Menu
 > レビュワー
 > Yuki2Invy さん
Yuki2Invyさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
818283
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
818283
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
818283
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1321.  ワイルド・アパッチ 《ネタバレ》 
『ロンゲスト・ヤード』や『カリフォルニア・ドールズ』は熱闘とはいっても命の遣り取りではないし、『何がジェーンに起ったか』は女の映画だ。アルドリッチなら、やっぱ主役は漢だろ!とくれば(前時代的でスイマセン)、『北国の帝王』『特攻大作戦』『合衆国最後の日』とかよりは、私は本作の方が好きなのですよね(か、異色だが『飛べ!フェニックス』もかなり好き)。  アパッチVS騎兵隊という構図自体は非常に一般的な西部劇であるとも言えるが、展開は極めてリアルで深刻・シリアス全開で少し疲れる程の見応えが有る。ウルザナとマッキントッシュはいずれも、感情を表情に出さない。殺し合わざるを得ない互いの運命と、それがもたらす悲惨な現実の全てを「達観」し、目的に向かって淡々と仕事をこなしてゆく様は正に正真正銘の熟達したプロフェッショナルであり、両人とも実に格好好い。代わって怒りを前面に出してゆく若い指揮官が視聴者の感情を代弁する構図も、ありがちだが感情移入を容易にする優れたつくりだと感じる。西部劇としては文句無しに傑作の域。
[DVD(字幕)] 8点(2020-04-07 23:10:33)
1322.  500ページの夢の束 《ネタバレ》 
自閉症の女性を主人公に、彼女のささやかな挑戦を描く。決してハートフルなばかりでは無く、テーマに沿った種々の問題・困難もふんだんに描き込まれるが、あくまで本作はシリアスになり過ぎずに爽やかさ・明るさをメインに纏められており、テーマの割に観易い作品かと思う。個人的にはも少しだけ「ヘビー」な方が、こういうテーマの作品としては好ましい様にも感じるが、それこそ個人の好みの問題であろう。  とは言え、シナリオにそこまで秀逸なアイデアが有る、という訳でも無いかと。その代わり、主演のダコタ・ファニングの演技は色々と中々に絶妙で、その点が本作の最大の見どころなのは間違い無い。犬も可愛い。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-04-05 01:48:48)
1323.  キッスで殺せ! 《ネタバレ》 
アルドリッチ、大好きなのですよ。彼我の双方が死力を尽くす、正に死闘と言うべき争い。そしてそれがもたらす重厚なスリルの素晴らしさたるや。本作もずっと観たいと思っていた所、微妙に中古DVDの価格が下がっていたので、世知辛い昨今、少しでもテンションを上げてゆくために思い切って購入してしまった。  ただ、本作に関して言えば展開運びは決して巧みとも言えず、かなり終盤までグダグダと、かつ率直にイマイチよく分からない展開が続くのも事実。しかしながら、随所で冴え渡るお得意のヴァイオレンス描写に加え、非常に個性的なその他のシーンも多く(ヴァ・ヴァ・ブーンとか)、観ていて決して飽きが来るとかいう訳ではない。そして件のラストはこれまた非常に独特な一種のショックシーンになっており、これは確かに「名作というよりはむしろカルト」という類いの映画と言って間違いは無い。普通にそこそこ面白くもあるが、だいぶんマニア向けな作品かと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2020-04-04 23:00:37)
1324.  毛皮のヴィーナス(2013) 《ネタバレ》 
