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プロフィール
コメント数 496
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 皆様のレビュー、いつも参考にさせていただいております。私のレビューも参考になれば幸いです。

2012年以降忙しくなったので、レビューを一言にしています(上半期分は6月末にまとめて投稿)。参考にしにくいかもしれませんが、あしからずご了承ください。採点基準は以前と同様です。

私の連絡先はこちら⇒えむいーあーる75jp[あっとまーく]yahoo.co.jp

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121.  楢山節考(1958) 《ネタバレ》 
原作既読。姥捨ての習慣が残る極貧の寒村を舞台にいのちの尊さを真正面から描いた傑作だ。淡々とした筆致ながら、深い感動が残った。この映画は歌舞伎仕立てで、その世界観を汲み取ろうとする。ナレーションは全て長唄である上、セットはセットらしく、舞台をイメージした演出は徹底しておりユニークだ。 ただ残念なのは、どうしても人情が全てに先行してしまったところだ。非情とも呼べるほどの原作のスタンスがこの趣向によって綺麗に崩されてしまっているのは惜しい。原作と映画は全くの別物という立場に立てば許容できるはずなのだが、どうしても手放しでは褒められないと感じてしまう。また、原作で印象的だった美しく残酷な自然というテーマが舞台では生きてこないのもつらい。母性の神々しさが際立つつくりは悪くないが、この作品のメッセージは、前述のとおり、他にもある。その取捨選択は手堅いが、捨てられたものの大きさを考えると残念としか言いようがない。
[DVD(邦画)] 7点(2011-09-13 22:44:03)
122.  ハンナ
ケミカル・ブラザーズが音楽を担当するアクション映画ということで、興味津々で観に行った。確かに音楽は映画の内容とうまく調和していたと思うのだが、脚本が一本調子なので、観ていてそれほどワクワクしなかったのが正直なところ。シアーシャ・ローナンもケイト・ブランシェットも好きだし演技も良かったので、この点数をつけるが、ラストに至るまで何も捻りが無いのは困ったものだ。 さらには、エリックのキャラクターややっていることがそもそもよく分からない。娘を復讐マシーンに仕立て上げるなら、せめて仇敵の顔ぐらいは事前に教えておくべきではないか。本ばっかり読ませて音楽をはじめとする現代文化に全く触れさせないというのも、ちょっと解せない。挙句の果てに、サバイバル術やら殺人術を散々教授しておいて、最後はやるかやらないかはお前次第という放置プレイにも戸惑いを覚える。いくらなんでも色々と説明不足過ぎやしないか。
[映画館(字幕)] 5点(2011-09-11 19:42:30)
123.  アリス・クリードの失踪
時間軸の操作や登場人物の過去の因縁に頼ることなく、意外とナチュラルかつまっすぐなストーリー展開で好感が持てた。本当に登場人物は三人しかいないというのもすごい。今年のカップル映画が「ブルー・バレンタイン」なら、三角関係映画はこれで決まりだろう。登場人物一人ひとりの立場に立って考えても、ストーリの流れに矛盾や違和感が無い。ラストはできすぎているのだが、その爽快感も捨てがたい。
[映画館(字幕)] 7点(2011-09-11 18:08:56)(良:1票)
124.  インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実 《ネタバレ》 
