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プロフィール
コメント数 583
性別 男性
年齢 50歳
自己紹介 管理人さま、レビュアーのみなさま、いつもお世話になっております。

タケノコと申します。

みなさまのレビューをとても楽しみにしています。
( まるで映画のように、感動し、笑い、ときに泣きます )

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121.  真夏の方程式 《ネタバレ》 
ネタバレあります。 ■仙波 → 16年前、成実の罪をかぶってムショ行きに。出所後は重病を患い、ホスピスへ入所。どうやら、余命幾ばくも無さそうだ。 ■川畑 → 成実の罪を隠し通すため塚原を殺すことに。ある意味では、彼もその人生を狂わされた被害者かもしれない。 ■塚原 → 何の罪もないのに殺されるという、本作における最大の被害者。 ★成実 → 全ての発端である殺人事件の真犯人。あれから16年、両親の故郷にある美しい海で優雅にダイビング三昧の日々を送り、あまり罪の意識はなさそうに見える。そして、これからも何食わぬ顔で海の番人ヅラして生きていくのだろう。 (総括) 男たちばかりが不幸な物語である。前田吟さんの若かりし日の結婚写真で「男はつらいよ」思い出しちゃったけど、あれは今思えばこの事件の真相 (性質) を雄弁に物語っていたとしか思えん。 以上。
[インターネット(邦画)] 4点(2021-08-07 23:03:40)
122.  コーヒーが冷めないうちに 《ネタバレ》 
雰囲気は悪くなかったけど、、コーヒーをドリップしている場面がないなんて、喫茶店が舞台の物語としてはお粗末だよね。 肝心のストーリーも、エピソードが多い分、どうしても人物たちを深掘りできていなくて、手っ取り早く感動させよう、泣かせようというのが見え見えだし・・。 もともと、「タイムトラベル」に独自のルールを設定するのは斬新で面白そうだな、、と思って観たわけですが、あれこれとルールが多すぎて、シンプルに映画を楽しめないというもどかしさばかりを感じてしまった。 【 ルールはなし → その代わり、何がどうなっても自己責任で!!(笑) → そして何が起こるのか、ワクワクドキドキ・・】 王道ですが、やはりこの展開こそ面白い気がします。 唯一、この映画を褒めるとすれば、出演者たちはとてもよかった。なんか最近そういう邦画増えたな、、とつくづく思う。
[インターネット(邦画)] 4点(2021-08-07 21:29:14)(良:1票)
123.  サマータイムマシン・ブルース 《ネタバレ》 
まず、こいつらが大学生には全く見えんし (笑) お前ら、そんなに暑いなら、自分の家に帰ってエアコンのガンガン効いたお部屋で涼めばいいじゃん、とか、夏休み中とは言え、なんで学校内に部活動中の生徒が他に誰一人もいないの? とか。色々と言いたいことはあるけど、、楽しめちゃったので、良しとしようじゃないか。 特に、瑛太が昨日に行って、部室のロッカーに隠れたまま一日が経ち、現在の面々と合流する、、って、これは実に面白いアイデアだ。何しろ、過去に行った男がタイムマシンに乗らずに現在に合流しちゃったわけですから。このあたりは、ロケーションが「部室」に限定されているという、もともと舞台演劇ならではの斬新な発想だと思うけど、その部室から一歩外に出れば、香川県は善通寺の夏らしい観光的な雰囲気も一気に感じさせてくれるし、これは演劇の映画化としては完璧に近い内容じゃないかな。 そして、わずかに見えた未来 (2030年) の様子を見る限りでは、どうやら「新型コロナ」の存在しない世界のようで安心した。(この際、2005年という制作年は関係なし) 過去、現在、未来が登場し、リモコンもとめて散々右往左往したけど、本作は「未来」にいった者は誰一人もいません。未来だけは見ない方がいい、ってこと。これは賛成。だって、「もし自分が死んじゃってたら、泣いちゃうかもしれないから(笑)」 これからへの希望を含んだ終わり方にしたのは、いつの時代も大いに共感できますね。