マゾッホ原作の劇中劇をオーディションという体で演じていくという(たったふたりの)会話劇。2人ともかなり(堂に入った台詞を)喋りまくるので、吹替の方が観易いかもとも思うが、この淫靡ながらのエレガントな雰囲気はフランス語でないと出せないだろうとも思う。その意味では、少なくともマゾッホの原作は読んでおいた方がよい映画であろう(本作のために態々読むかは別として)。  現実と虚構が次第に綯交ぜになってゆく展開はかなり繊細ながら個人的にはそこそこ興味深く観れたが、特にエロティック面では最初から最後までさほど過激なシーンも無く、全体としてもやや抑揚を欠く(特に「見た目」がほぼずーっと同じなのは少し気になる)。あと、女優は別に取り立てて悪いと言うつもりはないが、敢えて言えば、若い女優を起用することに何らの問題もない(ので、若い女優にすべきだ)と思う。冒頭のちょっと非常識なノリは、オバハンとしては若干イタイし。
[インターネット(字幕)] 5点(2020-04-04 18:04:44)
1325.  インデペンデンス・デイ: リサージェンス 《ネタバレ》 
時節がら、とりあえずなにか人類が勝利する映画でも、という訳です。  しかし、これが絶妙にツマラナイ。なんというかとにかくテキトー・いい加減で軽~いなあ!とでもいうか、色々とあんまりちゃんと考えてつくってないよーな感じ。  全編に渡って色んな人があっちゃこっちゃで好き勝手やってるというか、どうもシナリオに筋が通っていない感じがするのですね。例えばそれは、人類が予想されるエイリアンの再襲来に対し、どうそれを察知してどういう戦略で迎撃・また護るべきものを防衛しようと戦略を立てていたのかがサッパリ見えず、結局場当たり的な対応・作戦に終始し、その結果やってることは前作と同じという、致命的な既視感に繋がっている部分とかですかね(まあ、これもまたイマイチ戦略性を感じられないのはエイリアン陣営も同じなのですが)。  一つだけ、終盤の怪獣映画な展開は少しだけ目新しく、そこだけはちょっと面白かった。ただこれについても、女王は絶対母船から出ちゃダメ!(当たり前)、としか言い様が無いですが。。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-04-04 00:02:29)
1326.  ゾンビランド:ダブルタップ 《ネタバレ》 
アポカリプス状況下で数年経過しているという設定だが、妙に暢気に文明崩壊な感じが無く、時の経過を偲ばせるのは女優二人の変貌ぶりのみである(男どもは意外なまでに全く変わり映えがしない)。  「お前誰?」状態で可愛げの欠片もないアビゲイル・ブレスリンはさっさとパーティから外し(なんでこんなに太ったの?)、代わりに可愛いだけの頭空っぽ女を追加して話を進めるのは個人的には悪くないチョイス。しかし、途中でよく分からない流れでいったん離脱して復帰したり、離脱中にはまたよく分からない流れで変な連中が出て来たり、展開運びは結構取り留めが無い。全体的にコメディ要素も明らかに前作よりは弱い(個人的には、前作もそこまで好きでは無いのだけど)。むしろ、アクション要素が中盤も終盤もそれぞれ結構よく出来ている様に思う(ゾンビ映画としては相当に派手)。  他方、エマ・ストーンは前作のギャル風味から転身して大女優らしく矢鱈と凄みが増しており、タラハシーよりもよっぽど迫力アリ。しかしそれでいて絶妙にコミカルな演技はやはり相当に上質で、今や何でも出来ちゃう最強女優とでも言えるのではないか(後半はあんま目立ってないけど)。
[インターネット(字幕)] 5点(2020-04-01 21:59:46)(良:1票)
1327.  アンダーグラウンド(1995) 《ネタバレ》 
