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まいかさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 220
性別 女性
ホームページ http://plaza.rakuten.co.jp/maika888/
自己紹介 正直、生まれは平成じゃないです。かなり、昭和なムード。昔みた映画を思い出しながらレビューしますので、記憶がずいぶんあやふやかも。なにか変なところがあったら、http://plaza.rakuten.co.jp/maika888/のほうにツッコんでおいてください。

好きな女優
 「或る夜の殿様」の山田五十鈴、「近松物語」の香川京子
好きな男優
 「お茶漬けの味」の佐分利信
好きなキャラクター
 グレムリンちゃんとマシュマロマン

☆評価基準
10点:超絶。ほとんど奇跡。
9点:傑作。かつ大好きなんだもーんッ!
8点:傑作だし、好きデス。
7点:素晴らしいです。好みの映画です。
6点:まあ、悪くないと思います。
5点:なにか気になるものはあります(~~;

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101.  時をかける少女(1997) 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。なぜ角川春樹はここまでして「時をかける少女」にこだわるのでしょうか? 原田知世への恋慕とも言えるし、妹への愛惜とも言えるし、そうした個人的な動機の部分には若干の気持ち悪さを感じないでもないけれど、よくいえば、それだけにピュアな作品なのでしょうね。 原作からの不可解な設定変更をふくめて、物語はまったくもって荒唐無稽だし、妙ちくりんな謎の演出が作品のチープさを際立たせてるし、主人公はお世辞にも美少女とは言いがたいし、あきらかに長所よりも短所のほうが多い映画なのですが、それがかえって「NHK少年ドラマシリーズ」みたいなSFジュブナイル特有のヘンな効果を醸し出していると言えなくもない。個人的には、けっして嫌いじゃありません。 中盤までぎこちない下手クソ演技を披露していた中本奈奈が、終盤になって中村俊介と語り合うシーンでは、とつぜん不思議な説得力を発揮していて、「出会いの偶然性と必然性」みたいな哲学的なテーマを投げつけており、思いのほか胸を打つところもありました。 愛すべきヘンテコ映画として8点つけようかと思いましたが、はやる心をおさえて7点。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-03-17 19:55:56)
102.  愛情物語(1984) 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。昔観たつもりでいたのだけど、あらためて初視聴だと気がつきました(笑)。 おじさんと少女の物語に、ミュージカルやらイメージビデオ映像やら怪奇ジュブナイルやらを織り交ぜてゴッタ煮の娯楽作品に仕立てています。冒頭の外国人ミュージカルはダサいし、ヘンテコダンスの振り付けはいかにも80年代ですが、知世の踊り自体はかなりキレキレで目を見張るものがあり、その後の知世がこの能力を活かさなかったのを不思議に感じるくらいです。 中年男が少女をたぶらかす寸前みたいな内容は、80年代アイドル映画にはよくあるパターンで、これは制作側の欲望の投影とも言えるし、角川春樹が妹への愛惜を織り込んだ結果とも言えるのだけど、そうした制作の動機の気持ち悪さに目をつむれば、映像的にはけっこう良く撮れているし、意外なくらい飽きずに楽しめる作品でした。愛すべき駄作として8点つけようかとも思いましたが、はやる心を抑えて7点。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-03-17 17:58:25)
103.  蘇える金狼(1979) 《ネタバレ》 
GYAOの無料動画で視聴。鈴木清順や森田芳光の文芸映画は見ていましたが、村川透のアクション映画で松田優作を見たのはこれが初めて。予想以上に面白かった!もっと血生臭くて陰鬱な内容かと畏れていましたが、かなりスタイリッシュで軽快だし、スケール感もあって見ごたえがありました。物語はまあ荒唐無稽ですけど、大映時代劇に優るとも劣らぬアクションの美学を十分に楽しめる。 とくに優作の狂気をはらんだ意味不明な動きは不思議なくらいにカッコいい。一般には、太陽にほえろの「なんじゃこりゃあ!」が有名ですが、本作での死に際のよろめきは舞踏のように美しかったです。この点では、ジャン・ポール・ベルモンドやブルース・リーをも凌ぐような唯一無二の輝きがあると感じます。クラーク・ケントみたいな「変身前」と「変身後」の落差も魅力的だったし、飛行機の中でキューブリックのSFみたいなことを呟いて終わる不気味でシュールな感覚も洒落ていました。 ちなみに原作では、風吹ジュンのことを無慈悲に殺して逃げおおせるらしいけど、やはり優作の場合は最後に死んでこそ真骨頂なのでしょうね。むしろ風吹ジュンを殺したことのほうが腑に落ちなかったです。
[インターネット(邦画)] 8点(2022-03-16 21:12:21)
104.  岸辺の旅 《ネタバレ》 
だいぶ前に録画したNHK放送をようやく視聴。面白かった。クロサワ映画はこれで4本目ですが、いちばん好みに合っていたし、ようやく自分の波長にも合ってきた感じ。 黒沢清、佐々木史朗、湯本香樹実、大友良英、浅野忠信…という面子なので、否が応にも相米慎二のことを意識させるし、原作には何か相通じるテーマがあるのかもしれない。でも、映画そのものは、ことさら観客に何かを訴えている風でもなく、端的に「エンターテインメント」としての味わいを楽しむべき作品かなと思う。 死んだ夫が幽霊になって戻ってくる設定はありふれてるものの、ほんの少しずつ予想を裏切っていく展開や、うっすらした不気味さとうっすらした美しさが同居する映像は、それだけで十分に魅力があります。一貫して穏やかな浅野忠信の演技も素晴らしかった。深津絵里は、なかなか能動的に生きられない日本女性のか弱さをよく体現しています。 白玉だんご、稲荷神社の祈願書、滝の背後に通路がある、終りが近づくと指が動かなくなる、死者との性的な接触はできない… などの物語上の「設定」がある一方で、夫の語る「宇宙物理学」の世界観があり、他方では三途の川を信じてきた日本人の「伝統的観念」がある(それが「岸辺」というタイトルの前提でしょう)。それらが渾然一体となって、一種独特な死生観を形づくっています。まあ、ただそれだけの映画だと言ってもいい。 このレビューサイトで、こういう作品を「エンターテインメント」と評したところで、ごく一部の人にしか理解されないと思いますが、けっして泣いたり笑ったりビビったりするだけが映画にとっての「エンターテインメント」じゃないだろう、とだけ言っておきます。 大友良英の音楽は、昭和の松竹映画風の曲からドイツロマン派様式の曲まで多彩でした。ちなみに子供がピアノを弾いている後ろでは、やはり井之脇海のときのようにカーテンが揺れていました。
[地上波(邦画)] 9点(2022-01-29 00:30:23)
105.  スパイの妻《劇場版》 《ネタバレ》 
ベネチアでは演出のほうが評価されましたが、この作品が優れているのはむしろ脚本だと思います。もともと黒沢清は「ジャンル映画」(要するに通俗映画)の作家を自称しているので、この作品も「サスペンス・ロマンス」の体裁で作られていますが、濱口竜介と野原位の脚本は「不可視のものを映像化する」という政治的な課題に取り組んでいます。 この作品が10年前の「金子論文」の発見に触発されたのは明らかですが、731部隊の「細菌戦」の真実はそれでもまだ全貌が闇に包まれています(映画が公開された2020年にも新資料が見つかっています)。したがって、この映画も「いまだ目に見えないもの」を描くという政治的な課題を負っています。主人公・福原優作の機密漏洩の企ては未遂に終わり、真実は闇に葬られたまま戦争が終わり、結局のところ、あのフィルムに何が映っていたのかも分からない。そういう物語なのですね。 黒沢の「ジャンル映画」としてなら7点、濱口と野原の「政治映画」としてなら9点。そのあいだを取って8点の評価にします。ただし、わたしが見た1月10日のNHK放送はおそらく「劇場版」でなく「TV版」なので、映像のテイストがいかにもNHKの歴史ドラマ風でした。「劇場版」だったら、演出に対する印象がもっと違うのかもしれません。
[地上波(邦画)] 8点(2022-01-12 09:07:31)
106.  劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 《ネタバレ》 
テレビシリーズにくらべてだいぶ出来が悪い。テレビアニメの演出は、シリアス部分とコミカル部分のメリハリが効いていて飽きないのですが、この映画版の演出では、シリアス部分とコミカル部分が入り混じって邪魔し合い、かえって感情移入の妨げになってしまってる。絵のクオリティも低くて、とくに炭治郎の涙が粘液質で汚らしいのは不快でした。 脚本の出来も相当に悪い。多くのことが説明不足で、消化不良のままに話が進んでいます。とくに乗客たちの状況については、炭治郎らが乗り込むまでどう過ごしていたのかも分からないし、平静を保っているのか正気を失っているのかも分からない。最後の産屋敷のセリフによれば「乗客たちは全員が助かった」ということですが、脱線して横転した車両内でどんな状況になったのかも不明です。