何が悪くて何が良いのか。人によって所得に目の玉が飛び出るほどの格差があるのは当然なのか。 マイケル・サンデルの正義本を読んで、「いや、別に投資銀行とか証券会社は私企業なんだからトップがいくらもらおうが勝手だろう」と冷めた意見をつぶやいていた私ですが、この映画を観て、本当にそれで良いのか?と少し疑問に思いました。いや、結局彼らがいくらもらおうが勝手なのですが、彼らの仕事(金の儲け方)はやはり邪道なのではないか、と。そして、サブプライムローンというよく訳の分からないいかがわしい商品を使って大儲けする彼らの手法は外道なのではないか、と。 この映画は一貫して金融業界批判の立場ですが、かなり「論理的」なアプローチでその強欲さや残酷さ、拝金主義、権力との結びつきそして腐敗を浮き彫りにするので、最初は彼らに同情的だった私も次第に説得されてしまいました。生命保険会社やら銀行やらの倒産はどうでも良いんです。まあ自業自得だもの。でも、私の心にぐっと来たのはこの金融危機のせいで、世界中で多くの人々が職を失い、路頭に迷ったということ。この不動産バブルによって、全く利益を得られなかった(得る機会も与えられなかった!)人々の元にツケが回るという構図はどう考えても不健全だ。貧乏人たちの命をチップに変えて金持ち達がギャンブルを行うのは道徳的に問題がある。 ただし、何度も言うようにこの映画の視点は一方的なのだ。だから、この件に関する金融業界からの逆襲も見たい。金融業界はこんなに世界のみんなを幸せにしてる!っていう。だが、この業界は金持ちの業界だから、みんなを幸せにはしえないし、きっとしようとも思っていないのではないだろうか。金持ちしか得ができない仕組みになっているのなら、それは公平ではない(=悪い)仕組みではないかと私は直感する。
[映画館(字幕)] 8点(2011-09-07 00:03:48)
125.  スーパー! 《ネタバレ》 
暴力に関する善悪判断を完全に放置するのはそれほど気にならなかったが、性的なネタが多いのには閉口した。個人的に嫌いなジャンルではないが、この作品にはそれほど必要ないと思う。確信犯的に気色悪い「覚醒」シーンや過激すぎるバイオレンスシーンにはそれほどの嫌悪感は抱かなかったが、この作品のテーマとかけ離れたところにあるはずのセックス系のネタで攻められると不快に感じてしまった。 まあ、エレン・ペイジでなければ我慢できたかもしれないが、よりにもよって大好きなエレン・ペイジなので特に許せなかった。俺だけのエレンちゃんに!よくもこんな役やらせやがって!しかも嬉々として演じるエレンもエレンだ!でも大好きだ! コマとコマの間で起きてることなんて、俺は見たくない。
[映画館(字幕)] 6点(2011-08-29 21:23:40)
126.  ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 - スペシャル・エクステンデッド・エディション - 《ネタバレ》 
1がガンダルフなら2はスメアゴルとサルマンの映画。何百歳になっても元気すぎるスメアゴルは虐待を受けてもなんのそのなのだが、フロドとサム(特にサム)の人権意識が低すぎるのは、率直に主役としてどうかと思いますよ。二重人格描写が可愛いので、スメアゴルには同情しっぱなしでした。何だい!みんな指輪欲に関しては、スメアゴルと対して変わらないくせに偉そうにしやがってさあ。葛藤を素直に見せるスメアゴルは大好きです。 そして、サルマン先生ね!ダム決壊で浸水しまくったアイゼンガルドを眼下に、塔の中でうろうろおろおろしているんです、このおじいちゃんったら。その貧弱な様が、とっても可愛いんです。ガンダルフはちょっと調子こいてきたから、次作はサルマンさんを応援しようと思います!まあ、たぶん負けるんだろうけど。
[DVD(字幕)] 6点(2011-08-28 22:19:26)
127.  ロード・オブ・ザ・リング - スペシャル・エクステンデッド・エディション -
