1501. 未完の対局
《ネタバレ》 骨は単純な話だが、時系列をうまく操作することによって、登場人物が少ない割にはなかなか壮大な規模の物語を現出することに成功している。ただし、戦中に中国で再会する場面は、文脈からいって必要だったかどうか疑問があるし、三田佳子の過剰演技は何となく浮いていると思う。 [地上波(字幕)] 6点(2005-09-04 22:12:36) |
1502. 存在の耐えられない軽さ
とにかく長い作品であり、行けども行けども話が少しも前に進まないのですが、それでも意外に退屈しなかったのは、主演の3人の静かな名演によるものでしょう。邦題も秀逸です。 [DVD(字幕)] 6点(2005-08-29 02:38:04) |
1503. スペースバンパイア
もちろん、点数はバンパイアお姉さんに対して。とはいえ、メイクアップや視覚効果も、結構頑張ってましたね。めちゃくちゃ強引なラストのプリミティブな説得力に+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2005-08-01 23:55:54) |
1504. マルコムX
長尺の割にはだれることなく最後まで見通すことができたが、やはり、刑務所収監までとそこでイスラム教に目覚めるまでが長すぎると思う。運動家の伝記である以上、運動がどのように浸透・拡大していったのか、またどのように方針が変わり、その後はどうしたのかというところをじっくりと見たかった。デンゼルの演技は、アジテーション場面などはさすがだが、日常場面における年や状況や人間関係の変化による差異はあまり浮き彫りになっておらず、どの場面も似たような顔に見える。 [DVD(字幕)] 6点(2005-07-26 02:41:55) |
1505. 恐怖のメロディ
《ネタバレ》 「危険な情事」の元ネタはこんなところにあったんですね。前半は、初監督とは思えないほどの堂々とした進行で、特に、野原でいちゃつく2人からカメラが上後方に移動すると、林の中からイブリンがじっと2人を見ているショットなんて、ぞくっとします。しかし、一度イブリンが拘束された後、特に無意味に長いラブシーンあたりから急に手抜きっぽくなってきたのは、何だったんでしょうね。 [DVD(字幕)] 6点(2005-07-24 15:52:37) |
1506. スウィングガールズ
前半は映画としてはかなりあぶなっかしいのだが、みんなが演奏の楽しさに目覚めて「いい顔」になってからの展開は、やはり良い。演技力や脚本部分の欠落を演奏でカバーするなどというのは、映画としては邪道ではないかとも思えるのだが、それでも、ラストの演奏会でのカタルシスは、そんなことを吹き飛ばすほどのパワーがある。さっぱりと切り上げるエンディングもよい。 [DVD(字幕)] 6点(2005-07-22 00:28:01)(良:1票) |
1507. フリーダ
隅々までなかなか力が入っているが、あれもこれも盛り込もうとして、結局、細切れのシーンが連続しているだけになっており、ストーリーを貫く一本の線が存在しない状態になっている。サルマ・ハエックは、気合と根性は十分だが、それぞれの場面においての人格表現や感情表現を適切に行うまでには至っていない。 [DVD(字幕)] 6点(2005-07-12 02:12:08) |
1508. スパイシー・ラブスープ
《ネタバレ》 どの話も、特段目新しい設定はないもの、それぞれの関係の本質を端的にえぐり出すことによって、短時間ながら忘れがたいドラマを残しています。以下、作品に倣って感想もオムニバスで。【1話目】かつての自分がそのままいるようで、見ていて辛い(笑)。うまくいかないときのヘソの曲げ方が特に・・・。とはいえ、テープを編集しての告白なんて、やってることは相当キザではないか?【2話目】初対面の人間同士に、そこはかとなく漂う「ぎこちなさ」の表現が優れている。オチにはやや不満。【3話目】登場人物が一番好きなのはこの話なのですが、おもちゃというキー・アイテムにやや寄りかかりすぎかな。【4話目】結構希望を持たせる雰囲気で進んでいると思っていたので、ラストの容赦の無さには唖然。【5話目】この話だけ、かなり雑な作りだと感じていたのですが、オチにはびっくり。まさか、全部が女性の妄想だったってことではないよね?【番外】進行役的な位置づけのカップルにも、最後は「おつかれさま」と言いたくなってくるから不思議。【余談】どの話もそうなのですが、10代から老婦人まで、世代を問わず女優様方が美人揃いなのには驚いた。 [地上波(字幕)] 6点(2005-07-07 03:11:39)(良:1票) |
1509. マイ・レフトフット
デイ=ルイスの熱演は見事だが、全体的に、細かなエピソードが前後のつながりの必然性なく順番に羅列されているだけの構成になっているので、演技に対する感興は湧いてきても、内容に対する感興は湧いてこない。つまり、実話の再現には神経が注入されているが、それによって何を伝えたいのかという点が不足しているということ。したがって、映画の評価としては減点。 [DVD(字幕)] 6点(2005-07-06 02:38:30) |
1510. キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
もっと軽快な突っ走りコメディを想像していたので、やたらとズルズルした場面が多いのにがっかり。両親との絡みの部分など、はっきり言ってほとんど不要だったと思う。肝心の詐欺の手段にしても、唸らされたのはホテルの部屋でのご対面を切り抜けた場面のみで、それ以外はすべて、金をかけて手段を講じているだけ。つまり、この種の話に必要不可欠な、相互の知能戦のやりとりという部分がまったく欠けているのである。レオとハンクスの個人技でそこそこのレベルには達しているので一応ぎりぎりこの点数だが、本来はもっと面白くなったはず。 [DVD(字幕)] 6点(2005-07-05 03:24:09) |
1511. ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ
《ネタバレ》 ありえない路線お馬鹿コメディの設定のはずなのに、中身がしゃれにならなすぎてちっとも笑えないという困った作品。途中の戦意高揚曲のレコーディング風景が思いっきり"We Are The World"のパロディだったところは笑えた。 [DVD(字幕)] 6点(2005-06-20 01:51:17)(笑:1票) |
1512. シコふんじゃった。
弱小のクラブがみんなで奮起して頑張ります、というだけのごく単純なスポーツ作品なのだが、余計な付属話や無用の技巧的演出を入れず、最後まで相撲の風景を誠実に追い続けているところが良い。もっくんの相撲技術が結構しっかりしているのはちょっと驚いた。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2005-06-19 04:49:37) |
1513. ローズ
ベット・ミドラーの熱唱・熱演は見事だし、エキストラの動員やバックステージの描写など、ステージシーンをきっちりと作り込んでいるのも好感が持てる。もっとも、全体の比重はその歌唱部分に大きく寄りかかっており、それ以外のシーンはみんなが好き勝手に騒いでいるだけという気がしないでもない。 [DVD(字幕)] 6点(2005-06-15 02:11:18) |
1514. フレンチ・コネクション
カーアクションもなかなかだったが、それよりも駅での乗ったり降りたりとか、車を解体して麻薬を調べるとかいうような単純な設定を引っ張っての緊迫感の方が印象的だった。全体的に、無駄な装飾を一切排したことで、逆に制作者のテンションの高さを感じることができる。ラストのあっけなさも潔い。 [DVD(字幕)] 6点(2005-06-04 03:20:04) |
1515. オーバー・ザ・トップ
所詮はスタローンだろなどと思いながら、真剣には見ていなかったのですが、意外に楽しめました。中身はひたすら単純一直線なのですが、余計な部分はばっさりカットし、テンポよく進んでいくのが良い。トラックがキー・アイテムになっていて、いろんな場面で効果的に使われています。ところで、子役の彼、この作品でラジー賞を2部門(助演男優&新人賞)もとっちゃったんですよね。可哀想に・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2005-06-02 02:29:43)(良:1票) |
1516. バグダッド・カフェ
最初の30分ほどは退屈すぎて死にそうになったが、人々の動きが出てきてからはなかなか良かった。テーマソングも素晴らしい。しかし、ヒロインの人選はもう少し考えた方が、ロマンティック度が増したと思うけど。 [映画館(字幕)] 6点(2005-05-05 23:40:05) |
1517. 告発
濃い内容の話が約2時間の枠内でうまくまとめられているし、ケビン・ベーコンの名演は必見ものだとも思う。ただし、法廷シーンがかなりひょいひょいと進んでいて拍子抜けなのと(検察官はどうみてもイモだし、よく見ると裁判官にかなり助けられている)、クリスチャン・スレーターについては「なんか、1人で騒いでいた」という印象しかなく、内面の表現ができていないのがマイナス。 [DVD(字幕)] 6点(2005-05-01 00:02:50) |
1518. レインマン
トム・クルーズはよく頑張っているが、やはり、単調さの枠を脱していないと思う。前半は力が入りすぎているし、後半は、変化を表すべきここぞという場面で、妙にあっさりと流れてしまっている。全体的に、演出の方向性が定まらずに綺麗にまとまっているだけという感じで、作品自体の完成度としてはよくできているとは思うが、後にはあまり残らない。 [DVD(字幕)] 6点(2005-04-24 02:11:55) |
1519. 幸福の黄色いハンカチ
《ネタバレ》 一番素晴らしいのは、現在の倍賞千恵子を最後まで見せないという演出。それと、最初は新品のファミリアが、段々と汚れていくところ(登場人物の成長を象徴している)。武田鉄矢は、演技は素人同然だが、必死さと懸命さは伝わってくる(この映画の時点で、彼は、「『母に捧げるバラード』で一発当てて即座に消えただけの一発屋兄ちゃん」にすぎず、生活はアマバン時代よりも悲惨だったのです)。桃井かおりは、前半は変に力が入っていて鬱陶しいだけ、後半は良い。あと、全体的に、方言の統一がまるでなされていないのが難点。 [DVD(邦画)] 6点(2005-04-15 23:44:08)(良:1票) |
1520. プライベート・ライアン
この作品によって何が表現したかったのかはよく分からないし(いくつか想像はできるが、そうだとしたら目的と中身が合っていない)、トム・ハンクスはどうみてもミスキャストだし(少しも軍人に見えない)、ラストの雑な締め方は何じゃそりゃという感じだし、突っ込みどころはたくさんあるのだが、どんなに地味に真面目に決めようとしてもどうやってもにじみ出てしまうスピルバーグのエンターテインメント系演出センスによって3時間以上そこそこ退屈せずに見られてしまうという、何ともたちの悪い作品。あと、音響効果は素晴らしいと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2005-04-11 02:17:09)(笑:1票) |