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101.  シャーロック・ホームズ/シャドウ ゲーム
とても面白いと思う。 いつまでも心に残るという作品ではないので、どれだけ楽しませるかがキモだが十分楽しめた、さすがガイ・リッチーお見事。 映像はとてもシャープ、アクションも見せ場タップリ、なにやってんのこの人?なんでこんな物が?など少し違和感のあるある物がすべて伏線になっており、とても解りやすく、どの世代でも気楽に楽しめるだろう。 最近多いなんでもアリの米映画とは一線を画すラストも観終わって虚脱感が無い。 突き抜けないけど平均点の高いこのレベルを保てばあと3作はイケそうだ、次は何も考えずに劇場鑑賞してみたい。
[DVD(字幕)] 7点(2012-07-17 10:16:30)
102.  崖っぷちの男
地味に評判が良さそうだったのですが、私には物足らなかったです。 ストーリーは想像の範疇、計画は穴が多いし、動機もいまいち。途中からもっと他に方法は無かったのだろうかと冷めてる自分がいた。 交渉人の女性がとる行動のほうが面白かったが、それもうまくラストには繋がっていないし、あの歓迎ぶりを見ると他に方法は無かったの?とまた思ってしまう。 退屈はしなかったけど、全てが平均点ぐらい、普通の映画でした。
[映画館(字幕)] 5点(2012-07-11 10:59:15)
103.  ハラがコレなんで
気風の良い女の子が我が身の不自由を省みず奮闘し、吹き溜まりの人々に元気を与え小さな問題を一つ一つクリアしていく。「粋」という言葉を連発しながら・・・ と、まあ脚本段階でエピソードは結構面白そうだっただろうが映画にするには+αが無いと成り立たない、TVドラマ程度の話になってしまったのが残念。 それでも「OK!」と言うまでの間や、脇役キャラの立て方、子役の演技などには十分見所がある。 総合的な評価は上がらないだろうが、それでもまだまだ若い才能、定期的に自分のやりたいように作品を発表してほしいものだ。
[DVD(邦画)] 6点(2012-07-06 09:49:38)
104.  愛と誠(2012)
もう笑った、笑った、涙が出るほどに。 「モテキ」の前半部にも勝る疾走感でニンマリ。中盤以降はテンションが下がる直前にまた入るミュージカルパートでギリギリ持ち堪えるが、それでも十分楽しめる大満足な出来上がり。 妻夫木聡はうまくこなした、武井咲は監督の要求に笑顔で応えた様子、とてもかわいい。 スキップのうまく出来ないガム子、悲しい女、悲惨な不治の病に冒された権太など安藤、大野、伊原もノリノリで楽しそう。 とてもおいしい余と斉藤だが余は出番が少なすぎ、斉藤は多すぎてチト残念。 加藤清史郎君はいい顔してた。 監督が「カット!」といった後に現場が大爆笑に包まれただろうなぁ~と勝手に想像される事も含めて楽しめるという、斬新な映像体験でした。
[映画館(邦画)] 7点(2012-06-21 11:06:45)
105.  板尾創路の脱獄王
悪くはないが、高評価になりにくい作り。 監督板尾創路の個性が大いに発揮されている、94分の尺でもいっぱいいっぱいの感じが出てるのが現状での限界かも。 ちょっと画面が暗すぎるが、脇役の吉本芸人の芸達者ぶりには驚かされる。 世代的にまだ松本や板尾、今田などごっつでのコントで今一度大爆笑させてもらいたい欲求があるのは否めない、早めに一度そういう作品も作ってもらえないだろうか。
[DVD(邦画)] 5点(2012-06-05 09:55:59)
106.  探偵はBARにいる
面白いと思う、話はTVドラマ程度だがロケが多いので映画感は十分出ていた。 探偵といえば松田優作の「探偵物語」TVシリーズだがこの映画でも喫茶店のネェちゃんや歓楽街の様子、ボコボコにされ具合など雰囲気は周到している、違う立ち位置ながら息子の龍平が脇を固めてるのも感慨深い。 この探偵、感情むき出しのくせ最後まで依頼人の思うがままに動かされてラストもあのザマなんだけど、結果的に依頼人の希望を叶えた、仕事をやり遂げた事になっちゃうのかな? チョイチョイはさむ小ネタも笑えるしシリーズ化されるらしいから楽しめるかも。
[DVD(邦画)] 7点(2012-03-16 10:59:24)
107.  こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ!
