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161.  オリエント急行殺人事件(1974) 《ネタバレ》 
久しぶりに見たけどやはり面白く見ることが出来た。この映画のキーワードは12!そうです。監督があの大傑作「十二人の怒れる男」のシドニー・ルメット監督!奇しくも同じ12という数字がこの映画の大きな鍵を握っているわけです。列車に乗り込んだ12人の乗客にある悲しき過去、一人一人にそれぞれ忘れたくても忘れることの出来ない苦しい過去がある。この映画で殺される被害者と切っても切れない繋がり、それは本来なら被害者であるはずの男が本当は加害者であるという過去を持つということ。そういう視点から見るとただのミステリーではない重苦しさ、複雑な人間関係、その全てを監督は上手く描いている。殺されて当然の男、全くもって同情出来ない被害者、主演の探偵役の俳優の愛嬌溢れる演技、人柄、本来なら殺人犯に対しては罪を背負わせるものの、この場合だと12人の犯人よりも殺された男の方が許せない悪人であるということをきちんと理解し、気持ち良く終わらせてくれる。これを見て私は太っている男に悪い奴はいないと!同じ列車内での殺人を題材としたあの誰もが知っている問題作、マイク水野こと水野晴郎氏の「シベ超」シリーズの山下陸軍大将演じる水野晴郎を思い出す。そして、そんな水野晴郎も悪い人間ではないということ。何だかかなり話がそれてしまったけど、要するに太ってる人間には悪い奴はいない。そう確信しました。水野晴郎はこの映画、絶対に好きだろうなあ!だって、この映画の影響を大きく受けていると見ていて思ったもん!まあ、とにかく私にとっては面白いミステリーであるということです。
[DVD(字幕)] 8点(2007-09-23 20:17:45)
162.  祭りの準備 《ネタバレ》 
南の国、四国高知を舞台に描かれる青春映画の秀作!この映画の主人公をはじめとする出演者それぞれにドラマがあり、生活感が感じられる。地方の生活の実感が生々しく描かれている。東京への憧れを抱き、町を出て行く主人公、そんな主人公を見送る原田芳雄が駅のホームからパンをかじりながら「バンザイ!バンザイ!」とエールを送る姿とそんな原田芳雄を消えていく列車の中から見ている江藤潤演じる主人公の姿に知らない都市での生活に対しても希望が感じられる終り方に万感迫るものがある。田舎町の閉鎖的な空気もあのラストがあればこそ、そこに見える希望、大人への憧れ、東京という都会への憧れ、その全てに青春の一ページを感じられずにはいられない。この映画のタイトルにある「祭り」とは主人公の人生への祭り、人生こそ正しく祭りなんだと言わんばかりの監督からの熱いメッセージみたいなものを感じることが出来た。脇を固める俳優陣、竹下景子の初々しさ、主人公の両親を演じているハナ肇と馬淵晴子の演技と存在もこの作品に大きな貢献をしていると言えよう。これまた間違いなく黒木和雄監督の代表作品の一つと言える作品です。
[DVD(邦画)] 8点(2007-08-05 15:35:13)(良:2票)
163.  トラック野郎 故郷特急便 《ネタバレ》 
お~い!そりゃねえぜ!桃さんよう!せっかく、石川さゆり演じる結花さんに「私、あなたの奥さんになるの!」てあんなこと言われてるのに、でも、それでもやっぱり桃さんは桃さんなんだよね。桃さんらしく、同じドサ周り同士、トラック野郎としての男生きに、そして、愛する女のためにと自分を犠牲にして尽くす姿、それは桃さんらしい別れの台詞にこれぞ桃さんなんだ!これぞトラック野郎なんだとばかりにこれまたとにかくやたら熱い!ライバルとの喧嘩の後のなんだかスッキリとした爽快感、相変わらず、やってることは滅茶苦茶だけど、そんな星桃次朗という男に惚れた。何もかもかっこ良過ぎる。このシリーズのこれが記念すべき10本目にあたる今作、どことなく女の哀しい部分がより強調されているけど、そんなドラマとまた男のバカな一面がやたら熱くて気持ちが良い。
[DVD(邦画)] 8点(2007-05-18 21:53:34)(良:1票)
164.  トラック野郎 度胸一番星 《ネタバレ》 