ファンタジーとしては面白いほうなんだろうが、あまり観ないジャンルなので、どうしても点が辛くなってしまう。こういう映画には慣れていない。ただし、ニュージーランドというのはこんなにも風光明媚であったのかと驚いた。大自然の中を駆け回る登場人物たちをダイナミックな空撮を多用して映しだすのは、物語の壮大さを表現する方法としてよく出来ていると感じた。ただし、シーンがぷつぷつ切れるのに違和感が残った。もう少しシーンの流れに連続性が持たせられなかったか。 登場人物の中ではガンダルフが魅力的。はっきり言って、すごい我儘ジジイなのだ。突然ぶち切れるし、仲間のことをけっこう口汚く罵ったりもする。何よりも驚いたのは、モリア坑道の入り口でガンダルフが入り口を開ける合言葉を忘れていたこと。そこで開き直るガンダルフには恐ろしさすら感じた。時間にもかなりルーズらしいし、なぜ尊敬を勝ち得ているのか理解しにくいが、それは「かわいい」からではないかと推論してみる。人間味が溢れ出しすぎてただのおじいちゃんに見えてきてしまい、それが逆に「萌え」を誘っているのかと。 最後に、あえて言わせてもらう。長い。無駄なシーンがあるわけじゃないし、原作自体が長いのだから仕方が無いのだが、「映画」として観るのには限界を感じる。ただし、観だしたからには最後まで観るしかない。と、レビューをきっかけに決意を新たにする。
[DVD(字幕)] 6点(2011-08-28 22:03:14)
128.  ツリー・オブ・ライフ
僕はどちらかというと映画に明確な「ストーリー」とその中で繰り広げられる「人間ドラマ」を求めるタイプで、「映像美」とか「精神性」とかに日ごろ興味は薄いのですが、この映画に限ってはどちらかというと擁護派です。監督の生まれや育ち方については、何も分からないので、主人公≒監督なのかどうかは分かりませんが、主人公ジャック・オブライエン(ショーン・ペン)の心の旅をただそのまま映像化するというこの映画作りへの取り組み方には清新な驚きを感じました。はっきり言って彼の半生は特にドラマチックでもないし取り立てて面白いエピソードがあるわけでもないんですが、そのひたすらパーソナルな思い出の羅列と無駄に壮大な自然風景とを単純にミックスすることで、映画の中に名状しがたい独特の融合感が生まれていることは否定できません。 ありふれた思い出は人間みんなが持っているもので、何も特別なものではありません。でも、その一つ一つの思い出は一人ひとりにとってかけがえのないものであり、それを作り出してくれたのは、太古から続く連綿とした生き物の連なりです。そして、木が枝分かれして多くの葉をつけるようなその「連なり」の背後には「神」がいます。僕は残念ながら、この一神教における「神の存在」という感覚が自分にはどうしても理解できない(世界を考える上で重要とは思えない)のですが、この映画が言いたいことは何となく理解できました。この映画は、かなり汎神論に近い考え方に基づいて作られている気がしますし、自然と神の融和ならば、神を信じていない僕の心にも比較的すっと入ってくるのです。 この映画の中には、確かに色々と訳の分からない箇所もあります。そもそも次男が死ぬという設定も必要ないと思いますし、恐竜を使って安直に生命の歴史を概観するに至っては失笑も禁じえませんでした。なぜカンブリア爆発を映さなかったのかは理解に苦しみます。それでも、この映画は今までに観たことがない優れて映画的な映画だったと思うのです。こんな作品は映画以外の媒体では生み出されえないと思いますし、今までに観たどの映画とも似ていない映画で、それはそれで凄いことだと思います。この映画のことをきちんと理解できていないとお叱りを受けるかもしれませんが、「自分史を地球誕生から書き始めるというあまりにも壮大かつ稚気溢れる試み」には少なくとも拍手をもって報いるべきではないでしょうか。
[映画館(字幕)] 7点(2011-08-19 00:02:38)(良:2票)
129.  ディア・ハンター