うーん、地味に期待していただけにちょっと残念。 コメディ、パロディ、シリアスのメリハリが悪い。平田満などが真面目に演技してるのがバカみたいに見えちゃう演出は大失敗でしょう。 恋物語、思い出、友情、大人の事情からの誘拐事件・・と絡めるものがそこそこな中に笑いを入れるにしては無理のある脚本でした。 事実ほとんど笑った記憶が無い、となるとコメディ要素を省く→こち亀でなくて良い→映画の前提が崩れる。もともと無茶な企画だったとなっちゃう可哀想な映画、クレヨンしんちゃんのオトナ帝国や戦国大合戦みたいにどちらかに大きく振らないと良いものはできないと思いますが。
[DVD(邦画)] 4点(2012-03-16 10:20:33)
108.  モテキ
凄い、こりゃ面白い~!っと思ったのは、開始30分「サンキューPerfume!、サンキューダンサーズ!」まで。 最初は1、2分に1回は笑わしてくれたり、ニヤケさせてくれたのに、それ以降はポツ・・ポツとしかテンションが上がらず仕舞い、とても残念というかバランス悪すぎ。 モテキというほどモテてはないし看板に偽り有り、ただしキスシーンのエロさは特筆もの。結局、女性陣は泣いたり、牛丼おかわりして成長したのに主人公は全く成長してないんじゃね?エンドロールでステージ立ってたりして全部チャラにするほど完成度が高くないと思うが? 途中でいろいろ流れる知らない楽曲も地味に長い、なんか意味があるのかと聞き耳を立てて聞いていたが、そうでもないようだった。唯一意図してたかは解らないが耳に残ったこの映画を象徴するフレーズ ♪物語はちと不安定~ これが評価の全てかも。
[DVD(邦画)] 6点(2012-03-16 09:45:16)
109.  キツツキと雨
スケールは大きくないが、しっかりした映画、とても好感が持てる。 年齢を重ねた者は若者に触発され、若者は年配者により大きく成長する。時に笑いを交え、時に絶妙な間で物語に引き込んで行く丁寧な演出が効く。 若者とは監督と倅だが、年配者はそれ以外の全員だ、皆演技が上手く、観ていて堪らなくなるほど楽しい2時間。 じんわり余韻が残るし、思い出してほくそ笑むシーンも多い(風呂場で演出の案を練る2人の腰に巻いたタオルの前がポッコリしてるのなんて、とても映画的)やっぱり映画っていいねェ~と思わせてくれる良作でした。
[映画館(邦画)] 8点(2012-02-22 16:51:36)(良:1票)
110.  ヒミズ
鑑賞してから1日、レビューのためにいろんな言葉を探したが、なかなか思いつかない。たしかに震災の映像に取って付けた感はあるし、園組の同じ顔ぶれで脇を固めるのに多少ウンザリなのは解る、でも観ている間は十分感動している自分がいたし、後味も悪くはなかった。 窪塚の演技は際立ってたし、なんと言っても主役2人の演技が素晴らしい、本当にボコボコに殴ってるんじゃないかと思える演出も、歩行者用の信号機が点滅から赤に変わる時、音をシンクロさせるなど本当にドキドキした。 「今病気なんだよ」と語りかける複数の人たちのそれぞれの気持ちが上手く伝わり、オッサンが「未来なんだよ」という台詞にもグッと来る。 しかし、短かすぎるんじゃないだろうか?この監督、通常のロードショー作品に向きにくい[愛のむきだし]ぐらい時間を十分使って良いと言われたらもっと良いものになった気がしてならない、感動しているのにまだ観たい気持ちが残ったまま映画が終わってしまう悔しさは何なのだろう、ものすごく不思議。 茶沢さんも十分厳しい状況なのに、住田をちゃんと迎えに行けたのだろうか?そのシーンは必要ないけど、暗示ぐらいは欲しかった。とても観る価値のある映画。
[映画館(邦画)] 7点(2012-01-25 10:25:53)
111.  カーズ2
とてもお子ちゃま向け。 こういうことは言っちゃいけないのだろうが、どうでもいい映画。 別に車じゃなくていいと思うし(ジャングルの動物や、実写でも)ストーリーも陳腐、楽しみ方が解らない。 車を擬人化してるのは譲ってもハンドルやドアなど、なんの為にあるのか世界観が理解できない、この手のものは主役を変えれば無限に作れるんじゃない、唯一画はすばらしい。