切ないなあ!桃さんの恋がようやく叶った。夢を掴んだて思っていたのに、本当に切ないぜ!父親の夢である「金山」金探し、そして、金を掴もうとした瞬間、大雨によって流される土石流の犠牲となって亡くなってしまう桃さんの恋のお相手で桃さんに初めての逆プロポーズをする片平なぎさ演じる水名子さんが本当に哀しい。桃さんとトラック仲間で一番の親友、ジョナサンとの喧嘩に友情、ライバルジョーズこと譲治との喧嘩、そして、そんなライバル達が桃さんの見方となって最後は応援する。これこそ正にこのシリーズならではの熱い、熱い男達の友情にどんなに滅茶苦茶でも私はやはりこのシリーズが好きです。最後に一言!「故郷は遠くにありて、思うもの」良い言葉です。
[DVD(邦画)] 8点(2007-05-17 21:02:59)
165.  喜劇 満願旅行 《ネタバレ》 
フランキー堺を追い掛け回す団令子にフランキー堺の母親役のミヤコ喋々、いずれも相変わらず笑わせてくれるし、見ていて楽しい。お見合いすることとなったフランキー堺を邪魔しようとしする団令子と弟役の森田健作のコンビネーションの抜群さも良い。この作品はフランキー堺をはじめとする俳優達の演技を見て笑う。それがこの作品の一番正しい見方だという事を前提として、所々突っ込みたくなるシーンもあったり、特にあの山小屋のシーン、チャップリンの「黄金狂時代」のパクリは笑えるけど、やりすぎの気もする。そうそう、最後の方でほんの少ししか出てこない伴淳も良い味を出しているということを忘れるわけにはいかない。
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-04-16 19:08:32)
166.  トラック野郎 一番星北へ帰る 《ネタバレ》 
おや?何かちょっと違うぞ!例のあの桃さんの歌う主題歌から始まるシーンが無いではないか!それでも作品としては、これはなかなか面白くて良い。相変わらず桃さんの女好きと早とちりには見ていても微笑ましく思えてしまうし、それとこの作品、見たらちきしょう!常磐ハワイアンセンターに益々行きたくなってしまった。常磐ハワイアンセンターでお見合いの筈が桃さんの早とちりによって、ぶち壊しとなるわ、桃さんの親友でトラック仲間のジョナサンとのこれまた男同士の友情とまた田中邦衛の警察官との死闘にいつもの如く登場するライバル、今回で言うなら黒沢年男との男と男の闘いが描かれているのだが、相変わらずやってることは滅茶苦茶ではあるけど、そこにあるのは男と男の正しく友情みたいなものがとても解り易く描かれている。田中邦衛の警察官の奥さんの命を救う為にと走る桃さん、警察達の追撃、阻止すべきとする行動に対して、桃さんの助けを試みる同じトラック仲間達、これこそこのシリーズならではのお決まりのパターンではあるけど、それだからこそ安心して見ていられるとでも言うのか?良い意味での安心感がここにある。そんな気がする作品です。
[DVD(邦画)] 7点(2007-02-18 14:38:54)
167.  関東緋桜一家 《ネタバレ》 
ええ、うんちく的なことは、ぐるぐる大先輩にお任せして、そうだなあ!これが藤純子の引退、マキノ雅弘監督をはじめとする共演者全員にそして、それまで応援してくれた皆さんに向けてのメッセージと取れる終り「皆さん、ありがとうございました。」ていう時の藤純子、その他にもとにかく藤純子が本当に美しい。作品としてはマキノ雅弘監督にとってはこの程度の出来はごく当たり前のような作品なので、特別凄いとは思えない。それでも流石マキノ雅弘監督、主役の藤純子だけでなく、脇を固める俳優の描き方、魅力を引き出す演出力は素晴らしいものがあります。殴り込みのシーンなんて、お決まりと言えばお決まりのパターンなんだけど、それでもやはり殺気が漲っていて凄い。鶴田浩二を助けに来る高倉健なんて、どこか同じ監督の最高傑作の呼び声高い「昭和残侠伝死んで貰います」の花田秀次郎みたいで、凄まじいほどの迫力!それにしてもこれだけの豪華な顔ぶれが観れるだけでも作品の出来云々は別として、見て損のない作品だと思う。
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-02-16 20:57:24)
168.  ロバと王女
これはいかにも女の子向きな内容であることは認めつつ、いい歳した男の私が観ても楽しめる作品になっている。話としてはかなりお馬鹿な内容である。しかしながらこの美しい映像と音楽、そして、カトリーヌ・ドヌーブの美しさの前にはどんなお馬鹿な話だろうが、吹っ飛んでしまうぐらいの本当に何もかもが美しい。もう、その美しさだけで何もかも許せてしまうのだ!
