141. キャメラを止めるな!
《ネタバレ》 最初の上映部分で分かるが、内容はほぼオリジナルの完コピだった。新しい要素もいくつかあるがいずれも効果的に作用しているとは思えない。音楽担当の男が新たに入ったが彼が何かやらかすのかと思ったら何もなかった。逆に中堅ADのおばちゃんのキャラが無くなった事で流れが悪くなった。彼女の的確な突っ込みがあってこそ作品が締まる。エンディングに本物のメイキング映像を流さなかった事で最後もピンボケになってしまった。結局のところオリジナルから変えた部分は全て悪く作用した。オリジナルの完成度の高さを再認識すると言う意味では一度は鑑賞した方がいいと思う。 [映画館(字幕)] 5点(2022-07-15 18:15:16) |
142. X エックス(2022)
《ネタバレ》 これは極めて真面目に作られた「アンモラルなスプラッター&スラッシャー映画」ですね。 シチュエーション的には田舎の農家を訪れた若者たちがイカれた家主に襲われる訳だが、真面目と呼称したのは作りが非常に丁寧な事。若者6人も個々のキャラクターが丁寧に描かれており、家主の老夫婦の異常な状態も合わせて描かれている。老婆が牙を剥くのは中盤を過ぎたくらいで、これ以上待たせたら「まだー」と文句の一つも出てくるギリギリのタイミングだった。若者たちが殺されて当然のイカれた連中ではなく個々にキャラが立っていたのが良かった。これも「真面目にポルノ映画撮ってんなー、お前ら」だけど。最後まで緊迫感あふれる攻防であった。 [映画館(字幕)] 7点(2022-07-08 18:23:43) |
143. ウルフ・アワー
1977年のニューヨーク大停電とサムの息子連続殺人事件を題材としたサイコスリラー。と聞いていたのに、見ると何だこりゃ?引きこもりとなった女流作家の再生の物語でした。これはいわゆるパッケージ詐欺と言う奴か?それともまた俺の勝手な思い込みか?と思ったが、クロックワークス製作の予告編を見て前者だと判断しました。いかんよ、こう言う事しちゃ。と言う事で評価は低いです。 [インターネット(吹替)] 3点(2022-07-07 23:55:37) |
144. ブラック・フォン
《ネタバレ》 うーん、まぁまぁですね。IT的なジュブナイルホラーとしては良くまとまっていたと思います。妹が非常に可愛く、強いんで見てて気持ち良いくらいでしたね。 難点はイーサン・ホークのサイコパスが何ともユルい事。あの進撃の巨人風のマスクに何か意味があったのか。まぁあれ以上強かったら少年に勝ち目はなくなるけど。 死んだ子供たちの役に立つか立たんか良く分からないアドバイスも少年らしいと言えなくもない。猛犬への対処だけは「なるほど、そう来たか」と思わせました。 全体的にまずまずまとまった佳作だと思います。 [映画館(字幕)] 6点(2022-07-06 21:53:44) |
145. 哭悲/THE SADNESS
《ネタバレ》 正直に言えば見る前は結構緊張した。残酷描写がハンパないと聞いてたんで。しかし我が街の上映館であるミニシアターには50人くらい来ており、しかも若い女性が多い。彼女らはタフでポリポリ食いながら見てる奴もおり「正気か?」と呆れた。 映画は率直に言って期待外れだった。彼らは意識があり残酷なことをしている認識もあるが感情を抑えられずに泣きながら攻撃するとあったが、その慟哭は全く感じられなかった。実生活でも変な奴が怪物と化して襲ってくる普通のホラー映画でしたね。でもオタク差別的な描写(あのオタク青年は罵倒される程悪い事をしたか?)もありただただ不快なだけであった。監督は1から勉強してやり直してほしい。0点や1点をつけるほどエポックメイキングな作品でもないんで中途半端な2点にします。 ここからは余録。ゴア描写目当てで見に行く人もいるかと思いますが、その方面でも期待しすぎ?は良くないです。「顔面に酷いことするぞ」「血しぶき浴びまくり」「内臓ぶちまけにけり」の3つが主体ですが、これも何となく既視感がある。前述のホラー女子も「ふーん、こんなもんか」と思いながら見てたのかもしれない。 [映画館(字幕)] 2点(2022-07-04 09:03:04) |
146. 炎の少女チャーリー(2022)
