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 > 53羽の孔雀 さん
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プロフィール
コメント数 253
性別 男性
自己紹介  映画史や映像技術には全く詳しくないので、単純に面白いと感じた度合いで点数をつけさせていただきます。
 よろしくお願いします。

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121.  西部の二国旗 《ネタバレ》 
北軍に捕虜にされた南軍兵が北軍に加わりインディアンと戦うことを条件に恩赦を受け、収容所を出、北のヘンリー少佐管轄の駐屯地に入る、という騎兵隊もの西部劇です。  主人公は南軍兵であり、駐屯地内部で北軍vs南軍のいがみ合いが起こるんだろうなぁということは容易に想像できるわけですが、その実、真の敵は北軍でも南軍でもなくインディアン(反逆者)だ!立場は違えど、我々は同じアメリカ人だ!という描かれ方がなされています。そう考えるとオイオイって感じですが、中~後半までの人間ドラマやそれぞれの登場人物の熱さは割と嫌いではない。結論がああだったのはもはや伝統芸と言うべきか。  本作を見ていてふと思ったのが、「インディアン」を「エイリアン」に置き換えるとまんま現代にも通用する映画になる気がするという点。将来エイリアンとの交流ができて「人権」ないし「生物権」だか何だかができた際には今の価値観にも物言いがつくんでしょうか。そんなことをしみじみと考えつつ、単純な初見の感想で7点を献上致します。
[DVD(字幕)] 7点(2014-12-21 07:12:33)
122.  ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ 《ネタバレ》 
コメディ色強し!真面目に見て損した・・・笑  細かい沢山の点を最初に撒き、それをこれでもかと繋げまくるのが面白い。特にやられた!と思ったのは女の子がぬうっと起きてきた例のシーン。確かに忘れてた・・・。えっ!?と思って巻き戻して見たら確かに最初からそこにいるし・・・なんという擬態・・・笑  しかし全体としては、そもそもこの作品を取り巻く殺伐とした暗めの雰囲気がイマイチ合わず。マフィアとか犯罪ものには仕方ないことなれど、やはりどうしても点数に影響してしまう。  あと見ながら思ったのは、若々しい作品だな~ということ。ノリにまかせて突っ走るところ、ロック?なBGMをガンガン入れてくるところ、渋みが皆無なところ、等々。残酷描写の残酷さとか稼いだ金の使い方にしてもそうですね。おかげで、「バイオレンスながらもコメディ」という不思議な印象を受けました。
[DVD(字幕)] 5点(2014-12-14 23:03:17)(良:1票)
123.  ジャッカルの日
 個人的に、大好き。映画的なエンタメ性、笑いあり涙ありドラマティックな展開あり、という作品ではなく、常に地味に、常に渋く、常にプロvsプロの仕事っぷりを描く。ただそれだけ。ただそれだけなストイックな作品。ただ、ここまで丁寧に描写されれば文句がありません。   構図としては暗殺のプロvs暗殺を阻止するプロというただそれだけ。ただし、その描写がそれぞれ深く細かい。「暗殺者」なんていうステータスを持ったキャラクターなんて、映画はおろか漫画でもごまんといます。「暗殺者」という肩書を付けるだけでなんか凄そうに見える。  しかし、本当の暗殺者というものを、それが真実か否かは別にして、ここまで説得力を持たせた作品を私は知りません。   キャラクターの深掘りをしないからこそ、「それでも実は愛を求めた」とか「最後に大事なのは人間同士のつながりだ」とかいうテーマが存在しません。本当にただシンプルに、プロvsプロの手順部分を見せる。ただそれだけ。   しかしそれが面白い。1つ1つの手順とか展開に見入らされる。これほどストイックな作品にも関わらず、時間の長さを感じさせません。  数年ぶりに見返しましたが、やはり数年後にまた見るでしょう。そういう作品でした。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-14 17:26:03)(良:1票)
124.  シマロン(1931) 《ネタバレ》 
