161. 人間失格 太宰治と3人の女たち
《ネタバレ》 文学なんて知らない、ボンクラの僕は太宰治の「人間失格」を最高のホラーサスペンスだと思っています。ごめんなさい。でもだから好きなんです。読んでる最中は怖くて、読んだ後も怖すぎて好き。この映画はそんな「人間失格」を映画化したんじゃなくて、それを書き上げるまでの太宰治の人生を描いた映画です。当然、こーゆうクセがすごい監督さんが表現するフィクションなんで、オレの太宰治のイメージじゃないとか、史実と違うとか、そんなことは観る前から分かってる事で、それより、いつ花が降るのかとか、どこに鮮やかな色を使うのかとか、この監督ならではのクセの演出を楽しむ感じで観なきゃ、楽しめないと思います。そのうえで、僕は前半は退屈で、後半は、それなりに物語に入り込めたかなって感じでした。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-04-16 21:37:24) |
162. 鳩の撃退法
《ネタバレ》 表面上のオチはあるものの観る人によって色々な解釈ができる映画。語り口がうまく、テンポや演出、役者の演技がそれにうまく融合され、冒頭から、え?どーなってるの?、どーなってゆくの?て興味が途切れることはありませんでした。ただ観てる最中はそんな感じでも、観終わった後に、物語自体が面白かったかどーかと聞かれれば、まーまーってゆう感想です。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-04-16 11:42:59) |
163. 望み
《ネタバレ》 子供を持つと、楽しい時も心にどこかで、被害者であれ加害者であれ犯罪に巻き込まれるかもとゆう不安が漠然とあります。だから、こーゆうドラマを観ると、心拍数がチョットあがちゃいます。てか、そーゆう時の家庭を描いてるので、ちょっと怖かったです。押し寄せるマスコミ、距離をとる周りの人々、口論が多くなる家族、ありがちですが、やっぱ自分の家族と重ねてしまって怖くなりました。 [インターネット(邦画)] 7点(2022-04-15 21:02:13) |
164. 喰女-クイメ-
《ネタバレ》 四谷怪談の舞台と、それを演ずる役者たちの現実劇の二重構造になってる映画。四谷怪談の舞台は公演ではなく、稽古の最終段階で衣装着て実際の舞台で本格的な芝居を演ずる稽古を僕たちにガッツリ見せる感じです。舞台も周る舞台で超豪華。このまま本当の舞台として見せれるくらいちゃんとしてる。だから、見ごたえはありました。舞台の雰囲気とか、とにかく気持ち悪くて不気味で、四谷怪談ってこんな怖い話やったんやって改めて思えました。代わりに、間の日常ドラマが全然おもんなくて、それでバランスとってるのかな? [インターネット(吹替)] 5点(2022-04-15 01:27:18) |
165. カイジ ファイナルゲーム
《ネタバレ》 昔、「銀と金」の実写版を見て、なんて面白いんだろうと思い、そこから福本伸行の原作にふれ、このカイジも漫画で読みました。いわば、僕にとっては福本伸行作品は実写から始まってるんです。だから、実写に対する抵抗はそんなになく、パート1、2もそれなりに楽しめましたが、このパート3はダメやったなー。色々突っ込めるんだけど、死のバンジーで下から仲間が答えを教えるシーンで、口元が9か10でカイジが悩み、後に、なぜ9がわかったかを得意げに語るんだけど、いや手で9ってやれば、最初から全然問題ないやん。てか、むしろ叫ぶだけでなく、普通そーするでしょう。ってな映画です。ゲームのルールもあいまいで、そんなことができるんなら、勝つのに何でもありやんって箇所が多数あって、こーゆう映画って、ゲームを意外な方法で解決する所に、なるほどーって思える部分があって、そこを観客は期待してるのに、その部分に、こんなもんでしょ感があったらダメやん。 [インターネット(邦画)] 3点(2022-04-14 20:53:43) |
166. ハウス・ジャック・ビルト
《ネタバレ》 異常なサイコキラーの頭の中に入るような映画。殺人鬼に寄り添った感じで進行する映画なんで、なんの共感もないし、嫌な気持ちになるだけなんだけど、なぜか最後まで観届けてしまう自分がいて、観終わった後に、なんか自己嫌悪。母親と子供2人を殺すくだりなんて、狂気過ぎてエグ過ぎます。あと、殺しをして、パトカーの音がしてるのに、あれ、あそこの血ふいったっけ?と捕まる危険を冒しながら、何度も家に舞い戻り、確認するくだりがとても印象的でした。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-04-14 07:56:59) |
167. 何者
《ネタバレ》 まさか、どんでん返しがあったなんで、予想してなかったから、結構、ドキってしちゃった。就活を通じての人間ドラマ部分も、新鮮で面白かったです。就活の時の頃を思い出しました。あと、演劇をかじっていたので、劇団まわりのディティール部分も、そうそう、こーゆうのアリガチとかリアリティをもって観れました。ほんとうは嫉妬したり、うらやましかったり、でもそんな自分の心を認めることがカッコ悪いと思い、観察者となりツイッターの裏アカでマウントをとることで、なんとか自分の心を安定させるってゆうのは、ちょっと極端だけど、似たような感覚って、誰にでもあるじゃないかな?って、マウントをとってく感想で、ごめん。 [インターネット(邦画)] 10点(2022-04-13 20:05:09) |
168. 響 HIBIKI
《ネタバレ》 正直、ストーリーはとっちらかってて、小栗旬も主役と関わりあうのが最後だけだし、感動も何もないんだけど、ぶっ飛び文芸女子高生の存在感だけで、全く、退屈ではありませんでした。天才小説家なんだけど、とにかく手が出る。足が出る。暴力的です。新人小説家の発表の場で、突然、後ろから折り畳み椅子で、「ディストラクションベイビーズ」で誰彼かまわず片っ端からぶん殴ってた柳楽優弥をぶん殴るって、ある意味、面白い。 [インターネット(邦画)] 7点(2022-04-12 20:30:57) |
169. 去年の冬、きみと別れ
《ネタバレ》 地獄変にちなんだ狂った姉弟の物語。よく出来たお話。まさか、あの人も登場人物になっちゃうんだとゆう驚きと、最後の斎藤工の放心状態の演技が印象的でした。 [インターネット(邦画)] 7点(2022-04-11 07:38:46) |
170. 血を吸う粘土
《ネタバレ》 冒頭、画面からチープさが、にじみ出てて、こりゃ失敗かなーって思い観ていたのですが、僕的には楽しめた作品で、後半にいけばいくほど面白く堪能できました。簡単に言えば、粘土の化け物映画なんですが、この化け物粘土、人を取り込む時、相手を粘土化する能力をもっており、これにより、なんてゆーか、粘土スプラッターとでも言いましょうか、手が粘土化してビローンってなったり、顔が潰れてグニャッとなったり、変な人間のカリカチュアみたいな状態になるのが、キモグロくて、滑稽だけど不気味とゆう絵ズラとなっており、これが中々、新鮮で、見ごたえがありました。ストーリーの方も、怨念と嫉妬が絡んできて、オチも後を引く余韻がありました。後、もーちょっと観たいってゆう時間の短さも良かったです。 [インターネット(邦画)] 7点(2022-04-10 21:09:31) |
171. 水曜日が消えた
《ネタバレ》 曜日ごとに人格がわかれてる多重人格の男の映画です。多重人格と言っても、この映画では、物語の大部分で火曜日担当の人格しか登場しないってのがなんか斬新。だもんで、火曜日の人格に感情移入でき、彼の味わう感覚に共感できました。特に、水曜日が消えた時、彼は水曜日の筆跡をトレースして、ごまかすのですが、この、バレたら、せっかく水曜日を手に入れたのこの日常が失われるかもしれないとゆう彼の焦りは、なんか不祥事が起こってしまい、面倒臭いことになるから誤魔化そうって時の状況に似てて、ドキドキしてしまいました。後半のサスペンスチックな展開も自分が消える恐怖感とか、何が起こってるのわからない不気味さとかがあって、最後まで退屈せずに楽しめました。しかし、火曜日しか生きれないって悲惨ってなりそうですが、他の曜日と体を共有してるってのも悪くない、てゆーかむしろ、こーゆう生活も楽しそうって気分になるなんて、面白い映画やなー。 [インターネット(邦画)] 7点(2022-04-10 13:30:40) |
172. 名前
《ネタバレ》 場所によってコロコロ名前を変える謎の男と、その男の前に現れた謎の女子高生の交流を描く人間ドラマ。男と女子高生の謎のために、冒頭から映画の世界には引っ張られます。さらに見せ方が時系列をずらして、違う視点で描く構成になっており、途中の退屈感もなく、ラストは涙がポロリ(最近、僕は涙腺がユルイのでスマヌ)。この大人の男と女の子の交流をずっと観ていたいので、2人の関係終わらないでって思うのは、ヴィム・ヴェンダースの「都会のアリス」を思い出しました。 [インターネット(邦画)] 7点(2022-04-09 21:49:38) |
173. ディストラクション・ベイビーズ
《ネタバレ》 街とかで怒号が飛んで誰かが喧嘩してたら、とりあえず、ドキドキして見てしまいませんか?この映画は観客をその野次馬とゆうポジションにずっと立たせる映画でした。一応ドラマはありますが、誰にも感情移入なんてできません。通り魔犯罪をずっと映す映画みたいな。でも正直、ずっと集中して観てしまいました。野次馬でごめん。 [インターネット(邦画)] 7点(2022-04-08 20:57:30) |
174. シライサン
《ネタバレ》 家に家族が全くいなくて、入院したのに全然、家族が登場しなかったり、レストランで目玉が爆発してるのに、他の客や従業員の反応がなかったり、ちょっとだけでも工夫すれば、リアリティが増すのに、それをやらないC級感はありますが、可もなく不可もなく、それなりには鑑賞できました。良かった点はシライサンの佇まいかな。遠くの方にしゃがんて現れ、ゆっくり立ち、ずっと拝んでて、変なヒモがたれてて、黒目が異常にでかいって感じは、そこそこ不気味でした。リングと似たようなストーリーですが、最後のオチも悪くないかな。ちなみに、エンドロールに仕掛けがあり、ネタバレ全開すると、劇中、シライサンのことをさぐるルポライター的な男が登場するのですが、彼はシライサンのレポートを作成し、それを世間に広めようとします。ただ、彼は死んじゃって、そのレポートは彼の嫁さんに渡るのですが、そのまま行方不明になります。で、エンドロールの脚本のクレジットが、その嫁さんの名前になってました。つまりこの映画を観てる僕達が呪われちゃったってこと。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-04-08 08:42:15) |
175. ムカデ人間
《ネタバレ》 ムカデ人間とは、ある人間のお尻に別の人間の口まわりを縫い付け、そのお尻に、さらに別の人間の口まわりを縫い付け、足の一部を手術し、四つん這いでしか歩けないよう魔改造された人間たちのことです。もちろん、縫い付けただけなので、ムカデ人間とは言っても、犠牲になった人間は普通の人間の意識があり、たまったもんじゃないです。特に、先頭以外は、ウンコしか食べれないので、地獄であります。この映画は、狂った博士がムカデ人間を作るために、一般人を麻酔とかで捕らえて、手術をするといった内容なのですが、ギャグでもなんでなく、普通のホラーとして作ってあります。しかも、ムカデ人間の先頭になる男は、日本人で、関西人のチンピラで、普通に大阪弁でまくしたて、それが逆にリアルで、他の役者たちの演技もそれなりに真に迫っていて、確かに、ムカデ人間のお姿はある意味、滑稽なんだけど、僕の心の中では笑いよりもエグサが勝ってしまい、とゆーことは?そう、えげつないホラーでした。だから、途中、視聴に耐えれない気分が押し寄せてきました。特に手術のくだりと、その後のムカデ人間にされてからの彼らの境遇は、ある程度、これは作り物なんだと、何度も自分に言い聞かせました。関西人の男がスマンとウンコをしてしまった時の後ろの女性の表情とか、もー観てらんなかったです。だもんで、0点しか思いつかない完全なる変態ホラーでありました。 [インターネット(字幕)] 0点(2022-04-08 00:02:11) |
176. 永い言い訳
《ネタバレ》 夫が浮気中に妻が事故で死ぬとゆう設定を聞いて、生き地獄のように苦悩する映画かなって思って鑑賞したら、全然違う展開やん。ビックリしました。育児を手伝うって、しかも、ちょっとホノボノしてるし。でも途中までちょっとドキドキはしてました。主人公が結構、ひねくれてたので、どこかで、もっとひどい事になるんじゃないのかとか、竹原ピストルがどっかで爆発するんじゃないのかとか、したら、主人公は意外に物事がわかってる奴やん。自分のダメなとことか、突然、家族を失った心境の子供とか。そんな子供と主人公の交流を観てると、自然と涙がポロリ。別に悲しいシーンじゃなく、モックンが子供と楽しく交流してても涙がポロポロ。ホノボノしてるのに、なんか泣ける、なんでやろう。そんなこんなで、あっという間に映画を見終えてしましいました。ちなみに、主人公がエゴサーチする時の検索ワードは思わず吹いてしまいました。笑えて泣けたので満足。 [インターネット(邦画)] 10点(2022-04-07 10:21:01)(良:1票) |
177. 凪待ち
《ネタバレ》 家庭を持つことでなんとかまっとう側にいる男が、事件をきっかけに、どんどんドツボにはまり、そのドツボの波が止むまでのお話。なんどか、主人公に対し、おいおい、それはやめとけってシーンがあり、うまく主役に感情移入できれば、それなりに、焦りながら観れるんじゃないでしょうか。僕も家族がいることでなんとかまっとう側にいるタイプなんで、やっぱ感情移入しちゃった。嫁さんのお父さんも同じタイプで、同じ匂いを主人公に感じたから家族になることを望んだのかも、とか考えちゃいました。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-04-06 20:33:52) |
178. ラプラスの魔女
《ネタバレ》 アマカスって、あんま聞かん苗字。アマタツやったら、最後、車が降ってくるところで笑えるかも、なんてクライマックスで余計なことを考えちゃうのは、色んな映画観すぎたからかなー、なんか退屈でした。 [インターネット(邦画)] 3点(2022-04-04 22:49:25) |
179. 許された子どもたち
《ネタバレ》 少年犯罪の様々な問題をリアルに突き付けてくる問題作。印象的なのは、世間の酷い攻撃を受けるのか加害者だけでなく、被害者の家も落書きだらけにされてしまうところ。あと興味深いのは、クラスの女の子を皆でいじめてる者達が、いじめ問題に対して、真剣に意見を言い合うシーンです。彼らはイジメの構造やひどさをちゃんと知りつつ、しっかり自分達がいじめをしてる行為を正当化します。そして、それは殺人を犯してしまった少年に対する世間が行う行為と重なります。相手が悪なら皆で追いつめていいとゆう感覚。てゆーか、進んで追いつめたくなる感覚。誰にでも起こりうる感覚。僕ら観客は神の視点に立っているので、少年が犯してしまった事件の中身を知ってます。一応、彼を主役にすることで、彼も人間であることを描いてはいます。それでも死んだ子への仕打ちを考え、彼が酷い目にあえば、ザマア的な気持ちに陥る人もいるかもしれません。そういう人は、結末にはモヤモヤしてしまうかも。そんな単純なカタルシスを与えて観客を気持ちよくさせる映画ではないから。いじめは単純でなく、人間が元から内包してる人間性に関わる複雑な問題なんだと、観終わった後も色々考えちゃいました。犯罪を犯した者、不祥事を起こした者、倫理観を犯す者、彼らをどこまで同じ人間として捉えることができるか、僕らの心がギリギリ試されてるようにも思えます。 [インターネット(邦画)] 10点(2022-04-03 23:58:26) |
180. デイアンドナイト
《ネタバレ》 前半は面白かったです。特に昼と夜で、同じ動きをしてるのに、全然違う状況ってゆう光と闇を交互に見せるくだりは、なんかカッコよくて、テンションあがりました。でもそこがピークやったかなー。後半はドンドン、テンションが下がりました。もっと主役に焦点があたっていくのかなって思っていたのですが、女子高生とリーダー的な奴の話になって、しかも、その関係性に、主役が絡んでおらず、ほんでもって主役がリーダー的な奴になっていくのかと思えば、そっちにもいかず。正直、主役の気持ちが全然見えないってゆーか、単に流されるだけの行き当たりばったりな人にしか見えず、始終、ヌボーッてしてたから、もっと色々考えてる人なのかなって思ってたから、なんか期待外れとゆーか、そんなこんなで、こんな点数。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-04-03 20:01:43) |