《ネタバレ》 これもおよそ40年ぶりのリメイクかぁ。こんだけ離れるともはやオリジナルの記憶も甚だ怪しく・・・覚えているのは空を飛ぶ火の玉に釣り糸がはっきり見えていたくらい。ストーリーもグダグダだったような。良くも悪くもスティーブン・キング原作ですね。 本作はストーリーもすっきりして大変見やすいです。そこはまず評価。変に道徳的にはせずにB級の超能力バトルにすればそれなりに見れる作品になると思ってたんで、クライマックスで父親がチャーリーのスイッチを押して能力爆発と来た時は「そうそう、それで正解だよ」と思った。が、ラストには幻滅。あの男との超能力バトルで決着つけんとあかんでしょ。7点は上げられると思ったのにラストで2点減点です。 [映画館(字幕)] 5点(2022-06-23 08:32:36) |
147. トップガン マーヴェリック
《ネタバレ》 いきなり個人情報で申し訳ないが、私とトム・クルーズは誕生日が1日違いです。 彼も今年還暦なのにこの活躍ぶり。まさにバケモンですね。しかし35年も経ってしまっては他の同僚はもはやジーサンだ。 お話は精一杯無国籍映画にして、いらぬトラブルに巻き込まれないように配慮している。敵の戦闘機は「第5世代」としか言わない。 作戦も曲芸飛行であり今時の若者には乗り切る技量も体力もない。絶対にトム君が出てくると思うし、そうでなければ話が成り立たない。 終盤の展開はほとんどファンタジーで「来るぞ来るぞ、、、来たー」だ。そこがこの映画の成功要因でしょう。リアリズムを入れると途端に生臭くなるから。挫折と栄光、対立と和解の青春映画そのものでした。 [映画館(字幕)] 7点(2022-06-15 18:17:16)(良:1票) |
148. モルグ 死霊病棟
アマプラの煽り文句に見事に騙されました。コケ脅し映画です。唯一良かったのは81分と短かったとこですね。 [インターネット(吹替)] 4点(2022-06-01 21:10:17) |
149. 死刑にいたる病
《ネタバレ》 阿部サダヲのサイコパスはなかなか堂に入ってました。おそらくジョジョにおける吉良吉影のようなサイコパスを目指したと思われるが、あれだけ目立った事をしていたら警察がどんなに無能でも捕まるのは時間の問題だ。親しくなってから拉致して拷問して殺す、それだとすぐに彼が怪しいと判るはず。なぜ24人も殺すまで捕まらなかったのか?しかも彼は幼い頃から問題行動を起こしていたとあっては目をつけられない方がおかしくないか?と思う。あの主役の大学生も刑事並みに捜査しているがそんな事が可能とは到底思えない。色々頭の中を疑問点が続きながら2時間が終わってしまった。と言う事で満足感はあまり高くなかったが、阿部サダヲはサイコパスを良く演じてたと思うんで6点はあげたいと思います。 [映画館(邦画)] 6点(2022-06-01 20:59:06) |
150. フォーエバー・パージ
《ネタバレ》 パージシリーズはあらかた見ていると思います。見落としもあるかもしれないが、そこまで固執してないシリーズなので。 パージを見ていつも思うのは「これだけ血みどろの殺し合いをした後で元の生活に戻れるわけないじゃん」と言う物。この作品はその積年の疑問に答えるものでした。12時間のパージが終わった後も殺戮が止まずに暴動に発展してアメリカは崩壊していく。そりゃそうだろと思うが、おかげで普通の暴動映画になっちゃいました。ただ、あの牧場主の「地獄に落ちろ!」は刺さりましたね。それなりに見応えはありました。 [映画館(字幕)] 6点(2022-05-30 21:36:49) |
151. アメリ
《ネタバレ》 私はホラーファンだが「エイリアン4の監督が次に作ったのがこれ」と言う事で長らく気になってました。あのドギツい色彩とアメリのニカっと笑った顔に「ひょっとしてこれはホラーかも」と思いこの度ついに鑑賞。結果、ホラーではなかったが見事にツボにハマりました。これ最高じゃん。エイリアン4よかよっぽど面白い。 冒頭からの15分余りの人物紹介ですっかり引き込まれ、最後まで全く退屈するところがなかった。その後すぐもう一度見たがやはり全く早送りするところはなかった。公園でのやり取りや手紙を偽造するシーンは特に最高だ。フランス人ってこんなめんどくさい人種なのか?と思うが、これは映画の中の話。極端に内向的で空想の世界に生きるアメリの実にアクティブな活躍に魅了されました。おじいちゃん、間違ってるよ。アメリはこのままでも立派に充実した人生は送れたと思う。 [インターネット(吹替)] 8点(2022-05-22 00:04:26) |
152. バブル(2022)
私はこの作品をNetflixの配信初日に見ました。 で、見なかった事にしてその後忘れてたんだけど、劇場公開されてもう1週間になるのに誰も感想を書き込まない。興行収入も大惨敗のようだ。 失敗の理由は誰でもはっきり分かる。ストーリーがあまりにもポンコツだからだ。「ゲームの映画化か?」と言われるくらい中身がない。天下のNetflixが何故こんな大失敗をやらかしたんであろうか?それはおそらく「天気の子」にあると私は睨んでいる。「天気の子」は140億超えの大ヒット作品となり、その年の邦画トップとなった。だが、あの大ヒットはその前作の「君の名は。」があってこそ成立した。だから新海誠監督の新作と言う事で多少ストーリーはポンコツでも客は入った。そう、多少ストーリーはポンコツでもと言うのが罠だ。あれを見て「東京が舞台で綺麗な絵なら客は入る」と盛大な勘違いをしたんだと思う。だが、何故ストーリーのない作品を最初に動画配信してから劇場公開したのか?Netflixの戦略は配信が当たれば劇場収入など2次的な要素でしかないのか?この会社の戦略に不信感を抱いている。 この作品の評価自体は「絵は綺麗だが中身がない」に尽きる。Netflixはこの失敗から何を学んだんであろうか?それともこの程度は失敗に入らないと思ってないか?と言う点が凄く気になっている。 [インターネット(邦画)] 4点(2022-05-21 19:07:49) |
153. シン・ウルトラマン
《ネタバレ》 シン・ゴジラはまだ「もっと酷いのも数多くあるし、これもありっちゃありか」と言う面もあったけど、シン・ウルトラマンは無しですね。 以下、昭和オヤジの繰り言と思って下さい。 小学生時代、ウルトラマンに熱中したのは子供心を刺激する要素に満ちていたからです。バルタン星人の「我々は地球に住む」に対してハヤタ隊員が即座に「いいでしょう」と答える(もちろんこれは「君たちが地球の風習になじみ、地球の法律を守っていくのなら」の条件付きだが)、ザラブ星人の「好奇心は身を滅ぼすよ、ハヤタ君」と言うセリフ(これは本作でも使われたけど、取ってつけた感が強い)、一つ一つに心躍らせる要素があった。が、本作は全て改悪している。怪獣を禍威獣、科特隊を禍特対と醜悪な読み替えをする、また例によってセリフはいたずらに饒舌で大人な理屈(いやこれは庵野監督流の屁理屈)に満ちている。戦闘シーンのカタルシスにも乏しく「おお、これは凄い」と思わせるシーンはニセウルトラマンとの戦いくらいか?ゼットンは思い切り盛り下がった。おかしな理屈を捏ね回すだけのリメイクはもうこれで終わりにしてほしいです。 個人的にはニセウルトラマンはあの釣り上がった目と尖ったブーツこそが命なんで、本物の完コピじゃダメですね。。。 [映画館(邦画)] 5点(2022-05-13 16:44:38)(良:2票) |
154. N号棟
《ネタバレ》 遅まきながらやっと見ました。遅くなった理由は単に「つまらなそう」に見えたから。 これ以上遅くなると上映自体が終わると言う段になって「ホラーファンとして見なくて良いのか?」と言う怪しげな囁きが聞こえて来たので、諦めて劇場に行きました。 結果、想像通りつまらなかったです。ストーリーがほぼ支離滅裂、かつ共感できるキャラが皆無、と言う事で終始口ポカンの状態でした。こいつら明らかに変さ満開の連中相手に何であっさり洗脳されるのか?そこに納得性が全く無く「んー、馬鹿だからだな」と強引に納得するしかない。主人公の終盤の行動も全く意味不明で「これ、撮ったフィルムを適当に繋ぎ合わせただけじゃないのか?」と思うしかなかった。この手のホラー映画のラストに唐突に流れるラップ調の音楽も「そうか、これはラップ音に引っ掛けたのか。しょーもな」とこれも強引に納得したのでした。と言う事で、それなりに見た価値はありましたよ。それなりに、ですが。 [映画館(邦画)] 4点(2022-05-12 00:44:04) |
155. ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
《ネタバレ》 ドルビーシネマ3Dで鑑賞。ドクターストレンジの1作目は見て面白かったんで。 が、3Dは正直いらなかった。没入感が売りのドルビーシネマでメガネに光が反射して没入感が損なわれる。元々そこまで3Dにする価値もなかったし。 お話はスカーレットウィッチと化したワンダが攻めて来る、ただそれだけ。ドクターストレンジならワンダくらい楽勝だろうと思うが、これが全然勝負にならない。エンシェントワンを失った寺院もただのザコキャラ軍団と化している。プロフェッサーXの登場もお話にインパクトを与えるほどでもなくあっさり退場。戦いには工夫が無く見てて飽きて来る。いよいよ次はX-MENとの融合ですかね?X-MENの単体ドラマが好きだった私ももうこの無制限の拡大路線にはついて行けそうにないです。 [映画館(字幕)] 5点(2022-05-06 22:16:00) |
156. ドライブ・マイ・カー
普段、SFかホラー映画しか見ない私がこう言う映画の批評に現れるのは、定年退職の効能?でしょう。水曜日のサービスデーに見に行きました。3時間と言う長さに怯えて朝から水分を一切絶って見ましたが、お陰で今回は最後まで持ちました。この作品は映画には不向きじゃないかと思えるが、逆に考えると動画配信よりは劇場で見る方が適切とも言える。3時間拘束される事が前提の劇場で見たからこそ、集中力を持ってお話に入り込む事が出来た。動画配信ではお話に入り込む事が果たして出来ただろうか?私では無理だったかもしれない。 結論を言えば3時間全く退屈する事はなかった。2度見る事は無いと思うが見た事は後悔していない。そう言う作品でした。 [映画館(邦画)] 7点(2022-04-13 17:29:06) |
157. シャドウ・イン・クラウド
《ネタバレ》 まず、この作品はホラーではありません。また、モンスターパニックでもないです。じゃ何だ?と言われると「クロエの映画」としか言いようがないです。序盤に飛行機に搭乗するキャラの紹介が入るけど男は全員モブキャラなんで覚える必要は全くないです。全般的にストーリーも演出も特撮も非常に安く自主製作映画か?と言うような出来で、クライマックスのクロエとグレムリンのドツキ合いは「えっ?ひょっとしてこれが撮りたかったの?それにしちゃ安すぎない?」と苦笑しました。ジョージ・ミラーの傑作「トワイライトゾーン」の「2万フィートの戦慄」には遠く及ばない内容で、作品の出来からすると4点がいいところですが、嵐の中、現れた敵機を機銃掃射で撃墜するクロエが非常にカッコよかったので1点おまけします。 [映画館(字幕)] 5点(2022-04-06 18:57:58) |
158. ナイトメア・アリー
《ネタバレ》 デル・トロがこんなまともな映画を撮るようになったのが一番の驚きかな?「シェイプ・オブ・ウォーター」に引き続き2度目を狙っているのか?読心術である事は明らかだが、これをスピリチュアルな能力と信じてしまう人が当時はそれなりに偉い人にもいたと言う事か。まぁ今でもいるけど。心理学者との腹の探り合いは結構面白かったが、大満足とまではいかないのは「そう来たか!」と言うような意外さがなかったからかな?一番の驚きが「まともか!」ではねぇ。 [映画館(字幕)] 7点(2022-03-26 18:43:21)(良:1票) |
159. THE BATMAN-ザ・バットマン-
《ネタバレ》 率直に長かった。3時間かけないと出来ない話とは思えない。上映前にトイレで絞り出し切って見ても、3時間はちょっと持たない年齢になってきてるんですよ、私は。作品としてはまぁ退屈はしなかったが、バットマンもキャットウーマンもクリスチャン・ベールやアン・ハサウェイに比べてスケールダウンしている印象は否めない。お話も救いがないばかり。もうちょっとカタルシスが欲しいなぁ。娯楽映画でしょ?これ。これだと家で動画配信で見てもいいかな?なんて不届きな考えも頭をよぎってしまった。家だとトイレ気にしなくていいしね。私見だが30分短かったら1点上がったと思います。 [映画館(字幕)] 6点(2022-03-21 17:31:43)(良:1票) |
160. ドント・ルック・アップ
CMを見て「ドタバタに過ぎるな」と見てなかった奴。アカデミー賞候補だと知って見たけど印象は変わらなかった。これはどっちかと言うとラジー賞でしょ?中では最近意識高い系に生まれ変わった?と思っていたアリアナ・グランデが元のおバカキャラで出ていたのが一番笑えた。 [インターネット(吹替)] 4点(2022-03-11 00:42:15)(良:1票) |