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プロフィール
コメント数 1682
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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1161.  稲妻(1952) 《ネタバレ》 
ドロドロと金&色の欲に塗れる人々が描かれてゆくが、そういった自分の欲望に素直な人間の方が概して世渡りは上手く、その面で潔い人間の方が却って社会的には弱くて頼りない、というのは然もあることであろう。どちらの人々にせよ、特に現代の感覚から言えば本当の意味で「幸福」からは程遠く見える。そこには、率直に「隔世の感」を覚えるのである。  一方で、亡くした夫の面影を見出せば妾の子にも情をかける次姉にせよ、自分の娘が捨てた婿に延々貢いでしまう母親にせよ、これも現代的な感覚からすれば実に人情味・人間味に溢れるというか、そこにはまた古めかしくも愛おしい魅力を感じ取れるのである。もちろん、なんとも一本気で清らかな高峰秀子もとても清々しかった。個人的には呆気無いラストも実はかなり好み。素直に観て良かったと思える古典の良作。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-09-04 23:59:51)
1162.  台湾、独り言 《ネタバレ》 
台湾が舞台ながら、登場人物はバラエティに富んだアジア系人種のごった混ぜであり、彼ら「異邦人」が織りなすエキゾチック日常絵巻とでも言う様な作品、だとも思う(まあそんなに大層なもんでもないが)。しかし、本作を実際に構成しているいくつかの会話は、率直にどれもかなり居心地の悪いもので、一部は完全に口喧嘩である。そしてそんなことになっていることの原因は、ひとえに登場人物たちの底意地の悪さ、更には人間誰しもが奥底に秘めているであろう排他的な差別意識に由来する様に思える。その意味では、人間の負の側面の方をより強く描き出す作品であるし、前述のとおり観ていて相当に不快な作品でもある。  それ以上に私が本作に好感を抱けないことの最大の理由は、そういう登場人物のややアレな人間性の描き方の「雑さ」にある。こういう間違い無く国際的な作品で、実際に多種多様な人種の役者を使って「差別」を描くのであるから、誰が何故どのように行動するのかというその描き方にはごく細心の注意を払って然るべきだと思う。が、本作では、登場人物たちは本当にただ大した理由も無く陰湿で差別的である様に見える。そしてその「人の悪さ」というものは、否応無く登場人物の人種に付帯する属性であるかの様に見えてしまうのだ。その意味では、作品としてのテーマ性だとか出来映えだとかいう以前に、一種のルール違反に近い作品だとも感じられる。  と言うかそもそも、何が描きたいのかもイマイチ分かんないし(ラストのシークエンスとかも意味不明だし)、製作サイドが単純に圧倒的にレベル不足なだけにも思える(それは、明確に悪意を持って差別を差別的に描いた、というワケではないかも知れないという意味で、私個人にとってはやや救いに近いことでもあるのだが)。
[インターネット(邦画)] 3点(2020-09-01 22:40:15)
1163.  湿地 《ネタバレ》 
複雑な過去の因縁と、キーとなる遺伝病をうまく絡めたメインのサスペンス部分は率直にそこそこ面白いし、そのお話が、アイスランドの寒々しい情景の中に陰湿に冷酷に描かれる空気感も決して全く悪くはない。だがしかし、そこまで「面白かった!」という程でもないかとも思う。特に、結構重い話なのに尺自体もごくコンパクトで、故に見応え・歯応えというものがやや物足りないかと。せっかく雰囲気を重々しくつくっているのだし、多少テンポを落としてももう少しエピソード膨らましてしっかり2時間にした方が良かった様にも思われる。  雰囲気という意味では、味気ないマズそうな食い物を随所で巧みに使ってたのが印象に残る(意外とよくある手法ではあるが)。特に、グレータルの死体を掘り起こしてみんなが「激臭っ!」てなってる直後に、張り込みの刑事がドーナツ頬張ってる画を持ってくる辺りはウマいなあと思った。  アイスランドならでは、という部分として(これがそうなのかは定かではないが)、ごくごく狭いコミュニティの話なのではないか、と思わせる様な描写が幾つか見られたかと思う。例えば、エヴァがエーレンデュルの娘なのをそこら辺のワルが皆知ってるだとか、オルンの母親も悪党三人組がルーナルの手先だと分かっていたり、とか(母ちゃん、そこまで分かってて何故ホルベルクに抱かれるのじゃ?としか言い様が無いが)。
[インターネット(字幕)] 5点(2020-08-28 23:59:19)
1164.  よこがお 《ネタバレ》 
これは(悪い意味で)文学的な映画だ、と思いましたね。雰囲気の面からそれを評価するなら、最近とみに「怪演」続きの筒井真理子さん、今作でも優れた演技を積み重ね、この薄いラストシーンにそーいう少し奥行きの在る「意味」を持たせることには、そこはかとなくは成功しているのに間違いはありません。その部分では、マリコ姐さんに対し賞賛を寄せることには何らの惜しみもないです。  がしかし、率直に言ってこのラストは「詐欺」です。何故なら、これを「復讐」とかいう攻撃的な文句で宣伝していたからです。更に言えば、マリコ姐さんが異常なまでに思わせぶりだったからで御座います(かなり序盤から相当に変わった人物像のつくり込みで、なんか絶対にスゴイこと仕出かしてくれそーな雰囲気全開だったのに…)。そーいえば、本作では姐さんに加えて市川実日子・池松壮亮もこれまた相当に変人で、かつその人物像には誰しもリアリティが吹き込まれており、総じて演技面ではかなり面白い・見どころの有る作品だなあ、と思ったのですけどね。  とにかく、映像だけではあまりに呆気無い(小説とかなら多少マシになりそーな)この結末だけが、つくづく残念至極、というワケであるのです。
[DVD(邦画)] 5点(2020-08-24 22:40:50)
1165.  ともしび(2017) 《ネタバレ》 
説明的描写が極端に少ない部類だが、平穏な日常が崩れてゆくサマと、何とか平穏に過ごそうとしながらも次第に心境が変化していく様子はまま伝わるし、ランプリングの演技自体もまずまず悪くないと思う(なんか今作、妙に体張ってる感じ)。しかし、宣伝文句に謳われてるよーに「生きなおす決意」をしたのかどうかまでは正直言ってよく分からない(=それを伝えたかったのだとしたら、演出は失敗・不足している様にも思う)。せめてラストくらいは、もう少し示唆的に表現して欲しかった。あと、鏡面やピンボケを利用したかなり凝っていて中々に面白い画づくりがとにかく終始続くのも、印象に残る。
[映画館(字幕)] 6点(2020-08-24 22:37:55)
1166.  シンプル・フェイバー 《ネタバレ》 
安っぽい内容のサスペンスだが、そんなに内容が頓珍漢だという訳でも無く、普通に2時間楽しく観れるレベルではある。ポイントはやっぱアナケンさんですかね。彼女の序盤からのやや残念人間さ加減と、終盤のやれば出来る子加減を微笑ましく半笑いで観れるという人なら、本作にはコメディとしての価値も十分に見出せるかと思われます。まあまあ。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-08-23 15:26:13)(良:1票)
1167.  怒りのガンマン/銀山の大虐殺 《ネタバレ》 