炭治郎が、普通の人間に刺されたことで大きなダメージを負ったのも不可解でした。本当にあの人たちは人間だったのでしょうか? テーマの掘り下げも弱く、結果として杏寿郎の死にざま以外に描くべきものが無かったように感じます。本来なら「甘い夢を断ち切って現実に立ち向かうこと」の苦しみや葛藤をこそ描き切るべきですが、禰豆子が縄を燃やして血気術を絶ち、炭治郎が夢から覚醒する術を会得する過程が描かれただけで、杏寿郎や伊之助や善逸らがどのようにして「精神の核」を守り、どのようにして「甘い夢」を断ち切ったのかは十分に描かれていません。 乗客たちも「甘い夢」を見たがっていましたが、大正時代の鉄道に乗って夢の世界へ逃れようとする人々の姿には、宮沢賢治へのオマージュ(もしくは批判)も感じられます。しかし、彼らの姿から何を汲み取るべきかも分からないし、そこに最終的な救いがあるのかどうかも分かりません。 おそらく本作は、煉獄杏寿郎の死までを描くのが既定方針だったのでしょう。しかし、下弦を倒した後の上弦との戦いは付け足し・蛇足の感をぬぐえず、猗窩座のヴィジュアルや能力に新奇性がないのも肩透かしでした。彼らが鬼になった背景がまったく描かれないのも物足りないし、全般的に善逸の活躍が少ないのも不満でした。 テレビ版のほうは一貫して奇跡的なクオリティを保っていますが、映画化した途端にクオリティが落ちるというのは、製作の体制そのものに大きな欠陥があるせいではないでしょうか? 遊郭編に期待します。
[地上波(邦画)] 5点(2021-09-26 01:42:19)
107.  ゲド戦記 《ネタバレ》 
遅ればせながら、テレビ録画を視聴。物語の構造が『千と千尋』や『ハウル』とまったく同じであることに驚きました。なぜ宮崎父子は、このような図式にここまで執着するのでしょうか? これも、やはり魔法使いどうしの戦いの物語です。テーマには微妙なズレがある気もしますが、おおむね「銭婆と湯婆の対立」や「荒れ地の魔女とサリマン先生」の対立が、ここでは「ハイタカとクモの対立」として反復されています。「真の名」や「竜」といったモチーフにしろ、「荒れ地」や「老いと死への恐怖」や「永遠に生きる心臓」といったモチーフにしろ、やはり前2作にそれぞれ通じ合っています。ついでにいえば、不安、後悔、卑屈といった感情がヘドロのようなイメージで表現されるところも同じです。 前2作との違いがあるとすれば、それは作品のメッセージがかなりはっきり明示されている点です。『千と千尋』や『ハウル』の場合は、最終的な作品のメッセージがさほど明瞭ではなく、多くを観客の解釈に委ねているのですが、本作では≪人間は不死を望むべきでない≫というメッセージを確定しています。あまりにメッセージが明瞭すぎて、かえって広がりの乏しさも感じました。 実際のところ、『ナウシカ』から最新作に至るまでの宮崎作品のすべてを≪不死願望の否定≫という観点で読み解くことはできると思います。しかし、そこに帰着するだけなら、手塚治虫ともさほどの違いはないのだし、個人的にはちょっと面白みに欠ける。そもそも人間の不死願望はそう簡単に否定できるものではないのだし、そのことの葛藤を簡単に片づけすぎているのでは? なお、絵の美しさという点でも、他のジブリ作品よりやや劣る気がしました。ただ、世間で酷評されるほどの駄作かといえば、まったくそうは思いません。
[地上波(邦画)] 8点(2021-04-15 18:08:19)
108.  ハウルの動く城 《ネタバレ》 
遅ればせながらテレビで初視聴。すばらしい映画でした。物語の構造は『千と千尋』によく似ているし、作品のテーマは『風立ちぬ』にも共通している。そのテーマを一言でいうならば、「人生への悔恨」と「文明への悔恨」ということに尽きると思います。 荒れ地の魔女は、悪魔と取引をした魔女です。一方、サリマン先生は、人間と取引をした魔女です。悪魔が「恋と若さと美しさ」(すなわち心臓)を切望するのに対して、人間は「文明による支配」(すなわち戦争)を切望している。そしてハウルは、ハクが湯婆を裏切ったように、サリマン先生を裏切っています。その意味では、文明批判の物語であるようにも見える。 しかし、文明の繁栄を選ぶにせよ、人生の幸福を選ぶにせよ、それぞれの過ちがあり、後悔があるのですね。湯婆のもとへ行けば「文明への悔恨」があるでしょうが、銭婆のもとへ行けば「人生への悔恨」が待ち受けている。それと同じです。 『ナウシカ』に立ち返って考えると、映画版では「文明の悪」を否定したかに見えるのに、原作では、むしろ「文明の悪」をも肯定したかのように見えます。「人生の悪」を受け入れるのと同じように「文明の悪」をも受け入れるのだとすれば、人は悔恨のなかを生きるほかありません。人生をやり直すことはできないし、文明の歴史をやり直すこともできない。 この映画は、まるで魔法のようなハッピーエンドに終わります。しかし、それがありえないほど哀しいファンタジーであることを誰もが知っている。この終わり方は、ほとんどクストリッツァの「アンダーグラウンド」と同じです。ほんとうのところは、やはり『風立ちぬ』と同じように、人生と文明についての痛切な悔恨の映画なのだろうと思います。