色々と映画を観ていると、稀にどうしようもなく「天才性」を感じさせる作品に出会うことがある。本作は特に(通常の辻褄を超えて展開し始める)後半は、もう殆どがその類いの「常人の才覚では撮れそうもない」映像となっている様に思う。  「何故、どうして」という点で全く常人の理解が追い付かない本作は、初見では十分に理解するのは難しいかもしれない(少なくとも私はそうだった)。しかし、そういった細かい点を超越して作品全体から迸る得も言われぬパワーとメッセージは、初見だろうが何だろうが多くの人の心に確実に響くであろうし、そして二度三度と観直すと本作もまた、細部まで精密につくり込まれた類稀な完成度を誇るクストリッツァの仕事だということが分かってくる。生涯に渡って何度も楽しめる、素晴らしい映画だと思う。  シーンとしてひとつ、空飛ぶ花嫁の結婚式は、全ての映画の中で私が一番好きなシーンだと言ってよいかも知れない(初めて観たときはやはり疑問と、そして感動と笑いが止まらなかった)。もう一つ、演技面ではどうやってサルにあれ程に上質な演技を仕込んだのか、そのうち聞いてみたい。  もう一点だけ、批判されることも少なくない本作のテーマ面について、私は監督の「歴史を肯定する」姿勢には賛意を表したい。人間と、人間の生業(としての歴史)は、全て多面的なものであると思っている。本作は決して、歴史の負の側面を虚飾で覆い隠そうという作品ではない。清濁併せ呑み、醜さもさらけ出した上で、ポジティブな側面を力強くかつノスタルジックに描いた本作は、テーマ面の表現についても傑出した作品であると強く感じている。
[ブルーレイ(字幕)] 10点(2020-03-29 02:37:06)
1328.  ちょき 《ネタバレ》 
ひなびた和歌山の静かで美しくてやさしい情景に包まれた、淡くてささやかな物語。この雰囲気は個人的にはとても好み。こういう愛のかたち、素晴らしいことだと率直に思う。このふたりなら、慈しみ合い、支え合っていけるだろうと。  主演女優はエライ透明感のある美人さんで、素朴な演技も含めて少し唐田えりかちゃんを思い出した。その意味ではひとつ枠が空いたので、今後も頑張ってくれると嬉しい。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-03-28 22:41:09)(笑:1票) (良:1票)
1329.  黒猫・白猫
気が付くと、珍しく幾度も観直しているという作品。溢れ出る生命力を浴びることで、明日への活力を分けて貰えるような気がするからだろうか。この映画の登場人物の様に、愉快に、力強く、無頓着に歌い踊る様に生きてゆきたいと、無意識に願っているのかもしれない。  とは言え、クストリッツァの才気炸裂・真骨頂な内容は、一見は適当なようで細部まできめ細やかにつくり込まれた実に高い完成度を誇る。今作ではそれをコメディ面に全振りしており、とにかくとてもユニーク・唯一無二な「笑える」要素が満載。しかし、何と言ってもこの作品の魅力は、これこそが「生きてる」ってことだという様な登場人物(あと動物)たちの無軌道で型破りな活力・生命力だと思う。何度見てもこう思う、「人生は、生きることは素晴らしい」と。
[DVD(字幕)] 9点(2020-03-28 18:24:58)
1330.  一度死んでみた 《ネタバレ》 
非常にコテコテかつおバカ極まりないギャグで塗り潰された風な作品だが、個人的には別にそんなに嫌いでもなくまあまあ笑える箇所も多かったし、終盤の宇宙服で出てくるシーンはツボに入ったようで相当に笑った。不必要にギャグ以外の要素を盛り込み過ぎず、ごくシンプル・コンパクトに纏めているのも適切だと思う。あと出演者がよく見ると無駄に豪華。  広瀬すずちゃんは大学3年生ながらノリは女子高生なガキさ加減だが、そこそこハッチャケた演技はこれも悪くは無く80点は付けてよいと思うし、歌も下手ではない(ただ、間違ってもあれはデスメタルとは言えないと思う)。出演者全員バカみたいなコメディ演技のオンパレードだが、一人だけスカしてるリリー・フランキー(と堤真一の絡み)が、結局個人的には一番面白かった。
[映画館(邦画)] 6点(2020-03-27 22:03:52)
