161. メラニーは行く!
観てる間は結構楽しめました。キャンディス・バーゲン、いくつになっても格好いい!マーフィー・ブラウンのファンだったので。 [映画館(吹替)] 5点(2006-05-20 22:59:07) |
162. 8人の女たち
《ネタバレ》 色鮮やかな色調に仕上げられた作品というのが第一印象です。間違いなくコメディの予感。金糸で縁取られた真っ赤なリボンのかかった、緑色の包装のクリスマスプレゼントを開くときのワクワク感がありました。で、ほんとに楽しい豪華絢爛なコメディでした。素人ダンスもコメディにピッタリで楽しい。大女優さんたちが集まってクリスマス会をやってるのをのぞき見してるようないい感じ。なのに、最後パパが自殺してからの10分間位が不可解。自殺した後も、きっとコメディならではの楽しい落ちがあるはずと期待してたのに。これってコメディじゃなかったの。ダニエル・ダリューの歌は悲しくて(かなり上手)、そのまま女8人手をつないで静かなエンディング。エンドタイトルのBGMももの悲しい。コメディのまま終わらせてもらったらよかったのになあ。 [DVD(吹替)] 7点(2006-05-20 22:57:36) |
163. 日曜日が待ち遠しい!
《ネタバレ》 シリアスっぽいコメディに仕上がっていて、いい感じの白黒作品です。トランティニャンとアルダンの、掛け合いのテンポもピッタリと決まっていてとってもいいですよ。トリュフォー映画の女性ってみんな強いし行動力あるなあ。男性の掌の上で踊らされてるって言えばそうかもしれないけど、トランティニャンなんか、もくろみははずれるし、事務所でじっとしてヒステリックに文句ばっかり言ってるダメ中年男。アルダンは3回も殴られて、内2回はトランティニャンから。これだけやられて、よく恋が芽生えるなあと思って観ていたら、「私なんて、半年前からバカだったのよ」って台詞で疑問が氷解。惚れた弱みで、一生懸命トランティニャンのために尽くしてたのね。バカにならなきゃ、ああは尽くせませんって。最後はめでたしめでたし。なのに、これがトリュフォー最後の映画というのはほんとうに残念です。トリュフォー最後の作品なので、1点余分に加点させていただきました。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-17 20:07:39) |
164. マーサの幸せレシピ
いい雰囲気の作品なんですが、なにか足りないところがあるようです。まるでマーサみたいに(原題のMostly Marthaって、少し何かが欠けているマーサ、みたいな訳でいいのかなあ?)。マーサ、マリオ、リナ。それぞれの性格もちゃんとわかるし、俳優さんもきちんと演技している。マーサ役の女優さんなんて、ほんとに中年にさしかかろうとするキャリアウーマンの行動や、気持ちの動きを見事に表現しています。ストーリーも、良くある展開ですが、悪くはないですよね。上等な食材ばかり揃って、さあ、どう料理するかはシェフ(監督)の腕次第なんですが、力量不足は否めません。演出がストレートすぎるようですね。マーサとマリオが結ばれるシーンも唐突な感じを受けます。もう少しひねりをきかせて、途中に盛り上がりを入れてもらえたら、2人でリナを迎えに行くシーンで大泣きできるのに。ハートウォーミングな作品とキャッチ・コピーにはあるけれど、あまりにも展開が淡々としすぎて、最後があっけなくて、泣くに泣けません。セラピストや階下の建築家の存在意義も乏しいです。それに、マリオのウソ(死んだ母)にほだされて食べたくないパスタを口にする程度の良識は持ち合わせているマーサが、ちょっと料理をけなされたからって、いきなり客を怒鳴ったりテーブルの上をひくっり返すかなあ。王様のレストランの「しずかシェフ」でも、お客様にあそこまではしなかったですよねえ。まあ、だからセラピストのお世話になっているのかしら。料理そのものの映像表現も伊丹十三監督の「たんぽぽ」には、はるかに及びませんねえ。それでも、私はレストランや料理好きなので最後まで飽きずに鑑賞できました。作品のもつテイストも十分伝わってきましたので、佳作といってもいいかと思います。 追加:リメイク版「幸せのレシピ」を見て、オリジナルの素晴らしさ(冬のドイツの重苦しい空気の中で対照的な性格の男女の織りなすストーリー展開の素晴らしさ)を見直して+1点です。 [DVD(吹替)] 8点(2006-05-17 20:02:23) |
165. 邂逅(めぐりあい)(1939)
1957年版の後にこちらを観ました。57年版はこちらの台詞を完全にとって来てそれに追加した感じです。オリジナルなので、泣けないわけがありません。おばあさんの島のセットも、57年版が同じセットを使ったかと思うほどそっくりです。こちらのおばあさんはとてもにこやかなのですが、「哀愁」でバレー団の意地悪な先生をやった人ですよね。どうもその印象が強くって、少しのれませんでした。あと、シャルル・ボワイエってかなり濃い顔ですよねえ。その点もケーリーグラントの方が好きかなという感じでした。それでも、素晴らしい感動を与えてくれる作品にはちがいありません。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-15 22:19:58) |
166. めぐり逢い(1994)
《ネタバレ》 前2作のめぐり逢いのテイストを壊さないように、上手に作った作品です。現代にあわせるのに、プレイ・ボーイに職業を与えてスポーツ・キャスター。旅客機事故のためにやむなく船旅。元々職業があったので、画家になったわけではなくて、絵は趣味で描いているみたい。設定にやや強引さがあるものの、オリジナルを大切にした演出です。コンサートで再会する場面の、テリーの戸惑いと喜びの混じり合った「ハロー」、マイクの驚きと不機嫌さを隠せない「ハロー」。このハローを3作品並べて鑑賞してみたい気がしました。最後のシーンでは、私はすでにパブロフの犬状態で、マイクがテリーを訪ねてくるあたりから涙ボロボロです。ちなみに、どういう意図か、女性は3作品ともテリー・マッケイですけど、男性はみんな名前が異なるんですよねえ。現代の作品としては、前2作の雰囲気を壊さないように抑えたトーンで仕上げられた佳作です。次は「めぐり逢い2020」位で逢いたいな。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-15 22:19:02) |
167. めぐり逢い(1957)
邂逅、めぐり逢い(1957)、めぐり逢い(1994)の3作品の中で最初に観た作品だったせいか、最も印象深い作品です。デボラ・カーが「王様と私」の時と全く同じテイスト(声の出し方、仕草など)で演技しています。さて内容はというと、映画で泣きたい私にとっては最高の作品です。前半のグラント(ニッキー)とカー(テリー)のやりとりの軽妙さ。おばあさん(このおばあさんが3作品の中で一番好きです。もうすぐ天に召されるるに最もふさわしい演技です)との出会いから恋が現実味を帯びてくる。テリーのために頑張るニッキー。そして不幸な事故。それにめげず再起を目指すテリー。テリーを支える元婚約者。善意の人ばかりで構成された作品なので、最後の涙はひときわ爽やかです。いま、これを書きながらまた涙が出てきました。何度観ても泣ける映画です。「めぐり逢えたら」「逢いたくて2002」で使われる映像も、この「めぐり逢い」ですね。余談になりますが、デボラ・カーはリメイク作品でアイリーン・ダンの役を演じて(「邂逅」「アンナとシャム王」)成功してますね。 [DVD(字幕)] 9点(2006-05-15 22:17:43) |
168. 奥さまは魔女(2005)
キャハハッ、と面白かった。音楽もオリジナルだし、クララおばさんや、アーサーおじさん、グラディスさんにも会えたし。シャーリー・マクレーンさんやマイケル・ケインさんも、老いて尚お元気そうだし。よかった、よかった。うん、うん。 [DVD(吹替)] 6点(2006-05-15 22:07:09) |
169. ボン・ヴォヤージュ
やっぱり一つの作品にあれこれ詰め込みすぎの感は否めませんねえ。アジャーニは、でも、こういう小悪魔的な役もこなせるんですね。彼女は、精神に異常をきたす役、何処か狂気をはらんだ役、本格的な悪魔のような役。こういった役がふさわしいと思ってたんですけど、小悪魔ぶりも板にはまっていました。あと、パリ陥落の前後のフランス人の脳天気ぶりと慌てぶり。そういう時代の雰囲気も面白かったです。フランス人って、な~んも抵抗しなかったのね。架空の物語とはいえ、親独ヴィシー政権の要人の愛人になって、パリ解放後はひどい目にあわされなかったのかなと、いらぬ心配をしてしまいました。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-14 22:38:53) |
170. めぐり逢えたら
《ネタバレ》 めぐり逢いをモチーフにしたラブコメ作品。主演男優と主演女優が、途中一回かするけれど、ストーリーの最後の最後まで出会わない。こういう展開というか手法もありなんだなあって素直に感心しました。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-14 22:37:25) |
171. 男と女(1966)
《ネタバレ》 「う~ん」と唸る粋な作品ですよねえ。時代を反映した映像があまり見あたらないせいか、今でも全く古さを感じません。男女の気持ちの揺れを表現した映画だから古さを感じないのかな。40年位では人の気持ちの動き方は変わらないですものね。フランシス・レイの音楽はもちろんいいですしね。最後は車で電車の待ち伏せですものね。あれやられたら、どうでしょう。やっぱりアヌーク・エーメみたいになちゃうのかな。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-14 22:36:16) |
172. 終電車
《ネタバレ》 相当によい感じの作品ですよ、と誉めておいて、いろいろけなしたい面もあります。まず、ドヌーヴが地味。ドヌーヴ30代後半の作品ですよね。それにしては華がない(今でもすごく綺麗なのに)。髪を上げて、目元のメイクが地味なせい。戦争中が舞台と言うことを考慮しての演出なのでしょうか。占領時の抑圧感を出して、解放されたとたんにパッと華やかになるのかなあと思ったけど最後まで地味。何でこういう演出になったのか不思議。それと、トリュフォーの脚フェチには閉口。あまりにもドヌーヴの脚ばっかりで、ちょっとマンネリ気味。ルカとベルナールの初対面の時、ルカがベルナールに「妻は君に夢中だ」というまで、私にはマリオンの気持ちがわからなかったです(私が鈍いのかもしれません)。BGMがほとんど無いのは、かえって新鮮な印象を受けました。最後の舞台挨拶シーンで、さりげなくマリオンがルカとベルナールの間に入り込むのは暗示的でさすがにフランス的な演出ですね。とりとめなく、長短取り混ぜて書きましたけど、かなり出来の良い作品なので8点です。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-13 16:56:41) |
173. アデルの恋の物語
イザベル・アジャーニ。精神に異常をきたした女性を演じさせたら、彼女の右に出る女優さんはいません。彼女の多くの主演作の中でも、ヴィクトル・ユゴーの次女を演じた本作品と「カミーユ・クローデル」は、ほぼ同時代に実在した人物が、次第にそして完全に狂ってゆく過程を見事に演じています。アジャーニの一人芝居と言っても良いような作品です。彼女は、最高の演技を残した作品を、最初の主演作で手に入れたのだと思います。トリュフォーの作品というよりも、アジャーニの作品ですね。全体的に色調が絵画的なのと、最後の独白(ナレーション)が妙に明るく希望に満ちているのはトリュフォーの演出なのかな。満点の作品です。 [ビデオ(字幕)] 10点(2006-05-13 16:55:42) |
174. カミーユ・クローデル
《ネタバレ》 アデルの恋の物語と同じく、実在の人物が次第に精神に異常をきたしていく様をイザベルアジャーニが演じます。アデルの方は、静かにゆっくりと異常になっていったのだけれど、カミーユはストレートにしかも激しく精神異常になっていきます。ロダンと内縁の妻の住む家の下で、「ロダーン、ロダーン」と激しく叫ぶアジャーニの低い声が耳の奥から消えません。カミーユは、日本大使も務めた外交官で詩人のポール・クローデルの姉。そのせいか、カミーユについては書かれたものがたくさんあって、統合失調症(精神分裂病)だったそうです。ロダン自身はカミーユの才能を認めてずいぶんと支援したそうですが、カミーユは病気のために、ロダンがことごとく自分の邪魔をしていると思い込んだようです。その病んだ心が作り出す妄想に根ざした行動を、アジャーニが好演しています。全く、このような役柄を演じたらアジャーニの一人舞台です。 [ビデオ(字幕)] 9点(2006-05-13 16:54:38) |
175. 逢いたくて(2002)
《ネタバレ》 この作品は主演女優(ドヌーヴ:ファネット)と3人の助演男優からなる作品だと私は思っています。中年のファネットは、めぐり逢い(1957)を観て涙する、子供も成人した(多分)バツイチの美術編集者。学生時代の同窓生のフィリップ(後ろ姿のみ登場)が忘れられない。同じく同窓生のベルナール(フィリップの影としての役割か?)が言い寄ってきてもこれをはねつける。そんなある日、フィリップから、ニューヨークのエンパイアステートビルの最上階で逢おうと手紙が来る。彼女は仕事でニューヨークに行き、そこで写真家のマットと出会う。マットもファネットを誘うが、彼女はフィリップと待ち合わせたエンパイアステートビルの最上階に向かう。エレベーターの前でベルナールを見つけて、彼女は再会を断念し外で待つマットの元へ向かう。ざっと、こんなストーリー。ファネットの気持ちの揺れは丁寧に描かれているけれど、助演男優のプロファイルがぼんやりしていてわかりにくい。でも、それでいいような気がします。私見ですが、ファネットは、昔の恋に恋してる。最後にエレベーターに乗らずに、マットの方に行ったのは、「昔の恋」を断念しマットを選んだのではなくて「昔の恋に恋し続ける」ことを選んだのではないだろうか。そう考えるとファネット以外の人々の描写は、ソフトフォーカスでいいのだと思います。作品の中で2カ所、ドヌーブに対してハッとするような行為が行われますが、それは観てのお楽しみです。大人の雰囲気が漂う中に、ファネットの乙女心がチラチラ見える、女はいつまでたっても乙女なのよということをアピールする作品です。余談ですが、原題のAu Plus Pres du Paradisは、めぐり逢いの中でデボラ・カーが、待ち合わせの場所を「天国に一番近いところ」と呼んだことから来てるみたい。フィリップからの手紙に書かれた待ち合わせの場所も、たしかPlus Pres du Paradisと読めました。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-12 21:31:25) |
176. 柔らかい肌
《ネタバレ》 この白黒作品は中年男のラシュネー氏の物語ですね。中年男性の、格好付け、優柔不断さ、身勝手さを余すことなく描いた好作品です。奥さんと別れる際も、決して自分からは言い出さない。奥さんの言い出した提案にこれ幸いと乗っかってる卑怯者。まだ正式に離婚も成立しないのに、新しいアパートなんか勝手に決めちゃって「ここが僕らの部屋」なんていってれば、そりゃあニコルもひくでしょう。唯一この男性が決然としていたのは、ニコルが「時々会ってお食事でもできれば嬉しいけど」と言ったことに対して「ノン」と言い放ったときだけ。この手の男性を、殺しちゃうほど愛している奥さんの気持ちが不可解なぐらいです。トリュフォーは見事にダメ中年男を描ききっていますね。蛇足になりますが、モーテルでニコルが戸外に出したトレーの中の残り物に、ネコが近寄っていくシーンは、アメリカの夜でも使われてましたよね。これが、元のシーンなんだと思って感心しました。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-12 21:30:03) |
177. 抱擁(2002)
パッケージの解説が気に入って予備知識なしに借りてきた作品です。鑑賞前に、ここのレビューを読んだらいい感じ。レビュー通りの佳作でした。過去の詩人の二人と、現代の研究者の二人が交互に入れ替わるのですが、とても自然な感じです。タイムスリップものではないのですが、ちょっとそういうテイストがあるかなあ。地味だけれどもとっても上品な作品です。こういう映画、もっともっと見たいですね。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-12 21:29:09) |
178. ふたり(1991)
《ネタバレ》 大好きな映画です。この作品はきっと、兄弟姉妹の有無、長女か次女かで感じ方も変わってくると思います。石田ひかりのけだるい雰囲気がこの映画のカラーを作っていますね。エンディングのおじさま二人のハーモニーもいい感じで涙を誘います。公開時に観て、エンディングでついにこらえきれず涙でグシャグシャになった記憶があります。公開時には、やっぱり実加や千津子、真子中心に観ていましたが、十数年たってDVDで再度観て、また涙なのは同じ。でも、十数年の年月を経て、私も大人になり社会人になっていろんな経験をして、岸部一徳、富司純子、増田恵子の大人の皆様方の関係にも興味津々。富司のおかあさんてすごいなあ。あんなに優しくしかもバシッと増田恵子を追っ払っちゃった。映画は変わらないけれども、鑑賞者の方が年を経ると感じ方も変わるみたいですね。舞台が尾道のせいか、今観てもちっとも古さを感じない映画です。蛇足ですが、一度でいいからああいうスタジアムみたいなところで、飲み物を持ってぶらぶら歩きながら第9を聴いてみたです。 [DVD(邦画)] 9点(2006-05-12 21:27:52)(良:1票) |
179. 恋愛適齢期
《ネタバレ》 大変にできの良いコメディです。ダイアン・キートンは、しわだらけで豪快に泣き笑い。ジャック・ニコルソンは、トドのように太ってる。でも、どちらも可愛いいです。作品の設定では、二人ともこれまで本当の恋をしたことがない。63才のニコルソンは30過ぎた女性とつきあったことがなく、セックスしても同じベッドでは決して眠らない。ダイアンは仕事仲間と「都合の良い」結婚をし子供がいるけど、離婚し前夫とは相変わらず仕事仲間。そんな二人が、セックスしたあとに本当の恋におちるというお話。なので、初老の男女の、いわば初恋(?)を描いてる作品です。その二人にキアヌがからまって・・・というストーリー。作品の流れがダイアンとニコルソンがくっつくという設定のせいか、私がダイアンの年だったら、やっぱニコルソンを選ぶなあ。キアヌだといっつも緊張して疲れそう。ニコルソンなら平気で大笑いできて楽しそう。ホントに楽しいコメディーでした。 [DVD(字幕)] 9点(2006-05-12 21:26:10)(良:1票) |
180. バージニア・ウルフなんかこわくない
《ネタバレ》 4人の俳優が4人とも素晴らしい演技を見せてくれる作品です。エリザベス・テーラーは、この作品を撮影したときはまだ三十代前半だったと聞きます。この一作でそれまでのイメージを180度転換させた、それも大成功のうちに。たいした女優さんですね。オープニングシーンの歩き方からきっちり決まってますもの。バートンの、押さえ込んだ激しさが時々噴出する演技も光ります。この作品は何度も見ていますが、観るたびにGeorgeとMarthaの悲しみが少しずつ理解できるように感じます。未だになぜバーチャルで育てた子供を、Georgeが殺してしまわないといけないか、それはわかりませんが、そのうち理解できると思います。本作品には満点をつけました。俳優の演技に対しての満点です。ところで、原題のなかの"Virginia Woolf"は、狼"wolf"ではなくて、作家のヴァージニア・ウルフですよねえ。「バージニア・ウルフなんかこわくない」ってどういう意味になるのでしょうか。西洋人はこういう言い回しが当たり前で理解できるのかなあ。 [DVD(字幕)] 10点(2006-05-07 18:38:19) |