マカロニ晩期とも言える70年代ものですが、随所で暢気な音楽も含めて、つくり自体はもっと古い時代のウエスタンを思わせるというか、年代も考えれば率直にややダサいです。リー・ヴァン・クリーフ演じるクレイトンにしても、少し勿体付け過ぎ、カッコ付け過ぎです。お話の構成要素もかなりオーソドックスで、かつそれホド展開運びも上手いとは言えません。クレイトンが何故フィリップに肩入れしているのかは終盤までサッパリ謎ですし(ラストまで観ると理由はチャンとあるのですが)、フィリップが生き長らえている唯一の理由であろう金鉱の場所の話も途中からどーでもよくなってしまっていたり、やや雑ですね。  ただ、流石に70年代ものだけあってアクションは西部劇としてはそこそこ派手な気もします(特に序盤とか)。あとラストの決闘も、これも極めてオーソドックスですが、ここは流石のクリーフだけあって緊迫感はまずまずで気持ち好く観終われたというか。結論、別にそこまで糾弾する程に出来の悪い西部劇、とは言えないと思います(個人的には、暇潰しには十二分でした)。
[インターネット(字幕)] 5点(2020-08-23 04:28:27)
1168.  ベロニカとの記憶 《ネタバレ》 
なんかヒューマンな映画を勝手に想像していたのだが、本質的にはサスペンス、しかも、知らなくても好かったものを無造作に掘り起こしたことで自分の過去が自らに「復讐」する恐怖、を描いた作品であった。  その意味で言うと、オチが9割がた、と言っても好い様な作品かも知れない、のだが、その点についてその衝撃の結末つーのをイマイチ上手くハイライト出来ていない様にも思われる、という残念作ですね。とにかくまず老ベロニカ(ランプリング)が出てくるまでの前半は退屈に過ぎるし、そもそもこの前半で如何にベロニカという女性がミステリアスで魅力的だったかを描くべきなのに、それが正直全く上手いコトいっていないのですよ(若いベロニカ自体の描かれ方が浅すぎて)。満を持してランプリングが登場する中盤は、彼女の纏う絶品なミステリアス加減もあってここぞとばかりに盛り上がるのですが、ここから以降の後半は今度は主人公のジジイがとんでもなく不愉快な人物であることが分かってきて、またテンションがダダ下がっていってしまうのです。結論、あまり話に引き込まれることがないままネタばらし、でそっから先は蛇足、という感じで、率直に言ってイマイチですね。  ただ、演技面では主演男優は(キャラに魅力が無いことを差し引いても)エラく頑張ってるな~という点で見応えは在るし、何よりランプリングの最後の台詞、静かに怒り、呆れ果て、そして地獄の涯てまで突き放すかの様な「あなたには想像もつかない」は実に心地好くシビレました。相変わらず、怒りのシーンに大変にキレの有る女優さんでしたね。
[DVD(字幕)] 5点(2020-08-21 23:55:39)
1169.  さざなみ 《ネタバレ》 
私とあなたのふたりだけの人生、そこに唐突に第三者が割り込んできたら…そりゃ誰だって好い気はしない。しかも、よくよく聞いてみるとその女は、ずっと前から彼の人生に静かに、だが深く重く鎮座ましましていた、とゆーのだから、多少のジェラシーは自然な反応だろう。しかし、今作のランプリングは「それにしても」な大人気無さで、ちょっと観ていて愉快と言うには程遠い。特にラスト、これじゃあ、率直に言ってバッドエンドですよね?お話としても起・承・転で止まってしまっている様にも思われるし、結局描きたいのはこんなものなのか、とゆう様にも思われる。個人的にはあまり好みでない作品。  ただ私、もともとランプリング好きなんですけど、とりわけ今作ぐらいの年齢を重ねた感じが好きなのですよね。何故だろう?と考えた結果、遂に分かりました。老ランプリングは、私の敬愛する「アーセン・ヴェンゲル」に感じが似てるのですよ(知的な眼差しと枯れ具合が)。本作でようやっと、個人的な納得を得ることが出来ました。
[DVD(字幕)] 5点(2020-08-19 21:44:50)
1170.  まぼろし 《ネタバレ》 