[DVD(邦画)] 7点(2021-08-04 12:39:49)
124.  続・深夜食堂
一作目と続けて鑑賞。「めしや」は、私が以前に常連だった会社近くの居酒屋に雰囲気がとてもよく似ている。鑑賞しながら、あの頃を懐かしむとともに、つい耐えきれずに、ビールをグイっと一杯やってしまったわ。 それでは、感想を。 【焼肉定食】 美女と喪服と焼肉定食。 河井青葉が頑張ってはいたが、ここは佐藤浩市の怪演に全て持っていかれた感じです。 【焼うどん】 映画「紙の月」「裏切りの街」、そして、焼うどん。三作品の共通点がわかりますか? はい、全て池松くんが年上女性に恋心な物語です (笑) 蕎麦屋のせがれが、焼うどん。焼きそば、ではないところに彼の蕎麦屋としてのプライドを感じてしまった。 【豚汁定食】 もしかして、豚汁のルーツが九州にあるのかと深読みしたのですが、調べてみたら別にそういうわけでもないようで。 私が思うに、お年寄りが一人暮らしをして、社会から孤立しているからオレオレ詐欺の被害にも合うわけだ。だから、ゲートボールなり、近所の居酒屋なり、何でもいいからこういうコミュニティに定期的に顔を出すことが大切なのかも、、と改めて考えさせられたエピソードでした。 【まとめ】 出演者のみなさんが肩の力を抜いて楽しんでおられて、なかなか良きシリーズと思います。 次作は吉田類氏を特別ゲストにお招きして、ぜひとも「深夜食堂」&&「吉田類の酒場放浪記」のコラボをお願いします。 以上。
[インターネット(邦画)] 5点(2021-07-09 01:32:28)
125.  映画 深夜食堂
漫画とTVシリーズを観たことがなく、ふらりと立ち寄り本作からの鑑賞です。「めしや」は、そんな一見さんの私でも入りやすいお店でございました。 さて、感想。 【ナポリタン】 鉄板に、卵を落として、ナポリタン。これは斬新だ。上に目玉焼きをのせるばかりが能じゃないね。(私がそう) これ、真似しよっと。 【とろろご飯】 続・と合わせて二作まとめて観たけど、このエピソードが最もよかったです。唯一、映画らしいと言うか (笑) やはり多部ちゃんの存在感ですかねぇ。(臭いじゃなくて) 【カレーライス】 ストーリーはさておき、マスターのカレーライスを食べて、彼女が作ったあの味と同じだ、って無理がありません? カレーは誰が作っても意外と似てしまうものだし、それならそれでマスター秘伝の「レシピ」を知りたかった。(うるさい?) 【総評】 20年ほど前、「ゴールデン街」を抜けた明治通り沿いで勤務していた時代があるので、見覚えのある風景はどこか懐かしい感じがした。当時はまだ若くて無難なお店でばかり飲んでいたが、今思えば、こういうディープなお店にもっと通っておけばよかった、と少し後悔もしている。 映画としては、確かにTVドラマ調であることは否めませんが、「めしや」で飲んでるつもりになって、食・会話・雰囲気を彼らと一緒に楽しめたら「吉」なのかと。 コロナ以降、残念ながら馴染みの居酒屋にもほとんど行っておりません。マスター元気かなぁ? などと思いつつ、久しぶりに居酒屋気分を満喫させていただきました。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-07-06 21:38:08)
126.  日日是好日 《ネタバレ》 