1331.  飛行士の妻 《ネタバレ》 
主な登場人物は3人。飛行士の愛人(妻ではない)と、その愛人の恋人?の矢鱈と鬱陶しい若造、そして(何故か)通りすがりの小娘である。全体として5つほどの各々長い会話シーンを主たる構成要素としているが、ひょんなことから飛行士を尾行することになった若造と小娘が他愛無く駄弁った挙句暢気にお茶したりしてるシーンが何と小一時間のぶっ通し、その後、愛人と若造のこれもグダグダな愛の囁きが30分弱と、この2つで映画の大半を占めている。  前者は、無邪気な小娘がキャッキャとはしゃぐ様子がまず実に健康的で面白いが、この小娘が齢15にして(演者も16、7のホントの小娘)頼りない若造をモノの見事に手玉に取る手管を身に付けているというのが、如何にもおフランスな風情でこれまた面白い。そして本作のハイライトたる後者。ここでは愛人の支離滅裂極まりない言動がとにかく超絶に面白い。正に雲を掴む様なフワフワ気紛れ分裂症女という感じで、何を考えてるのかサッパリ理解できないが、ほんの1日を描いたこの映画をつくるのに際し、ここまで綿密にキャラ設定をつくり込んでそれを女優に精密に演じさせる監督のやる気に満ち溢れた見事な仕事には、ただただ感服する。  この手の(殆ど内容の無い)ホンワカ恋愛会話劇としては、個人的には白眉と言ってよい優れた作品に思う。マイナー作品だが、是非。
[映画館(字幕)] 8点(2020-03-22 03:30:48)
1332.  美しき結婚 《ネタバレ》 
結婚願望を拗らせた女性が軽ーく暴走していく様を描いたコメディ。主役は正直あんまし可愛くないし(頼れる親友のアリエル・ドンバール姐さんの方が100倍美人)、相当イタイ女なのも間違い無いのだが、ちょっと痛々しさが過ぎて、途中からは少し情が移って「何とかハッピーエンドに漕ぎ着けてくれ!」と懇願しながら観ていた。ので、中々スリリングで実は結構面白かった。  結局、その儚い希望は考え得る中でもそこそこ最悪に近い形で打ち砕かれるのだが、このたびの男の「振り方」が、この手の面倒臭い女の取扱の手本と言ってよい様な優れた対応であり、正直そこの「口説き」が本作の最大の見せ場である(前述どおり、それでもかなり失敗に見える形で決裂してはいるのだが、この事案は最悪の場合、命に係わる事象をも引き起こしかねないことを鑑みるに、十分に成功だったと言えると思う)。まあ、全体としては為る様に為っただけの物語であり、巧さは在るが目新しさは無い、とも言える。
[映画館(字幕)] 6点(2020-03-22 03:05:19)
1333.  ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey 《ネタバレ》 
凄まじくご都合主義なアレコレにせよ、見た目が良ければオールOKな映画であるのは間違い無いのだから、素直にそれに従って、風変わりで派手にオシャレな諸々とマーゴット・ロビーのユニークなキャラづくりを楽しめば好いだけな作品だと思う。しかし、せっかく二度も観た(なんかしっくり来なかったから短期間で再見してしまった)のだから、気になった点を備忘的に記しておく。  ・どうせハーレイ・クインのキャラ映画でしかないのだから、大して本腰入れて描くつもりもないサブキャラを3+1人も放り込む必要はあったのだろうか。ただでさえ薄っぺらいお話が更に散漫になっているだけな様に感じるのだが。 ・オビワンに悪役は無理なのではないか、と思わせるほどにブラックマスクの出来が酷い。まあオビワンも悪さ(悪賢さというか)が皆無な純朴キャラが魅力だった様な所もあるし、これは彼の俳優としての属性である様にも思える。 ・やはり、本作においてジョーカーの影すら全く見えないのは、お話的にも不自然だし大きな見せ場を一つ潰している様なものでもあり、端的にバッドチョイスだと思う。女が主役、という部分に拘った結果なのかも知れないケド。  個人的に、本作から受ける印象は、少しばかり蜷川実花作品から受けるそれに近い様にも思う。女(監督)が気にしてるのは見た目だけ、なんぞと抜かしたら、それこそ昨今、全方位から袋叩きにあってしまうのも確実なのだけど。