「あなた軽いのよ」スゴく好きな台詞ですね。何とも艶かしいですし、含蓄が深いというか。軽いヴァンサンに対して、重いのは、躰そのものであり、それこそ愛でもあり、共に過ごした人生でもあり。今や「まぼろし」となった彼の存在を軽いヴァンサンを抱くことで逆に実感した喜びも含めて、二度のこの台詞には様々な感情を垣間見ることが出来ます。映画全体としても、マリーが実際、何をどのように考えて(捉えて)いるのかが少し判然としない(まぼろしを見る程に夫を今だ愛していながら、ヴァンサンと情事に耽ることも含めて)ことも、比較的単純な話に奥行きを与えている様に思われます。その意味では、本作のランプリングで一番良いなあと思ったのは、名状しがたい「有無を言わさない」感、だったかと思います(何とゆーか、細身なんですけど実に「凄み」のある系統の美人ですよね)。  ラストも、これ私大好きなヤツですね。ジャンにも見える人影を過ぎ越してゆく彼女には、我々とは違うものが見えているのでしょう。彼女は、もう戻らない。そう感じます。
[DVD(字幕)] 8点(2020-08-19 19:09:03)
1171.  レミング 《ネタバレ》 
「模範的」と作中で称される主人公夫婦(リュカとゲンズブール)にせよ、夫の雇い主の社長(デュソリエ)にせよ、当初はごくマトモな大人に見えるのだ。その一方で、社長の妻(ランプリング)だけがド初っ端から場違いにトチ狂っている様に見える。しかし、ランプリングの自殺に始まるストーリーが展開するにつれ、彼らが誰しも少しばかり「正常」でないことが分かってくる。そのややもすると自己破滅的、とも言える様な有様を、集団自殺をするという「レミング」に擬えよう、というのが本作の意図であろう。そして、彼らの根底に共通するものは、シンプルに嫉妬である。その意味では本作、比較的単純なテーマを有するサイコロジカル・サスペンスであるとも言えるだろう。  特に、男2人の描かれ方は非常に単純である。色気狂いな社長と、そこまででは無いが、ふと誘惑されれば少しだけ心動かされてしまう様なごく「健全な」夫。この2人に嫉妬し、アンビヴァレントな感情を抱きつつも常軌を逸した行動を取っていく女2人。率直に、この2人の醸し出す「女の怖さ」というものは、かなり上質であった。特に、ゲンズブールのさり気なく奥ゆかしい怖さは非常に素晴らしかった。より分かり易いおっかなさを纏ったランプリングも、やはり美人はキレてる時が美しい、という感じでもありこれも中々良かった。  ゲンズブールは何故、夫に社長を殺させたのだろう。自分を裏切った夫に対する試練か、禊のつもりでもあるのか。それとも、夫に対する嫉妬に狂う中で、同じ様な境遇で結果的に死を選んだランプリングに対する逆説的な共感が芽生えたのか。もし後者だとして、ランプリングの狙いが最初からそこにあったとしたらどうだろうか(やや穿ち過ぎだとは思うけれども)。ああ、女というのは(怒らせると)実に恐ろしいのだ。
[DVD(字幕)] 7点(2020-08-18 23:30:12)
1172.  バッドボーイズ フォー・ライフ 《ネタバレ》 
17年越しの続編となった今作、割と世評が高かったので、大して面白いと思わなかった前作・前々作を再見してからの鑑賞に相成ったワケだが、果たしてそれが吉と出るか凶と出るか…  そもそも本シリーズというのは、そのコンセプトが秘めるポテンシャルを(マイケル・ベイ御大の大味な製作方針の所為で)生かし切れていなかったと思うのですよね。ヒップホップな型破り黒人デカのしかもバディものを、名優ウィル・スミスが演じて面白くならない訳がないじゃないですか。その意味では、今作は非常に正統派で「チャンとした」バディものアクションに(初めて)仕上げられている、と思いました。恐らく、これが本来の『バッド・ボーイズ』だったのではないか、とも個人的には感じます。  雰囲気面でも前2作とは異なる部分が諸所に見られますが、一番の変更点は、コメディ色をやや薄めて(全くコミカル描写が無い、という訳では無いですが)、本筋は比較的シリアス・ハードに進めていることですね。年齢的限界から引退を決意したマーカス、その彼とマイクとのバディものとしてのオーソドックスなテーマに加え、若き日のマイクに関わるシリアスなストーリーを織り交ぜたシナリオは、アクション映画としては比較的よく出来ている方ではないかと率直に感じました。  アクションそのものも手堅いですね。中盤のカーチェイス的な場面にせよ、終盤の激しい銃撃戦にせよ、これも前2作で既にやっているのと本質的には大差ありませんし、派手さで言えば前作が上回るでしょう。しかし、それなりにユニークなアイデアも無くはなく、今風の悪くないクオリティに仕上がっているのも確実で、この面の出来も十分に合格点なのではないかと思います。  結論、セオリーに従ってシリーズ一気観したのは正解だったと感じます(6点と悩みましたが、ギリ7点で)。旧作キャラは総じて前作からの俳優が続けて演じているワケですし(まさかのあの人物も再登場しますしね)。
[DVD(字幕)] 7点(2020-08-15 23:57:45)
1173.  バッドボーイズ2バッド 《ネタバレ》 
なんですか、前作の中途半端さを批判されたのを根に持ってでも居たとゆーのでしょうか、大物になったマイケル・ベイが、今作では「俺は娯楽映画については巨匠だ!観客の観たいモノをとにかく沢山ブチ込んでやるぜ!」→「入れられるモノがあんまり多すぎて尺も2時間半になっちまったぜHAHAHA!」とでも言ってるかの様な御大層ぶりですね(これを観ているとつまり、前作の中途半端さは予算的なコトに依拠する、と言えるのかも知れません)。  しかし、肝心な描かれるモノというのは、ハッキリ言ってどれも低俗の極みです。下品な下ネタの数々に、アクションだってひたすらに銃撃・爆撃・カーチェイスに次ぐカーチェイス(&転がって弾けるお高いお車)。アクション映画の価値とゆーのは、使った火薬の量と壊した備品の合計金額に比例する、とでも思っているのでしょーか。  まあでも、カメラワークは流石に随所でだいぶ凝ってたり、質より量なアクションも所々はそこそこ爽快ですし、少なくとも前作よりは少ーしマシかなあ、とも思います(尺が大幅に増えてるのにはかなりイラっとしますが)。ただ、大規模予算を与えてもこんなバカなコトしかやらないのであれば、小予算で頭を捻って貰った方が(結局のトコロ誰しもが)皆もう少し幸せだったりするのかも知れない、とも思いますケド。
[DVD(字幕)] 5点(2020-08-15 23:57:43)
1174.  バッドボーイズ(1995) 《ネタバレ》 
マイケル・ベイは、今作が初監督なのですね。しかし、この手堅いコンセプトに手堅いキャストで、何故にこんなに面白くないのか、ということでもあるのですが…  まあ色々と、とにかく雑、ですかね。事件ものとしての展開運びなんか特に雑ですが(正直、マジメに観るに値しないレベル)、コメディにしても黒人2人にこんな感じでピーチクパーチク喋らせときゃいいんだろ、的な感じだし、アクションにしてもとりあえず爆発させときゃいいんだろ、的な感じというか。満を持したお初なハズなのに何故にこんなに気が入ってないのか(あまり伝わって来ませんが、カメラワークの方に拘りまくったが故に他が等閑になった、とかなのでしょーか)。  ただ、そうは言っても私も、アクション映画で色々と爆発し出すのを観てるとなにかホッとする、というタチなので、ラスト15分はそこそこ好きです。まあ重ねて、そこまでがつまんな過ぎるのですけれど。
[DVD(字幕)] 4点(2020-08-15 23:57:41)(良:1票)
1175.  カラスの飼育 《ネタバレ》 