[DVD(字幕)] 7点(2007-01-22 21:42:12)
169.  ロッキー 《ネタバレ》 
シルベスター・スタローンの映画の中ではダントツのナンバーワン!ビル・コンティのあの音楽を聞くと、それだけで興奮せずにはいられなくなります。そして、この映画が名作と言われている最大の要因は最後にあると思います。あそこで負けていたからこそ名作になったと言えるし、勝っていたら駄目です。これ以降のロッキーに関しては回を重ねるこどに駄目になってくようで悲しい。そんな中でこの1作目だけは特別ですし、間違いなく傑作だと言えます。
[DVD(字幕)] 9点(2007-01-05 22:13:09)(良:1票)
170.  クレイマー、クレイマー
1970年代という時代背景を見事なまでに描いている作品で、父と子、母と子、そして親同士の問題、家族の絆、人間の持っている優しさとわがままな面、両方を上手く描いているなあと観る度に感心させられます。ダスティン・ホフマン、メリル・ストリープの2人の演技の上手さは全く色褪せることないくいつまでも心に残ります。笑えるシーン、泣けるシーンのバランスの良さも見事で、けしてお堅いだけの作品にはなってません。
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-01-03 18:11:26)
171.  鬼畜 《ネタバレ》 
怖い!何とも恐ろしくて残酷!それでいて、この悲しさの中に見える家族の絆とでも言うのかなあ?切っても切れない親と子の関係をここまで恐ろしく描いた作品など観たことがないぐらいの恐ろしさです。作品の出来、又は好き嫌いで言うならば断然「砂の器」の方が好きですが、人間の持って生まれた残酷さ、矛盾さというものの描き方ではこの作品の方が上だと思う。もう、とにかく最初からしてやられました。3人の幼い子供が無邪気に遊んだり、歌など歌ってるシーン(この時の歌の誰だ!誰だ!誰だ!空の彼方に踊る陰♪白い翼のガッチャマン♪は丁度、この頃の子供達とほぼ同年代の私にはこの歌からして、これはと画面に釘付け!)そして、そんな子達を連れて別の女と暮らしている旦那の元へと向う母!この後の展開はまるでちょっと前の昼間のドラマのような雰囲気?違うか?とにかく観ていて恐ろしくなりました。東京タワーに次女の良子を置き去りにし、去っていく父の姿とそうとは知らず、よっこは?よっこは?と父に聞いて回る長男、利一の姿と「お父さんじゃないよー」「知らない人だよー」ていうあの台詞、何とも残酷なシーンだと思うと共に二度と忘れることの出来ないほどの大きな衝撃を与える台詞となりました。
[DVD(邦画)] 7点(2007-01-03 18:01:51)
172.  トラック野郎 御意見無用
これはまたとにかく熱い映画だなあ!という印象で、とにかく熱いのである。菅原文太の星桃次郎の馬鹿だけど凄く正直で思っていることは何でも口にしないと気が済まない。その結果、早とちりしたり、挙句の果ては親友であるやもめのジョナサンとすぐに喧嘩になる。だけどもやはり親友らしく直ぐに仲直りする。いつまでも尾を引かないのだ。そんな桃次郎に男達は惚れる。この映画は男が男に対して惚れる映画ではないかと思う。桃さんがトイレを我慢する場面での面白さ、また惚れた女が別の男と付き合っていたと知って最後はその女の為にとトラックで男に会わせてやろうとする桃さん、自分のことよりも愛する女のことを第一に考えて行動する桃さん、作品全体としては何か滅茶苦茶でけして誉められるような内容じゃないけれど、その滅茶苦茶さが星桃次郎の魅力であるとこの作品を観て改めて思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2006-12-31 23:08:25)(良:1票)
173.  忍ぶ川