[映画館(字幕)] 5点(2020-03-20 16:58:57)
1334.  弥生、三月 君を愛した30年 《ネタバレ》 
とある男女の30年を3月の1日ずつで、というのは中々面白いアイデアだと思い、初日に参上した。こうしたパッチワークな形式に耐えるべく、分かり易い(少しベタとも言える)話を分かり易く語るという形にはなっているが、30年分のタップリな見せ場を一定のテンポの良さを保ってスムーズに進行していく点では、非常に観易く楽しめる映画であったと思う。  難しさがあるとすれば、30年超の年月を一人の役者で演じ抜く部分には、特に中年の演技に困難な点があったのではないかと見えた(単に、ちょっと元気が良過ぎるかなっちゅうレベルではあるのだけど、まあ20代の役者なら誰しもが苦戦する所かも知れない)。また、ストーリーの時間の流れが断絶した中での演技でもあり、やや表面的で浅い芝居になっていると思われる箇所も散見された様に思う。  と、少し批判じみたことも述べたが、それは置いて、主演2人+1の演技は率直にかなり良かった。どこまでも一本気な波留、頼りないけど決して憎めない成田凌は中々に爽やかで上々だし、そしてすぐに死んじゃう杉咲花も、後半ではカセットテープの音声だけでその卓越した演技センスを存分に発揮しており、その点は非常に満足度が高かった。卒業式や出会いと別れ、そして桜。三月の持つこの上なくノスタルジックな情景をふんだんに盛り込んだ作品の空気もかなり心地良かった。まずまず。
[映画館(邦画)] 7点(2020-03-20 16:21:44)
1335.  スウィート17モンスター 《ネタバレ》 
世界が私にやさしくないから、私も人にやさしくなんかしてやらない、というのは究極的には大きな間違い(それも致命的な勘違い)で、そーいう「世界」の側から見ればどーでもいい平等意識なんぞに矢鱈と拘っている時点でハッキリ言ってそいつはガキなのだ(実年齢に関わらず)。この世界において、人は平等などではない。個々人が世界に果たせる貢献に応じて、世界は平等に「対価」を払うというだけである。  個人的には「モンスター」は少し言い過ぎで、主人公のイタさはあくまで(ギリ)傍から見れば「微笑ましい」レベルであり(まあ母・兄からすればかなり厄介者ではあろうが)、そこの絶妙なコミカル加減が本作のメインディッシュなのは間違いない。周囲の人間も実は結構「イイひと」が多く(ニックですら、実は決してそこまで悪い奴じゃないと思う)、しかしこのかなりイタい主人公は甘い顔を見せてると永遠に気づかないのでちょっとキツめに接しとくか、という感じも奥ゆかしくて面白い。ただ、コメディとしては十分に面白いと思うものの、青春の「成長」物語としては極めてシンプルな内容で、話自体が全体としてそこまでよく出来ている訳ではない、というのが個人的結論。  とは言え、特に主演のヘイリー・スタインフェルドの熱演を筆頭に俳優陣の演技は揃って実に素晴らしかった。ウディ・ハレルソンも爽やかアジアンも率直にとても好かった。足し引きして、個人的には相当お気に入り。
[DVD(字幕)] 7点(2020-03-19 23:32:02)
1336.  岬の兄妹 《ネタバレ》 
非常に強烈な映画である。観たひとすべての心に確実に爪痕を残すだろう本作は、人間の感情を励起するという意味では、ひとつの高度な可能性を備えた作品だとも思う。  しかし、私自身は、この苛烈な嫌悪感に優るナニかを感じ取るというところまでは辿り着けなかった。嫌悪感が分厚過ぎて、その何者かが突き抜けてこれなかった、とでも言うべきか。本作が備えている多様な嫌悪感は、それだけでもある種、観て損は無いと思わせるに十分なユニークさを持っている、とも言えるのだケド。
[DVD(邦画)] 4点(2020-03-17 23:03:19)