この映画は三部構成になっているのだが、全体を通じて長いことは否定できない。特に結婚式~披露宴兼出征パーティ~鹿狩りと続く第一部は特に長い。しかしながら、この部分がその後の展開のキーとなる部分であり、この長さは削るわけにはいかない。この部分で、その後のストーリーに関わる多くの伏線が張られているというわけではない。鹿狩りで鹿を追い詰めたときのマイケル(デ・ニーロ)の態度は第三部への伏線になってはいるが、その数は決して多くはない。それにもかかわらずこの映画においては、第一部が最も重要である。 観客は第一部で「彼ら」と同化することができる。「彼らの中の誰か」と同化するわけではない。ピッツバーグ近郊の製鉄会社に勤めるロシア系移民の若者たちの生活環境を体験し、その考え方を骨まで叩き込むのである。彼らの興味や嗜好まで理解し、彼らと共に鹿狩りに行くためには、第一部の長さではむしろ短い。第二部以降の有名なロシアン・ルーレットのシーンの迫力は確かに凄まじいが、僕はこの映画の魅力は第一部にあると感じる。 第二部以降は話の焦点がマイケルとニックだけに合ってしまうのだ。この二人の対比は戦争から受けた影響の相違という点においては確かに興味深い。彼らの演技も素晴らしく、二人が対峙する第三部のシーンは一生忘れられないほどの緊迫感に満ちていた。出征の前までは、どちらかというと直情径行的で少年のような不安定さを残していたマイケルと理知的だったニックに、精神的にどのような変化が起きたのかを考えながら鑑賞すると実に面白い。終盤のニックの行動に唐突感を覚える人もいるようだが、僕はむしろ共感を覚えた。だが、この映画は群像劇にすべきだったと僕は思うし、それがうまく機能していない(一部の登場人物にシーンが偏りすぎる)印象がする後半の展開は残念だった。 もちろん、見所はいくらでもある映画だが、完璧に近い作品なだけに、宝石の些細な疵が気になるような少し嫌な後味が残ってしまった。
[映画館(字幕)] 8点(2011-08-15 23:57:29)(良:1票)
130.  ミッドナイト・エクスプレス(1978) 《ネタバレ》 
この映画を観て、ちょwwwトルコやば過ぎだろwww絶対イカネwwwって言ってるアメリカ人って多いんだろうなあ。密輸防止のため、日本でもアジアに渡航する若者には全員これを観てもらうってのはどうでしょう。 何だかんだで映画自体は面白かったです。スーザンの優しさに泣きました。
[DVD(字幕)] 6点(2011-08-07 22:04:00)
131.  28週後... 《ネタバレ》 
結局コードレッドの徹底が最善だったって言う夢も希望もないオチには笑いました。
[DVD(字幕)] 5点(2011-08-07 21:55:28)
132.  モールス 《ネタバレ》 
原作は未読。映画版の「ぼくのエリ」は鑑賞済み。どうしても「ぼくのエリ」との比較になる。 「ぼくのエリ」は良くも悪くも荒削りな映画だった。CGや特殊効果はほとんど使わず、ただ役者の演技力だけで勝負していた。この作品は効果的にそれらの技術を使用することで、オリジナルに現実味を与え、観やすい作品に仕上がっている。さらに監督は、舞台をアメリカに移し、意欲的に当時の時代背景(共和党レーガン政権における二極思考の強まり)を作品に付加して、どちらかというとはっきりとした「テーマ」を持たなかった原作にバックボーンを与えようとしている。そのチャレンジ精神は評価したい。しかしながら、この作品が原作に比べて優れていたかというと私の答えはノーである。 私はこのお話の魅力は子供の人格が孕む不安定さや二面性にあると思う。その点についても、本作品は明確に意識しており、オーウェンは「弱虫!」ではなく「この女の子野郎め!」と言いながら、立ち木をナイフで傷つける。つまり、彼は自分をいじめるケニーたちに復讐したいと思いながらも、女の子のように見える自分自身をも傷つけているのである。この映画は、善悪二元論的な世界観が支配的である時代背景との対比で、自分を全面的に肯定することができない主人公の意識を浮き彫りにしようとしており、そのテーマ自体はオリジナルに対して分かりやすくなっている。 しかしながら、この作品はこのテーマをはっきりさせようという点に腐心しすぎたがために、子供の持つ魅力を映しそこねてしまっている。マクフィーとモレッツ、主役二人の演技力は確かであり、その堂々とした演技はこの作品のテーマをしっかり伝えられた上での演技だろうなと安心感を持って観ていられるものだ。だが、その代償として、オリジナル作品の二人がもつ儚さや頼りなさは損なわれた。そこにあった頼りなさは本人達が意図したものではなかったのかもしれないが、結果的に、オリジナルでは彼らの演技の頼りなさが役柄上の頼りなさと見事にシンクロしていたのである。その巧まざる一致が原作を傑作にしたと私は感じている。それゆえに、ハリウッド的に上手にまとめたこの作品も私は好きだが、やはりオリジナルには及ばないと感じるのである。 ところで、オーウェンが生きていれば、現在は40代。どこでどのように血液を確保しているのだろうか。観終わって、ふっとそんなことを考えた。