映画の作りとしては、典子による一人称ナレーションとか、「音」(の良さ) に対する徹底したこだわりが印象的ですが、そこはお年寄りの方でも観やすいことを最優先したのかな、と。 本作の面白いところは、茶道を通して日本の古風な文化や様式を称賛しつつも、色々と堅苦しい作法や決まり事が多くて疲れるね、、そういうアンチテーゼの意味合いも含んでいること。そして、武田先生は茶道の先生という立場でありながら、そこを理解しているように思えます。実に難しい役どころですね、樹木希林さんをおいて他にいなかったのでは? 彼女 (のキャラ) のおかげで、そこは角が立たたないように笑いを交えた絶妙なさじ加減になっているし。 「道」の件。日本で公開された1957年と典子の年齢 (1993年に20歳くらい) が合いません。あの映画は、1983年頃に日本国内で一度再上映されたのでしょうか? 実はあまり考えることなく、茶道のお話だから、「道」、本当はそれだけなんでしょうけど。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-06-25 12:25:37)
127.  アフタースクール 《ネタバレ》 
これはストーリーと言うよりは、まさかの「人間相関図」が面白い。しかし、探偵に大企業にヤクザに警視庁 (のマル暴) まで介入してきて、実は組織ぐるみで全て用意周到に計画されたものでした、、それがここまでうまくいくかなあ?って気はするけど。思えば、前作「運命じゃない人」は、いい意味で "こじんまり感" がよかった。あれは構成も素晴らしかったけど、基本的に行き当たりばったりな出来事 (の連続) なので、「うんうん、これはありえるかも(笑)」という説得力があった気がする。 それはさておき、内田けんじ監督の映画は、登場人物たちのとぼけたキャラ設定が秀逸なので、そこが観どころと言うか楽しみの一つになっています。個人的には、監督が撮るヤクザがお茶目で憎めなくて好きだな。あと、前作も感じましたが、小道具としての「携帯」の使い方には強いこだわりを感じます。なぜこの携帯がこのタイミングで鳴り出す? → 予期せぬ電話に本人も居合わせた者も困惑する → そしてドラマが大きく動き出す、、とにかくこういう展開が多いんです。 あと、ストーリーと関係ない余談ですが、大泉洋さんと常盤貴子さんは年齢的に一学年違いのようです。これは惜しいですね。なぜって、、せっかく「アフタースクール」という名の映画だし、二人が同い年だったらさらによかったのに、と勝手に思った次第、ただそれだけです。
[DVD(邦画)] 6点(2021-06-23 21:40:44)
128.  RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ 《ネタバレ》 
1作目、そして近年に公開された「かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発」と合わせた鉄道三部作 (勝手にそう呼ばせていただく笑) の中では、最もよかったです。 まず、他の二作にありがちな登場人物たちの唐突な心境変化がなくて、人物を丁寧に描けていること。そして、他二作と比較して、必ずしも電車や鉄道ばかりに執着することなく、あくまで仕事としての鉄道員(と看護師)、その誇りとか、人の命を預かる責任感とか、、これは普遍的な「仕事」の映画として秀逸でした。 また、熟年離婚というテーマも併せ持っていて、うまく仕事と家庭の問題を織り交ぜながら、大人の恋愛ドラマとしても観応えある内容だったように思えます。もちろん、観応えがあるのは、三浦友和さんと余貴美子さんの好演があるからこそ、それは言うまでもなく。 しかし、、日本の田舎の風景をたった二両ほどの電車がてくてくと走っていく、、この光景はなぜにこれほど心が癒されるんでしょう? 個人的には、日本全国、場所を変え、人を変え、エピソードを変え、これからも続けてほしいシリーズではありました。 そういえば、彼が高校時代? の恋人と再会した件、その後の関係はどうなったの? と思うし、これについては、やや消化不良なエピソードに感じました、はい。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-21 12:08:47)(良:1票)
129.  犬猿 《ネタバレ》 