子役ってのは、ホントにすぐに大きくなっちゃいますね~『ミツバチのささやき』ではほんの子供(と言うか幼児)だったアナちゃんは、数年後の今作では紛うコト無き美少女、という感じです(別にロリコンという訳では無いんですが、やや『ミツバチ~』の時の方が好みではあります)。  映画全体としても、率直に言って『ミツバチ~』にかなり似た様な感じでもあるのですが(特にアナちゃんの使い方とか)、現代劇で主役のアナちゃんが3人姉妹で所々はだいぶ騒々しいのなんかが、まずあんまし心地良くないなあ、という感じ。あと設定がやや複雑気味で、それを登場人物に直接語らせるのが難しかったのか、大人のアナちゃんを登場させて(回想形式で)そっちに喋らせる、という構造なのですが、これも率直にちょっちダサいですよね。  話の内容自体も、全く見所が無いとまでは言いませんが、アナちゃんがネガティブ一辺倒、という意味でかなり単調、かつうっすい!ですね(正直、あまり面白くなかったです)。ただ、そもそもこの映画、コンセプト的にもアナちゃんを如何に上手く使うか、が最大の勘所なワケで、その意味では『ミツバチ~』よりも確実にアナちゃんの表情のバリエーション自体は多彩になっています。そこを楽しむことを主眼に、アナちゃんファンだけが観ればいいという映画、だと感じます。
[DVD(字幕)] 4点(2020-08-14 23:42:32)
1176.  ミツバチのささやき 《ネタバレ》 
まず、雰囲気が素晴らしいですね。キュートな子役を活かした可愛くて楽し気なものや、古い時代のノスタルジックさ・牧歌的なものを多分に含みながらも、やはり奥底に暗い世相を的確に反映する打ち沈んだ様な重さを湛えた静謐なその空気は、非常に緩慢でありながらも実にエレガントで私にはとても心地良かったです。画的な部分のクオリティも見事でした。例えば、広大な農地にポツンと佇む廃屋に子供2人が向かってゆくシーン、そして、これも子供2人が線路脇に佇み、その傍を巨大な機関車が通り過ぎてゆくシーン。子供の小ささと対象物の大きさの対比というか(それは単純なスケールだけの対比のみに留まるものでもない気がしますが)、優れたコントラストがとてもグッドだと感じました。  話の内容も希薄な様でいて、ちゃんと観てゆけばそこそこ理解も容易で、かつ中々に味わい深いものだと思います。この映画の良さというものは、雰囲気であったり、芸術的・文学的な諸々であったり、その意味では確かに繊細で奥ゆかしいものだと思います。ただ、そういうものをウリにしている系統の映画としては、その各々が各々に一定以上の水準で優れていて、かつ全体としても難解すぎない、という意味で、非常にバランスが良好な作品だと思っています。オシャレな映画を観たい!(と言うかそのものズバリ、アート系を観たい!)と人に言われたら、個人的にはイの一番にオススメしたい作品ですね。
[DVD(字幕)] 8点(2020-08-14 23:42:26)
1177.  バチ当たり修道院の最期 《ネタバレ》 
これは中々シュールな…訳あり女が駆け込んだ修道院は、これまた訳あり修道女の巣窟だった、という作品だが、普通に考えてこのコンセプトなら必然的に作風はコメディになって然るべき、だと言って決して過言ではないハズ。しかし、とにかく本作、全くと言ってよい程笑えないのだ。ヤク中だったり殺人犯だったり果ては尼長みずから強請り集り紛いなコトまで仕出かす、その有様から感じられるのはユーモアでは更々なくて、ただ「イタい」ないし「サムい」という感情のみである。インモラルな修道院、というのを描きたかったが、コメディに徹してしまうのは時代的にまだ憚られた、という感じなのだろうか(そんなコトも無いと思うのだけど)。ちょっと、何がしたかったのかよーわからんですわ。  一点だけ、尼僧の字名が「堕落」「溝鼠」「毒蛇」終いには「肥溜」というのは一体何事か。翻訳間違いじゃねーのか(直訳が正しいとは限らんのだぜ)。
[DVD(字幕)] 4点(2020-08-13 22:18:04)
1178.  わたしを離さないで 《ネタバレ》 
