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161.  ヤッターマン(2008) 《ネタバレ》 
アニメの実写化ですが、ハリウッド映画のアメコミの実写化にありがちな、なるべくリアルに見せようという演出は全くありません。特に、どこまで科学的な整合性を取っているかということに関してはこの映画は全くリアルじゃありません。この映画は原作ギャグアニメの持つお約束を忠実に守ったまま実写化しています。この演出は全くもって大正解です。随所に下ネタやフェチシズム(ボヤッキーの妄想シーンとか)、ドロンジョ様のエロチシズムが垣間見られて、「大人の男の子」にはうれしい映画です。劇場の1/3は小学生くらいのお子様でしたが、子供は子供でギャグシーンで喜んでいたようです。ただ、あのストーリー(展開)は小学生にはちょっと難しいかもと思います。 深キョンのドロンジョはかわいくてセクシーだし、福田沙紀ちゃんのアイちゃんもかわいくてよかったです。 
[映画館(邦画)] 7点(2009-03-10 01:13:31)
162.  20世紀少年 《ネタバレ》 
浦沢直樹は好きな作家ですが、20世紀少年は未読です。それを踏まえての評価ですが、普通に面白かったです。原作を未読だったことが結果としてはよかったのかも。登場人物が多くてわかりづらいとか、子供時代と大人時代の場面転換が多くて話の展開がわかりづらいとかそういうことはありませんでした。初めから3部作ということがわかっているので、謎が残ったり伏線が消化されなかったりすることに対しても何の不満も残りませんでした。きっと2作目、3作目でうまく処理してくれるんでしょう。唯一不満だったのは、最後の爆発。たったあれだけのダイナマイトであれほどの爆発が起こるのは変だと思う。最初6点の評価にしようと思いましたが、2作目・3作目の期待を込めて+1点。
[映画館(邦画)] 7点(2008-09-07 01:50:05)
163.  崖の上のポニョ 《ネタバレ》 
面白いじゃないですか!!ここでのレビューに厳しいものが見受けられたので覚悟して見たのですが。過去の作品がすばらしいため完璧を求めすぎているファンもいらっしゃるようですが、個人的には「もののけ」、「千と千尋」、「ハウル」などの作品よりもよっぽど(「カリオストロ」や「トトロ」といった万人が思い浮かべる宮崎アニメのイメージに近い)宮崎アニメらしい作品になっていると思います。映画評論家の批評を読むと「子供を乗せているのに車の運転が乱暴」とか「親を名前で呼び捨てにするのは教育上良くない」などと(この映画にとっては)枝葉末節にこだわっている方がいたり、ポニョの両親や世界設定に詳細な説明がなくわかりづらいなどと書かれていたりしますが、あまり気になりませんでした。むしろ車の運転に関しては「カリオストロ」や「ラピュタ」のような冒険活劇を求めるファンに向けてのちょっとしたプレゼントに思えたし、名前を呼び捨てにするのは日本が舞台なのでちょっと違和感を感じたのは確かですがそういう教育方針の家庭もないわけじゃないだろうし、設定の説明が省略されていても子供の頃に古典児童文学や童話、民話などを普通に読んでいればそれらの物語に類推してある程度自分の中で想像して補足することはできると思いますし、それでも話の展開が理解できないほど脚本が破綻しているとは思いませんでした。この映画は童話「人魚姫」が下敷きになっていますが、もともと童話では世界設定などの描写を省略したり、誇張表現があったり、現実ではありえないことがあったりなどということはよくあることです。この「ポニョ」も絵本や童話の拡大と思えばそんなに枝葉にこだわらなくても楽しめるのではないでしょうか。いろいろ批判めいたことを書きましたが、最後に一番に言いたいのは、ポニョがかわいい!その一言です。
[映画館(邦画)] 7点(2008-08-13 02:29:53)(良:4票)
164.  バック・トゥ・ザ・フューチャー
公開当時のキャッチコピーはこうでした。 「スピルバーグがまたやった!!アメリカで”フューチャー現象”爆発!サマーシーズンレコード樹立大ヒット!」 当時はスピルバーグという名前が持つ宣伝効果が絶大だったのです(スピルバーグは製作総指揮)。 ゼメキス監督ちょっとかわいそう。 2011年にリバイバル上映を見ました!テレビやDVDで何度も見て内容は全部覚えているのに最後まで全く飽きることなく見ることができました。キャスト、脚本、BGM全部が最高で、やはり名作だと再確認しました。全く手直しするところがありません。一部のSFX合成がバレバレ(例えば1985年に戻るときのタイムスリップでのデロリアンのタイヤ跡の炎)なのは時代が時代だけにしょうがないですね。
[映画館(字幕)] 9点(2008-06-09 23:45:25)(笑:1票)
165.  風の谷のナウシカ
「なんどめだナウシカ」(C)TRICK。 今回はデジタルリマスター版だしHD放送だから放送する価値はあった。
[地上波(邦画)] 7点(2008-06-09 23:07:26)
166.  築地魚河岸三代目 《ネタバレ》 
原作コミックをずっと読んでいたのでどのように映像化されているのか気になって見に行った。原作は魚に関するするうんちくがストーリーの肝になっているが、映画ではそういったうんちくはほとんどなく、寅さんのような人情映画になっていた。わりといい感じだと思う。今後のシリーズ化が決まっているようで、シリーズ化を見越したストーリー展開になっていた。うまくエピソードを選べば次回作以降も安心して見ていられるシリーズになると思う。あと、小料理屋のおかみ(というほど年取った設定ではないが)役の森口瑤子さんが安めぐみさんそっくりで驚いた。逆か。安めぐみさんが森口瑤子さんに似てるのか。
[映画館(邦画)] 7点(2008-06-08 20:03:23)
167.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 
ヤクザ側と殺し屋側の双方の勘違いからくる笑いはよく計算されている。若い人からお年寄りまで幅広い層の観客が見に来ていたが、そのほとんどが同じところで笑ったというのは脚本が優れている証拠。こういう映画は今の邦画にはとても貴重だ。ただストーリーのインパクトは処女作『ラヂオの時間』のほうが個人的には上だと思う。
[映画館(邦画)] 6点(2008-06-08 19:51:02)
168.  クローバーフィールド/HAKAISHA 《ネタバレ》 
これはこれでありなんじゃないか?。決してA級ではないがB級映画としてはいい出来だと思う。起と結(怪物の出生と最後)が描かれないのは物足りないとも言えるが、納得しがたい設定を無理やり作るよりはこれのようにスパッと割り切るのも一つの手だと思う。ブレブレの映像はパニックの演出としてはかえってリアリティが出ていいんじゃないでしょうか。酔いやすい人は字幕を中心に見ると(字幕はブレないので)いいかも。あと、地味にすごいと思ったのはVFX。あれだけ視点が動きまくりの映像にCGを合わせていくのは実はすごいことなのでは?