[地上波(邦画)] 9点(2021-04-04 13:41:50)
109.  パラサイト 半地下の家族 《ネタバレ》 
凄かったです。前半は「まあ、B級コメディかなあ…」って感じで高を括って見てたけど、後半になって半地下よりもさらに深い地下空間が現れてからは、そのSFサスペンスホラー的な怒涛の展開に圧倒されて、ポカンと開いた口を塞ぐことができませんでした。 この映画には、もちろん貧富の格差を社会学的にとらえた「万引き家族」のような面もあるけれど、それ以上に凄いのは、一種の都市建築SFホラーになっている点です。たとえば「シャイニング」や「ポルターガイスト」などはまったくの荒唐無稽なホラーですけど、この映画で描かれるホラーには、笑うに笑えないような異様なリアリティがある。 いまなお地下世界には目に触れないゴキブリが住んでいる…、というオチで話が終わります。そういう地下の空間は、一体どこまで広がっていて、どれだけたくさんのゴキブリたちが住んでいるのだろう? そんな想像にもリアリティを与えてしまうような恐るべき物語です。 日本の大手映画会社の安易な企画からは絶対に生まれ得ないような作品だし、日本の実写映画に欠けているのは作家個人の徹底した構想力なのだということも痛感させられる。世界に通用する映画を作るには、もちろん面白さも必要だし、力強さも必要だし、分かりやすさも必要だと思うけれど、それに加えて、やはり突き詰めた構想力が必要なのだと思い知りました。
[地上波(字幕)] 9点(2021-01-09 08:30:17)
110.  天気の子 《ネタバレ》 
新海誠の作品において「人間」は脇役なので、あくまで主役は「自然」です。光や、風や、雲の動きを見なければならないし、天体の軌道と運行(たとえば隕石の衝突)、細菌による発酵や腐敗(たとえば口噛み酒)、そして人間をふくめた生き物たちの生理現象(たとえば意思に反して零れ落ちる涙)のほうを見なければならない。個々人が自分の意志でやっていることに、さほどの意味はありません。そもそも人間に出来ることはほとんど無いし、せいぜい自然の変化に波長を合わせて生きていくことしかできない。 そもそも人間が「異常気象」と呼んでいるものは、長い地球の歴史のなかでみれば微細な変化でしかありません。人間の力を使って局所的な天候を一時的に変えたとしても、それは「ガイアのホメオスタシス」によって引き戻されます。新海誠の作品は、過激なくらいに唯物主義的です。「彼岸/此岸」という言葉が出てきますが、これも精神論的な概念ではありません。死んだ人間は「魂」となって天に昇るのではなく、むしろ「物質」に戻って大気中に還元されるという発想です。 社会も狂っているし、自然も狂っている。暴力やブラック労働が社会にはびこり、自然が温暖化で異常気象になったりするのは、人間のせいかもしれないし、そうではないのかもしれない。でも、もはや誰のせいかを問うても仕方がないし、与えられた運命だと思って受け止めていくしかない。もともと世界は狂っているのだし、ピンチの先回りをしても効果はない。ピストルがあっても社会は変えられないし、天に祈っても自然を変えることはできない。人間に出来ることは限られている。主人公のふたりに出来ることは「狂った世界のなかでも自分たちが生きていけますように」と祈ることだけです。そこから先は、世界のためでも死者のためでもなく、ただ自分自身のために祈るしかありません。この物語が、いわゆる「セカイ系」とは真逆の構造になっているのが分かります。 自然現象の変異を描いたサイエンスフィクションは、おりしも酷暑や豪雨や新型ウィルスなどの話題がトップニュースになっている現状にもリンクして、とても同時代的なリアリティを感じさせます。とくに今回の作品は、前作の「君の名は」の世界観をさらに推し進めて、いっそう過激になっている。ここまで唯物主義的な表現に取り組んでいる作家は、世界的にもほとんど例がないだろうと思います。実写でやるのはほとんど不可能だし、だからこそアニメーションで表現することに意義がある。その非凡さを最大限に評価します。
[地上波(邦画)] 9点(2021-01-07 18:29:57)
111.  ルパン三世 THE FIRST 《ネタバレ》 
まったく期待してなかったけれど、意外に楽しめました。CGアニメもさほどの違和感はなく、スペクタクルの迫力も堪能できました。「考古学」を題材にした物語もわたしの好みに近いし、ルパンとヒロインの「疑似親子的」な関係も温かみがあってよかったです。 キャラクターデザインは、わたしの理想とは違ってましたが、それはまあ本作に限ったことではありません。ほんとはモンキーパンチの原作のようなアダルトでスタイリッシュな画風が好きだし(宮崎駿の可愛すぎるルパンは嫌い)、できれば次元と五右衛門も、ルパンの後方支援をするだけの金魚の糞じゃなく、互いに反目しあうような緊張関係にあってほしいのですけど、それをアニメで実現してくれたのは、いまのところ小池健だけです。 とはいっても、原作のような虚無的な物語が好きというわけでもなく、アニメ版にありがちなSFっぽい話が好きなわけでもない。そんなワガママな「理想のルパン像」を満たしてくれる作品に出会うのは難しいですね。
[地上波(邦画)] 7点(2020-11-30 12:19:36)
112.  鬼滅の刃 那田蜘蛛山編<TVM> 《ネタバレ》 
スゴい内容でした。完全にハマってしまった感じです。 この物語には、2つの重要なメッセージがあります。しかし、その2つのメッセージは、互いに矛盾します。この矛盾こそが最大の魅力なのだと思います。 ひとつめのメッセージは「全力を尽くして戦え」ということです。主人公はどんどん強くなるのですが、つねにそれを上回るような強い敵が現れます。味方の側にも、自分よりはるかに強い先輩たちが現れます。つまり、敵であれ、味方であれ、自分よりも強い者たちがたくさん存在している現実が分かってくる。しかし、それでも逃げることができません。主人公のテーマ曲には「我に課す一択の運命と覚悟する」とあります。どんなに強い鬼が現れても、「一択の」(ほかに選択肢がない)運命に対して、最大限の力で立ち向かって、その鬼を倒していくしかありません。そこでふりしぼる最大限の力とは、そのつどそのつどのギリギリの限界値であることが繰り返し描かれます。 ふたつめのメッセージは「鬼は悪ではない」ということです。どんなに残虐で罪深い鬼であっても、それは本来的な悪ではなく、むしろ不幸な人間であることが示されます。那田蜘蛛山の累は、鬼になる以外に生きる道がなかった不幸な子供であり、鬼になったことで親と殺しあうほかなかった子供です。その境遇を描くことによって、彼がたんなる悪ではないという事実が明かされます。 物語の構造は非常に明解。次から次に前回を上回るような強い敵が現れる。その繰り返しです。人物造形もきわめて明快。怖いもの知らずの伊之助に対して、軟弱で臆病な善逸。ルール破りの炭治郎や冨岡義勇に対して、ルールに忠実な胡蝶しのぶや栗花落カナヲ。男性隊士が情に厚いのに対して、女性隊士はドライで血も涙もない、という面白い対比になっています。 物語の構造が非常に明解なぶんだけ、生きることの矛盾と葛藤がクリアに浮かび上がってきます。この物語から何を学ぶべきなのかと子供に問われても、大人たちは容易に答えを出すことができないはずです。強いていえば「人生は複雑で矛盾に満ちている」と答えるしかありません。
[地上波(邦画)] 7点(2020-10-24 14:23:40)(良:1票)
113.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 
原作は読んでいませんが、映画を見るかぎり『ファウスト』の女性版ではないかと思います。ゲーテが、魂を悪魔に売りわたして全能になろうとする男を描いて文明社会に警鐘を鳴らしたように、この映画は、人間としての魂をファッションに売りわたして全能になろうとする女性たちを描いています。そのことによって大切なものを失うとしても。ちなみに、ここでのスタンリー・トゥッチは、メフィストフェレスの役回りです。 ゲーテが『ファウスト』を書いた後も、科学技術などに自分の魂を売りわたそうとする人々は後を絶たなかったように、この映画を見てもなお、プラダに魂を売り渡そうとする女性は、おそらく後を絶たないはずです。むしろ、この映画自体がそのような「誘惑」に満ち満ちていますし、「お洒落こそが最大のコミュニケーションツールであり、お洒落になりさえすれば女性は全能になれるのだ」というメッセージで観客を啓蒙しているようにさえ見える。 プラダを身に纏って全能な女性になれるなら、魂のひとつやふたつ売り渡したって構わないと思う人のほうがきっと多いでしょう。そのためなら多少のパワハラだって受け入れるという女性さえいるかもしれません。それどころか、すっかりフィクションを真に受けて、メリル・ストリープばりに部下へのパワハラを行使する人や、上司のバカげた無理難題に応えることが仕事の成功なのだと信じる人もいるかもしれません。ゲーテの時代には男性しか全能になれなかったけれど、現代ならば女性でも全能になれるのだから、それはかえって喜ぶべきことじゃないかと考える人もいるでしょう。 一般に、この作品は、ひとりの女性がどんどんお洒落になっていく「シンデレラストーリー」だと理解されていますし、制作側も、そのように受け止められることを織り込み済みのはずです。この物語のなかに、ゲーテのような「批評性」を見出すことは可能なのだけれど、ほとんどの観客にはそんなことは伝わるはずもなく、たんなるエンタテインメントとして消費され、場合によっては「サクセスストーリー」だと誤解されるのです。制作側は、それすらも計算ずくで作っている。その意味では、とてもしたたかな映画だと思います。  「今までのアシスタントで最も失望させられた。そしてアンドレアを雇わなかったら大馬鹿者」 最後にアンドレアが面接へ訪れた出版社に、ミランダが送っていた矛盾に満ちたメッセージです。ミランダは、これを「悪魔」と「人間」の2つの視点で書いています。彼女は、「悪魔」としては大いに失望させられたけれど、「人間」としてはそれが正しいのだと知っている。自分は「悪魔」の道から抜け出せなかったけれど、アンドレアは「人間」の心を取り戻した。そして、アンドレアのような人こそがジャーナリストにふさわしいと言うのです。このメッセージを読み上げた面接官は「最高の言葉だ」と言います。 このシーンを描くことによって、映画自体が、そのようなジャーナリスティックな観点で作られていることを告げています。
[地上波(字幕)] 6点(2020-10-17 11:54:52)(良:3票)
114.  鬼滅の刃 兄妹の絆 《ネタバレ》 
世にいう「キメツノヤイバ」なるものにまったく無知でしたが、やっとその魅力の一端が分かった気がします。 物語の冒頭は、目を背けたくなるほど絶望的な場面から始まります。しかし、そこから先は、ほぼ無双状態でサバイバルしていく展開になっており、いわば不遇な子供の自己実現の物語のように見えます。 きっと現実の社会にも、絶望的な状況から人生を始めなければならない子供は存在すると思うので、そのような子供たちにとって、こうしたサバイバルなストーリーは夢があるのかもしれません。 ただ、絶望からスタートする人生というのは、たいていの場合、自分自身が「鬼」になって社会への復讐を目指すような生き方になるケースが多いと思うのですが、この物語の場合は、復讐すべき相手のほうがそもそも「鬼」なので、自分自身はけっして鬼にはなれないのですね。そこがユニークなところだと思います。 主人公は、文字通り「心を鬼にして」鬼を殺していくのですが、じつは鬼と同じ悲しみを共有しており、つねに敵が鬼になった境遇や背景を意識せざるをえません。ある意味では自分の境遇も鬼と同じなのであり、さらにいえば、唯一残されている肉親の妹もまた鬼だからです。 主人公は、情け容赦なく鬼を殺していくけれど、心の底から鬼を憎むことができません。したがって、これは「復讐の物語」ではあるけれど、けっして「憎しみの物語」にはなりえない。それが、この物語の秀でた点であり、同時に倫理的な希望にもなっていると思います。 これは「鬼とは何なのか」という社会学的な問いであり、日本古来の桃太郎伝承=勧善懲悪神話に対する痛烈な批判でもあるはずです。
[地上波(邦画)] 7点(2020-10-11 14:11:49)
115.  オリエント急行殺人事件(2017) 《ネタバレ》 
すでに内容を知っている観客をターゲットにしているのかもしれませんが、そうでない者には、前半部分のスピーディーな推理についていくのは、ほとんど不可能です。誰が誰だか分からないし、どんなアリバイがあって、どんな謎に直面しているのか、ひとつひとつ整理しながら理解するのは難しい。ただゴージャスな映像の美しさと、上流階級の会話の雰囲気を、ぼんやりと味わうだけが精一杯でした。 その反面、後半になると、人種も国籍も違う乗客たちが、なぜかみんなアームストロング家に関係しているという不自然な事実が分かるので、もはやその時点で犯人探しの面白みは消えてしまいます。きっと共犯なのだという結論が先に見えてしまう。 では、この物語のどこに面白さがあるかと言えば、乗客らがこぞって私刑を実行するにいたった「動機」が明かされていくところであり、それによってポワロ自身の「善悪の観念」が崩れていくところであり、それによって「人種や国民性に対する偏見」が無化して、逆にユニバーサルな視点へ達してしまうところなのだと思います。 とはいえ、前半部分のチンプンカンプンな謎解きに費やした時間があまりにも徒労に思えてしまって、最後に充実感を得るほどのカタルシスはありませんでした。
[地上波(字幕)] 6点(2020-10-04 10:26:18)
116.  E.T. 《ネタバレ》 
じつに38年ぶりの鑑賞です。これが、ほぼ最初の洋画体験だったし、個人的に特別な映画でもあります。当時は、E.T.のお人形や、ヘンリー・トーマスのポスターを部屋に飾るほど好きになりました。 そんな38年前の自分には申し訳ないのだけれど…、あらためて見直してみたら、E.T.も、ヘンリー・トーマスも、思っていたほどには可愛くないし、むしろドリュー・バリモアのほうが可愛いです。映像的な魅力にも乏しく、総じていえば、ほとんど映画的に誉めるべきところが見当たりませんでした。 …にもかかわらず、この映画のどこかに何ともいえない「名作感」が漂っているのも事実です。わたしが思うに、これはジョン・ウィリアムズの音楽の力技なのだと思います。とにかく最初から最後まで、ひたすら音楽が鳴り続けています。場面によってはウルサイくらいです。映像に音楽を付けたというより、まるで音楽に映像を付けたような感じ。つまるところ、これは「スピルバーグの映画」じゃなくて「ウィリアムズのオペラ」なんじゃないかしら? もし、これがオペラだとすれば、もはや理屈も設定も、辻褄もリアリティもなく、ひたすら音楽に合わせて大味な物語が展開すればいいのですよね。実際のところ、E.T.は何だか知らないけど生き返ってしまうし、お別れの場面では、何だか知らないけど家族と友人だけが顔をそろえている。何だか知らないけど、NASAの科学者たちはご都合主義的に退場している。 いちいち細かいことにこだわらず、とにかく音楽に合わせてE.T.が生き返り、音楽に合わせて空を飛び、音楽に合わせて最後のお別れをして、そして宇宙船が夜空に消えるところで音楽が終わる。そういう問答無用の力技で成り立っている作品だと思います。それが名作たらしめる理由かもしれません。 当時は、皺くちゃの爬虫類のようなE.T.の造形が、異様なリアリティを感じさせていましたが、逆にそれがなければ、ほとんど「ドラえもん」のような話です。いじめられっ子の主人公の家に、超能力を用いる知的な存在が入り込んで、純粋無垢な子供たちと交流する物語なのです。『バックトゥザフューチャー』もそうでしたが、スピルバーグのSFファンタジーは、ほとんど藤子不二雄です。 82年の米アカデミー賞では、ジョン・ウィリアムズの音楽と、カルロ・ランバルディの造形などが評価されただけで、作品賞や監督賞は与えられなかったのですが、きわめて真っ当な判断だったと思います。
[地上波(吹替)] 6点(2020-10-03 10:55:47)(良:1票)
117.  マッドマックス 怒りのデス・ロード 《ネタバレ》 
わたし自身、地球上でいちばん最低な生き物は「人間のオス」じゃないかと本気で思うことがありますが、それを具現化したような映画です。狂った親分を崇拝してるだけの雑魚野郎たちに向かって、いくら水と緑と女がなければ文明社会は成立しないのだと言い聞かせても、話は通じませんよね。そういう獣みたいな連中って、実社会のなかにも存在しますけど、いつになったら彼らは生物として進化できるんでしょうか? 巨大な歯車を人力で回したりしてるシタデル砦は、なんだか『千と千尋』に出てくる湯屋みたいなところ。出てくる人間は、全員畜生以下。イモータン・ジョーという仮面男は、支配者のくせにずいぶん無防備で、みずから前線に出ていって殺される。原始人以下の支配体制です。 いちばんの見どころは、シャーリーズ・セロンが「緑の地」が消えたことを知って泣き崩れる場面だけど、その前後の大半の時間は、スピルバーグの『激突!』みたいな内容で、わたし的には早送り再生でも差支えありませんでした。もちろん文明批評的なテーマを汲み取ることはできるけど、どちらかというと狂人同士のプロレスを楽しむ作品なのだろうと思います。 アカデミー賞6部門とはいっても、作品賞でも監督賞でもないですが、国際批評家賞やキネ旬で1位を取っているのは驚きです。地上波のカット版を見ただけの評価ではありますが、そこまでの傑作とは思えませんでした。ちなみに、これ以前のシリーズ作品は見ていません。
[地上波(字幕)] 6点(2020-09-16 17:59:59)(良:1票)
118.  君の膵臓をたべたい(2017) 《ネタバレ》 
こんな俗受け狙いの陳腐な物語を、わざわざ高く評価するのもどうかとは思うのですが、脚本や演出の技術面では意外なほどしっかりしているし、主演2人の魅力も存分に引き出せているし、映画的にみれば大きな欠点はありません。 強いて欠点をいえば、あまりにも丁寧に作られすぎていて、上映時間がやや長いことでしょうか。正直、長すぎてちょっと疲れました。たかだか少年少女向けの娯楽映画なのだから、サラッと100分以内にまとめてもよかったんじゃないかと思う。とくに「元カレ」のエピソードは省いてもよかった気がします。 この物語の裏テーマは『星の王子さま』なのですが、せっかく主人公がその本を読んでいるのなら、王子さまと薔薇のエピソードなどを2人の会話のなかに取り入れてもよかったかなと思いますし(薔薇とサクラじゃヤヤコシイけれど)、冒頭に出てくる「肝心なものは目に見えない」の一節も、もっと物語全体に活かして響かせていれば、陳腐な物語なりにもテーマ性が深まったかもしれません。 ちなみに、少年の名前が志賀直哉と村上春樹を足したっぽいのは、ちょっとダサい気がしました。どうせなら『星の王子さま』にちなんで「航士くん」とかのほうが可愛いと思うのですが。 いずれにせよ、これが美波にとっての代表作にもなったし、『セカチュー』以来の青春ヒット作にもなったし、それなりの技術的な水準にも仕上がっていますから、大衆映画としては十分に成功といえるでしょう。ためしに木下惠介や澤井信一郎あたりの作品に比較しても悪くないかと思います。
[地上波(邦画)] 7点(2020-09-05 07:39:20)(良:1票)
119.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 《ネタバレ》 
予想をはるかに超えた内容で、まったく理解できませんでした。使徒が「神の側」で人間が「悪魔の側」だとかいう話はネットで仕入れたニワカ知識だったのですが、その解釈がほんとうに正しいのかどうかすら自信がなくなりました(笑)。あらためて調べてみると、どうやら人間の始祖たるリリスも使徒であることに変わりなく、いわば使徒どうしの闘いなのだという背景が分かってきましたが、それにしても謎だらけです。 14年のあいだに、かつての仲間たちが何故ネルフと敵対したのか。シンジくんの肉体と精神はどう変容したのか。なぜアスカが生きてて綾波レイが死んでるっぽいのか。鈴原トウジくんはどうなったのか。シンジくんの母と綾波レイの関係とは何なのか。ゼーレとは何者で「人類補完計画」とは何なのか。渚カヲルくんとは誰なのか。2本の槍の意味は何なのか。シンジくんがずっと聴いていたカセットテープは何なのか。なぜ「急」ではなくて「Q」なのか。等々。 もともと「福音」というのはイエスの死と復活による救いのことだと思いますが、この物語におけるイエスの位置づけはまったく不明で、至るところに登場する十字架のモチーフも、イエス以上に根源的な意味がありそうなのですが、それも分かりません。 いろいろ分からないことだらけだったので、今回はレビューというより疑問点をメモしただけです(これから勉強します)。ちなみに、この作品が「理解不能なのに最後まで観れてしまう」のは、上記のような疑問の数々をシンジくんと観客が共有しているからですね。実際、置いてけぼりのシンジくんの姿は、わたしたち観客そのものです。「きっとシンジくんの目を通して謎が解けていくはずだ」と期待して、ついつい最後まで観てしまう…。これは端的にストーリーテリングの手法として優れていると思います。そのことと映像的な面を加味して評価しますが、『破』と同様に点数は暫定値です。  追記:あくまで個人的な推測ですが、使徒の個体性(自我境界=結界?)を守っているのが「A.T.フィールド」だとすると、それを破壊的に破るのが「槍」のような兵器であり、融和的に破るのが「シンクロ」のような現象じゃないかと思います。乗員とエヴァの「シンクロ」は双方を変容させるようだし、何らかの形で使徒との「シンクロ」も起こってる気がします。エヴァの変容のことを「擬似シン化」と呼ぶ場合があるようですが、この「シン」とは(シンゴジラのそれと同じように)「神」の意味を含むのでしょう。ただし、こうした自我境界の消失は、いわば核融合みたいに「インパクト」のトリガーにもなるのかもしれません。 この物語は、突きつめると、人間や使徒が「自我を守るために戦うこと」と「自我を超えて融和/融合すること」との両面によって展開してるように見えます。
[地上波(邦画)] 7点(2020-08-29 10:37:20)
120.  借りぐらしのアリエッティ 《ネタバレ》 
あの小人さんたちは、けっして人間に幸福をもたらしてくれる甘ったるい妖精さんではなく、現実的な生存競争のなかを生きている自然界の動物なのですね。かたや人間のほうは、この珍しい動物を利用して、何やらよからぬことを企もうとしている。したがって、人間と彼らの関係は、予定調和のファンタジーにはならず、むしろ『ジュラシックパーク』みたいな過酷なリアリズムになっています。 人間の心が豊かだった時代には、ああいう小さな生き物たちにも気前よく間借り(というより寄生)させていたのでしょうけど、社会が世知辛くなって樹木希林みたいな人間ばかりになったから、そのようなゆとりがなくなったのでしょうか。 大人の視点から見ると、この物語の着地点は、小人の一家がただ気の毒なだけで腑に落ちないし、樹木希林の言動がリアルすぎてドン引きでしたが、子供に見せるぶんには、ああいう小さな世界への感受性や想像力が養われて良い映画だろうと思います。たぶん大人よりもお子さんにお勧めの映画。
[地上波(邦画)] 7点(2020-08-29 09:13:48)(良:1票)
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