まず、四人の兄弟姉妹に対して、四人の役者たちが全く違和感なくハマっていて、とてもよいキャスティングだったと思えます。(これ重要) ちなみに私は兄と弟がいるけど、私の経験からして、ハッキリと言いたいことを言い合える、ってのは仲の良さの裏返しみたいなもんだ。本当に犬猿の仲なら、ほとんど口を聞かず目も合わせずお互いに干渉することすらないし。でも、こんなふうに吠え合って引っ搔き合うような関係、だからこそ「犬猿」なんでしょうけど。 問題児ばかりの本作ですが、登場人物たちの素行や性格については、割と温情的な描き方をしています。しかし、夢や希望を持つことには徹底的に現実的。どう見たって、この兄では、起業や商売は無理だろうし、この妹では、女優は難しいでしょう。そしてこの姉さんでは、彼とは不釣り合いな気がします。つまり、「分相応に生きろ、そして人に迷惑をかけるな」という、根は実にシンプルなテーマのお話。だから、(自分に近い) 誰かに感情移入するのもアリですが、唯一ご自分をよくわかっている弟さん、彼の目線で客観的に人間観察をしても面白い映画かもしれません。 個人的には、吉田大八監督「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」を思い出す映画でしたが、ご自身のオリジナル脚本で良質な映画を撮り続ける吉田恵輔監督にこれからも注目したいと思います。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-12 20:38:33)
130.  かもめ食堂 《ネタバレ》 
これは好きだなあ。 日本からの「転校生」サチエさん、ダーツの旅のミドリさん、わら人形のマサコさん。そんな彼女たちとともに、疲れた日常からの束の間の現実逃避、ですかね。いい感じにユルくて、ご飯もうまそうで、フィンランドの景色も素晴らしい、ときてる。おまけに、尺が短い上に構えずに観れるので、暇な時などビール片手についつい観てしまう。 しかし、わざわざフィンランドを舞台にするあたり、荻上監督はアキ・カウリスマキが大好きなんだろうなあ。食堂というストーリーからして「浮き雲」のオマージュだし、マルック・ペルトラ (コピルアクの人) は代表作「過去のない男」の主演俳優。ならば本作は、かもめ食堂~サブタイトル「過去のない女たち」、ということにしておきましょうか (笑) そうそう、本作で印象的なのは登場人物たちの無表情でそっけない感じ。ちょっと、何考えてるのか、よくわからない。もちろん、アキ・カウリスマキのタッチをねらったと思うけど、どうやらこれについては、多くのみなさんには単に不気味なだけに映ったようだ。
[DVD(邦画)] 8点(2021-06-07 21:32:36)
131.  ミッドナイト・バス 《ネタバレ》 
雪がちらつき、旅情を感じさせる新潟の風景に、利一という不器用男の人生路線。なんとなくですが、かつての降旗監督と高倉健コンビ作を彷彿させる味わいがありました。 しかし、本作を平成の「現代劇」としてハッキリと認識させてくれるのが、登場人物たちの中では唯一今風で明らかにまわりとは色合いが違う娘さん (葵わかな) の存在で、そのコスプレとか、大人たちにはっぱをかけるその姿とか、彼女の一挙一動が映画をがぜん面白くさせているように思えました。 そして、多くの方が言われているように、これは長い、、とても長い映画でした。 しかし、この157分という長いストーリーの中で最も重要な場面はどこか? と言われるなら、私は利一が志穂に別れを告げる場面ではないかと思えます。一見、彼女に対して冷たい仕打ちのようにも見えます。でも、「長い目で見ればいいことだ」という言葉から察するに、美雪との関係をしっかりと清算してから、また志穂の元に戻りたい、という彼なりのケジメ (覚悟) だったようにも思うのです。しかし、その真意はうまく伝わらなかったように見えるし、こういう不器用さ、優柔不断さがいかにも彼らしいと思う。 