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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 58歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

●今週のレビュー
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161.  パトリス・ルコントのDOGORA
前知識なしで見始めた途端に失敗したと思ったのだが、見るのをやめようと思いながらもやめれずに結局最後まで見ちゃった映画。とくに新しいとも面白いとも思わないんだけど、惹きつけるものはある。音楽と映像のコラボレーションも面白いのだが、漲る生活力とでも言おうか、生命力という響きから伝わるものよりももっと生々しいものを映し出した映像そのものこそがこの映画の最大の魅力だと思う。ずいぶん前に見たものなんだけど、たくさんの家族を乗せて走るバイクとか水辺を歩くシーンとかけっこう鮮明に覚えている。視覚的にも魅力的な画がたくさんあって、なにげない日常が美しく映し出されると、世界には「美」がいくらでもあるんだなんて思ったりもした。「世界」とか「人間」とか「生きる」ってこととか全肯定したくなる映画。
[DVD(字幕)] 6点(2011-04-13 13:50:18)
162.  フェリーニのローマ
フェリーニらしいといえば間違いなくフェリーニらしいんだけど、こっちのフェリーニはあまり好きじゃない。こっちというのは、ケバい方のフェリーニ。まあ後期の方。このケバさが「生」とか「活力」を表現してもいるのだろうってことがこの作品でよくわかった。過去から現代へと移りゆくごとにそのケバさが薄れていき、同時に憂いを帯びてゆくから。まあそれはそれ。とにかくのれなかった。劇なのか劇中劇なのかよくわからん冒頭のシーザーから既に躓いた。世界史に疎いってのも影響してるかも。あと、おそらくテレビ画面で見る映画じゃない。←負け惜しみ
[DVD(字幕)] 4点(2011-04-12 16:01:00)
163.  ゴダール・ソシアリスム
画面いっぱいの海。画面いっぱいの波。玉虫色の船内カジノ。風が奏でるノイズ。エロおやじのような少年。あいかわらずのぶつ切り音楽。あいかわらずのパレスチナとホロコーストとピアノの音。あいかわらずの映画の引用。そしてなんのこっちゃなお話。前作『アワーミュージック』で「別格」であることをまざまざと見せ付けたゴダールであったが、今回私の中のその「別格」というハードルが仇となったのか、どうにもこうにも面白くなかった。見ているあいだじゅう、あまりのつまらなさに3点とかつけちゃおうかとも思ったのだが、いちいちハッとさせられる美しい映像に、或いはオオッとうならされる見たことのある画面にまたしてもしてやられるのだ。船の濡れた床の美しさにはびびった。
[映画館(字幕)] 6点(2011-04-11 15:06:10)
164.  ドリーの冒険
アメリカ映画の父D・W・グリフィスのデビュー作。しっかりと物語映画。その題材に「誘拐」を選んでいるところが興味深い。「誘拐」には当然被害者の物語と加害者の物語がある。その後『國民の創生』『イントレランス』『嵐の孤児』等と同時進行する2つの物語を見せることに天才的な手腕を発揮することになるグリフィスらしい題材ではないか。このたった12分の物語にはちゃんと被害者の物語と加害者の物語があった。二者が交わるシーンのサスペンスまで用意されている。お見事としか言いようがない。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-04-08 16:32:07)
165.  プルーフ・オブ・ライフ
