101. ローマ法王の休日
《ネタバレ》 ほのぼのとしたヒューマンコメディかと思ったら、「皆から尊敬されるべき宗教指導者だって決して超人ではなく只の人間なんだよ」というブラックコメディでした。 ただ、登場人物が、10数億人もの信者たちの指導的立場にあるのにも関わらず、ことごとく凡庸で「覚悟」の無い人たちばかりで、正直「さすがにここまでではないんじゃないの?」と思ってしまいました。 [地上波(字幕)] 6点(2016-01-09 21:52:38) |
102. JIMI:栄光への軌跡
《ネタバレ》 伝説となる前のジミ・ヘンドリックスを描いた作品。主役を演じるOUTKASTのアンドレが非常に素晴らしいです。 やはり、音楽業界でトップに登り詰める経験をしてきた者にしかわからない様々な心情がうまく表現できていたと思います。また、演奏シーンも一流のプロミュージシャンですから違和感なく見ることができました。 そして、伝説となる前で物語を終わらせ、ジミの曲も全く使わなかったことが、「ロックの神様」ではなく一人の人間としてのジミ・ヘンドリクスの姿をしっかりと我々観客に伝えてくれています。 この映画の後の物語は、実際の映像や音源がいくらでもありますから、興味のある方はぜひ触れていただきたいと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2015-12-27 21:54:04) |
103. ランボー3/怒りのアフガン
《ネタバレ》 今となっては悪い冗談としか思えない内容の作品ですが、大国の掲げる「正義」とやらが如何に身勝手で都合のよいものであるかを教えてくれます。 シリーズ物の宿命ではありますが、1作目、2作目で訴えたかった戦争に翻弄された人々のランボーの悲哀さはほぼ亡くなり、ただの超人が大活躍するだけの作品になってしまっています。 まあ、娯楽作品として、スカッとしたいだけなら悪くはないですが・・・ [地上波(吹替)] 5点(2015-12-19 11:25:58) |
104. オルゴール
《ネタバレ》 内容的にはありふれた極道映画ですが、そこに散りばめられた長渕ワールドこそが、この作品を魅力的なものにしています。 バブル景気に沸き、消費や悦楽にうつつを抜かす日本人への警告としての長渕の演技は、「勝ち組」には決してなれない多くの人たちが快哉を叫ぶものでありましたね。 ただ、痛快なまでの長渕の俺様ぶりは、賛否両論あるかなとは思います。 私は長渕剛のファンですのでこの作品は大好きですが、それでもオルゴールの音楽はもう少し考えたほうが良かったのではと思います・・・・ [DVD(邦画)] 8点(2015-11-29 23:27:49) |
105. 異邦人の河
《ネタバレ》 いろいろな意味で「こんな時代があったんだな」と思わせてくれる作品 ジョニー大倉がとにかく若く、実写映画なのにまるで劇画のような存在感はさすがでした。ただ、映画作品としては作り手の思いが強すぎて、かなり自意識過剰な出来になっていて、「幻の作品」となっていたのも理解できます。 ただ、この映画に流れる時代の空気が、今の日本と朝鮮半島の間の問題を生み出したといっても過言ではないので、そういう問題に興味がある方にはおすすめします。 [DVD(邦画)] 5点(2015-11-26 00:54:32) |
106. 舟を編む
《ネタバレ》 まず、「辞書編纂」をテーマにした作品というだけで興味をそそられました。 そして、その地味ながらも崇高ささえ感じる辞書編纂の作業、そして言葉というものの奥の深さを感じました。 もちろん、映画としても良くできていて、辞書完成までの長い時間の移り変わりを流行やファッション等でうまく表現していたり、辞書だけでなく主人公の成長もはさみ込みながらのストーリー展開といった工夫も効いていました。 [地上波(邦画)] 8点(2015-11-26 00:48:28) |
107. パイレーツ・ロック
《ネタバレ》 堅苦しく鬱屈した社会の中でロックンロールがいかに多くの人々の魂を解放してきたかを高らかにうたいあげた作品です 60年代のロック・ポップスもふんだんに使われているのも楽しいです。 また、雰囲気やビジュアルも当時のイギリス映画を思わせるような感じでよかったです。 [地上波(字幕)] 8点(2015-11-14 10:31:38) |
108. 雲のむこう、約束の場所
《ネタバレ》 北海道が分断された世界、そしてそこにそびえる謎の塔と設定は本当に素晴らしいのですが・・・・ なんというか、ヒューマンドラマな部分もSFの部分も中途半端なブツ切り進行で、説明不足なまま情緒だけ押し付けられる感じで正直消化不良でした。 [地上波(邦画)] 5点(2015-11-11 22:07:50) |
109. 白蛇抄
人間の奥底に潜む情念の深さを上手く描いていると思います [DVD(邦画)] 7点(2015-11-11 21:17:13) |
110. 花とアリス殺人事件
《ネタバレ》 前作から10年経過し、元のキャストでの実写化は厳しい訳ですから、アニメーションという表現手段の選択はありですね。 ただ、前作の実写ならではの幻想的でキラキラとした世界観は再現しきれていません。 しかしながら、脚本の巧さや前作ファンがニヤリとしていまうような仕掛けが目立つ仕上がりになっていて、さすが岩井監督と感服しました。 [映画館(邦画)] 8点(2015-11-03 12:15:17) |
111. ウォール街
ウォール街の虚業家たちの姿を批判的に描いてるのですが、マイケル・ダグラスの作り出す悪の魅力と存在感がその趣旨をぶち壊し、意外な魅力を作り出しています。 [地上波(吹替)] 7点(2015-11-03 11:55:37) |