思えば、この映画は、利一 (としかず) と書いて「りいち」と読むことにこだわりました。また、白鳥 (しらとり) は「はくちょう」でもよい、とも。それなら私は、優柔不断と書いて「優しさ」ということにしておくよ。 人生を長く生きていけば、家族、女性、、その人間関係も広がっていく。だから、気遣いのできる人、彼のように人に優しい人ほど生きていくのは苦しいのかもしれません。 最後に見た家族写真には別れの予感が漂います。やがて離散し、扇の要も時代とともに変わっていくけど、それでも不器用に愛し合う人や家族を描いた良作だと思います。
[DVD(邦画)] 7点(2021-06-01 12:46:06)(良:1票)
132.  村の写真集 《ネタバレ》 
徳島県の山奥にある素朴な村の風景に癒され、藤竜也さんの背中に多くを教わり、その一挙一動に身が引き締まる映画でした。 彼が演じたのはカメラマンではなく、"写真家" の高橋研一であり、そしてどこにでもいるような、息子との接し方に戸惑う一人の不器用な父親でもありました。出がけに自然光の色合いを確かめる表情、カメラの向う側の村人たちに微笑む笑顔、、その素顔は朴訥で優しい人。 まるで村の守り神のような存在である反面、息子への厳しさは、父としての責任であり、優しさでもあり、そして照れ隠しのようにも思えました。 言うまでもなく、本作に一貫しているテーマとしては、後世に伝えていきたいもの。古き良き日本の風景。人としての、礼節。あえて言うなら、愛があることを前提とした鉄拳制裁もそうだ。 なお、昔からの映画ファンにとっては嬉しいサプライズが最後の最後に待っていました。そう、まるで「過去」からやってきたように突然に現れて、おいしいところを全て持っていった原田知世さん。 さすがは、「時をかける少女」といったところか。
[DVD(邦画)] 8点(2021-05-30 22:37:38)
133.  天国の本屋~恋火 《ネタバレ》 
原作は未読ですが、、これは「本」(朗読) の物語で、「ピアノ」の旋律と「花火」の美しさがあって、その上「天国」まで登場するわけですから。 思っていた通り、それぞれを深掘りすることなくなぞったような印象で、ちぐはぐな内容ではありました。と言いつつも、天国のヘンテコリン感は結構楽しめたけど。果てしなく広い海や "現世" へと続く長い一本道は、もしかしたらここは本当に天国かもしれない、、そう思わせるほど美しく壮大な風景だったし、これだけでも映像化してよかったかな。 出演者の撮り方については、玉山鉄二のクローズアップが多すぎるのは気になったし、香川照之さんは (存在ではなく) 演技がこの映画向きじゃない感じ。 そして、、竹内結子さんは、改めて素敵な女優でした。 どうか天国で、続きの人生を100歳まで。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-05-30 20:42:33)
134.  サウスバウンド 《ネタバレ》 
これ、シュールかつ、ブラックテイストなコメディだと思うんです。あまりムキになって観てはいけない話。そして、こういう (偏屈な) 大人には絶対になるな、そういう反面教師的な映画ではないかと。何しろ、最後には子供たちを置き去りにして旅立つほどの立派な大人たちですから。 ・・とは言え、上原一郎氏は映画のキャラとしては面白いし、彼の言い分は、あながち間違いばかりじゃない。社会のシステムへの不満、我々の税金で食ってる者たちの不祥事、、確かに世の中は納得いかないことばかりだ。しかし、そういう理不尽を飲み込んで大人になれ、それでもお前は黙って税金を払って国民としての義務を果たせ、それこそがカッコイイ生き方だ、、この映画はそういう逆説的なメッセージじゃないかな。 もちろん、映画の舞台である沖縄は、この国に理想郷なんてないよ、という皮肉的な意味合いのロケーション設定に他ならない。 活動家時代のまま思考回路が停止して成長することを止めた大人たち。対象的に子供たちはみな生意気でませていて、そういう風刺の効いた人間たちの描写は楽しめた。 思えば、家族とはつまり世代や価値観の違いがぎこちなく同居することであり、それがいかに難しく滑稽であるのか、「家族ゲーム」の森田芳光監督たる個性を感じる映画ではありました。
[DVD(邦画)] 6点(2021-05-16 12:56:21)
135.  ナイン・ソウルズ 《ネタバレ》 
脱走犯の人数は9人。そして、予告編では千原ジュニアが草野球の試合に乱入する場面がある。ふふふ、俺にはわかってるぜ、どうせ最後はみんなで仲良く草野球チーム結成でさわやかにハッピーエンドだろう、どうせ松田龍平がピッチャーであのデブがキャッチャーだろう、結末バレバレじゃん、、と思って観ておりました。 ・・はい、見事に、はずれました (泣) 予想以上に救いのない展開で、何人か殺られて脱落していったが、いかんせん自業自得としか思えないのよね・・。 しかし、、AVの帝王かぁ (笑) 今の時代に制作するなら、「天才ハッカー」とか、「オレオレ詐欺の帝王」とか、「伝説の悪徳YouTuber」とか、この面々にいたかもしれんね。この道中じゃあ、やっぱり取り柄を活かしようもないけど。
[DVD(邦画)] 5点(2021-05-11 19:13:21)
136.  東京公園
ピンポイントになりますが、「筆島」のエピソードが、とても好きでした。義理の姉 (小西真奈美さん) の心境を思うと、切なくて切なくて、、。海に突き出た巨大な岸壁に対して、横からひっそりと、でも力強くその存在を自己主張するような筆島の姿、、それはまるで、彼女の "横恋慕" をそのまま投影したかのようです。また、女優小西真奈美を最も美しく撮影した瞬間ではないだろうか、その横顔の美しさ、忘れません。  本作で主演された三浦春馬さん、お亡くなりになりました。優しく誠実そうな内面の美しさは、スクリーンを通しても隠せません。 本当に、素敵な俳優でした。
[DVD(邦画)] 7点(2021-05-11 19:10:04)
137.  ニシノユキヒコの恋と冒険 《ネタバレ》 
竹野内豊さん演ずるニシノユキヒコがモテまくる、とか、幽霊となって登場、とか、そういう突飛な設定にばかり目がいきがちですが、実はこの映画のキーワードは、冒頭の「バナナパフェ」にあります。「まさか、男性がバナナパフェなんて食べるわけないだろう」、こういう、偏見にかんするお話なんです。 確かに彼は男性から見ても理想の顔だし、もちろん女性にはモテる。しかし、女性たち目線のニシノユキヒコの評価、それは顔とか雰囲気とか声とか、結局はそういう部分なんです。彼と一緒にいることで、自分の価値が高まる、癒される、そういった部分。言うなれば、彼の存在はブランド品とか、ペットの犬や猫に近いんじゃないかな。だから、女性のみなさんは彼の「心」にはあまり興味がなくて、「カッコイイからモテるでしょう?」「たくさん彼女がいて結婚願望ないでしょう?」と初めから一方的に決めつけている。 例えば、名門大学を出ているなら、一流企業に入ってアタリマエでしょう? とか、40代で独身なら、もちろんお金たくさん持ってるよね?(泣) とか、、彼の心の痛みは、そういう決めつけられる苦しみであって、、つまり本作は、深層心理的には誰でも心当たりのある共感しやすいストーリーなんです。 「幽霊」という設定はちょっとした遊び心で深く考える必要はないと思うけど、全体的にユルくて、笑いと切なさのさじ加減がよかったと思う。 楽団が奏でるでたらめな演奏は、男と女の「不協和音」ですかね。嚙み合わないけど、なぜか愛おしい、という。 既にユーカラさまが言われていますが、犬や猫といった動物やロケーション (風や自然光) との調和も素晴らしかったように思う。
[DVD(邦画)] 7点(2021-05-08 11:58:44)
138.  赤ひげ 《ネタバレ》 