その国の政治情勢やら誘拐された男の会社の内容とか夫婦の過去とかがいろいろと語られてゆく。そのあまりに多い情報をできるだけ停滞させずに語った手腕はなかなかのものだったのだが、このたっぷりの情報で満たされた前提がその後にいまひとつ活かされていない。夫婦の物語であるならばその前フリも必要かもしれないが、メインは交渉人であり、しかも交渉するに留まらず戦争映画さながらのアクションをクライマックスに持って来てるもんだから、一層前フリの無用感が増す。いくらロマンスコメディの女王がいるとはいえその無理矢理な三角関係もいらんだろ。この内容をちゃんと一本の映画にしてみせたというだけで拍手したいという気持ちもあるのだが、もういかにもいろんな人の意向を与したハリウッド作品という感じが痛々しい。
[DVD(字幕)] 5点(2011-04-06 14:36:15)
166.  アマルフィ 女神の報酬
なにやらワケありな緊迫感を持った男と女が突然映される。すでに物語は動いている。言葉を排しているがゆえに緊張は増してゆく。言葉を排しているがゆえに映される全てのものに目が行く。言葉を排しているがゆえに画面の外からの音が強調される。概要が掴めたところで唐突にタイトルロールと波の音。この映画、ただものではない。と思ったのだが、はたしてこれは私の感想なのか。通常、未見の映画について書かれているものは読まないようにしているのだが、この作品を見るよりもずっと前にこのサイトの卒業生でもある映画研究塾さんの絶賛評をすでに読んでしまっていたのだった。織田裕二をどんどん受け付けなくなってきていて、ゆえにこの作品は一生見ないであろうと思っていたからなのだが。よって私の好評は映画研究塾さんの影響下にある可能性を否定できないのだ。それほどにインパクトのある素晴らしい批評なのでぜひ皆様もご拝読くださいませ。はてさて織田裕二だが、いつもの過剰な表情と台詞まわしを排するだけで全然受け入れられた。単にそういうキャラクターである、ということ以上に演出の成果であることを確信した。サラ・ブライトマンを引っ張り出してきたりとずいぶんと無駄な部分もあるし、ユーモアの少なさも不満ではるけれど、目を見張るシーンも豊富にあるので概ねでは満足感が勝った。
[DVD(字幕)] 6点(2011-04-05 13:44:02)
167.  ゴーン・ベイビー・ゴーン 《ネタバレ》 
次の監督作『ザ・タウン』もそうなんだけど、とにかく脚本が素晴らしい。物語の何もかもが必然となっている。ボストンの小さな町を舞台に、小さな町であるがゆえの物語(ここんところも『ザ・タウン』と共通)なのだけど、主人公の探偵が地元のチンピラと一悶着起こすシーンや、探偵の公私のパートナーと誘拐された娘の母親(母親の薬中仲間のほうだったけか?)が顔見知りであることなんかも「小さな町」であることをさりげなく見せている。そしてある者たちの繋がりが露呈してゆき犯行が発覚するという衝撃的な結末もまた「小さな町」であることで成り立つ。「小さな町の物語」であることを丁寧に紡いでいるがゆえに衝撃的でありながら唐突ではない結末を見事に作り出しているのだ。ある者は死に、ある者は捕まり、ある者は去ってゆく。取り残されたようにこの小さな町にいる主人公。この愁傷感が「小さな町」の閉塞感を表現しているようでもあり、エンディングをやるせなくする。
[DVD(字幕)] 7点(2011-04-04 15:41:08)(良:2票)
168.  アイデン&ティティ
この時代を共有する者にとってはそれなりの郷愁もあるかもしれんが生憎この時代を知らん。いや、その時代に生きていたが「イカ天」ならびにそこから生まれたものを知らん。こちら関西ではやってなかったのだから。テレビに煽られてロックを消費する輩と時代から取り残されながらそれはロックじゃないなどと叫ぶ輩。どちらもいけすかない。居酒屋でロックとはかく在りなんといったえらそうな戯言を述べるシーンがあるが、このイタイイタイところをもっと見せてくれれば面白くなったかもしれない。最近だと『SR サイタマノラッパー』みたいなの。でもこれは「かっこわるい」けど真っ直ぐってことを描いてるわけだけども「かっこわるい」ぐらいでしかなく、「イタイ」ところまでいってない。原作者本人がイタイとは思ってなかったらこれは当然なわけだから、居酒屋のイタイ戯言はクドカンのオリジナルかなとも思うんだけど、イタイのはここだけ。妙にまじめぶった展開の中に挟まれるコミカルパートも台詞にしかその役割は無くつまらない。現実離れしたキャラクターだけが作品を支えている。
[DVD(字幕)] 3点(2011-04-01 14:26:43)
169.  シュアリー・サムデイ
たしかに場面の切り替えなんかに粗い部分があって時間経過が分かりづらかったり、唐突に感じるところがあったり、全体的に慌しい印象を持たせてしまったりといろいろと難点もあるんだけど、その難点さえも肯定的に捉えてあげたいような気にさせられた。その荒削りな作り自体がまるで物語にリンクしているように感じて。実際この物語を他の人が演出したとしてこれ以上のものが出来るとは思えない。それほどにこの物語に必要不可欠な「若さ」が充満していた。「バカ」とか「単純」とかというマイナスのイメージも含めた「若さ」が。同じ場面を別の視点から撮った回想シーンがあるとかけっこう複雑な構成をしているんだけど、その大人ぶった複雑さをひけらかさず、ひたすら笑いと涙と勢いで突っ走る。処女作でないと出せないものをしっかりと出した処女作らしい処女作でした。
[DVD(字幕)] 6点(2011-03-31 13:54:01)
170.  ドロップ
ちょっとびっくり。意外にもなんていうと失礼かもしんないけど、ちゃんとした映画だった。何よりもカメラが全く揺れない。すごく落ち着いている。アクションシーンさえも。この手のものによくある「やられたらやりかえす」を見事に笑いへと転化した怒涛の「お返し」合戦がまた素晴らしい。笑いへと転化していること自体もいいし、テンポもいいし、それゆえの休戦に入るシーンのギャップもいい。それでいてこの時この一瞬における喧嘩というものが端的に表されている。憎いから喧嘩するんじゃなくて、ただ喧嘩をする。そこに意味はない。ああ懐かしや。これが青春よ。健全なる若者の健全なる行動なり。しかし本職・お笑い芸人としての真髄でもある劇中頻繁に出てくるボケとツッコミがいちいち段取りくさいってのはどういうことよ。ダメじゃん。
[DVD(邦画)] 6点(2011-03-30 14:04:38)
171.  ワンダーラスト
どこかアキ・カウリスマキの映画のような印象を持ったのはけして主演を務めたパンクミュージシャン、ユージン・ハッツの容貌のせいだけではあるまい。この作品にはある程度本数をこなしてきた監督による作品としか思えないある種の余裕を感じる。なぜそう感じてしまうのかいろいろ考えてみたのだけど、たぶん「やりすぎていない」ってことに尽きるんじゃないだろうか。「スタイリッシュ」とか「お洒落」とかいう言葉が当てはまりそうな映像なんだけど、そこばかりが目立っちゃうほど「そこ」に力を入れてない。というかその加減ができるところにマドンナの凄さがある。これをきっと「センス」というのだ。こういう所謂センスのいい人というのは何やらせてもそれなりのものを作っちゃう。反面あまりに完成されすぎて面白みに欠けるなんて言うのは酷か。
[DVD(字幕)] 6点(2011-03-29 13:42:43)
172.  ローラーガールズ・ダイアリー
物語に従属しないシーンがこんなにもさりげなく挿入された映画はそうざらにない。絵に描いたようなデートの場面で幸福感を二人の美しいハーモニーで表現する。まるでハワード・ホークス『リオ・ブラボー』のあの歌のシーンのように物語から解き放たれている。女の子の願望をそのまま映像にしたような水中ラブシーンの美しさはリアルとは程遠いにもかかわらず物語の持つテーマに即しているせいもあって違和感を乗り越えて印象だけをはっきりと残す。物語とは関係の無いシーンといえば映される被写体の奥のほうでなにやらやらかしてくれてるのも楽しい。女優・ドリューがその女優振りをなかなか見せないものだから奥にドリューが映るともうそれだけで前を無視して奥ばかり見てしまうのだがそれも計算ずくなのか。これら物語に従属しないシーンを入れてゆくこと自体は実はそれほど難しいことではないのだと思う。入れればいいだけなのだから。でもこの映画は物語が実にうまく語られているからこそ物語に従属しないシーンが活きているのだと思う。物語を楽しみながらシーンのひとつひとつを楽しむ。これがアメリカ映画。しかも完璧。しかもデビュー作らしい初々しさも合わせ持つ。満点しかないでしょ。
[映画館(字幕)] 10点(2011-03-28 14:18:29)(良:4票)
173.  リスボン特急 《ネタバレ》 
フランス映画というのは世界で一番美しい響きを持つといわれるフランス語を多用することが多い。実際またフランス語は映画によく映えるのだ。しかしメルヴィルのノワールはいつも寡黙な男たちが淡々と自らの仕事をこなしてゆく様を映し出す。とくにこれと『仁義』は登場人物全員が寡黙ときた。冒頭の銀行強盗シーンから逃亡劇、後のリスボン特急での強盗と、もくもくと仕事をこなす男たちをひたすら映し続ける。リスボン特急での着替えをカットを割らずに延々と映しているのには半ば呆れたが、あそこを省いたり短縮しちゃうと緊張感を出すところが無くなるんですよね。アラン・ドロンは本当にただいるだけって感じなんだけど、この人は黙れば黙るほどに存在感が際立つ。一番好きなシーンはこれから襲う銀行が映されるまでの海と道と建物が映されたオープニングの静けさ。二番目に好きなのが何も語らずに車に乗り込み去ってゆくドロンが映されるエンディング。頑なに言葉を廃した映画であった。
[DVD(字幕)] 7点(2011-03-11 17:09:31)
174.  デュエリスト
エンタメ志向の強い韓国映画はだいたいにおいて私の嗜好に合わない。その原因は大袈裟な芝居につきる。この作品はそれが最大限発揮されちゃってる。大袈裟すぎて笑ってしまったくらいだ。とくにヒロインの演技がひどい。わたし、女だてらに刑事なんですって歩き方。あれはひどい。わたし、女だてらに刑事なんですって顔。これもひどい。反転あの変な顔は可愛いと思ってやってるのだろうか。殺陣はけっこう面白かった。影に入って人物が消え、剣だけがチャンチャンやってるやつ。ヘンテコな構えはやっぱり笑っちゃったのだが、もうちょっとかっこいいポーズで、もうちょっと普通の表情をしてくれればけっこう好きかもしれない。まあとにかく女優が悪いのか演出が悪いのか芝居の伝統が悪いのか知らんが、演技のくささを消せればそこそこのものになってるんじゃないかと。
[DVD(字幕)] 2点(2011-03-10 15:02:23)
175.  DEAD OR ALIVE 犯罪者
いかにも三池な過激なグロが押し寄せる。どんな映画にも意外と馴染む哀川翔とどんな映画でも同じオーラを発散している竹内力がそんな三池の世界から一歩引いたところで別々の物語を生きる。その二人が遂に相見える。ああVシネっぽい、ありがちな対決シーンだ。と思いつつも両巨頭の決着の仕方を心待ちに見る。・・・。車の下から哀川が出てきた。腕をもぎ取る。え?ここでようやく二人は三池の世界に合流するのか。と思ったらそのあと。え?え? で、そのあと。えーーーーっ!? 合流じゃなくてまたいじゃったよ。別の世界に行っちゃったよ。こういうことにお金かけちゃうのってまじで凄い。
[DVD(字幕)] 6点(2011-03-09 16:20:27)
176.  イヤー・オブ・ザ・ドラゴン
学生時代にレンタルビデオを2台のビデオデッキをつなげてダビングした数少ない作品の1本(先輩に貸したまま返ってこなかったいくつかの作品の1本でもある)。主人公の男と敵対する男の対決というマンガチックな構造が男心をくすぐる。『天国の門』の興行的な大失敗の影響なのかとにかく二人をメインに撮る。組織からはみ出した男と組織をぶっ壊そうとする男。強引さがかっこいいミッキー・ロークとクールさが様になるジョン・ローン。何度も見た。そして時を置いて久しぶりに見た(といっても数年前だが)。なんか違う。『ゴッドファーザー』や『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のような不変の貫禄がない。なんか時代を感じる。その時代が禁酒法の時代ならば様になるのだろうがいかんせん見かけゴージャスで中身スカスカな80年代。服装とかサングラスが80年代臭を撒き散らしている。その時代の最中にあってはわかるはずもないのだろうがなんとももったいない。
[DVD(字幕)] 6点(2011-03-08 14:49:42)(良:1票)
177.  暴力団(1955)
モノクロであることを最大限に活かした映画。光と影のコントラストに魅入る。ラストシーンの光を帯びたスモークに立つ人影にはしびれた。さらにサーチライトが出てくるのだがその強烈な明暗の美しさは圧巻。刑事がギャングのボスの女に執着する流れがいまいち説得力に欠けないこともないが、そんなのどうでもいい。とにかくモノクロの美が半端ないです。大音量を使った拷問シーンの流れで殺しのシーンを無音にしているのにも唸った。演出が洗練されている。かっこいい。ある女に関わるサスペンスの見せ方はヒッチコック映画みたいだ。いやはや知らなかった。こんなのが(まだ見ぬ傑作が)まだまだごろごろしてると思うと嬉しくなる。
[映画館(字幕)] 7点(2011-03-07 14:27:56)
178.  キラー・エリート(1975) 《ネタバレ》 
序盤のコンビ(ジェームズ・カーンとロバート・デュバル!)の描き方が商売女を絡めてくるところも含めて74年(この作品の前年)のマイケル・チミノ『サンダーボルト』を彷彿させる。そこから二人が目的地に着くとどうも60年代から70年代にかけて大量に作られた冷戦下でのスパイ映画の色を帯びてくる。ここから意外な展開に。カーンが撃たれて病院に。手術風景が事細かに描かれる。延々と。なんなんだこれは。その後のリハビリシーンも長いがそれはまだわかる。しかしこの手術シーンはいらんやろ。そしてその後はアメリカ・アクション映画ではじめて取り入れられたらしいカンフーが登場。これが場違い。それでも政治や上層部の腐敗が背景となるフライシャーやシーゲルあたりの70年代アメリカ・アクション映画の匂いをプンプンさせておりじゅうぶん楽しめた。と思ったら宿命の対決の伏線をこれでもかと散りばめていながらなんてあっけない、しかも早々の結末に愕然。しかも映画はここからまだ続く。クライマックスは主人公は見てるだけ。えらく抑揚のないクライマックスであった。どうにもこうにもチグハグさが目立つ作品ではあるが、先に書いた70年代アクション映画の匂いってやつでけっこう楽しめたように思う。ニンジャは見なかったことにする。
[映画館(字幕)] 6点(2011-03-04 18:18:48)
179.  VERSUS/ヴァーサス
ワオ!B級アイテム大集合だ。ゾンビにガンアクションにチャンバラにガチンコ格闘。ロングコートにサングラス。SFと時代劇、ホラーとアクションがごちゃ混ぜのマンガチックなダークヒーローもの。やってることは単純至極。戦うのみ。ほぼ全編森の中にもかかわらずアクションが間延びしない。低予算ゆえのアイディアで乗り切る。編集でスピード感を作る。説明すればするほど納得してもらえないだろう荒唐無稽な設定を逆手にとりひたすらアクションアクション。かっこつけを極めて非現実的な世界観に油をそそぐ。惜しむらくはヒロインの華の無さ。怒涛のアクションの連続の中で場違いな空気を作り出すコメディエンヌ的役割をもっと大袈裟に担わせたらもっと面白くなったかも。
[DVD(字幕)] 6点(2011-03-03 13:37:48)
180.  忍 SHINOBI
地名や城の名前が漢字とアルファベットで表記され、その気どったセンスにめまいがしたが、オダギリと仲間の川辺での出会いのシーンでせめて仲間の素足が見えてオダギリがハッとするなんてシーンでもあればいいのだが、映されるのは顔のアップと水を飲む仲間のお手手。その完璧にネイルケアされたお手手に頭ん中は真っ白に。気を取り直して見るもののてっきり見せ場だと思ってた5対5の忍術バトルが盛り上がらない。なんのための5人なのか。なんのための男女混合なのか。仲間の素足がないならせめて沢尻の太ももを(オイオイ)。それもムリならせめて黒谷の濡れ場を(コラコラ)。と願うのは偏った映画経験から「くの一」といえば何故かエロを想起してしまう私が悪いのか。いやなにもエロくなければいけないなどとは言わない。アクションすげー!でもいい。この場面めっちゃ怖い!でも、この後姿は雰囲気あっていいね、でもなんでもいい。そういう印象的なシーンが悲しいかな皆無。
[DVD(字幕)] 2点(2011-03-02 15:26:13)(笑:2票)
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