1337.  プライベート・ウォー 《ネタバレ》 
シリアで亡くなった女性従軍記者の伝記映画。悲惨な現実がPTSDに陥る程に彼女の心身を蝕みながらも、なお戦地に赴くことを止めなかった勇気・毅然たる意志には素直に感服する(その現実が悲惨であればあるほど、それを世界に伝えなければという使命感は強くなっていったのかと思う)。  戦闘・戦場描写には冷徹なリアリティに加え、映画としての見応えを効果的に高める凄惨さを兼ね備え、で在りながら、随所に非常に工夫された斬新で興味深い映像表現が盛り込まれている点でも良い仕事をしていると思う。そして主演のロザムンド・パイクは文句無しに出色の出来(最期の中継シーン、抑制しつつも感情の入った迫真の芝居には震えた)。観ることの意義もだが、色々と良く出来ている映画でもあると思う。オススメ。
[映画館(字幕)] 8点(2020-03-15 20:23:01)
1338.  ジュディ 虹の彼方に 《ネタバレ》 
『オズの魔法使』で、ジュディ・ガーランドは永劫不滅の輝きを手に入れた。映画文化が存する限り、彼女は全ての映画愛好者にとって極め付きの「美しい過去」で在り続け、だから彼女の物語は得も言われぬ「身に覚えの無い」郷愁を我々にもたらす。そして、彼女の人生全体を覆い尽くす闇こそが、その虚像の眩さを一層際立たせている。本作は、彼女が手にした永遠と、そのために払った代償の双方を描き出していると言える。  レネー・ゼルウィガーの演技・演唱は(特に歌唱面で)極めて高水準で、率直に言って(足し引きすると)『エディット・ピアフ/愛の賛歌』のマリオン・コティヤールと比較しても遜色の無いレベルと言ってよいだろう。ただし、結構ひたすらに鬱々と暗い話の内容自体の出来について言えば、個人的には本作は『エディット・ピアフ/愛の賛歌』には及ばない様に思う(ラストのカタルシスがやっぱ少し弱いかと)。もう1点加えても良いかとも思ったが、そちらとの点数の上下関係を考慮してこの評価とさせていただく。
[映画館(字幕)] 7点(2020-03-14 21:54:53)(良:1票)
1339.  ジュラシック・シャーク 《ネタバレ》 
非常に有名なサメ系統の最低映画だが、空前絶後に手抜きなCG&とんでもなく雑で無内容なつくりは、逆に分かり易い突っ込みドコロ(=笑いドコロ)がかなり豊富で、ある意味素晴らしいZ級映画だとも言える。79分中15分がOPとエンドロールという点でも(エンドロールが13分くらいで殺意を覚えるほどに長い)、そのクソさ加減は他の追随を許さない。
[DVD(字幕)] 1点(2020-03-09 09:26:25)
1340.  呪怨 -終わりの始まり- 《ネタバレ》 
今作はリブートであり、色々話をいじくってマイナーチェンジしているのだが、あまり効果的とは思えない(俊雄が諸悪の根源に変わっている点もイマイチ話の凄みを損なっているように思うし、その他の変更も話を分かりにくくしているだけに感じる)。  予算節約なのか何なのか知らないが、佐伯家がとにかく明る過ぎて恐怖描写はどれも何にも怖くない(カネの掛け所を完全に見誤っている)。主演陣もかなりの大根揃いで、佐々木希はまだともかく(目がデカ過ぎてアップになるとイイ感じに不気味)、トリンドルは相当酷い(叫ぶ前に「せーの」てやってるのが丸分かり)。後半はその佐々木希が何をやってんのかサッパリ分からない(彼女が担任になって2週間くらいの話だと思うのだが、色々事件が起こり過ぎて時系列もなんか不自然)。大の付く凡作。
[DVD(邦画)] 3点(2020-03-09 00:51:55)
040.24%
1120.73%
2191.15%
3915.52%
420612.50%
528717.42%
638323.24%
733020.02%
823914.50%
9704.25%
1070.42%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS