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141.  理想の女 《ネタバレ》 
まずなんといってもウィットに富むセリフが良いです、特に男たちの男同士の会話が粋ですね、サラリと嫌味を感じさせず悪態を言ってのける、全てを知っているのは彼らじゃないかな、達人たちだ(笑) スカーレットの衣装がこれまた良いです、私の好み。スカート丈がひざ丈なら夏の外出着に揃えたいわね。 内容ですが、ロバートがアーリン夫人にあれほどの大金を頻繁に与える根拠とかアーリン夫人があの夫婦に近づいたその本心のところがすっきりしない、はっきりとしないけれど、その分ロバートとアーリン夫人のちょっとしたしぐさが「あ?あれ?!」というところが随所にあって想像力を掻き立てられる。 特にメグとアーリン夫人が偶然遭遇するシーン、メグを追うあの目は愛人が何も知らない正妻を見る目じゃありません。 でもねあんな目の演技ができるヘレン・ハントは凄い女優なんですが、この役はやっぱりちょっとね。老けたからじゃなく昔から水分不足、油分不足といいますか艶っぽさがないんですよ、真っ赤なルージュが見事に似合わない、ほんとに厚化粧が痛々しい。まさかそれを狙ってのキャスティングでしょうか?でもできればシャロン・ストーンまではいかないにしてもアネット・ベニングとかダイアン・レインあたりに出てきていただきたかったです。 収まるところへ収まったラスト、ひとまず一件落着っていう感じ?扇よりもあのドレスですね、意味ありげなのは。ドレスを見てメグが言うセリフがいちばん印象的でした。男女って、例え夫婦といえども何もかも全てを明白に見せる、見たがる、知りたがる、追求するって破たんを招くことですね。なかなか勉強になる映画でした。 
[DVD(字幕)] 8点(2009-12-03 12:00:11)
142.  死ぬまでにしたい10のこと 《ネタバレ》 
出演俳優はサラ・ポーリーしか知らなかったし彼女の作品を見るのも初めて。どことなくスーザン・サランドンに似ている気がするサラ、母親はブロンディのあのデボラ・ハリーではないの、マリア・デ・メディロスが美容師になって登場するは、ダイエットおたくの友人はアマンダ・プラマーと驚きの連続という見始めでした。 とにかく設定の全てがなんと悲しいのか。アンの若さに泣けた。娘たちの幼さに泣けた。若い夫婦が貧しいけれど愛情いっぱいに暮らしているのに泣けた。そして死ぬまでにしておこうと書き出したことのほとんどがなんら特別なことではなく、日常普通にしていることなのが泣けた。告知されてからラストまでうるうるしながら見ていました。ラスト、残された人たちが新たな人生をスタートさせている様を見たとたん号泣。 若くして母親になり、夫しか知らず、貧しいトレーラー暮らしをグチらなくとも満足しているわけがない、彼女はまだ23才だもの。自分がこうなりたい、ああもしたいと望んでいたことを皆に託し、自分がそこにいない家族の光景を眺めながらひとり死んでいったアン、浮気に対して厳しいご意見もありますが、私的にはこの映画に関しては死を宣告された彼女の選択は完全に「有り」です。 語り継がれるようなことを成し得て死ぬ人もいますよ、それはそれで凄い。けれど変わり映えのしない平凡で退屈な日常もまた、どれほどの幸福であるかを思い知らされる映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2009-11-13 13:20:49)(良:1票)
143.  ブーリン家の姉妹
時代劇ですが、かなり現代的な感じでした。イギリス版「大奥」でしょうかね。 私生児だの娼婦だの言われてましたけど、大奥とは違って「側室」というのはなかったてことかな?あと字幕なんですけど「寝る」「寝た」が何回出てきたことか・・・直訳かどうかしらないし上品ぶってるわけじゃないけど、もうちょっとこうなんか違う言い方はないものかと少々気になりました、王室なんだし。 姉妹に焦点をあてているわりには描写は決して深くないです、わりと表面だけさら~っと描いているから全体的にもそんな感じになり、結果ヘンリー8世がかなり間抜けな男と映ってしまったのが残念でした。しかし今も昔も人間基本は変わらずですね。 ナタリー・ポートマンですか・・・やっぱり好きじゃないです、演技に余裕がないというか「演技してます」な感じがして私にとっては見ていて疲れる女優さんです。 だいたいナタリー、スカーレットとエリック・バナの相性がね、よくないんです。しっくりこないの。 セットや映像はとてもいいのに、期待してたほど重厚な作品ではなかったです、でも混乱せずに見られる時代劇です。 6人の妻のうちの半分がコレなんだ、他はどうだったのか知りたくなりました、ジョナサン・リース・マイヤーズがヘンリー8世を演じているTVドラマシリーズがあるみたいだけどそっちが気になります。 いともあっさりと処刑されちゃう時代、そりゃみんな必死になりますわ。 でもアンの生んだ娘が後にああなっちゃうわけで、まさに事実は小説より奇なりというか、人間生きている間は何がどうなるかわからないものです、まったく。 歴史は繰り返されるとも言うし、たまに愛憎と欲の絡む時代劇を観るのはたのしい。
[DVD(字幕)] 6点(2009-10-17 13:52:03)
144.  レッド・ドラゴン(2002)
劇場で観たのですが、音響でもってびっくりさせられたのが2回ほど。レイフ・ファインズが時々ジョン・タトゥーロに見えたけど、この役よかったと思います。素っ裸で階段を駆け上がるシーン、「おーっ!もう一回よく見せて~」というとこがありました。 かなり見応えはあると思います、ただラストの見せ場がハラハラするもののこういったジャンルのラストの死闘場面にありがちな展開であんまり印象に残ってないです。 あと、今思い返してみるとエドワード・ノートンもあんまり印象が濃くないんですよ。レイフ・ファインズの存在と演技はケチのつけようがなかったし、エミリー・ワトソンも上手かったですね。濃いキャストはこの二人とノートンの三人にしとけばよかったのに、FBIの上司がアクの強いハーヴェイ・カイテルだわ、当時確か、個性的で旬な脇役といった感じのフィリップ・シーモア・ホフマンはいるわで、中心となるべき人物らに集中できなかったように思う。ただチルトン先生の登場は嬉しかったですね。 確かクラリスがレクター博士を訪ねる直前で終わりましたよね、それを伝え聞いたレクターの表情の不気味さはしっかり覚えてます、このシリーズは1作目とコレがノレました。もう一回観直してみたいです。
[映画館(字幕)] 8点(2009-10-10 22:50:04)
145.  ロスト・イン・トランスレーション
まず、ソフィア・コッポラはセンスいいと思います。ただ脚本は書かないほうがよかったですね。ホテルの窓、タクシーや新幹線の車内から見える風景のシーンはよかった。 スカーレット・ヨハンソンはヨーロッパ的だし、下着姿でホテルの部屋でなんとなく時間をすごしているシーンはフランス映画みたいだった。ビル・マーレーの何かに疲れた諦めたような淡々とした雰囲気は相変わらず良いです。似てるんだけど・・・と思っていたけどやっぱりジョバンニ・リビシでした、なんか今までのイメージと違いました。 中盤かなりダルくて退屈になるけどこの映画が言わんとすることはなんとなくわかる。 家族もいるし、ひとりぼっちというわけではないのに言いようの無い孤独感、飲んで踊ってカラオケ歌いまくってバカ騒ぎしても、我にかえった時にフっと感じる虚しさとか。しかしそのカラオケで歌ったのが「More Than This」とはね、意外というかやられました。そういえば映画全体の雰囲気が80年代のロキシーミュージック、ブライアン・フェリーの曲となんかすごく合ってる気がしないでもないです。 私の場合、家でひとりポツンといる時よりも、繁華街の雑踏をひとりで歩いている時、あふれるほどの人の数なのに誰も知っている人がいない、そういう時にいちばん孤独を感じるし、怖くもなるんです。そんな時、買い物したお店の店員さんと一言二言会話をするだけでホっとしたりする、そんな感覚がこの映画にはあるんです。東京の人ごみ、日本人だらけの中をひとりでキョロキョロしながら歩くシャーロットを見て自分が常々感じていることに重なったのかも。この映画は異国だから体験する疎外感、孤独感を描いているのじゃないと思う。そしてオープニングとラストがとてもよかったです、特にラストね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-09-25 01:03:52)(良:1票)
146.  タロットカード殺人事件
CSで放送されているのを途切れ途切れの時もあったけど、何度も観ました。ウディ・アレンてもう70歳代になってるのじゃないかな?この年になってですよ、スカーレット・ヨハンソンをミューズに選び、なんとメガネをかけさせた。「マッチポイント」では性的欲望は掻き立てるけど、いつもその先がなくついには・・・なんて、女が観たらひそかにドキっとしそうなリアルな女を演じさせたアレン、今さらながらこのジイさんはタダモノではないとあらためて感心してしまいます。”バルセロナ”も観たくなりました。 スカーレットとアレンの掛け合いはもう最高、楽しいです。キッチンと中庭だったかな、行ったり来たりの長まわしのシーンもよかった。 なぜかアガサ・クリスティの短編集を思い出してしまいました、小粋でファンタジックでいたずらっぽいコメディでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-09-22 17:22:48)
147.  ウェルカム トゥ コリンウッド
何これ!!好き好き、こういうの大好きです。こんなにゲラゲラ声出して笑った映画はほんとに久しぶりです。まずキャスティングがいい、みんなハマってる。 いつも赤ん坊を抱っこしてるウィリアム・H・メイシー、赤ん坊抱っこしなくなったら今度は石膏でがちがちに固められてやっぱり右腕がふさがってる、笑いました。 トト役のあの俳優さん、いい味出してましたねえ。 哀愁漂うダメダメ男たち、これでもかと続く絶妙のタイミングの悪さ、もう笑うしかありません。ふっとウディ・アレンの「おいしい生活」がよぎりました。 なんていうのかなあ、こういう男を見ると守ってあげたい癒してあげたいって思うんですよ、プライドとか変なミエのない一途さを感じるんでしょうか、良く言えば純情、悪く言えば単純?その境界線スレスレの感じ?なんか母性が湧いちゃいます。 「オーシャンと全く逆の泥棒たちなんてどう?」なんてソダーバーグとクルーニーが一杯飲みながら冗談半分で出た話が実現したのかなあ、なんて想像してしまいました。 ドタバタだけど粋でセンスのいいコメディでした、観た後も思い出し笑いしてしまったわ。 
[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-09-02 01:43:38)
148.  あるスキャンダルの覚え書き 《ネタバレ》 
また凄い女を演じたものですねぇジュディ・デンチは。まさに女、共感共有と支配だ。そして日記の「良い日」には金色の星のシールを張り付けている、物凄く怖いです、なんと鋭い演出をするのでしょう。 シーバのような人は等身大、まあ普通にいるタイプの人と私は思います。 バーバラが階段に腰掛けて修羅場を上から見下ろすシーンが印象的でした。そしてシーバとバーバラをやはり上から見下ろす人、同じ目線で見る人がいてその目線のちがいで感想も変わってきそうです。 これは誰に何に焦点を当てているのか、それはバーバラなのでしょうけどバーバラの何が問題なのか核のところがわからないのが不満。所々で挟みこまれるレズビアンぽい描写は余計なものと感じた。 ラストでまた標的を見つけるバーバラ、おもわず「コレクター」のラストが浮かびました、もう~このサイコばーさん、誰かなんとかしてくれ~人の生活、人生に踏み込み引っかき回す大迷惑な人。 しかしジュディ・デンチとケイト・ブランシェットの演技力には大満足です。シーバのどこか崩れたような服の着こなし無造作なヘア、しぐさや動作にそこはかとなく感じる隠微さには女の私もドキっとしてしまいました。 
[DVD(字幕)] 7点(2009-08-30 12:39:07)
149.  バーバー
無口で無表情な床屋のエド。でも内面には凶暴性を持っている人。ビリー・ボブ・ソーントンにピッタリだと思う。とっても皮肉で滑稽な作品でした。ジェームズ・ガンドルフィーニは期待通り粗暴でねちっこいやつ。予想外の展開でラストになるのですが、この予想してないことが次々と起こるというのが、この作品の面白いところでした。その結果になった経緯、これが面白いの。スタイリッシュな良質のブラックコメディだと思う。コーエン兄弟の作品は全て観ているわけではないけど、キャスティングも見事ですね。  
[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-08-29 19:18:52)
150.  ウインドトーカーズ
昨夜本当に何年かぶりで「フェイス・オフ」を観た流れでジョン・ウー作品の一覧を見ていて思い出しました。 一回観ただけだけど、つまらなかったです。ニコラス・ケイジはどの作品を観ても、パチンコのCMでさえもいつも全力だ。その必死の演技も救いにならないの。 ジョン・ウーはギャングVS警察、ギャング同士の派手なアクションが売りの娯楽作品じゃないとダメなのかも。 例えば「フェイス・オフ」の有り得ない設定は気になりません、しかし本作はどう説明していいのかわからないけど、その有り得ない強引な設定が気になるを通り越してシラけてしまうんです。 そしてアクションシーンもとうとう「バカの一つ覚え」と感じてしまったのでした。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2009-08-26 12:18:25)
151.  マッチスティック・メン 《ネタバレ》 
これは面白い!まったくの予備知識なしで観たのがよけい良かったと思う。 無駄なシーンはまったくないし、軽快で演出も伏線の張り方も何もかも粋な映画。 出てくる人が誰もかれも胡散臭いの、唯一信じられたのはドラッグストアの薬剤師?店員さんかな。出来すぎ感アリの娘の言動でこれはもしかして・・・と思ったら案の定そうでした。 でも子供の存在っていうのは万国共通偉大ですね、結果的にロイは安堵を手にしたわけで、カーペットの汚れに神経をすり減らす生活から解放された。しかしカーペットからは最後まで縁が切れなかったラストには笑いました。元奥さんとレジの彼女は似たタイプだし。 通り一遍じゃないハートウォーミングな人生再生映画かな。ニコラス・ケイジがすごくいいです、サム・ロックウェルは久しぶりに見たけどなかなかカッコイイ。 騙しているだけでは気づかない、騙されて初めて気づき学ぶことは大きいかもね。 
[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-08-23 00:08:05)
152.  団塊ボーイズ
何が最悪ってこの邦題でしょ、何考えてるだろ? すごくわかるし好きなんですよ、こういう内容の映画は。「シティスリッカーズ」とか「スペース・カウボーイ」を思い出しました。 キャストはいいし、レイ・リオッタが登場した時には期待したんですけどねぇ。なんといいますかドタバタ過ぎ。キチンとした背景もないし、ペーソスとかほろ苦さもないの。薄いです、なんか惜しい。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-08-21 19:23:40)
153.  ワールド・オブ・ライズ 《ネタバレ》 
CIAそして中東だし誰が何で誰がどうなんだとワケわからなくなるかもしれないと予想してましたが、最後まで混乱することなく社会派問題作というような重苦しさ、陰鬱さもなくハラハラするも安心して楽しみました。 なんでここに狂暴な犬がいるわけ?犬に噛まれるってどうよ、なんて思ったけどその後の展開にかなり関わってくるわけですね。 フェリス、ホフマン、ハニの三人の関係がなぜか心地よかった。馴れ合うことのない緊張感でしょうか。この三人、タイプは全く違うけどそれぞれカッコイイ、イイ男たちです。リドリー・スコットの男を描いた作品は最高です。 結局イスラム世界のテロリスト対策は同じアラブ人のハニがうわ手ってことです。CIAの凄腕ベテラン諜報員もかなわない。この結果、やはりリドリー・スコットはイギリス人なんだとあらためて思うわけです。 頭がキレてダンディでスマートなジェントルマン、ハニ。フェリスを救出しに来た時もあの修羅場にばっちり高級スーツにネクタイで登場です。マーク・ストロングというのね、しっかり覚えました。なんとなくアンディ・ガルシアに似てると感じた。 で、ラッセル・クロウなんですが、またまた見たことない役柄、キャラを見せてくれました。ラッセルは演技の幅を広げてきましたね~。悪役、憎まれ役をこなしてこそ役者の醍醐味ってもんです。冷酷というよりひょうひょうとして愛嬌すら感じた。 レオに蹴飛ばされて椅子ごと後ろにひっくり返ったシーンがいいなぁ、あそこ凄く気に入りました。
[DVD(字幕)] 8点(2009-08-03 16:14:00)
154.  綴り字のシーズン 《ネタバレ》 
この一家はかなりインテリで家族以外の友人やご近所や同僚との交友もなさそうで、TVのおバカ番組を見ながらバカ笑いすることもなく、夕食後、父と息子はバイオリンとチェロでクラシックを奏でるという、まるで日本の皇族とでもいうような一家です。そんな設定と品よくまとめあげられているおかげで別世界のハナシのようですが、いえいえ結構少なくないと思います、こういう一家。真面目だし、間違ってはいないと思うけどユーモア皆無、スキがなさすぎ。 案の定、息子はカルトにのめり込んでステップもなにも関係なく踊り狂い、多感な年齢で両親を事故でいっぺんになくすという経験でトラウマ、傷を抱えている奥さんは精神のバランスを崩し、他人の家に勝手に上がり込んでまで、光とやらを集めるために奔走することになった。そしてまだ無色透明な娘もおかしな方向に行きかけた。 結論、夫の父親の主義主張が絶大、君主的な家庭はロクなことありません。ギア演じるお父さん、典型的なその手のお父さんでした。たぶん異を唱えたりされると延々と懇々と言い含め自分に同意させるようなところがあるのでしょう、静かで穏やかで判りにくい傲慢さというのかな。「お父さんの料理」を家族の誰も特別望んでないし喜んでもいないのにお父さんは腕をふるう、でも汚れた鍋を磨くことはしないの。作っただけで料理した気になっているお父さん、後片付けはいつも奥さんか子供たち、後片付けをする家族のシーンを外さないところとか、他にも「あっ!?」と感じるなかなか鋭い描写をしている。「そんなことに拘るよりココ、こっちが肝心」みたいなところが随所にあるんですよ。 予備知識なしで観たわけで、中盤ビノシュがなんかおかしくなってどうなっていくのか見当もつかなかったけど、神だのなんだのワケのわからないことばかり言っているからというのじゃなく、このお父さんはオープニングから不快であり、おもわず引いてしまう人物だった。しかし、ギアはこういう役が上手い、地じゃないか?と思うほどハマる。ラストで娘が最後の一文字をわざと間違えチャンピオンにならないことを選ぶ、心の余裕でしょうか、なかなか良い締めでした。 その娘役の子役のあの女の子、いや~魅力的な子ですね、目がいい、唇がいい、髪の色もいい、顔の特に顎の輪郭がいい。まだ子供なのにあの色気。子役を見てこんなに感動したのはスカーレット・ヨハンソン以来です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-07-30 21:34:12)
155.  “アイデンティティー” 《ネタバレ》 
大雨が原因でモーテルに集まった10人、このザーザー降り続く雨、みんなビショ濡れがなぜか今回はジメっとした湿気を感じることなく、いい雰囲気で怖さを盛り上げてくれました。ジョン・キューザックとレイ・リオッタ、やっぱりこの二人がノーマルな役で出てくることはないんですなあ。「囚人護送」の絡ませかたがいいわね。最初からあんまり必要じゃないように思えたティミーの存在、しかし昔実父から虐待を受けていたと語られたり、上着を着るリオッタの背中、デモーネイの部屋の鏡に映る人影など「おや?」と思わせられる。「ここで気づける人は気づきなさい」というシーンでしょうか、私は気づくには至りませんでした。「そして誰もいなくなった」的にこっちもあっちもと行く先々で人が死んでいき、ご都合主義のなんでもありに拍車がかかり始め「おい、おい大丈夫?」となりかけたところでタネあかしと、絶妙のタイミングだと感じました。あのオチならそれまでの出来すぎのエピソードはアリと考えます。なるほど「アイデンティティー」かあと、見終わってタイトルが持つ意味を噛みしめた次第です。ティミーが暴力におびえる子どもの人格ではなく、これこそが殺人者であったというのが怖いし、してやられたというところでした。すごいオチだわ。でもレベッカ・デモーネイ、アマンダ・ピート、クレア・デュヴァルの女優三人がギャーギャーわめき過ぎなのが不快。クレアはかなりハマり役ではあったけどね。
[DVD(字幕)] 9点(2009-07-25 21:04:01)
156.  スウェプト・アウェイ
たぶん40代前半~半ばのころのマドンナだと思うけど、なんだか老けっぷりを顕著に感じたのは私だけでしょうか、しかし凄い筋肉です。 未見ですが、かなり前に「流されて」というのがあって、これはそのリメイクなんですね?前半はどことなくコミカルでした。 どうなんでしょう、オリジナルが公開された当時より「今」のほうがより多くの男性から支持されるんじゃないかなんて思ってしまいました。あの女王様マドンナだし。「イン・ベッド・ウィズ・マドンナ」のその女王様ぶりからは想像もできないですね、タコやら洗濯物を鷲掴みにしてバンバンやってるところは感動すらしました、やっぱりマドンナは只者じゃないですw こういう話嫌いじゃないです、むしろ好き。ただ私、大自然相手のサバイバルは大の苦手なので、できれば無人島じゃなく都会の片隅の密室なんていうほうが感情移入できたかも。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-25 00:28:30)
157.  やわらかい手
「あの胸にもう一度」のあのマリアンヌ・フェイスフル、スタイル抜群だった彼女。この役のために体重を増やした、なんてこともあったのかしら。顔立ちは昔と変わらずチャーミング、太っていなければ今も充分ミステリアスなイイ女といえると思う。 世界中の女が老いも若きも関係なく年中ダイエットに精を出すはずだ。  映画ですが、自分でも気付かなかったマギーの「神の手」これで人生が変わるというのが本題ですね、難病の孫を助けるための家族愛の物語ではありませんでした。 マギーは最初から息子夫婦に依存してるわけではなく「息子命、孫命」ではない、ここがいいのです。基本的には完全に自立しているけれど、自分に自信が持てなかっただけなのでしょう。そして風俗店のオーナーが「愛のあるイイ人」なの、ここが大きい。 映画としてのレベルは決して高いとは思えないけれど、淡々と話が進んでいくのが心地よかったです。ヨーロッパの映画の淡々さが好きです。 しかし、人間いくつになろうと、何がどうなるかわかりませんね。死ぬその日まで夢と希望は持ち続けましょう!!
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-22 19:08:03)(良:1票)
158.  パッチギ!
ちょっと前に観たのですがココの評価の高さに投稿するのを少々ためらってたんですけど・・・んー私の感想としてはですね、「ケンカに明け暮れる若気の至り的ヤンキー暴力映画」です。あえて在日としたその理由、意義がよくわからないというか薄かったんじゃないでしょうか。深く掘り下げて描いてはいないということですね。その分、これでもかと出てくる暴力シーンに後半辟易した。若手の俳優たちはパワーがあってよかったのですが、やんちゃな兄を持つ真面目な美少女のヒロイン、そのヒロインにぞっこんになる男の子のキャラ、出産と暴力を交互に見せるシーンだとか、どこかで見たことあるようなモノばかりで新しさはまったく感じなかったです。基本はやっぱり「ロミオとジュリエット」になるんでしょうか、シェークスピアって偉大ね。まぁ、井筒監督らしい作品ですね。いつも思うんですけどね、産気づいてから産むまでわめき過ぎ!!あんなにギャーギャーわめいて産む女はいませんよ。  点数の全てはキャリアアップする前の一番勢いのある時期というような若手俳優たちのエネルギッシュでひたむきな演技に対するものです、これだけは評価できました。 作品としてはですね、ブームに乗ったとでもいうような、在日問題を都合よく利用した娯楽作品としかいえず、まったく評価できません。観る側の視点で評価の違う映画でしょうね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-10 11:42:47)(良:1票)
159.  ミスティック・リバー 《ネタバレ》 
これは怒りと暴力の連鎖、それに関わる人々が非常にリアルに描かれていると感じる。癒えることなく血を流し続けるキズを持ちながら必死でそれに耐え、平静を装っているデイヴ。ジミーとショーンにとってはデイヴのその存在自体が重荷だったのでしょう。セレステは全てを予想し、告白する相手にジミーを選ぶ。アナベスは自分にジミーに言いきかせ、間違ってはいないと思い込むことで自分と家族を守る。毎月の500ドルの送金のために父親のことを諦めざるをえないあの一家。ラスト近くデイヴから開放されたかのように妻からの電話に初めて謝罪の言葉を口にするショーン。これらは自分はこうはなりたくない、なるまいと思いながらも、何かがきっかけとなって誰でもそうなりえる現実なのだと思う。同情はできないが娘を殺され、ショーンが語る納得できそうにない自白内容を受け入れるしかないジミー。アナベスの「あなたにはあと二人娘がいるのよ」という言葉からも想像できる義理の娘との確執。その娘がいなくなったことで自分と実の娘たちでジミーを独占できる満足感があの独善的な言葉となったように思う。デイヴがケイティ殺しの犯人と思い込んだセレステはそれを世間に知られることを最も恐れたのだろう。イーストウッド監督はこのような表には出にくい人の業を淡々と映し出していく。正義はないけれど深い作品です。しかし車で連れ去られた25年前と同じ光景は痛すぎる。忌まわしい過去の上に殺人者となってしまったことを抱え、救われることなく葬られたデイヴがなんとも痛ましく涙が出ました。一見平穏を取り戻したかのようなラスト、しかし何も解決はしていない。またしても臭いものに蓋をしてしまった人々。怒りと暴力の連鎖はデイヴの息子マイケルに繋がっていくのでしょう。決して忘れることなどできない不幸を忘れるんだ、忘れなさいと無かったこととして無理やり封じ込めることの不条理、恐ろしさを感じる。アナベスのあの言葉が象徴的です。ティム・ロビンスは秀逸。ショーン・ペンはハマリ役ですね。マーシャ・ゲイ・ハーデンのオドオドとした歯がゆい演技とパレードのシーンでローラ・リニーが見せたあの目、表情が凄い。ケヴィン・ベーコンが初めてシブく、かっこよく見えましたねえ。そして「グラディエーター」「アンブレイカブル」の大っ嫌いな子役のあの子。最初に出てきた時にイヤな予感がした。
[映画館(字幕)] 10点(2009-07-08 23:05:51)(良:4票)
160.  アザーズ
ゴシックホラーとしての雰囲気は大変よいです。ただ「シックス・センス」のあと、というのが致命的なのね。あの写真が一番怖かったです。ニコールがああなった原因が知りたかったな。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-08 22:57:47)
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