1381. 恋しくて(1987)
純粋なラブストーリーものかと思ったら、やや青春ドラマに近い形の作品だった。 主人公とその女友達、主人公が憧れる女の子と三人の関係を描いているんだけど、 切なさという点では、主人公の女友達が一番感情移入できるのに、 なぜか出番が少なくて、描写も物足りないという不思議な構成。 どう考えたって、女友達を中心にするべきお話だと思うんだけどね。 ちなみに主人公は卒業後の進路についても悩んでいるようだけど、ストーリー上はほぼ関係なし。 主人公やヒロインよりも、最後まで女友達のキャラばかりが目立っていた作品だった。 [DVD(字幕)] 4点(2011-08-06 21:06:57) |
1382. コンペティション(1980)
作品としてのジャンルは、オーソドックスなラブロマンスものだけど、 ピアノ・コンペティションという設定がストーリーに厚みを与えている。 主人公の苦悩、また同じ目的を持つライバルたちの描写は、 ストーリードラマとしても興味をそそられるのだが、やはり少々掘り込みが浅く、 結果的にどっちつかずの印象を覚えてしまう。演出もあまりいいとは言えないけど、 主役二人の演技はとても安定感があり、大人の鑑賞に耐えられる作品には仕上がっていると思う。 クラシック音楽が好きな人にはお薦め。 [地上波(字幕)] 5点(2011-08-06 20:51:42) |
1383. 蛇イチゴ
家族の窮地に、突然出戻った兄貴のキャラが見所の映画。 この芸人さん、器用なのか素でやってるのか、飄々とした表情が役柄にハマってる。 ただ口八丁で立ち回るシーンがもっと欲しかった気がするし、 汚い食事のシーンなどは削って、彼の内面を突っ込んだ描写も欲しかった。 妹の兄貴話は腹を抱えて笑ったけど、居酒屋ネタと同じようなもので、 兄貴のキャラを言葉で説明されてもちょっと・・・。おかげで「蛇いちご」のエピソードも、 お話をまとめるために、とってつけたような感じになってしまった。 本当はここでほろっとさせるはずだったんだろうけど。総体的には面白い雰囲気の映画だった。 [DVD(邦画)] 4点(2011-08-06 20:35:02) |
1384. ライムライト
コメディーシーンは皆無に等しく、完全なストーリー映画で、 喜劇俳優のイメージが強いチャップリンが、役者としての演技をたっぷり見せてくれる。 老いと才能の限界を感じている主人公の悲哀さがしっかり表現されており、 まるでチャップリン自身の姿を投影しているかのようで何とも物悲しい。 劇中、主人公が何度も口にする哲学的なセリフが作品に深みを与えているが、 ストーリーのほうはちょっと冗長かなという印象も受けた。それでもいい作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2011-08-06 20:27:58) |
1385. ブレードランナー/ファイナル・カット
全部で5つのバージョンがあるようで、副題の示す通り、 これが最終バージョンのようだ。追加シーンもあるようだけど、 ラストのシーンがカットされている以外は、よくわからなかった。 結構あのシーンは好きだったんだけどね。もちろんなくてもストーリー的には問題なし。 好きな人は、それぞれのバージョンを見比べてみるのも楽しめるとは思うけど、 何で5つも作るのか、訳がわからない。 [DVD(字幕)] 7点(2011-08-06 13:51:04)(良:1票) |
1386. 河童のクゥと夏休み
カッパと少年の友愛を描いたアニメ。 もう定番になってしまったけど、一応環境保護のテーマをさらりと含んでいるとこがニクい。 ストーリーは中盤から見飽きたあざとい展開が。ラストはベタにならなかっただけマシだけど、 他に見せ方があったような・・・。河童のキャラが良かった反面、 人間のキャラに関しては顔や体型、動きなどがガチガチで、魅力はまったく感じなかった。 やっぱりディズニーやジブリのキャラと比べると、数段落ちるのは否めない。 アニメ映画としてなら、十分及第点の作品だとは思うけど。 [地上波(邦画)] 4点(2011-08-06 13:46:09) |
1387. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
マット・ディモンのキャラ設定が面白くて思わず興味を惹いたんだけど、 サクセスストーリーものではなく、ちゃんとした人間ドラマだった。 ロビンのほうの描写はあまり厚くなく、中途半端になってしまったのは残念。 二人の交流がメインの話なんで、ここはちゃんと描いてほしかったな。 マットもロビンもいい演技をしてるし、ちょっと勿体ないよね。 [DVD(字幕)] 5点(2011-08-06 13:37:49) |
1388. 聖獣学園
漫画はちょっと読んだ記憶があるんだけど、 大人向けの完全劇画で、官能シーンの多いストーリーだった。 本作も尼さんたちがポンポン脱いじゃって、もう何がなんやら・・・。 お話自体は訳がわからないということはないけど、もう非常に暗いドロドロ系。 多岐川裕美のヌードシーンが見所といえば見所だけど、別にどうでもいいかな。 70年代の邦画らしい映画で、話のネタぐらいにはなるかも。 [ビデオ(邦画)] 1点(2011-08-06 13:29:23) |
1389. プラダを着た悪魔
ヒロインの奮闘努力を描いたドラマ。 単なるサクセスもので終わらない作りはいいと思うんだけど、 全体的にコメディー色が弱いせいもあるのか、設定や展開の粗が結構目立つ。 それ以上にヒロインは一体何をどうしたいのか、彼女の行動に感情移入できないほうが辛かった。 これならオーソドックスなサクセスものでも、「ワーキングガール」のほうが、 ヒロインの目的意識がはっきりしていて、判り易くてよっぽど面白い。 舞台設定がファッション業界だけに、女性は別の部分で楽しめるとは思うけどね。 [DVD(字幕)] 4点(2011-08-06 11:10:38) |
1390. スライディング・ドア
《ネタバレ》 電車に乗れた場合と、電車に乗れなかった場合の、 二つのエピソードを同時進行させた、変わった形式のラブストーリー。 二本のお話は交互に展開され、時々シンクロさせてるシーンもあるけど、 訳がわからなくならないよう、工夫はなされている。ラストは軽いオチでシメているが、 ストーリー自体は、二本ともどこにでもあるありきたりなラブストーリーもので、 あまり見所はなかった。あくまでアイデアを楽しむ映画。 [DVD(字幕)] 4点(2011-08-06 11:03:07)(良:1票) |
1391. オースティン・パワーズ
スパイものパロディー風コメディー映画。 序盤のシーンを観たときは、映像演出にセンスがあって、 「これは!」と思ったんだけど、徐々に下ネタ満載の普通のコメディー映画になってしまった。 マイク・マイヤーズのキャラはいいし、確かに妙なパワーは感じるんだけどね。 お話は60年代一本でまとめたほうが良かったかな? テーマ曲の音楽は面白かった。 [DVD(字幕)] 5点(2011-08-06 10:17:36) |
1392. 猿の惑星
SF映画の名作。子供のときに観たときは、びっくりしたっけ。 その後も何度か鑑賞しているけど、作品の質の高さは決して色褪せることはない。 奇抜なアイデアが観る者の関心を一気に惹きつけ、主人公に感情移入させる流れも見事。 単なるSF映画ではなく、後半からはメッセージ性が強くなり、本作の持つテーマは、 驚愕のラストで見事に完遂され、鑑賞者の心に強く訴えかけることに成功している。 限られた時間の中で、単純なストーリーをいかに面白く見せるか、 メッセージやテーマをどこまで伝えることができるか。 娯楽映画の基本だが、まさにお手本のような作品だった。 [地上波(吹替)] 10点(2011-08-06 10:09:20)(良:1票) |
1393. 恋人までの距離(ディスタンス)
主人公とヒロインが、とてもよくしゃべる映画。 二人ともかなりの話好きらしく、もう最初から最後までしゃべりっぱなし。 これだけ洒落た会話ができれば、きっと楽しいんだろうなぁ。 そういうわけで、ストーリーのほうはずっとこの調子で、特別な盛りあがりもなく、見知らぬカップルのあとをこっそりストーカーしているような気分を味わえます。 邦題の意味だけはよく伝わってきたけど、さすがに後半は覗き疲れました。 どうやら続編があるようで、どうせなら二本繋げたものを観たかったです。 [DVD(字幕)] 3点(2011-08-06 09:42:45)(良:1票) |
1394. ストリート・オブ・ファイヤー
バイオレンスアクションとロックを組み合わせた、 当時としては新趣向のヒーローもの。音楽もそうだけど、とにかく流行りまくって、 当時の邦画やドラマでも、この映画の影響を受けてるな、という作品を随分と観た気がする。 お話は単純そのもの、登場人物たちの人間臭い描写は極力省かれており、 とにかく"派手なカッコよさ"を追及した内容で、あの時代にはぴたり合っていたんだろうな。 今観ると、懐かしいというレトロ感覚しか湧かないんだけどね。 [DVD(字幕)] 4点(2011-08-06 09:29:08) |
1395. ビッグ・フィッシュ
何だか変な親父だよね。息子もそんなムキになることはないと思うんだけど、 そこがテーマを伝えるきっかけになっているのだからしょうがない。 もういかにも外しそうな冒頭の流れなんだけど、見せ方が実に緻密でうまい。 ファンタジーを絡ませながら、美しい映像とともに鑑賞者を引っ張る力には感心した。 演出という点で、完成度の高い作品ではあると思うけど、それにしても回りくどい話だね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-08-06 09:22:59) |
1396. フック
「ピーターパン」をベースにした、スピルバーグらしいファンタジー映画。 ピーターパン役がロビン、その凄まじい最初の設定にびっくりした。 ポカーンとするばかりの導入部から、強引にファンタジーの世界へ連れていかれた感じだが、 どちらかといえば夢と冒険というより、親子愛を核にした展開。 それでもファンタジーの世界観はたっぷりと表現してくれている。映像はもちろんきれい。 愉快なキャラたちもたくさん出てくるけど、ちょっと時間が長いし、個人的には苦手な内容。 [DVD(字幕)] 3点(2011-08-06 08:52:55) |
1397. ピアノ・レッスン
てっきり感動作かと思っていたので、お話の内容と展開にはちょっとびっくり。 一応不倫ドラマなんだけど、昼メロのような下世話な雰囲気は感じさせない作りになっていて、 そのくせ妙に生々しくてエロチックで、変わった映画だなという印象。 ヒロイン役の女優さんは良かった。演出もいい。何を言いたいのかわからない所もあるんだけど、 ストーリー云々よりもインパクトのある映画だった。欲を言えばこのヒロインのキャラ設定なら、 ピアノで彼女の心情を表現するシーンがもっと欲しかったかな。 [ビデオ(字幕)] 6点(2011-08-06 08:45:58) |
1398. さらば愛しき女よ
私立探偵フィリップ・マーロウの1エピソード。 本作のマーロウ演ずる役者さんはロバート・ミッチャム。やっぱり渋くてカッコいい。 お話はオーソドックスな流れで、オチは早い段階からわかってしまった。 演出は昔のテレビ映画といった感じで、落ち着いて鑑賞はできるけど、 全般的にやはり地味といった感は否めず。結局はミッチャムが一番見所の作品だった。 [地上波(吹替)] 3点(2011-08-06 08:37:09) |
1399. 少年時代(1990)
昔少年マガジンで連載されていて、単行本も読んだ記憶がある。 確かにこんな内容のお話だった。漫画は全5巻の長丁場だったけど、 2時間の映画でも違和感は感じさせず、少年たちの当時の様子がよく描かれている。 他のエピソードも見たかった感はあるが、変にベタになるくらいならこれで良かったのかも。 おかげでラストはお涙頂戴にはならない、爽やかな感動を与えてくれた。音楽もいい。 原作をうまくまとめたなと、感心しきりの映画でした。 [DVD(邦画)] 7点(2011-08-06 08:21:29) |
1400. 大阪ハムレット
三人の兄弟のエピソードを中心に、働き者だけどしょーもない母ちゃん、 変わり者の叔父さんの五人家族の姿を描いた、いわゆる「一つ屋根の下」物語。 ホームドラマは好きじゃないんだけど、この作品は少し変わった設定ということもあり、 あまりベタな流れにならなかったのが良かった。 タイトルのハムレットはあまり関係ないし、やっぱりご都合主義の部分はあるけどね。 ストーリー云々よりも、前向きな内容がすべてといった印象の作品。 生きるためのがんばりを与えてくれるという点で、若い人にはお薦め。 [DVD(邦画)] 5点(2011-08-06 08:14:01) |