[DVD(吹替)] 4点(2012-01-03 17:54:07)
112.  SUPER8/スーパーエイト(2011)
シーンの繋ぎかた、カメラの動き、音楽の雰囲気、あまりに未知との遭遇に似ている、鑑賞後特典映像でエイブラムスやスタッフがスピルバーグにぞっこんな様子を見てずいぶん納得した・・・が、それってダメじゃん。 私は未知との遭遇が映画へ入口だったので、何回も観ている大好きな映画なのだが、そういう人はこの映画をどう思うのだろう、不快ではないが何故??という気持ちが私の感想だ、スピルバーグは偉大だし尊敬もする、だが模倣し全体的にレベルダウンした映画を製作することに違和感アリアリ、まして製作にスピルバーグ自身も関わっているとなると困ったものだ、これがスピルバーグ監督の作品だったら非難轟々だったと思う(スピルバーグもヤキが回ったかな?など)それをやってしまうエイブラムスってとても残念。 映画自体は鑑賞に十分堪える、ストーリーは甘いが役者も上手く技術も見応えあり、でも高評価は絶対出来ない映画。
[DVD(字幕)] 6点(2012-01-03 17:39:24)
113.  八日目の蝉
泣けるレベルじゃない、中盤以降から嗚咽が止まらない。DVDで良かった、映画館で醜態を晒したかと思うとチトこっ恥ずかしい。 実親の元に戻った後、気まずくなり関西弁で「お母さんごめんなさい!」と連呼する少女に、この物語の多くは集約されている。 そして小池栄子!なにもそこまでと思うような込み入った役作り、振る舞いだけでなく途中でその訳も解るのだが、それを納得させるに十分な演技力、素晴らしい。肝心なときには主役に画面を譲って小さくフレームから消えてゆく演出にも泣ける。 いろんなシーンが記憶に残るとても良い映画。2011年で1番かも。
[DVD(邦画)] 8点(2011-11-21 10:26:07)(良:1票)
114.  秒速5センチメートル(2007)
ディテールに拘った緻密な映像、背景や空の色にまで主張をかませる画作りには感心させられるが、それで満足しているような印象。 最近のアニメに多い、背景など無機物の描画能力が向上したたのは良いが、人物の表情などはどうしてもリアルではない、それをすると気持ち悪くなるからだが、そこを上手く処理してアニメにしか出来ない、観る者の想像力で補うストーリーを作らないとアニメの良さが活きないと私は思う。 つまり、この話は実写で良いのだ、CGを使って幻想的なシーンを盛り込み、カメラを振り回せば、普通に染み入る映画が出来ただろう。 ラスト、山崎まさよしの曲に合わせて短いシーンを繋いだプロモーションビデオの出来の良さに確信した。ストーリーも演出も映画の評価を上げるには至らない。 この監督の作品は初めてなのだが、まだまだ若い才能なのだとしたら今後に期待。
[DVD(邦画)] 5点(2011-11-21 09:52:25)(良:2票)
115.  あしたのジョー(2010)
役者に罪は無い、これ以上は無理!という位がんばっていたと思う。 やはり、あまりに有名なストーリーだけに、これが限界なのだろうか、話に役者も監督も食い殺されてる感じ、アニメや漫画のシーンと比較しながら観てしまっている自分がいたので、この作品に勝機は無いなと思えてくる、これは作品にとって不幸だ。 「ピンポン」はすごく面白かったので、いじれる原作と強力な脚本家を従えた次回作に期待します。
[DVD(邦画)] 5点(2011-11-03 15:31:50)
116.  スマグラー おまえの未来を運べ
キル・ビルのアニメパート、REDLINEの製作、と非常に私好み。 しかし鮫肌、茶の味と、実写でどうも内輪受け、はじけない、グズグズ、瞬間しか良い画がない、お気に入りなのに上手くない、という印象の石井克人、今回がそれの最たるものだった。 あらすじ、出演メンバーで過剰な期待をしたのは私の勝手だが、まあ見事に期待はずれ。今までの悪い所を集めたような映画、この監督、完全にアニメ向きか。 それでもまた、次も観てしまうだろうがあまり続くとヤバイよホント。
