)イ・ビョンホンとチェ・ミンシクのキャスティングを換えても面白そうだと思いました。ただイ・ビョンホン好きのおば様たちからは非難轟々かもしれませんが。
[映画館(字幕)] 8点(2011-02-27 00:54:01)(良:2票)
1156.  マッハ!エンジェル 《ネタバレ》 
エンジェルは5人。お顔の勝負は3勝2敗。一応勝ち越し。でも黒星2つは、かなりキッツイ。川浜高校VS相模一高のような負け方が一人。班長VS45組のチンチロリン勝負のような負け方が一人。とりあえず、お前は松金よね子か!と、つっ込んでおきます。『チャーリーズ・エンジェル(2000)』へのオマージュであることは明白ですが、それにしても脈絡がない。こういう本を書くのも才能だと思いますが、これを楽しむのにも才能が要る。自分はまだまだ修行が足りないようです。なおビキニやバスタオル1枚でのセクシーアクションが頂戴できますが、大したことないです。エロを目当てに見る必要はないでしょう。見なくていいです。ホント見なくていい。ダチョウの竜ちゃんの「絶対に押すなよ!(チラッ)」とは違う意味で言っています。見なくていいです。いやマジで。
[DVD(吹替)] 3点(2011-02-24 21:23:44)
1157.  完全なる飼育 メイド、for you 《ネタバレ》 
今や国際的おたくタウン、秋葉原が舞台。ターゲットがコスプレメイドで、監禁場所が漫画喫茶というリアルに在りそうで怖い設定ながら、実現性は低い。他人に興味が薄い都会とはいえ、漫画喫茶の一室で長期間監禁するのは不可能だから。その結果、本シリーズの要である“飼育”要素がスポイルされています。寂しい者同士の傷の舐め合い。普通の恋愛と大差ない。メイド本人が被害を訴え出なければ事件化は難しいケースです。でもそれでは“拉致も出会いの一つ”と馬鹿が勘違いしても困るワケで、どうしても重犯罪として処理しなくてはいけなかった。前田健はそのためのトラブルメーカー。バッドエンドは必然でした。タイトルも“冥土”ですしね。ところが苦くも切なくもない後味。深作マジックが見事に物悲しさを打ち消してくれているのです。実は『エクスクロス』で深作監督のコメディセンスに興味を抱き、本作の鑑賞に至ったのですが、どうやら“本物”ではないかと。ナチュラルギャグが上手いのです。本作の場合は、もちろん前健の背中のナイフ。「病院行ってないのかよ!」「警察は被害者未確認で指名手配を打ったのかよ!」「っていうかナイフ抜けよ!」1つのボケで少なくとも3つはツッコめる。コレをコメディ以外でやるのだから大したものです。このセンスは才能だと思う。振り返れば同監督の『スケバン刑事』も自分的にはアリでした。愛すべきクソ映画の量産が期待されます?!
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-02-21 20:20:08)
1158.  南極料理人 《ネタバレ》 
みんなの意見に従い、伊勢海老をフライにした西村くん。このエピソードが好きです。彼が持論を貫いて“正しく美味しい伊勢海老料理”を提供したとしても、満足してもらえなかったと思います。どんなご馳走も想像の味には適わない。“やっぱり刺身だったなと愚痴りつつ伊勢海老フライで我慢する”がこの場合の正解でした。ラーメンの在庫が底を尽いたと知り、落胆する一同。ここでの正解は唯一ラーメンのみ。うどんや蕎麦、スパゲティじゃダメなんです。それを知っていた主人公は、かんすいの代用法を聞くや否や駆け出しました。結果、彼の作った一杯のラーメンは、きたろうやバター男の病んだ心を救います。味は大事。栄養も重要。でもそれだけじゃありません。胸焼けする不味い唐揚げが、傷ついた心を癒したりもするのです。西村くんの料理は、本職のシェフに味では劣るかもしれません。でも、間違いなく良い料理です。料理には人柄が出るといいます。高級料理も素晴らしい。でも自分は、幸せな気分になれる料理を食べていきたいと思いました。愛すべき南極料理人を堺雅人が好演。彼独特の笑み(堺スマイルと勝手に命名)が、人の良さを物語ります。南極行きを上官から告げられ、「家族と、相談を、させて、ください。」を繰り返す半泣きの西村くんが、気の毒だけど可笑しくて。彼が困る度面白かったです。その他の面子も芸達者を揃え、手堅い布陣。ただし、きたろうの存在感が強過ぎて、シティーボーイズの舞台を観ているようでもありましたが。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-02-18 18:16:08)(笑:1票) (良:1票)
1159.  ジーン・ワルツ 《ネタバレ》 
シリアスなテーマゆえ、濱田マリや大杉漣を使ってコミカルな要素を付加したのは間違いではなかったと思います。ただ生命賛歌の主張が一面的で深みが無いため、やや軽薄な印象も受けました。体外受精も代理母も人工中絶も、やっている事に大差はない。それを曖昧にして堕胎を望む若い妊婦を説得したところで心に響きません。生命誕生において恣意的に科学技術が介入することの是非と多面性を、きちんと観客に意識させる必要があったと思います。本作最大の難点は、主軸となる代理母のエピソードが良くないことです。風吹のお腹の子が主人公の子と知りガッカリしました。もし彼女が産科制度改革を主張するつもりなら、代理母を利用した事実は公表しなければ筋が通らないし、隠蔽するなら、弱者たる“第三者のため”という最低限の大義名分は欲しい(赤ちゃんのためというのは詭弁です)。現行制度の中で必死に不妊治療をしている人たちが報われません。精子の取得方法も姑息でした。真実に気づきながら不問にする田辺の気も知れない。何のことはない。彼女は私利私欲でルールを破ったのです。そんな彼女の言葉だから、妊産婦受け入れ体制の持論についても値打ちを感じません。せっかく正しい事を言っているのに。マンパワー不足の現実を身を持って知った彼女が、前言を撤回する日は近いでしょう。やや厳しい論調になりましたが、飽くことなく最後まで観られたので出来が悪いとは思いません。ただシリアスとコミカルさは、もう少し高い次元で融合できると考えます。ところで菅野美穂。あれだけのルックスと演技力を兼揃えながら、いまいちブレイク出来ないのは何故なのか。本作を観て確信しました。以前から気にはなってはいたものの、あの鼻声はネック。ハナなのに。とくに講義のシーンはムズムズしました。治らないのかな。治らないなら、いや治ろうが治るまいが、俺が抱きしめてやる!…シリアスでありながらコミカルな文章を狙ったのですが失敗しました。エラそうなことを言ってすみませんでした。
[映画館(邦画)] 5点(2011-02-15 21:04:00)(笑:1票) (良:1票)
1160.  こわい童謡 裏の章 《ネタバレ》 
(表の章からの続き)結果から言うと、中身は桃の缶詰でした。…こ、この喩えは良くなかったかな(汗)。自分的には桃の缶詰なら中ヒットなんです。ぶっちゃけ石鹸より嬉しいです。(もちろん石鹸だって有難いですよ。消耗品は間違いないですから。って何のフォローだ)話を元に戻しますが、事件の真相にはいい意味で裏切られました。トンデモ科学な理論ですが、安普請のオカルトに逃げるより好感が持てます。ただ、犯人は○○でしたと言われても、「でしょうね」としか言いようがありません。だって最後にナイフを握っていたのは彼女ですから。犯行に及んだ理由が当初の予想と違っただけです。これでは勿体ないです。『表の章』できちんと観客をミスリードしておけば、もっと驚けたのに。主演の安ちゃんは、いつもの彼女のキャラクターそのまま。顔面アップが多くて、化粧のノリ具合が丸分かりだったのはお気の毒でした。一番こわかったのは暗闇に響く童謡でも、猟奇的な殺害シーンでもなく、同僚の首を絞め、あまつさえ鋏を突き刺す殺人未遂を犯しても、全く悪びれる様子のない安めぐみちゃんなのでした。
[DVD(邦画)] 5点(2011-02-12 21:26:23)
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