[映画館(字幕)] 7点(2011-08-07 13:47:30)(良:1票)
133.  ゴッドファーザー PART Ⅱ
本作品に関しましては、数多くの「長い」、「長すぎる」というご批判は頂戴しておりまして、当社としても否定はいたしかねる部分ではございますが、一方で「アル・パチーノはいつもオーバーアクトけど、そもそも一定のオーバーアクトが要求されるこのシリーズではなかなかはまり役ではないか?」、「若い頃のビトを演じたロバード・デ・ニーロの演技力凄すぎ。ずっと観ていたい」等の肯定的なご意見もいただいておりますことをお含みおきの上、何卒200分という常軌を逸した上映に最後までお付き合いいただきたいと心より願う次第でございます。 また、本作品については、R指定は受けておりますものの、近年かまびすしくその重要性が強調されております「家族の絆」を主要なテーマとすることで、マフィア映画につきものの殺害シーンや性的描写のシーンを最低限にとどめており、小さいお子様や女性の方の鑑賞にも堪えうるよう万全の配慮をいたしております。劇中には、イタリアンマフィア独特の家父長的な考え方が散見される部分もございますが、そのような点につきましても、できるだけ批判的な描写を心がけております。 一方で、ビトの時代とマイケルの時代を行き来する物語の構成については、評価する声を多くいただいております。組織が直面する課題に対して、ビトとマイケルはそれぞれ様々な判断を下しますが、時代の変遷に伴う社会的背景や経営環境の変化により、その判断内容には多くの違いが見られます。この作品では、時系列を操作し、同様の課題に直面した両者の判断をタイムリーに比較することで、その違いを効果的に焙りだすことに成功しており、その点については、主に企業経営に携わる鑑賞者の皆様から好評をいただいてございます。 最後に1点お願いがございます。本作品を鑑賞される前に、必ず前もって「ゴッドファーザー」をご鑑賞ください。人物相関図やコルレオーネ家の系図等もご準備いただければより快適にお楽しみいただけます。「ゴッドファーザー」を事前に鑑賞されずに本作品を鑑賞された際のクレームやお問い合わせには一切応じかねます。これらの点には十分ご留意の上、ゆっくりとリラックスして楽しめば、とても味わいのある作品だと思うよ!
[映画館(字幕)] 8点(2011-08-06 23:33:08)(良:1票)
134.  恋愛睡眠のすすめ 《ネタバレ》 
かなり独りよがりな映画なんだけど、最後までこの雰囲気について行けたんで僕にとっては楽しい映画でした。もうこれは、ガエル・ガルシア・ベルナル演じる主人公のセンスについていけるかどうかの映画ですね。お話の大半はこの主人公の夢の中なんですから。ガエル・ガルシア・ベルナル。名前だけじゃなくて顔もかっこいい色男です。  さて、この主人公はいわゆる妄想癖のある男なんだけど、そんじょそこらの妄想好きじゃ対抗できないレベルに到ってるわけです。夢遊病も混じるほどの妄想癖で、夢うつつで手紙を書いて、向かいの好きな女の部屋に滑り込ませちゃうくらいイッちゃってるのね。その癖、自分のセンスはイケてると思い込んでる節もあり、自分の職業はカレンダーのデザイン企画とか偽っちゃうくらいの見栄も持ち合わせている。かなり性質の悪い不思議ちゃんです。そもそも不思議ちゃんを名乗る資格はないという疑惑も残りますね。だって不思議ちゃんが一番持ってはいけない意識って自意識でしょう。つまり、この主人公は自分が外からどう見られているかを気にする似非不思議ちゃんなんです。  で、この人は部屋の向かいにいる女性(シャルロット・ゲンズブール!)を好きになるんですが、その動機もしょぼくて、本当は彼女の友達が好きだったんだけど、ちょっとこの人にやさしくされたし、彼氏もいないらしいからもう好きになっちゃったっていう程度なんです。うわあ。現実的。不思議ちゃんの癖に夢がない。しかも、会社の女性をヤっちゃう夢とかも同時並行的にけっこう見てるわけですね。もうほんとダメ!顔以外全然可愛くないよ!この男は!  とまあ、ひとしきり主人公をくさしといてなんですが、僕から見るとこの男は最早他人に見えないんですね。それくらい親近感を感じるんです(顔以外)。男の妄想ってこんなもんなんですよね。「女子の妄想は他人のこと、男子の妄想は自分のこと」と腐女子の吉木りさが言ってました。これは真理だと思うんです。男って女に比べてセックスがらみのことに関しては凄くリアルかつ生々しい願望を持つものなんです。だから、僕は森見登美彦の小説には納得できず、この映画は好きなんです。ラストのヘタレ感も素晴らしすぎる。  男の夢の持つファンシーさと泥臭さを奇妙に両立させたこの作品は、今後ミシェル・ゴンドリー監督の傑作として語り継がれるべきと感じます。
[DVD(字幕)] 7点(2011-08-04 21:58:11)
135.  明日、君がいない 《ネタバレ》 
舞台はオーストラリアのとある高校。映画の冒頭で誰かの死が予測されるシーンがあり、その後はその死が引き起こされるまでの過程を描く。 この映画は、月並みに言えば、思春期の危うさを映した映画ということになるが、それに止まらない不思議な迫力を持っている。監督の年齢がまさに思春期を終えた19歳と言うこともあるのだろうが、そのことを差し引いても、役者陣が素人だらけの中で、この緊張感とリアリティを90分にわたって維持できたというのは恐るべき才能だと感じられた。監督自身、友人を自殺で失っているということだが、それを阻止できなかったことに対する後悔や亡くなった友人に対する哀惜の情がこの作品の根底に渦巻いている点もこの映画の訴求力の増加に大きく貢献している。 この作品の結論は何ともやるせないのだが、思春期に限らず、人間の生死というのは意外と分からないものであるとは、常日頃感じており、そういう意味で私としては監督の考え方を肯定し、同調することができた。この映画のラストには、人によって様々な受け止め方や意見もあるだろう。だが、人間の命は脆く儚いものであるということはいつも心に留めておくべきだと私は思っている。この映画はそれをきちんと捉えていた。
[DVD(字幕)] 7点(2011-07-31 15:25:51)(良:1票)
136.  トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン
何のためにこの映画を観るのか?オートボットたちの変身シーンがかっこいいからである。彼らが使う多様な兵器が魅力的だからである。ビルが倒れたり町並みがぶっ壊されるのが快感だからである。この映画はその全てを満たしていた。ミーガン・フォックスが出なくなったこととやけに長い点を減点しても十分に面白い映画だった。アメリカという国についても理解が深まった。
[映画館(字幕)] 7点(2011-07-28 22:26:48)
137.  南極料理人 《ネタバレ》 
良質なコメディ。途中がちょっとドタバタしすぎるのが僕の趣味に合わないが、全般的にクスリと笑えるシーンが多く、日本のコメディの中では出色の出来と感じた。125分とコメディにしては少し長い尺だが、許容できる長さだ。 物語の舞台は南極の昭和基地からさらに内陸に1,000kmも離れた極限の地にあるドームふじ観測拠点。学者や医者も含めて総勢男8名。料理人として働く西村さんを中心に彼らの人間模様を描く。 1年にも及ぶ缶詰生活は、彼らにかなりの精神的負担を強いる。家族や恋人を日本の残してきている人がほとんどなのだ。そして、この究極の僻地で楽しみなのは何と言っても三度三度のご飯なのである。毎日同じ人たちと顔を突き合わせ、同じ仕事を繰り返していたら、精神的におかしくなってしまうこともあるだろう。そこで食事の出番になるのだ。 食事とはただ栄養を摂るためだけのものではない。この映画を観て最も感じたのは「食卓」ひいては「家族」のありがたさだった。彼らはそれぞれの家族と離れ離れに暮らしながら、彼ら自身で擬似的な家族を構成し、コミュニケーションを取っている。そして、その中央には西村さんが作る美味しい料理がある。1年間という長い期間ではメンバーそれぞれに色々なドラマがある。料理を通じて、彼らの体のみならず心も癒す西村さんの仕事ぶりには感心した。終盤のシーンでも感じられるが、半分メンバー達のお母さん化している。そしてメンバー間のコミュニケーションを促進する「食卓」の心地よさ、意義深さを感じた。家族で食卓を囲む。そのことの素晴らしさを逆説的に感じることができた映画だった。
[DVD(邦画)] 7点(2011-07-24 20:56:48)
138.  サテリコン
ぐちゃぐちゃなんだけど綺麗な映画でした。
[DVD(字幕)] 4点(2011-07-24 17:55:58)
139.  歓待 《ネタバレ》 
見知らぬ男がとある家族の中に入り込んで巻き起こる騒動を描く。そのシュールな設定に惹かれて鑑賞した。 加川が小林家に入り込んでいく一連のシーンは不気味なものを感じた。面と向かっての争いを好まない日本の家族ならでは起こりうる設定でスリリングである。遠慮と遠慮の隙間の中に安住する彼は少しずつ家族の絆に楔を打ち込んでいく。そもそもこの家族は、少し複雑な関係性を持っていた。小さな印刷屋を営む幹夫は小さな娘がおり、前妻と離婚した後、後妻としてかなり年下の夏希を娶っている。そしてそこに幹夫の姉である清子も出戻りで同居している。夏希にしても清子にしても、どこかこの家に住んでいることに違和感がある。ここにこの映画の肝がある。「家族とは何だろう。他人とは何だろう」ということをこの映画は問い直してくるのである。 どこまでが家族でどこからが家族ではないのか。更に言えば、日本ではたらいている外国人は日本人ではないのか。その閾はそもそも存在するのか。等々のテーマが混沌と入り混じっている映画だった。キャスト(特に古舘寛治の鵺のような存在感は出色)は好演しており、もう少し脚本を整理すればもっと面白かったと思う。どこに着地させるのか楽しみにしていたが、終盤はやりっぱなしの感が拭えなかった。どうせならもっと激しくぶっ壊して欲しかった。
[映画館(邦画)] 4点(2011-07-24 17:54:04)
140.  ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える
わざわざ六本木でR-18バージョンを鑑賞。確かに前作に比べて細かい伏線を回収する面白さは減っているものの、下ネタ全開でバンコクを暴れまわる凸凹トリオに表情は緩みっぱなしだった。下ネタが無理な人は絶対に観てはいけないが、あいにく僕は大好物なのでめちゃくちゃ楽しかった。というか、自分も友達と男三人集まったら五十歩百歩の会話を繰り広げているような気もする。 今回は、前回にも増してパワーアップしたガリフィナーキスの演技が特にやばい。最も扱いにくいタイプのニートをここまでリアルかつコミカルに再現できる彼の才能には脱帽だ。こいつが出てくると何をやっても笑えてしまうほど、僕のストイラクゾーンど真ん中のキャラクターだった。ステュの真面目人間ぶり(その反動としての壊れっぷり)、フィルの色男ぶり(その反面のリーダーぶり)も相変わらずはまり役で観ていて安心感がある。フィルがいないとこの映画はもたない(笑)。ケン・チョンの変ちくりんな声や動きも良いアクセントになっている。更にはラストのあほらしさに爆笑。まさかこいつが出るとはなあ。 3作目が早くも楽しみだ。今度は友達と観たいものだ。ただし男限定で。
[映画館(字幕)] 8点(2011-07-23 15:04:55)(良:1票)
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