112. バック・トゥ・ザ・フューチャー
《ネタバレ》 今風でもあり、レトロ風でもあり、また子供に夢を与え、大人に郷愁と希望を与えてくれる、本当に素晴らしい映画 ちょっとドラえもんっぽいところも日本で受けた理由の一つかもしれません・・・・ しかしまあ、ラストの秀逸さは見事ですね。実際に2作目は作られたのですが、作られなくて、でも見てる我々が何億ものパート2を想像するというのもそれはそれで素敵だただったかなと思います。、 [DVD(吹替)] 10点(2015-10-22 00:30:25) |
113. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
《ネタバレ》 2015年10月21日にこの作品を鑑賞できたことは映画ファンとして至上の喜びです。 偉大な1作目の世界観にそのまま乗っかって、さらに物語を展開させる手法が見事にはまっています。 しかしまあ、こうやって現実世界と映画の世界を比較すると、いかに夢や想像の世界が素晴らしく、豊かなものかがわかりますね。 [DVD(吹替)] 8点(2015-10-21 23:47:26)(良:1票) |
114. グッバイガール
《ネタバレ》 地味だけれども、観客を飽きさせない脚本そして役者たちの演技が光る良い映画 決して美男美女とは言えない、シングルマザーとちょっと変わり者の役者の恋愛を、魅力的なセリフのやりとりを交えて描いています。娘役のクィン・カミングスの演技も良かったです。 [地上波(吹替)] 7点(2015-10-14 23:25:11) |
115. フィールド・オブ・ドリームス
《ネタバレ》 タイトルにもありますが、これは夢、それも男にとって最高の夢を描いてくれている作品です。 栄光を求めながら、手に入れられなかった、また栄光への道を途中で奪われた男たちの夢、そして親子の確執を後悔している男の夢、そういったものを、自らの生活を犠牲にしてまで叶えようとする主人公一家の姿・・・誰が何と言おうとも私はこの作品に満点をつけたい。 [地上波(吹替)] 10点(2015-09-30 21:43:28) |
116. アクト・オブ・キリング
《ネタバレ》 「虐殺」の当事者が自ら「虐殺」を演じる・・・まずその発想が驚きで、また、その発想を見事に映画作品としてまとめ上げた監督の力量に感服しました。 どんなに、(加害者側に)大義名分や正当な理由があっても、人の命を奪うという行為は、加害者・被害者関係なく大きな傷を負わされることになることを、この作品は教えてくれます。 湖や滝を背景にした幻想的な映像は、加害者たちが今まで続けていた現実逃避、そして彼らに対する贖罪を象徴しているように感じました。 [DVD(字幕)] 8点(2015-09-30 21:22:22) |
117. 酒井家のしあわせ
《ネタバレ》 普通の地方都市を舞台とした家族ドラマとして良くできています。 この作品の一番の肝である「父が男と暮らすために家を出ていく」という設定が、ちょっと無理がある感じに仕上がっていたのが気になりましたが、無事収束させており、呉美保監督の力量が感じられました。 でも、やっぱり小さな子供たちにとっては、「父が重い病気にかかって死んでしまった」ことよりも「父が自分たち家族を捨てて男と暮らすために出て行った」方がマシだと考えてしまう心境が自分には理解できませんでした。 [DVD(邦画)] 7点(2015-09-26 11:21:46) |
118. なくもんか
《ネタバレ》 昭和の喜劇人を彷彿させる阿部サダヲの演技と、竹内結子の安定の演技、そして宮藤官九郎の人間の本質を笑いと小ネタのオブラートに包んだ脚本が揃い、楽しい作品でした。 ただ、沖縄で物語を無理やり収束させようとする後半はちょっと「うすら寒かった」ですね・・・・ まあ、家族関係なんて余所から見れば「うすら寒い」ものなんだ!でもそれでいいんだ! ってことなんでしょうかね。 ただ、40年継ぎ足して作ったソースが市販のものに負けてたり、いつもニコニコ良い人もどこかでストレスを解消しないとやってられないといったようなネタは面白かったです。 [地上波(邦画)] 7点(2015-09-26 10:02:42) |
119. さよなら歌舞伎町
《ネタバレ》 ラブホテルのあの独特な「時代遅れ」感が、この作品にも漂っています。 いまや映画界の大御所となった廣木隆一と荒井晴彦が、その権力を思う存分に行使して元トップアイドルや若手人気俳優を主役に据え、脇も豪華キャストで固めて、往年の「にっかつロマンポルノ」を彷彿とさせる作品を撮ってしまったという感じですね。悪くないです。 あげくの果てには、前田敦子に「月のあかり」を歌わせて作品を締めるという、新地で飲んでるおっさんか!と突っ込みを入れたくなるような大御所たちの暴走ぶりは、あきれるを通り越して痛快さすら感じました。 [DVD(邦画)] 7点(2015-09-21 09:50:10) |
120. 好男好女
《ネタバレ》 支配者に翻弄される台湾の状況についてはわかりやすく描かれています 抗日闘争に参加しようとしたらスパイと間違えられ、国民党政府からは反抗分子として迫害を受ける・・・・その哀しい歴史を劇中劇という形式で描いています。 そして、その劇中劇の主人公とその主人公を演じる女優の姿を重ね合わせ、危険な状況に身を挺した夫・恋人の「喪失」を強調しているのですが、その狙いがやや上手くハマっていない印象も受けました。 [ビデオ(字幕)] 5点(2015-09-21 09:10:39) |