良くも悪くも際立っているのが、赤ひげがヤクザ者たちをボコボコにする場面。相手が悪者たちとは言え、ここだけは映画としても、医者としての振る舞いとしても、賛否両論あると思います。でもこれは額面通りではなくて、「(治ることがわかってる病気やケガは) 俺の仕事じゃない」と受け取るべき、と思っています。患者の心の傷を癒すこと、そして身寄りのない人の最後を看取ること、、。実際、彼が理想とする医者の使命とは、今で言う精神科医とか、終末期医療 (ターミナルケア) の在り方に近いものでした。 所長である赤ひげの理念通り、舞台である小石川療養所は、全編を通して、不幸な生い立ちの者たちによる駆け込み寺の様相でした。そこに集う面々、赤ひげはもちろんですが、狂女やおとよなど、どこか浮世離れした登場人物たちの描き方、それはこのテーマにしても娯楽映画として譲らない、黒澤明の哲学を見た気がしました。 そして、、加山雄三氏が、若い。きっと、偉大な監督や俳優たちとの仕事に、「ぼかぁ幸せだなあ」だったんじゃなかろうか。
[DVD(邦画)] 8点(2021-05-06 20:47:45)
139.  花様年華 《ネタバレ》 
言ってしまえば、ストーリーはありがちなメロドラマのように思う。しかし、この映画の何という美しさ、そこに尽きる。赤ではなく、紅い色彩を基調とした映像に、雨がこんなにもよく似合うとは。 そして主演二人の、どこから撮っても「絵」になること。特に、張曼玉 (マギー・チャン) の真紅のチャイナドレス姿は、お人形さんかい? って本気で思うほど。トニー・レオンは、やはりウォン・カーウァイと相性がいいようだ。 その二人を一層華やかに際立たせた衣装、当時の香港を完璧に再現した街並み、画面の細部まで拘りが行き届いた美術、、本作は衣装や照明といった美術スタッフ、そして撮影の素晴らしい仕事にも拍手を送るべきだろう。 「花様年華」とは、花のようなきれいな時期、人生で最も美しい瞬間と言われる。本作で言うなら、香港における1960年代という「時代」のことだろう。 1960年代、香港、そこに確かに存在した一人の女、、それは記憶の中で永遠に美しい花として咲き誇るのだ。
[DVD(字幕)] 8点(2021-05-06 20:41:51)
140.  街の上で 《ネタバレ》 
やはり、今泉監督はご自身で脚本を書いたオリジナルの恋愛群像劇が絶対にいい、うん。 今回は恋愛トークはもちろん、特に、あっと驚く脚本と人間相関図が秀逸だ。あの主要な面々がバッタリ出くわすあの修羅場の何と楽しいこと。笑っちゃいけないところだから、なおさら笑えるという (笑) またご自身の脚本だけあって、キャスティングも完璧。おそらくあて書きだろうお二人、若葉竜也はもちろんのこと、有名人の成田凌は実にハマり役だったように思う。女優たちも、本当に下北を歩いていそうな (古着通の) 女性たちばかりで、さすが監督はよくわかっていらっしゃる。(ここは、プラダやヴィトン持ってサングラスを頭に乗せた女が歩く街ではない) そして、今回のテーマはズバリ、「成就できなかった "想い" たちよ、永遠に」。 それは、彼の映画出演カットのエピソードからわかるように、お蔵入りした演技や映像フィルムにも向けられています。思えば、出演シーンのお蔵入りは失恋とよく似ている。相手に一方的に「NG」をもらって、その映画やその人の人生から立ち去るしかないから。でも、その後に城定さんが田辺さんにフォローした言葉を私は忘れません。「私には映っていたよ」(だったかな?) それはつまり、成功した本編と同等の価値がある、と思ってよろしいでしょうか? 今泉監督。いいんですね、ありがとうございます (泣) これで、今までの失恋とお蔵入りによって傷ついた私の心たちは安らかに成仏できそうです。
[映画館(邦画)] 8点(2021-04-12 23:14:22)(良:2票)
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