これは何と言えば良いのか?おそらくこの時代だからこそ評価され、その年の日本映画のナンバーワン映画に選ばれたと思えるような作品です。そんなこの作品、とにかく画面全体、本当に美しく、その美しい映像の中にあって主演の二人、加藤剛と栗原小巻がそれぞれ事情によって言いたくても言えない深い過去を背負って生きているその姿が描かれている。作品そのものは特に傑作だとは思えないし、むしろ今ならもっと評価が低くなるだろうと思われるものの、印象に残る台詞が多いこと。一つだけ挙げるとすると、栗原小巻演じる志乃の父親が志乃に向って言う台詞「いいか、銭が人間を幸せにするんじゃねえ!」には本当にその通りだと思うし、この台詞をどっかの金持ちで元社長のほりえもんとかいう奴に聞かせてやりたい。だけど何とも思わんだろうなあ!それにしても本当にこの作品、話そのものよりも美しい映像に心を奪われそうになるぐらいでした。何だか見ている途中で洲崎パラダイスの橋の上での二人を見ていたら川島雄三監督の「洲崎パラダイス・赤信号」が見たくなってきてしまった。
[DVD(邦画)] 7点(2006-12-30 16:03:10)
174.  トラック野郎 望郷一番星 《ネタバレ》 
このシリーズ、まじめに観たのは初めてだけど、面白かった。沢山ある中でどうしてこれを選んだかというと、皆さんの評価が最も高かったのと、それとマドンナに島田陽子て名前を見つけた(この頃の若い島田陽子の美しさは本当に良い。桃さんやなくても私も惚れるぜ!「犬神家の一族」の珠世さんに「砂の器」の高木理恵子も勿論良い)のともう一つ、明日に迫った有馬記念の前に観るならこれだろう!ハイセーコーが出てくるてパッケージに書かれてたもんで、いやはや、なんて言うのかなあ?とにかく桃次郎の男っぷり、気風の良さにそして、バカで不器用、それでも男らしく厚い厚い人情味溢れる人間性に惚れた。男が惚れる男とでも言ったら良いのかなあ?こういう男に男は弱いものです。そんな桃次郎のフェリーの上でのシーンの笑えること。笑えること。マドンナの島田陽子演じる亜希子に惚れた桃次郎が嫌いだと言ってた馬が好きになるという話なんて、何か知らないけど良いなあ!て気分にさせられるし、思い込みの激しさと結局は好きになった女は別の男と一緒になってふられてしまうなんてどこか男はつらいよの寅さんに通じるものがある。だけどいつまでもぐだぐた言わずに「おめでとうございます。」と祝福する姿なんて正しく寅さんと一緒で観ていて気持ちが良い。喧嘩のシーンも沢山出てくるんだけど、ちっとも後味の悪さがない。いや、むしろ気分爽快になる心地の良さ、確かに内容としては下ネタだけらけの下品な部分もある。だけど、アメリカのコメディ的な下品さとは全然違って、この作品は日本的な男達のバカで厚い人間たちのドラマであると言える何とも見終わった後の気持ちの良さは日本人で良かったと思える清々しさです。こうなったら残りのシリーズ全部観てやろうと思います。
[DVD(邦画)] 8点(2006-12-23 12:46:35)(良:1票)
175.  昭和残侠伝 破れ傘
あれ?たこ八郎なんて出てたっけ?まあ、良いや!それよりも何もこのシリーズ、全体的に言えることは高倉健も池部良もかっこ良い。かっこ良いなんてもんじゃなくて、とにかくかっこ良過ぎる。それはそれで良いのだが、何か物足りない。解ったぞ!今回、何が足りないか?藤純子の姿を観れないのが物足りない。物足りないどころかかなりの不満!それと、監督によって脇役の扱い方、描かれ方も明らかに違うのは何故なんだろう?ある程度は予想していたけど、殴り込みのシーンは良いとして、それまでの流れの中で見せる義理と渡世の物語との間でちょっとした間の取り方にしてもマキノ雅弘監督の撮ったのとは違って見える。こう、何か盛り上げ方にしても悪くないけど、もう少し的な不満も残る。それと台詞回しにしてもそう!高倉健が度々「兄弟!」て言うのだけど、この場合の「兄弟!」の使い方もあまりにも多用し過ぎの気がした。ああいう台詞はここぞて時にだけであって、あまり使って欲しくないなあ!
[DVD(邦画)] 6点(2006-12-18 20:49:46)
176.  緋牡丹博徒 仁義通します 《ネタバレ》 
凄い!何なんだ?この異常なまでの盛り上がりと熱気の凄さ、画面全体からほとばしる殺気と凄み、エネルギー、参ったねえ!←なんか口調までお竜さんみたいになるこつね。(おっと、すいません。ちょっと調子に乗りすぎ?)とにかくもうこれはこのシリーズ全部の中でおそろく一番だとまだ全作品観てないけど、そんな気がしてならない。観るまでは正直言って、かなり不安がありました。斉藤武市という監督さん、私はあまり知らなかったし、この監督の撮った映画は一つも観たことなかったけど、この監督さん、小津監督の「晩春」の助監督でもあるんですね。どうりで上手いと思いました。ここぞていう時の泣かせるこつとでも言うべきか?きちんと心得ているし、なんてたって、お竜さんこと藤純子と菅原文太の二人の並び立つシーンなんて、任侠映画でありながらもぐっとくるものがあるし、物語の軸となる人物象についても全くといって良いほど計算され尽くしていてとにかく主役から脇を固める俳優陣において、誰一人として疎かに描いていないのが素晴らしい!ぐるぐるさんがあまりにも素晴らしいコメントを残しているので私がもうこれ以上書くことなどないとは思うけど、本当に最後の方の殴り込みのシーンの凄まじいほどの盛り上がり方は正にマキノ雅弘監督の映画のようです。そうそう、私もあの熊虎親分(若山富三郎)の登場シーンには爆笑してしまいました。牢屋の中のシーンなんて「次郎長三国志シリーズ」を思い出させる楽しさだし、黒い帽子(マジシャンハットみたいな)姿にチョビヒゲ、手には傘、チャップリンみたいで可笑しかったです。そして、忘れてならない片岡千恵蔵の貫禄、とにかく間違いなく今まで観たこのシリーズの中で最高傑作と自信を持って言えます。最後の終わり方までが本当にマキノ的な素晴らしい終りに、拍手!拍手!
[ビデオ(邦画)] 9点(2006-11-03 20:18:53)
177.  緋牡丹博徒 お命戴きます 《ネタバレ》 
うん!確かに公害問題というテーマを取り入れるのは鼻に付くし、善と悪の描き方なんかもいまひとつな感じなんだけど、相変わらず藤純子演じるお竜さんはかっこ良いし、いや、ただかっこ良いなんてもんじゃない。かっこ良すぎる上にとにかく美しい。特にラストの方の喪服姿の中で啖呵を切る場面とその後の決闘シーンで見せる涙とそして、最後の最後にきて、それまでは何か平凡な感じの出来だったのに殺された鶴田浩二の息子が「おばちゃん!」て言いながら藤純子と抱き合うシーンには思わず涙が出そうになりました。この場面だけでこの作品、それまでの内容が全てぶっ飛ぶぐらいの名場面に1点プラスの7点!これまで観た加藤泰監督によるこのシリーズの中では一番、下のような気がするけど、それでも殴り込みのシーンの迫力なんて、正に任侠映画て感じで良いんじゃないかと思う。
[ビデオ(邦画)] 7点(2006-10-30 21:28:23)
178.  映画に愛をこめて/アメリカの夜
フランソワー・トリュフォー監督が本当に映画が大好きで、大好きで、どうしようもないということがこの映画を観るとよく伝わってきて、映画への愛、情熱みたいなものを感じられずにはいられなくなります。映画の撮影現場の風景を見学しているような感覚がこの作品の中にはあって、興味深く観ることが出来るのも良い。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-10-28 00:07:20)
179.  都会のアリス
この作品と「ペーパー・ムーン」を比較している人が何人かいるけど、私も「ペーパー・ムーン」よりも、この方が好きです。この作品の監督でもあるヴィム・ヴェンダース監督って「パリ・テキサス」を観ても感じるけど、ロードムービーを撮るのが本当に上手いと思う。小津監督を尊敬しているというだけあって、どことなく小津監督の世界に通じるものがあります。少ない台詞と何気ない会話の中に見える二人の表情、それを映し出すカメラワーク、流石は小津監督を尊敬していることだけはあると思えるぐらい、淡々とした話を無駄な台詞と無駄にカメラを動かさずに見せる。モノクロの映像と美しく心地の良い音楽が味わい深さをより強くしている感があって、一度観たらいつまでも心に残りそうなぐらいです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-09-16 20:58:41)
180.  男はつらいよ 寅次郎春の夢
この作品、最初に観た時は、ちっとも面白く感じなかったけど、二度目に観たら最初に観た時よりも面白く感じた。ただそれでも寅さんシリーズとしては平凡な感じで、それなりに楽しめる程度で、よってこの点数ですが、これより素晴らしいものがこのシリーズの中にはまだまだ沢山、あると感じます。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-08-13 22:34:29)
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