臓器を提供することだけが目的ならば、その体に魂は必要なのだろうか。ある種、人間としての存在意義を全て否定された彼らが、その命をどう生きたのか、というこの話を深く考察していくことは、個人的にはこれもある種、人間の存在意義のひとつの本質に迫ろうとする非常に意味の深い行為だ、とも思える。  そして本作は、SF的な状況設定を有する物語ではあるが、その方面の深掘りや整合性はさほど重視していない、という様にも見える。とするとやはり、前述の哲学的な面に意味を持った内容になっていることを期待してしまうのは、そこまで的外れなことでもないのではないか。だからとにかく残念なのは、率直に言ってこの映画では、そういった深く深く突き詰めた様な、と言える程の含蓄は殆ど感じられない、ということであるのだ。  原作を読んでいないのでアレなのだが、他のレビュアーの方の意見を拝見するに、原作も内容としては映画と大差無いが、原作者の優れた文学的表現の方に作品としての価値を見出せる、ということの様である。ナルホド、つまり文芸映画としては、非常に難しい方の道を選んでしまった作品、ということなのかも知れない。
[DVD(字幕)] 5点(2020-08-12 22:07:09)
1179.  最終絶叫計画 《ネタバレ》 
ホラーとコメディは紙一重、とはよく言われるコトであるが、色々と聞くに、これはシーンの構造の類似性に依るものだ、ということのよーである。即ち、恐怖と笑いはどちらも「緊張の緩和」だと。観客の目をスウッと引き付けて引っ張って、最後に観客にとって「意外な」ものをバーンと出してゆく。出すものの性質によって、それは恐怖(驚愕)になるか、笑いになるか、ということらしい。加えて、エロとホラー・コメディの親和性もこの観点から説明できるようにも思う。つまり、エロが挿入されると、人間どうしてもいっときの注意を奪われてしまうのですよ(哀しきニンゲンの性、ですね)。だからそこに、恐怖や笑いを仕込むのが非常に容易い、というコトなのではないかと。  『スクリーム』なんというホラーは、極めてシンプルな前述の構造を擁する作品であり、であるからして、出すモノ&出し方を少し変えるだけでかくも簡単にコメディになってしまう、と言わんばかりの本作ですが、マジメに考察しておいて少しナンですが、観てるコッチが恥ずかしくなるくらいにクソ下らないですよねこの映画。ここまでお下劣だと、これはホラーの中でも特に低級なスラッシャー映画に対するアンチテーゼ的な風刺的意図を含むものなのかも、なんぞと思ったり。  とは言え、私は本作、それなりに笑えました(笑ったというか、嗤ったというか)。こういう映画を無性に観たくなる、というタイミングも、少なくとも私の生活時間の中には確実に存在してます。はい。
[DVD(字幕)] 5点(2020-08-10 22:19:00)
1180.  遊星からの物体X ファーストコンタクト 《ネタバレ》 
SFホラーの代表的傑作である前作の前日譚という建付けだが、特にお話の方に新たなアイデアがあったというよりは、結果的にCG全開でもっと派手にクリーチャーを暴れさせたったぜ!という方面に力点が置かれた「リメイクに近いモノ」になってしまっている。個人的には、そのクリーチャーの出来自体は別にそんなに悪くもなく十分気持ち悪く観れるとも思ったが、今どきにしてはまま無難な造形だとも思うし、その部分を全て特撮で貫いたが故に今日でも損なわれることのない優れたリアリティと普遍的な怖さを勝ち得た前作に比べれば、根本的に映画としての「格」の違いを痛感するのである。  取り分け、全体的にテンポが良「すぎる」よーに思う。そのため、じわりじわりと「物体」が皮膚を侵食してくる悍ましさや、誰が敵なのか分からないという疑心暗鬼が画面を通して確かに視聴者自身の感覚の中に広がってゆくというその前に、クリーチャーがババーン!と暴れ出しちゃってる、という風にも感じるのですよね。SF(ホラーチック)アクションとしては全体的な映画の質も確実にB級レベルを超えてくるものであるし、特に前作を観ていない、という人であれば意外な程に結構楽しめるかも、とも思われますが、私個人としては相当にイマイチでしたね。
[インターネット(字幕)] 5点(2020-08-06 21:57:13)(良:1票)
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