オクラホマの土地開放が行われた1889年に始まり、1930年までの同地域の発展を主人公ヤンシー・クラバットの伝記風に描く壮大な西部劇。  特に前半が最高。『三悪人』を思い出す土地争奪のためのグレート・ランで幕を開け、『ビッグ・トレイル』のような壮大さが溢れ出る本作。土地を得るために人が集まり、何もなかったところに新しい町ができ、みるみるうちに発展していく。できたばかりの町には有象無象が集まり、商売をするものもあればならず者もいる。知識がある人がいれば無法者もいる・・・。ああもうなんて夢とロマンと面白さに溢れた世界なんだと。一度でいいからこういう体験をしてみたい。意味合いは違うけどフロンティア・スピリットに純粋なヤンシーの気持ちがものすごくよくわかります。  ただ前情報ナシで威風堂々的な勧善懲悪!どや!的な作品かと思って見たので人種差別、身分差別、女性の社会進出など社会的テーマが盛り込まれてたのにはびっくり。金・名誉・権力が第一の人間がいたり(特に妻にはイラッとくる)、新聞屋を開業して成功したはいいが時代が進むにつれ取り残され気味になる主人公など、特に後半はリアルな描写が目立つ。30年代の、しかも前半にこれほどの作品が作られていたなんて、素直に驚きです。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-14 03:25:09)(良:1票)
125.  ユージュアル・サスペクツ 《ネタバレ》 
面白い。面白いけど、何か釈然としないものがある。結局のところ、「回想はほとんど嘘でした♪」ということなら、んじゃ今までの時間は何だったんだよ!とどうしても思ってしまう・・・。また、それがまかり通るなら「実は夢でした」「実は妄想でした」等、そもそも作品を作る上でやりたい放題になってしまう感じがして、どうもズルいというか、納得できない感があります。  ただそれでも、この練られた構成とケヴィン・スペイシーの演技は見事。1周目は怒涛の展開に若干ついていけない箇所もありましたが、それを踏まえて見ると「どれが真実でどれが嘘か」を考えながら見ること自体が面白く、本作の大きな魅力となっていると思います。ラストシーンでキントが平然と歩き、表情を引き締めて車に乗り込むところには、ゾクリとさせられました。・・・それにしてもキントさん、頭良すぎです。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-13 23:43:09)
126.  遠い太鼓 《ネタバレ》 
フロリダはセミノール族について描いた作品という点では「最後の酋長」と同様。時代設定ではこちらの方が後で交渉決裂後に交戦状態に入っている1840年が舞台。が、テイストが全く違った。あちらはドラマ性重視でこちらは最初から最後までジャングル舞台のアドベンチャーの色合いが強い。特に映像そのもののインパクトが強く、砦に侵入後爆破、湿地帯を焼き払い、鰐がうようよいる川を渡り、最後は水中で一騎打ち。一応復讐の虚しさや白人とインディアンは立場を抜きにすれば歩み寄れないこともない、的な主張も入れ込まれてますが、どうしてもアドベンチャー要素に目がいかざるを得ない。どちらかといえばテーマやストーリーはおまけという印象でした。  どうでもいいけど、水中の一騎打ちで服着たままってのはものすごいハンデだと思うなぁ・・・笑
[DVD(字幕)] 7点(2014-11-17 03:03:51)
127.  フルメタル・ジャケット 《ネタバレ》 
好きな映画では断じてない。が、魅入らされたのは事実です。  ・・・どうでもいいけどハートマン軍曹の元ネタってこれだったのか・・・w
[DVD(字幕)] 8点(2014-11-04 18:57:33)
128.  テルマエ・ロマエ 《ネタバレ》 
発想の勝利というやつですね。第一に発想、第二に阿部寛の独白風シーン、第三にローマ、日本それぞれの世界観ないし雰囲気が良かった。が、それ以外の部分がちょっと・・・。まず純然たる日本人にローマ人を演じさせるのはやはり無理がある・・・。違和感が凄まじい。さらに上戸彩の演技が致命的。オーバーアクションすぎます。  ストーリーの描き方もちょっと納得できない。「ケイオニウスは嫌な奴でアントニヌスは良い奴」を見せた後に、とってつけたように「歴史が変わっちゃうから」「ハドリアヌスを神格化させなくちゃ」という理由で「アントニヌスじゃなくてケイオニウスに戦地に行かせるようにしよう」って・・・。いや、史実通りにしてはいるんだろうけど、あれでは「嫌いな奴は殺しとけ」と見えてしまう。主人公二人のキャラクター的に、もしケイオニウスとアントニヌスの性格が真逆だったとしても同じ行動をしたのかと言われると、甚だ怪しい気がする。歴史改変の話を持ち出す割にその他の部分では一切それを考慮してないし・・・。もうちょっと描きようがあった気がします。
[DVD(字幕)] 6点(2014-11-03 23:28:36)
129.  ポリスアカデミー 《ネタバレ》 
う~むくだらん(もちろん良い意味で)。コメディ主体のこういう系の作品では仕方ないことですが、如何せんパターン化しすぎて展開が読めすぎるのが辛い。序~中盤に伏線を撒き、最後の1イベントで回収。唯一校長の「数字に弱い」は、あ、なるほどと思いました。同じベタでも私としては「最後はシリアスかつ熱い展開になる」の度合いが強いほうが好みなので、その点ちょっと合わなかった。物足りないというべきか。そもそもコメディ作品はそのネタ自体が合うか合わないかというのが大きい気がするので、難しいところです。
[DVD(字幕)] 5点(2014-11-03 18:12:23)
130.  E.T. 《ネタバレ》 
賞獲りまくるのにも納得。なんて夢溢れた作品なんだ。今見ると宇宙船がちゃっちいとか心マが適当すぎるとかそんなことはどうでもよろしい。ストレスの無いときにしがらみを忘れ心空っぽにして観たい作品の筆頭です。  ストーリー的には地球に舞い降りた宇宙人を宇宙へ帰してあげようというただそれだけ。しかもメインは子供たちと宇宙人なもんだから、会話劇や心理的駆け引きなどになるわけもない。でも、それなのに、「be good」や「stay」など単純でインパクトのある語を効果的に使い魅せてくるあたりはさすが。「E.T. phone home」を無意味に真似しまくったのは私だけではないはず。  また、全編通して子ども目線な本作。子ども心にはちょっぴり豪華なピザ食べて賭け事のマネして、酔っ払って、女の子とちゅーして、隠し事があって、大人はちょっと怖くて・・・。大人になるとどれもなんでもないことだけど、子どものときはすごくワクワクした。その描き方が凄く上手い。月をバックに自転車で空を飛ぶあの画。BGMと相まって、最高のカットですね。  +αで、E.T.の可愛さが120点。ぬいぐるみに紛れてるシュールさ&可愛さがもう最高。ただ「なぜ可愛いと思うのか」と言われたら非常に難しい。大量のE.T.が地球に攻めてきたという設定でも可愛く見えるのかと言われたら怪しい。かわいいか否かを分けるポイントはどこなのか、無駄に考えさせられる今日この頃です。
[DVD(字幕)] 10点(2014-10-20 23:46:50)(良:2票)
131.  戦場からの脱出 《ネタバレ》 
実話ものは元を知らないとどこまでが真実なのかがわからず、「不自然だけど実際そうだったのなら仕方ない」となってしまうことがよくある。結局のところ自分の勉強不足なわけですが・・・。本作でリアルだと思ったのは収容所からの脱出の際のジーンらと別れるところ。ジーンらが加勢しなかった理由もフィシットが靴を持って行ったという弁解も支離滅裂。てっきり殺し合いにでもなるのかと思いきや何事もなく別れてそれっきり。理由も掘り下げられずジーンらのその後もわからない。全てフィクションの「映画」なら放り投げっぱなしで完全なるマイナスですが、実話だと言われると一転してリアルに思える。ディーターの視点からすると、確かにそれらを知る術はないですからね。事実をそのままに伝えるだけ。 その他演出的なマイナス面は①出撃前に見たビデオどおりに救出されてほしかった②リトル・ヒトラーがそこまで残虐ではなかった③ヘリに救い上げられて以降は蛇足な気もした、といったところ。逆に虫ご飯を余裕で食うところをはじめ、サバイバル過程などの役者の演技は凄かったです。
[DVD(字幕)] 7点(2014-10-20 17:14:33)
132.  ミッドナイト・エクスプレス(1978) 《ネタバレ》 
好きにはなれない作品だけど、いろんな意味ですごい作品だ。罰のきつさがイマイチ伝わらなかったり、脱獄しようとする過程が極めて雑だったり、(そもそも悪いことしてんのに)正義のアメリカ様だったりとかはマイナス。対して、再三他者から言われる「必ず上手くいくから」の響きの遠さと僅かな希望、追加30年くらったときの絶望、特別収容所に入った後の壊れていく様、2度目の鼓動のシーンなど、主に心理面でのサスペンス調の描き方は良かった。男のむさ苦しさが果てしないです。
[DVD(字幕)] 7点(2014-10-20 05:33:08)
133.  県庁の星 《ネタバレ》 
個人的に大好きで、もう何度も見た作品。初見時は映画館、以降DVD。  「行政」と「民間(企業および個人)」の意識差、感覚差、現実、および理想を描いた作品で、作品の主張として「行政批判」に6:4で寄っている、という感じがする。「行政官はもっと一般市民の視点に立って現実を理解し、動かないといけないよ」「でも一般市民も専門知識を持った行政官から学ぶこともあるよ」という形。本作の主人公とヒロインがまさに、行政官(県庁職員)の男とパート(スーパーの店員)の女性、である。  主眼は行政と民間であるが、本作は行政、政治、民間企業、国民(県民)という「行政に関係する者」が幅広く描かれる。、視点は当然主人公である行政官視点。しかし、感情移入しやすいのはヒロインであるパートの女性側か。  脚本、構成、細かい演出、役者とキャラクター、カメラワーク、BGMは素晴らしい。涙あり笑いあり、普通に面白い。ただ、行政に関する実情把握、なしい精査不足感が若干ある。まあ中に入って密着取材、とはいかないだろうから仕方がない部分とも言えるが。  本作の主人公、野村(織田裕二)が最終的に異動した生活福祉課はいわゆる生活保護に関する部署で、確かに生活福祉課に異動すれば地域を飛び回り、住民と触れ合う、というのが基本業務とはなるものの、地元業者や各種民間団体と交流を図る、というのは担当業務範囲外のことである。というより、業務量の観点からそんなことをやっている余裕、暇はない。 また、そもそも野村は係長級であるから、実際に外に飛び回るのは野村の役割ではない。係長級の役割は、一般職員が行った業務結果に対しての決定もしくは非決定の判断を下すこと(決裁)、および係の統制であり、冒頭で野村自身が言っていたように、そもそもそういった「地域を飛び回る」という業務は、市区町村が行っているものである。 更に、「保護の申請窓口は市区町村」であることは正しいが、県庁に相談に来たものに対して何らの対応もしない、というのは誇張表現である。保護が必要と自己申告する者が窓口に来た場合、「適当にあしらって追い返す」は現在のところ実際上あり得ない。「内容を聞き、案内をする」が正しい。この点からも、ああ、行政はこんなヒドい機関なんだな、ということを伝えたいんだなあ思えてしまう。まあ映画上の演出ではあろうが。  本作の描き方として面白いのが、政治に属する古賀議長が県民をないがしろにし、行政に関する野村が県民の味方をする、というところである。 政治とは「国民(この場合県民)の総意を決定し、その総意に基づいた法を立案、制定すること」、行政とは「政治によって決定された法に従って事務を行うこと」である。国民が全員意見を言っていたら収集がつかない、だから代表として議員を選ぼう、そして議員に代弁してもらおう、というのが政治であり、つまり、政治家とは国民の代表であり代弁者であるが、その政治家が国民(県民)をないがしろにしている、という描写。ここに、行政批判とともに政治批判も見受けられ、端的にいえば「自分の利益が大事なのはわかるけど、もっと皆協力しようよ。みんなが協力しあえば今より更に個人にとっても良い結果になるじゃん」という主張が見受けられる。  まあ要するに、日頃から普通の人が思う視点、見える視点、そして自分が置かれている現実、といったものに訴えかける、というか共感できるような作風であり、それゆえ共感もでき、入り込みやすく、そこに人間関係や言葉のひとつひとつの響き、といった感情面での要素が加えられ、「エンタメながらもまあ学べることはあるよね」という、まあありがちではあるものの見ておいて損はない、全体として非常に面白い作品に仕上がっている、と思います。
[映画館(邦画)] 9点(2014-09-28 05:47:08)
134.  ジェネラル・ルージュの凱旋 《ネタバレ》 