[映画館(邦画)] 4点(2011-11-03 15:13:28)
117.  ミッション:8ミニッツ
「月に囚われた男」の手腕で、今度は映画館でと思い鑑賞。 映画的には前作同様なアイデア勝負の作品だったが、90分間十分堪能できる。 観ている間は「ん?」と思う所があるけど、観終わって冷静に振り返らないとツッコめないように作ってあるのか、考えが纏まる間もなく勢いで進んで行く作りに好感。 最近多い米映画の、それが出来るなら何でもありじゃん。みたいなラストになっていなかったのは非常にうまい。次回作も期待。 最悪なのはキャッチコピー、てんで的外れの上に、映画ファンを身構えさせ、無意味にハードルを上げて作品の価値を下げ、客足を引かせた。この罪は重い。
[映画館(字幕)] 7点(2011-11-03 14:57:41)
118.  半次郎
私の唯一得意な日本史、幕末。 命がけで成し遂げた倒幕、維新。しかし新しい世の中になったとき一番不要になったのが立役者である武士(士族)であった、剣を取り血を流した彼らは結局、策略を巡らす政治家にはなれず、倒幕時には同士である仲間と袂を分かちお互いを討つ事になる。 幕末好きのきっかけは竜馬だが、あのとき他の目線から倒幕、維新はどう映っていたのか、このあたりなかなか映像にならないが、大きな時代の変化に翻弄される人々の話には興味がそそられる、たった150年ほど前の事なのに・・・ さて、「半次郎」だが薩摩目線で丹念に描かれておりストーリーには好感が持てる、西南戦争に至る経緯などが弱い気がするが現場ではあんなものかもしれない、西郷の苦悩が伝わりにくいが心では伝わっていたのか、また西郷の演技ちょっとへたじゃね・・・などなど、やや名作になりにくい演出が目立つが幕末好きには及第点か。 事実、悲惨な西南戦争から1年後大久保も暗殺されたわけだし、ある方向から見た時代の物語としては感慨が深かったです。
[DVD(邦画)] 6点(2011-10-26 08:10:04)
119.  塔の上のラプンツェル
話はベタだし、ツッコミ所も多いが美しい映像が完全リカバリー。 表情や仕草の細かさに圧倒、それにあの髪の質感、もうビックリ!日本のCGだと髪の毛は数百本束で動くけどディズニー(ピクサー)は凄いね、これはPCの能力差じゃなく根性の違いだと思う。 もうちょっと話がアレだと映画館で3D観賞したいんだけどなぁ~
[DVD(吹替)] 6点(2011-10-21 11:56:19)
120.  一命
「切腹」を未見なので、この映画の素直な感想ですが、非常に良かった。 一見ミスマッチかと思われた、海老蔵の演技も時代劇中ではピタリとハマリ、満島ひかりのパッチリした目も静かな演技で違和感無し、竹中は抑えた演技で見事に脇を支え、役所は堂々たるもの、青木、新井、浪岡も一瞬見せる表情が命の役を上手く演じた、瑛太は一番役に合っている感じ、皆上手い大満足。 緊迫した静かな演出でドップリ引きこまれ最後まで釘付けだった。 津雲(海老蔵)の言い分も解るが、斉藤(役所)の言っている事の方が正論ではある、しかしそれでも捨てられなかった武士の魂に対する自分への怒りが、命に代えてまで主張をし剣の腕のみを存分に見せつけることで侍の最期とした、結果若者3人は十分追い込まれた訳だが、太平の世に戦闘が本来の仕事である武士という職業、そこにある不条理を目の当りにさせられる、お見事。 上映スケジュール的に2Dでの観賞、引きの町並みなど3D向きのアングルが多々あったがそれほど気にならず楽しめた。
[映画館(邦画)] 8点(2011-10-21 11:10:01)
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