Menu
 > レビュワー
 > 青観 さん
青観さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1963
性別 男性

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234567891011
投稿日付順1234567891011
変更日付順1234567891011
>> カレンダー表示
>> 通常表示
121.  修羅雪姫(1973)
「修羅雪姫」っててっきり「白雪姫」みたいな映画を想像していたらとんでもなかった。何という女の情念、哀しさ、哀れさとでも言うべきか?女の強さ、恐さが故に見ていて何となく増村映画的な雰囲気を漂わせる。血で血を洗う女の恐さ、主演の梶芽衣子の美しさの中に男にはない秘めた思い、正しく雪の女を感じさせる冷たさが見ていて恐く、これほど観る前の想像と大きく違う内容に戸惑いを隠せない。はっきり言ってしまえばストーリーなんてどこ行く風か、あまりにも美しく儚い女の姿に圧倒させられた。けして、面白い映画でもないし、もう一度、見たいとも思わないけど、ここまで血に染まる女の恐さを美しく描き切った映像美はいつまでも心に残りそうなほどとにかく全てが恐ろしいほど美しく哀しい。
[DVD(邦画)] 7点(2011-01-03 22:12:47)
122.  ひとごろし
松田優作が何とも不思議な感じの変な時代劇風コメディ演技で所々で笑わせてくれる。観る前はてっきりドロドロした感じの内容かと思ったけど、何しろタイトルがタイトルだけに、しかし、そんな不安を感じさせない。良い意味でコミカル、悪く言えば時代劇にしては緊張感がない。ただこの映画は松田優作と丹波哲郎の面白さを楽しむ内容であって、そう考えればなかなか面白い作品ではあるし、それにやっぱり松田優作って「家族ゲーム」でもそうだけどコメディでも見せてくれる上手さを持っていたんだと改めて思った次第で、僅か40歳という若さで亡くなってしまったことがとても残念である。まだまだ健在であったなら山田洋次監督の人気シリーズ「男はつらいよ」シリーズの中で渥美清と一度で良いから共演する所を見たかった。映画ファン、それも邦画ファンにとって松田優作と渥美清が絡むとどうなるか?結局その願いは叶わないまま終わってしまっているのたが、この映画の松田優作のコミカルな演技は間違いなくコメディ俳優としての才能、素質を持っていると思わずにはいられなくなる。
[DVD(邦画)] 7点(2010-11-07 12:10:02)(良:1票)
123.  秋のソナタ
イングリッド・バーグマンの遺作にして祖国スウェーデンが作品の舞台である上に親と娘を捨ててロッシーニ監督への元へと走った彼女の人生そのもののような何だかまるでイングリッド・バーグマン自身の人生を見ているようで複雑な気持ちになる。母親にとっては娘も大切であり、愛すべき存在でありながらも自分の事で精一杯なように娘にとっても母親は愛すべき存在なのに、心では解っていてもお互い、相手の気持ちを上手く解ってあげようとは出来ないという人間の身勝手さ、そういうものを鋭い視線で描き切るこのイングマール・ベルイマン監督、監督自身が牧師の子として生まれてきただけに作品に影響を与えているような気がしてならない。7年という月日がもたらす母親と娘の本音と本音のぶつかりあい、心では愛しているはずの母親への怒りをぶつける娘とそれを受けて立つ母親との凄まじいやりとりが恐くもあり、それを正面から嘘偽りなしに正々堂々と描き切っている点でこの映画の持つ存在価値は大きい。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-10-02 09:11:53)(良:1票)
124.  ドランク・モンキー/酔拳 《ネタバレ》 
なるほど!酒は飲んで飲んで、酔えば酔うほど強くなれる。確かにそう思わせる力がこの映画にはある。世の中の酒飲み、アルコール中毒患者の人達に夢と希望を与えてくれているような気がしなくもないが、それとは逆に酒が嫌いな人、飲めない人にはどのように映るのか?もしかしたら酒さえあれば、この映画の主人公やあの爺さんみたいに強くなれるのかもしれない?とある意味、勘違いかもしれないが生きる希望が持てたりと、要するに強くなりたいのなら飲め!我を忘れて酔えば良い。確かに酒飲みで酔っぱらいほど恐いものはないと思えるし、色んな意味でこの映画は深い。ところで映画の前半、眼に何か入って見えないと少女に助けてもらったジャッキー・チェンがその娘の母親に「うちの娘に何するの?」みたいなシーンがあったけど、母親との戦いで「女は相手にしない」「この辺で許してやる」だっけ?みたいなことを言うのを見て、聞いて休日の朝イチから張り切ってパチンコ屋さんに行って散々、やられて店を出る時に「今日はこのぐらいで許してやる」と一言だけ言って帰って行った会社の先輩を思い出しまいました。何となく似てませんか?それにしても飲めば飲むほど強くなれるという何と言うアホらしい単純さ、これが酒だから良いのだろう!同じ中毒でも、吸えば吸うほど強くなれる。なんてことは誰も思わないはずである。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-28 09:38:48)(良:1票)
125.  アラン・ドロンのゾロ
アラン・ドロンの黒マスクにマント、そして、悪人顔の似合うアラン・ドロンが正義のヒーローゾロを難なく演じて見せている。アラン・ドロンと言えば二枚目の正義的なイメージを持たれている人のがもしかしたら多いかもしれないけど、私は違う。アラン・ドロンと言えば絶対に悪役のが似合うし、どこか冷たい。冷酷な眼差しを感じさせ、それがアラン・ドロンの最大の魅力であるように思うのたが、ここでのアラン・ドロンは全くそれとは違うのであるが、これがまたなかなかである。悪と正義のどちらを演じても絵になるスターである。それがアラン・ドロンである。映画の内容は単純明快、誰が見ても解る。この単純さこそがこの映画の魅力である。若干、長さを感じさせるのと私もヒロインの女性がいま一つだと感じてしまうものの、それでも下手な映画、例えるなら何を言いたいのか?解る奴だけ解れば良いみたいな難しさが全くないので誰が見ても普通に楽しめるはずです。何だかこの映画のアラン・ドロンのゾロを見たら他のゾロものはあまり見たいて気がしなくなった。それだけアラン・ドロンがとにかくかっこ良い。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-08-22 22:53:53)(良:1票)
126.  仁義なき戦い 《ネタバレ》 
役者の力量、エネルギー、熱い感情等、全て昨今の日本映画にはないものを感じることができる。あの時代だからこそ撮れた映画であって、この顔ぶれだから成り立つ映画でもある。菅原文太のラストの台詞がこの映画を物語っていると言ってもいいぐらい痺れる。山守さん、まだ弾が残っとるがよ。この台詞を真似したい。使いたい。まだやるべき仕事があるのに帰ろうとする先輩に、〇〇さん、まだ仕事は残っとるがよ。と言ってやりたくなることが時々ある。タイトルに偽り無し!正に仁義なき戦いである。ドキュメンタリータッチでのヤクザの戦い、これを観てヤクザに憧れを持つなんてのは間違いであるが故に、ヤクザ社会の恐さ、人としての仁義、更に広島=ヤクザの街、という誤解を招いてしまいそうな作品でもある。
[DVD(邦画)] 7点(2010-08-15 22:43:18)(良:1票)
127.  金田一耕助の冒険 《ネタバレ》 
映画的に判断すると、こんなのは映画じゃないよ。単なるおふざけだ!とお怒りになる人もいるだろうし、それでも敢えて言いたい。やたらお堅いだけでクソ真面目で面白くも何ともない映画よりもどんなに出来は悪くても、滅茶苦茶でも、遊び心に満ちている映画の方が私は好きだし、そういう意味で言うとこの映画には大林宣彦監督が映画が本当に大好きで、大好きでたまらないんだなあ!という映画への愛情が感じられて、だから私はこの映画が例え、駄作であれ、嫌いにはなれない。金田一耕助というこの人間味のある人物、犯人に対しても優しいのである。そこがこの金田一耕助という人物の魅力である。それがあの最後の方のシーンでの金田一耕助の叫び「世界中、捜したって私一人ですよ。犯人の気持ちを思いやる探偵なんてね。」こんなことを言える金田一耕助が私は好きである。ここに金田一耕助という人の愛情、優しさ、それを見せる大林宣彦監督の優しさ、この映画は確かに滅茶苦茶と言えば滅茶苦茶である。ローラースケートで走る金田一耕助やら他の大勢の若者やら、訳の解らないほどのスーパーマンの登場だの、推理物としての滅茶苦茶さ、何から何までぶっ飛んでいる。キャストにしてもまさかまさかの三船敏郎と三橋達也のツーショット、東千代之介もこんなんでありなのか?岡田茉莉子にしてもえっ?だの、田中邦衛のアホらしさ、金田一耕助のデートを邪魔しようとして、馬鹿みたいに回転させられたりと、とにかく全てがもう滅茶苦茶である。その滅茶苦茶さも全て許してしまいたくなる映画への愛でいっぱいである。はっきり言って駄作である。しかし、しつこいようだが、この映画は大林監督らしい遊び心と愛がつまっている。だからどうしても嫌いにはなれない。それにしても川島雄三映画が大好きな私には三橋達也がこんな面白い使われ方を見せてくれているとは、大林宣彦監督に感謝です。それと、田中邦衛と松田(熊谷)美由紀が共演してるのを観るとこの映画の後にテレビドラマ「北の国から」でも共演しているのを思い出してしまい「北の国から」をまた最初から観たくなってしまった。
[DVD(邦画)] 7点(2010-06-27 21:36:35)(良:1票)
128.  座頭市と用心棒
確かに色んな部分で問題点、不満もある。しかし、それよりも日本映画史上に残ること間違いない二人の時代劇スターである「座頭市」と「用心棒」を一つの映画の中で戦わせてしまおうなんて発想が凄い。それも全ては勝新太郎と三船敏郎という今は亡き昭和を代表する映画スターの二人だからこそ可能なのである。岡本喜八監督が全ての映画ファン、それも邦画ファンへに向けてのプレゼントであると思えば多少の無理難題や欠点も大目に見てやろうではないか!と私は思う。それに黒澤明監督への岡本喜八監督からの尊敬のようなものも感じられる。そういったものを全て受け入れて見たい。そう思うことでこの映画に対する評価は違ってくると私は思う。何度も言うように勝新太郎と三船敏郎の存在感、この二人が同じ映画の中で対決するなんて発想は普通では思いつかないし、例え、思いついても普通は気を使い過ぎて撮ろうなんて考えないであろうものだが、それを一つの映画として、二人の俳優は勿論のこと、脇を固める俳優全てに対してもきちんとした役を与え、疎かに描こうとせずに見せてくれる岡本喜八監督の素晴らしさ、欠点が全く無いかと言うと嘘になるだろうし、それでもやはりこんな素晴らしい企画を実現させて見せてくれた岡本喜八監督に一言「ありがとう」と言いたい。勝新太郎と三船敏郎の二人を見て、改めて現在の日本映画のスター不足と時代劇としての凄みの無さを思い知らされることになる。日本は本当に惜しい俳優を二人も失ってしまったものです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-04-03 23:09:06)
129.  フェリーニのローマ 《ネタバレ》 
うつりゆくローマ、風化してゆくローマ、フェリーニ監督自身の少年時代の面影、どんどんと変化していく過去と現在、その両方を見つめる監督の視線というものが何か過去を背負って生きて行くことに対する不安とこれから先の未来に対する不安というものを暗示しているような何とも不思議な感覚を覚えずにはいられなくなるのはこの監督の映像的センスなのか?私にはよく解らないけれど、この監督の作品に共通して言える見ている時には解らなくても見終わった後に残る余韻、心に残る映像の数々、フェリーニ監督が映像の詩人と呼ばれる理由が解ったような気がする。ラスト、遺跡が建ち並ぶローマの街中をオートバイの集団が駆け抜けていく場面、それはまるで風化していく過去を感じさせ、タイトルにある「ローマ」を象徴しているようである。ここに監督が一番、言いたかったことが現れているのではないだろうか!
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-03-05 22:16:29)
130.  ナイル殺人事件(1978) 《ネタバレ》 
偶然にも昨日同じエジプトが舞台にもなっている「アラビアのロレンス」を見た後の今日、観ていたらやたらとエジプトに旅行しに行きたくなってしまった。ミステリー映画としてというよりも観光気分で映画を楽しんでいるような自分がいる。勿論、ミステリーとしてもなかなか面白く観られたし、それはそれで良いのだが、全てが解決し、船から下りようとするベティ・デイヴィスが「葬儀屋みたいで嫌だったわ」みたいな事を言う彼女に向ってマギー・スミスが放った台詞「どうせもうすぐなんだから良いでしょ」には笑ってしまった。ところであんなけばい女からどうやったらオリビア・ハッセーのような可愛い女の子が生まれてくるのか?不思議で仕方なく、色んな意味で突っ込みたくなる映画としてもある意味、楽しむことが出来た点を一応、評価しての点数ということで、こんなにも騒々しい船になど絶対に乗りたくない。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-02-28 11:56:59)
131.  Mr.レディMr.マダム
なんて言えば良いのか?ゲイの世界、オカマたちの妙な感じが不思議と楽しめたのには我ながら驚きである。驚きと言えば、あの口調といい、声の感じといい、そして、何よりも顔付きといい、まるで三輪明宏みたいな男女みたいなのがこんなにも似ているのがびっくりである。ところであのお皿に一体、何の絵が書かれていたのか?気になった。それを見せずに想像してね。とでも言っているようで、ある意味、想像することの楽しさがあって、そういう意味でも不思議と楽しめたし、オカマだろうが、ゲイだろうが、同じ人間であるというような作品全体にもどことなく温かさが感じられて好感が持てる作品になっている。
[DVD(字幕)] 7点(2010-02-18 20:48:30)
132.  モン・パリ 《ネタバレ》 
男が妊娠してしまったことで本人だけでなく、愛する彼女(後の奥さん)に子供やその他街中大騒ぎになってしまう。ところがよく調べてもらったら誤診だった。まあ、いくらでも作れそうなお話だけど、その中に単なる見世物や商売みたいなものが感じられない所にこの映画の良さ、優しさが見られる。あれだけ大勢の人を巻き込み、街には大きく宣伝のチラシやらポスターやらと貼られ、テレビ出演することにもなって、人類初の男の妊娠による大ニュースを大きく取り上げられたりと、とにかく色んな人にあれは間違いでしたと、普通なら腹の一つも立てるのに、それどころか優しく見守るフランス人の心の温かさ、自分の夫となる男が妊娠し、自分は妊娠できないで苦しむカトリーヌ・ドヌーブの視線の温かさ、可愛さと同じくマルチェロ・マストロヤンニの可愛さも忘れるわけにはいかない。本当なら笑いものにされてもおかしくないのに、まるで初めての男の妊娠という出来事を楽しんでいるように演じている。ラストにカトリーヌ・ドヌーブが言う台詞「わたし、妊娠したみたい」この台詞を最後に持ってきて、見せてくれているところがフランス映画らしい優しさが感じられる。ただ残念なのはマルチェロ・マストロヤンニが見た夢、腹から鳥だの魚だのが出てくる所はいくら何でもブラック過ぎて笑えない。そういう不満もあるので7点よりも高い点数は付けられないが、男も女も平等であるという監督の伝えたいメッセージが伝わってくる映画でもあり、またやはりここでも映像の美しさ音楽の美しさはこの監督の映画全てに共通していて、やはり映画は映像が大切、美しい映像は見ていてもけして、嫌な気持ちにはならない。そういうことをきちんと解っている映画だとも思いました。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-10 12:09:02)
133.  冬の華 《ネタバレ》 
高倉健と池部良の二人が並んでいる最初の海辺のシーン、何だかその時の会話、やりとりはまるで同じ二人が出ている「昭和残侠伝」シリーズを思わずにはいられない。健さんの役名が同じ秀さんだしね。この時の池部良の高倉健に対する台詞がラストに別の人間、小池朝雄によって使われるシーンを持ってくるというのはちょっとあまりにもやりすぎの感がしなくもない。ただこの作品、やはり健さんあっての映画になっている。高倉健というこの俳優の持ち味、男は黙って勝負しろみたいなものがひしひしと伝わってまいります。冒頭で「娘がいるんだ」と頼まれてもそれでも池部良に対して物言わずに殺した娘が大きくなり、その娘と何度も何度も会っているのに自分がおじさんであるということを明かさない。ここに男である辛さ、義理と人情、やくざ世界に生きる男の辛さを健さんは演じている。こういう耐える男が本当に似合う。健さん以外の脇役に関して言わせてもらうとハマリ役である人と全くのミスキャストな人がいる。小林亜星は完全なミスキャストとしか思えない。とてもやくざの親分には見えません。作品全体に漂う哀愁、音楽にクラシックとこれまたなかなか良い感じであるが、監督の差なのか?これ、同じ脚本でもしも、マキノ雅弘監督が健在だったら素晴らしい傑作に成り得ている気がしてそういう意味でちょっと残念である。そうは言うものの面白いことは面白いし、よく出来てはいるし、隆旗康男監督作品としては上出来な部類に数えて良いのではないだろうか?
[DVD(邦画)] 7点(2009-12-13 20:43:33)
134.  帰らざる日々
何とも田舎の学生の持っている雰囲気が良い感じで描かれている。年上の女性に憧れる気持ちと昔の同級生の女の子に抱く恋心、その両方で揺れながら、不良少年にどういう訳か好かれるというこれまた永島敏行というこの俳優の持っているものの魅力がこの映画を支えているような気がするぐらいはまり役である。回想シーンの使い方も持っていき方も上手い反面、ちょっとしつこく感じられる気もしなくはないが、青春は年齢と共に過ぎ去っていくという苦さを上手く描いた映画になっている。それにしても永島敏行って他の映画でも走るシーンが多かったけど、そういう昔のいかにも昭和の時代に存在した学生が似合う。
[DVD(邦画)] 7点(2009-10-31 10:51:27)
135.  欲望のあいまいな対象
何とも男にとっては哀れとしか言いようのない作品だ!自分の娘と言ってもいいほど歳の離れた若い女を好きになった中年男の醜いまでの愛、女に対する愛の仕方が何とも男のアホな気持ちを表しているようで本当に哀れとしか言いようがない。欲望=この映画の主人公の老人にとっての欲望とは性欲の塊のようなもので、若い女の身体が欲しい。正しく欲望なのである。それを知ってか女は女で女の武器としての悪女ぶりを見せ付ける。散々じらすだけじらして男の欲望を更に強くしようとする。男にとっての女は欲望の対象であって、逆に女にとっては男、それもかなり歳の離れた年上男への愛は見せ掛けだけの愛、つまりそれこそがあいまいなようであり、そんな女に翻弄され続ける男の哀れ、だらしなさ、この映画は男のだらしさなと女のしたたかさを描いた作品で、それにしてもこの監督、遺作にしてもここまで徹底的にじらす。じらす。じらされる側の気持ちを最後まで見せ付けるとは、本当に意地悪な監督だ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-12 12:04:21)
136.  少林寺三十六房 《ネタバレ》 
あれ?おかしいなあ!昔、初めて見た時には物凄い衝撃を受け、何度も繰り返し見ては、その度に頭を丸めようとか、やたら頭突きをしたくなったり、学校の掃除で水の入ったバケツを真似して両手で持ったりしてはその度に零してばかりで先生に叱られてたりと、それなのに何故だ?今、観るとあの当時、初めて見た時ほどの興奮を味わえなかったり、素直に楽しめない。修行のシーンまでの流れとその後の修行を終えてからのシーンとか結構、惨酷なシーンが多くて、それとあの頭突きのシーン、あれを観ると坊主頭よりは長髪の方が絶対に良い。髪の毛が邪魔してくれるから坊主頭よりは痛くないはずだと、余計なことばかり思ってしまう。だからってつまらない作品ではないし、昨今のハリウッド映画よりは面白いし、初めて見た時ほどの興奮はなくても面白いことには変わらない。この映画を見ている時は坊さんになることを憧れたりする。しかし、見た後に坊主頭よりは髪の毛がある方がやっぱり良いと、全国のお坊さんに対してごめんなさい。私はどんなにこの映画の人達、あの寺のお坊さんを含め修行者達がかっこ良く感じても丸坊主にすることは出来ない。あんな痛い思いしてまで坊さんになって、飯だって、きちんとしないと食べれないなんて、そんなことを思う時点でこの映画の主人公のようにはなれないと思いました。何だか映画の感想てより違う感想みたいになってしまった。
[DVD(字幕)] 7点(2009-09-27 16:29:15)(笑:1票)
137.  ダウンタウン物語 《ネタバレ》 
アラン・パーカー監督って本当に子供が大好きなんだね。改めて解ったような気がする。「小さな恋のメロディ」を書いてるだけあって子供の使い方、画き方か本当に上手い。子供のギャングて発想、そして、銃の中には弾の変わりに生クリームって、うわぁ~勿体無い。食べ物はもっと大切にしようよ!てことでちょっとマイナスとは言うもののそれを補うだけの笑い、テンポの良さで見せてしまう手腕は認めざるをえない。それにしても子供が主人公だけに車も自転車と同じく足で漕ぐのには笑わされた。それとこれだけ多くの子供達の中にあってジョディ・フォスター一人だけ同じ子供とは思えないぐらいこの頃からもう大人ぽさ全開です。
[DVD(字幕)] 7点(2009-09-24 21:20:04)
138.  サード 《ネタバレ》 
走る。ひたすら何かに向って走る。走るという意味をこの映画から考えさせられた。サードという仇名の主人公、永島敏行にとっては走るという事は自分自身の気持ちを確かめる為の最も相応しい行為であると思います。それは他のことにも言える。例えば本当は心から好きな相手、新聞部の彼女である森下愛子演じる少女がお金の為に好きでもない全く見ず知らずの男と肉体関係を持つことを我慢しているかの如く、空き地で一人、寂しくピッチングの真似をしている。その我慢が限界となって現れる瞬間、ヤクザの男を殺してしまうのである。それは好きな女を守ろうとするという男の気持ちの現れであり、その結果、少年院送りとなっても一人、他の少年院に収容されている人達とは違う行き方を選び、ただひたすら走る。そして、最後に盗みの罪で少年院に入ってきた別の一人とのマラソン大会に向けての練習シーンでその相手に言う台詞「走れよ、自分の速さで」いやあ、この台詞こそこの映画の全てであるように感じる。自分の足で自分の道を突き進め!自分の生きる道は自分で決めるのだとばかりのエネルギーを感じさせる作品になっている。作品全体としては物凄く荒削りではあるが、その荒削りな所もある意味この映画の魅力なのかもしれない。それにしても図書館でのシーンのいやらしさ、森下愛子の初々しさ、そして、あのアイスキャンディになりたいなんてアホな妄想をつい膨らませてしまいそうにもなるぐらい森下愛子が可愛い。
[ビデオ(邦画)] 7点(2009-09-20 21:42:50)(良:1票)
139.  新幹線大爆破(1975) 《ネタバレ》 
如何にも昭和の時代が漂う作りが見ていて懐かしかったりする。例えば高倉健演じる主犯や共犯者が電話でのやりとりをしている場面、赤い電話、今はあまり見かけなくなってしまった赤い公衆電話、時代を感じると言えば何も公衆電話だけではない。出演者の顔ぶれの豪華さなどは正に昭和ならではの物凄いキャストが出ている。東映らしく高倉健の犯人を筆頭に新幹線109号ひかりの運転手の千葉真一、運転司令長の宇津井健にその他にも一度しか出てこない志保美悦子に多岐川裕美に田中邦衛やら、東映らしくワンシーンだけの登場という辺り、田中邦衛の相変わらずと言うよりもこっちのがずっと先だからの北の国からの吾郎さんと同じ口調は既にこの時点で現れている。北海道で田中邦衛を映すのを観るとその後の田中邦衛という人の俳優としての人生を観ているようである意味、面白い。面白いと言えばここまでマヌケでイライラさせられる警察達はいないと思えるぐらいのマヌケぶりも、それ以上にパニック映画本来の持つべき形である。今回で言えば新幹線の乗客以上にパニックに陥っている千葉真一の運転手、一番しっかりしなくてはならない人間がパニックているという面白さ、色んな意味で突っ込み所満載の中、同じ突っ込みでも三人の犯人達の回想シーンや沖田哲男(高倉健)の別れた奥さんとの回想シーンやラストの空港でのシーンで、拳銃で撃たれる高倉健を映す時に流れてくる音楽、何とかならんのか?折角、パニック映画としてワクワクしているのに、あの音楽は無いぜ!あの下手クソな脱力感を感じさせる音楽のセンスの無さ、なんであんな音楽なんだよ?もうね、あの音楽を流すセンスの無さこそがこの映画の中での減点材料の一番の原因である。それにしても宇津井健の正義感溢れる姿は本物の警察よりも正義を感じさせてかっこ良い。最後にイニシャルKさんが書かれているように沖田哲男(高倉健)の別れた奥さんの名前、富田靖子を聞いて「さびしんぼう」(橘百合子)の顔が浮かんでしまった。
[DVD(邦画)] 7点(2009-08-24 21:42:58)(良:2票)
140.  真昼の死闘 《ネタバレ》 
オープニングの夕焼けの空の美しさが印象に残る。印象に残ると言えばやはりシャーリー・マクレーンの尼さんぶりのインパクトは強烈です。西部劇に尼さんてどう考えても異色である。そんなシャーリー・マクレーンがロバに跨って歩く場面は可笑しくて笑ってしまう。笑ってしまうと言えばクリント・イーストウッドがシャーリー・マクレーンに自分の気持ちを言う場面での台詞「初めて会った時、君は裸だった」と我慢出来ずにいる所のまるで男の欲望とでも言うべきか?本心みたいなものに解る。解る。眼の前にシャーリー・マクレーンみたいな尼さんがしかもほとんど裸の状態で現れたとしたら、大抵の男はこの映画のクリント・イーストウッドと同じ気持ちになると思う。西部劇としては完全に異色な作品として、楽しむそんな映画だと思います。ところで私的なことではございますが、どうも近頃、尼さんばかり出てくる映画「黒水仙」「尼憎ヨアンナ」にそして、この映画と見ているせいか?尼さん=男の欲望的なイメージばかりで世の中の尼さん達に対して「ごめんさない」こんなことばかり思ってしまって本当に「申し訳ありません」という気持ちである。それにしてもこの映画を見てクリント・イーストウッドには西部の町並みがよく似合う。クリント・イーストウッドには西部劇こそ最も相応しく良く似合うと改めて感じました。そういう意味ではジョン・ウェインと同じである。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-08-14 16:46:49)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS