121. クリード チャンプを継ぐ男
ボクシングシーンには映像技術の進歩を見ました。かっこいいです シナリオですが、ロッキーのシリーズとしてこのクリードは 過去の続編と合わせても、一番 「一作目のロッキーを見た感覚になれた!」 作品でした。ファンの喜ぶ過去作との関連事案は 過剰投与せず抑制を効かせながらも楽しめますし、 ファンならずとも涙を誘うシーンがいくつかありました ファン向け映画ならばまず文句の出にくい、悪くない映画でした 筋立てに、新鮮味は全くありません どこかで見たことのあるような人間模様が集まってドラマを形成していますが 監督の手腕か、メロい展開にも滑稽には至らず、真剣に観る事ができます ロッキーの後続シリーズはテンション高い馬鹿映画の(一部)側面もあったと思いますが クリードは落ち着いた良識あるアレンジなので、残念ながらその点では物足りなさを感じました 全部ひっくるめると、マジメすぎてあまり、好みの新作ではありませんでした [ブルーレイ(字幕)] 4点(2017-01-29 04:20:45) |
122. ロボコップ(1987)
こんなにアイデア満載な映画だったのか・・・・・ 悪趣味、と一言で片付けてしまうわけにはいかない 天才的なシーンの数々に只々感心させられました 少なからず気持ちの悪さを感じながらも 何度も腹抱えて笑ってしまいましたが 悪趣味だけで終わらず、痛快な娯楽作品に仕上がっております 「気分悪」が減点対象にならないものだとすると(・・・というか加点すべき?) この映画を娯楽ポイントだけで上回るのは相当難しかろうと思います [ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-01-06 05:20:49) |
123. 宇宙戦艦ヤマト
強引、無理ありすぎ、ご都合主義。 そんなマイナスを数多背負い込んでも構わないから 引換えにあり得ないほどのスペクタクルを盛り込もうとした、という印象の作品 もちろん当時の価値基準ですら、「細かいところは目を瞑る」鑑賞姿勢を お客に求めるためには、理解を得られるある程度の水準が必要であったはず (描かれている事象は嘘ではあるが知恵を絞って”らしく”作った、など) その意味においてヤマトのテレビシリーズは、大人が大勢で知恵を出し合って 苦心の上に作り上げた、それまで日本で類を見ないスペクタクルの大傑作だと思う ところがこの映画となると、結論としては、---これは映画とは評価しづらいです 本作がテレビのダイジェスト編集であることが、当然ながら映画としての最大の欠点 見るからにシーンがはしょられてて初見の方はモヤモヤするだけ これから単体でこのダイジェスト品を見る価値は、ハッキリいってありません 当時劇場かテレビで見て熱くなった人が その昔を懐かしむためなら、多少の価値はあるかと思います 自分は、ビデオもない当時から再編集は嫌いだったので冷めていましたが・・ [ブルーレイ(邦画)] 4点(2017-01-04 01:42:04)(良:1票) |
124. スタンド・バイ・ミー
外国人小説家の12歳の頃の思い出話ともなると我々日本人にとっては懐かしさや親しみがあるはずも無く 普通に考えたらなかなか乗れる映画ではありません。起こる事件も街の不良にカツアゲくらうレベルの (外野が俯瞰で見る分には)全く刺激が足りないものばかり。 だからこそ、なんでもない多くの凡人には妙にリアリティを感じられなくも無いというソコが作り手の狙い。。。 おおざっぱにいうと、とてもつまらなくて当然な映画なんですが、そんなことないんですよね~。 俳優の演技は、外国人の演技力というものはよくわからないのですがとてもいいと思いますし、 いかにも懐かしんでちょーだい的なオールディーズも臭いけど、題曲はずるいくらいいい曲ですしね。 マイナスポイントも多いけれど、なぜかおおむねいい映画でした。つまらないはずなんですけれど・・・ 明らかな減点ポイントは、(好みもあるかと思いますが)視点がぐらつくこと。 ピザっ食いの映像と<悪漢>エース(キーファー・サザーランド)側の視点はマジ要らないでしょう・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-01-03 19:44:17)(良:1票) |
125. 刑事コロンボ/美食の報酬<TVM>
《ネタバレ》 趣向を凝らした凶器ですがもちろん犯人は日本人じゃありません。フグ毒を凶器にしたドラマは日本にもあって、それですら変化球と思えるのですが、アメリカ人にそれをやられると変化が大きすぎて受け止めづらいですね。もし自分が日本人でなかったら、そんな違和感は感じず楽しめたのでしょう。”フグ毒=コロンボの知らない凶器”という面を強調しようとしていましたが、毒は毒ですから対応も自ずから限定されてしまい、あまり効力を発揮できなかったのが惜しいです。犯人対コロンボという従来の対決図式内の部分では極めて良いところもあり(最後のコロンボの指摘は流石)、おそらくシナリオでフグ毒を採用したのは「毒殺が必要だったから」というだけの副次的なものだったのではないか、と勘ぐってしまいたくなります。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2016-07-21 16:16:15) |
126. 刑事コロンボ/秒読みの殺人<TVM>
《ネタバレ》 シリーズの中でも傑作といえる作品です。まず、被害者について。手切れ金代わりのスポーツカーですが、キーをカクテルに潜ませるあたり、非常に独りよがりな印象です。自分流にかっこつけながらスパっと切り捨てようというわけです。少なりとケイが愛情を抱いていたのだとしたら、この人、殺されても仕方ないと思います。ケイの出世欲も並ではありませんが、彼の愛情が注がれ続けていたら、きっとあのような罪は起こさなかったでしょう。アリバイについては「意識の下の映像」「忘れられたスター」と、シリーズファンには馴染みのある場所で工作されていますので、続けて観ている方には新鮮味がないかもしれません。ですがカウントダウンのお陰もあって先の二作に比べて犯行シーンはさらに面白かったです。銃の回収シーンが最高ですね。女優さんの真剣さとコミカルさと合わさったようなあの演技が忘れられません。コロンボがいつ飛び出すかわからないので、銃を捨てるまでこっちが心臓バックバクでした。 [ブルーレイ(吹替)] 8点(2016-07-20 04:10:59) |
127. 刑事コロンボ/死者のメッセージ<TVM>
普段殺人事件を描く小説家が現実に犯す殺人ですが、 犯行に及ぶまでの過程が一番、観ていて面白い作品です。 ああ、そうやって殺す予定なんだ、というのはすぐわかるんですが、 いつやるかいつやるか、観ていてハラハラしました。 当然コロンボが事件を解決するのですが、そこは普通の出来です。 犯人が殺人の計画を進めているとき、とても活き活きしているように見えます。 自分のアイデアを表現するのは(たとえそれが殺人であっても)、 クリエイターにとって最高に輝ける瞬間なのでしょうか。 それがいざ殺す段になると、ふっと本来持つ良識が蘇って一瞬怖気づき、 振り払うように声を荒げさせたのではないでしょうか。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2016-07-18 00:53:39) |