 それぞれの要素のバランスが見事。充分に面白いと感じさせる作品です。 ■まずさすが映画、という感じの原作の濃縮。委員会を一つに合成したり、田口と速水がほぼ他人同様の関係であったり。映画的な時間の制約、および演出効果を高めるための措置でしょうが、それに違和感がない。プラスに働いていると思います。 ■そして何といってもメインの役者の演技が素晴らしい。第一に速水、次点で沼田、さらに花房看護師長はピシャリときてます。田口と白鳥はバチスタと同様。白鳥のウザさがかなり軽減されて親しみやすいキャラとなっているのは映画的な上手さ、というべきか。ところどころ滑舌が悪いのが玉に瑕。  さて、個人的に堺雅人扮する速水が好きすぎる。それは主張内容ではなく演技的な意味で。あのナチュラルなニヤッとした表情がツボだし、動作の面では聴診器を耳にあてるところとかすごいカッコイイ。口紅シーンも最初はえ?と思いましたがその感覚を封殺するほどに妙に合っちゃってるんですね。特筆すべきは委員会のシーン。動きのないシーンにあれだけの時間を割き、しかも良シーンとなったのも速水の演技あってのこと。「ベッドは足りない。人も寄越さない!」以降の盛り上げ、引き込まれ方。白鳥が一発逆転かました後の沼田の表情の変化も見事です。 ■バチスタと比べテンポと緩急が重視されており、ギャグ、シリアス、そしてリアルのバランスが良い。特に医療の現状をさりげなく伝えてくる描写。大学病院内部の軋轢、経営的な観点からの病院そのものの存続と現場、患者の感覚と医療従事者の合理性の差異、などなど・・・。特にトリアージは考えさせられます。医者としての合理性は「2」救えるより「3」救えるほうを選択すべき。それはとてもよくわかります。しかし、実際自分の愛する人があの状況で「救命不可能」の判定をされたら・・・やはり納得できないでしょう。大きいのは、「死亡」だけでなく「まだ生きてるが救命不可能」が同様の判定となること。目の前にまだ生きている家族がいるのに助ける手立てがない。頼みの綱の医者も見向きもしてくれない。あの夫人の気持ち、痛いほどよくわかります。
[映画館(邦画)] 8点(2014-09-27 01:07:21)(良:1票)
135.  マレフィセント 《ネタバレ》 
「眠れる森の美女」自体をほとんど覚えていないまま鑑賞。これを機に今一度見てみたいです。  さて本作は完全に原作を意識した(当たり前ですが)パラレルワールドのような作品。もしかしたらこんなパターンもあったかもよ?的なことを思いっきり言っちゃってます。前情報全く無しで観ましたが、力の入れられている順にファンタジー>アクション>人間ドラマという印象。如何せんキャラクターが3Dアニメではなくリアル人間なため、人間ドラマ的な良さは増しますが、ファンタジー・アクション面は若干落ちます。具体的に言うとオーロラが眠りから覚めるシーンのマレフィセントの涙は良かったですが、ドラゴンや王との戦闘シーンはう~んもうちょっとこう・・・という感じでした。  また、ストーリー的に「これがやりたかった」という部分がまずあって、その点と点を繋ごうとしてそれまでの線を半ば強引に作った、という風に見えてしまう。「マレフィセントが眠りから醒ます」というのをやりたい。ではそれを際立たせるにはどうしようか→よし、王子様を前フリとして使おう→ということで王子様はここらへんで登場させておいてマレフィセントと一緒に城に行くことにしよう。的な。よって、ネタバレがなくても何がどうなるかがだいたい読めます。  他にも違和感がある点が色々ありましたが、そこは原作もそうだったのかもと思うため何とも言えず。逆に原作の良アレンジもあるかもしれないし、やはり「眠れる森の美女」を見直したいという気持ちが強まりました。
[映画館(字幕)] 5点(2014-08-08 23:46:30)
136.  コロラド 《ネタバレ》 
面白いですね。感情vsシステムという構図は大好物。ただ本作の場合それはあくまで表面で、問題の真の原因は人間の中身そのもの。「戦争によって性格が変えられた」よりもむしろ「戦争はその人の本質を剥き出しにする」の方がしっくりきます。戦争によって皆が皆デヴァローのような殺人に快感を覚えるような人間なるわけはないですからね。むしろデヴァローの場合戦争を言い訳にしてる感さえある。デヴァローとデルは友人であり、戦友であり、恋のライバルでもある・・・その辺の描きと鉱山の所有権を巡る強権力と法vs民衆と感情の構図の絡め方が見事。最後のまとめは結局主要人物が死んで大団円かよってつっこみを入れたいのは山々ですが、なんかもうその辺はパターンですね。過程良ければ全て良し?  あと見終わってから気づきましたが、アクションがほとんどなかった。それほど中身にのめり込めたということだし、人間ドラマで魅せるこういう作品こそ西部劇!ということで、全く問題なしですね。
[DVD(字幕)] 8点(2014-07-09 07:26:02)
137.  ハチェット無頼 《ネタバレ》 
さすがはマカロニというべきか、キャラクターとアクションは中々に良い。リー・ヴァン・クリーフのような、シルバラードのマルの妹の彼氏(名前忘れた)のような、本作でいえばボレルのような、シュッとしつつも癖のある顔立ちをしてる役者が割と好きなのでその分の補正があるかも。また、残酷描写もありますが、こちらはどうも逸脱な感があって馴染めず。女に鞭打ちや神父・ばあちゃんを余裕の銃殺はやっぱりう~んと思ってしまいます。  ストーリーですが、これが何とも微妙・・・。ず~っと仇として追ってきたマッゴーワンが「悪いのは俺じゃなく俺の手下だYO!あいつは俺も手がつけられないんだYO!」と言ったらそれをすんなり受け入れちゃうところとか、親父が死んだ理由が木の下敷きになったからとか、非常にツッコミを入れたくなる。あと、冒頭で見逃された賞金首がカッコ良すぎる登場をしたのは良いけど、その後しれっと裏切っちゃうのもどうもなー・・・彼には最後まで味方でいてほしかったです。
[DVD(字幕)] 5点(2014-07-05 13:06:38)
138.  ホビット/竜に奪われた王国 《ネタバレ》 
序盤からテンポ良いな~とか思って見てたら2作目だったのかよ・・・恥ずかしながらタイトル検索するまで前作の存在に気付かず・・・  さて、やはり何といってもファンタジーの世界観そのものと夢のあるアクション、この2点が素晴らしいですね~。まさに実写版RPG。酒場から始まり、森から見える美しい景色とブルーの蝶、湖の町の雰囲気、黄金とドラゴン。もうワクワクせざるを得ません。加えてアクションはやっぱりレゴラスの独り勝ち。あのシステマチックな戦いっぷりが好きなんです。タウリエルもレゴラスと同じ戦いっぷりですが、ちょっと動きが硬いのがマイナスか。特に急流での戦闘シーンは見ごたえがあり、巻き戻して2回見ました。  ただそんな中ドラゴンさんが思ったより大したことないってのが残念。散々大物ぶった登場をしておきながらバトルになった途端脳筋全開の猪突猛進プラス口を開けば小物臭漂う台詞回し・・・噛みつこうとして届かなかったら火を吹けばいいじゃない、とか圧倒的体格差なんだからもっと力技でいけばいいじゃない、とか思ってしまう。味方側に大した損害がないってのもドラゴンさんの格が下がって見えた原因か。まあその辺は次回作に期待です。  なお、どうでもいいですが本作は飛行機の中で観たため鑑賞環境は「テレビ(吹替)」としました。
[地上波(吹替)] 7点(2014-07-05 13:02:56)
139.  ドッジボール
飛行機の中で正直時間潰し目的で観ましたが、この視聴環境が大正解。題材はスポーツですがその中身は超絶適当コメディなので軽い気持ちで観ることを強くお勧めします。DVDを購入し、時間を割いて真剣に・・・とかやると逆に後悔しそう。点数はコメディ部分が私的に面白かったが故の6点。もし自分に合っていなければ余裕で2点とか3点です。それくらいストーリーはあってないようなものだし、肝心の勝負が熱いかといえば熱くないし、伏線が上手いかといったら上手くないです。(良い意味で)適当に突っ走り続けたのがナイスな作品かと思います。
[地上波(吹替)] 6点(2014-07-05 12:30:34)(良:1票)
140.  旋風の中に馬を進めろ 《ネタバレ》 
「銃撃」のモンテ・ヘルマン監督作品ですが、こちらの方が幾分わかりやすかったように思う。いわれのない罪を着せられ逃げざるを得ず、その過程で親友が殺され、人を殺し、馬を盗み、本当の罪を犯してしまう・・・。首吊なんて自分には無縁のものと思いきや、明日は我が身。一寸先は闇。的な。辛くも窮地を逃れたとしても、その先には「犯罪者」の汚名がついて回る・・・。映画としては中々に面白かったけど、もし自分がそうなったら・・・と考えるとやはりやりきれないものがあります。一応「この先は想像に任せる」という終わり方をしてくれたので、少しは救いがあったようななかったような。  本作は最初から最後までじっくりじっくり丁寧に丁寧に展開が運ばれ、かといって息苦しいような重苦しさはないので、自然と見入らされました。とりあえずアクションシーン入れとけ!な作品よりこちらの方がよっぽど好みです。
[DVD(字幕)] 7点(2014-06-27 02:58:22)
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