[映画館(字幕)] 6点(2008-04-06 00:20:18)
169.  ガチ☆ボーイ 《ネタバレ》 
素晴らしい青春映画でした。プロレスが好きな方はもちろんのこと、そうでない方も十分感動できます。パンフレットに「十年に一度の青春映画の傑作」とありましたが、それが決して誇大表現でない、良作です。残念なのは宣伝。最近の邦画界は宣伝が下手というか、本作のような本当におもしろい作品をプッシュしないのはいかがなものかと思います。いつのまにかクランクアップしていて、いつのまにか公開が終わっている、そんな映画が多い気がします。テレビ局もTVドラマの延長のような映画やアイドル映画ばっかり宣伝していないで、本当におもしろい映画を宣伝してもらいたい。ガチ☆ボーイの宣伝1回も見ていないぞ!!
[映画館(邦画)] 9点(2008-04-06 00:01:07)(良:1票)
170.  かもめ食堂 《ネタバレ》 
夜中にテレビをつけていたら何となく始まって、何となく見入ってしまった。 食堂のくすんだ水色の壁と、そこに響く靴音が心地いい。あと食事を作るときの音もシズル感たっぷりでグー。
[地上波(邦画)] 8点(2007-09-18 03:12:28)
171.  2001年宇宙の旅 《ネタバレ》 
この映画を理解できないとお思いの皆様ご安心ください(笑)。この映画の公開当時、監督のキューブリックと原作のクラークは「これは観客が2、3回見ただけで理解できるような映画ではない。もしこの映画を見た観客が内容をすべて理解できるようなら、公開した自分たちの負けだ」みたいなこと(うろ覚えですが)を言っていたようです。むろん私も完全には理解できていません。 もう40年前の映画ですがそれを感じさせない映像美(美術)と選曲の良さは素晴らしいの一言です。  【追記】2013年、劇場にてリバイバル公開されたので鑑賞。やはり、この手の映画は大スクリーンで見るに限ります。感想ですが、ティスカバリー号が木星に到着するまでは非常にわかりやすい映画になっています。HAL9000が自我を持ち、宇宙船の操作系統から切断される恐怖におびえ反乱するところなどはサスペンスフルで面白いです。しかし、ボーマン船長が木星に到着してからは一転して哲学的な内容に変わります。モノリスは木星に到着したボーマンに何をしたのか。その答えは劇中ではわかりやすい表現では示されません。最初の、猿がモノリスに触れる場面では、モノリスは「道具を使う」という進化を与える神(地球外知的生命体)の役割を果たしていました。その次の、月に埋まっていたモノリスは木星に向けて電波を発していた発信器でした。木星にあったモノリスは、映画の内容をそのままとると、輪廻転生をさせる装置のように思えます。結局、モノリスとは何なのか。それは今でも謎のままです。  余談ですが、地球と宇宙ステーションを結ぶシャトルや宇宙ステーションと月面基地を結ぶロケットバスの運行会社が今は無きPAN-AMであることが涙を誘います。
[映画館(字幕)] 8点(2007-07-14 08:26:42)
172.  シザーハンズ 《ネタバレ》 
今はなき11PMという番組(EXTVだったかも)の映画特集でおすぎが「大人のためのおとぎ話」と絶賛していた作品。おすぎのレビューにはなびかなかったが、映像が美しかったので見に行った思い出の作品。ホームアローンと同時上映だった。 物語後半で、キムがエドへの恋心に気付き"Hold me."とお願いするがエドは"I can't."と断ってしまう。もちろんエドもキムが好きなのだが自分の手が刃物のため手を回せないのだ。そのことに悩むエド。実に切ないいい場面だ。また、この映画を素晴らしいものにしているのがダニー・エルフマンの音楽だ。これ抜きに「シザーハンズ」はありえない。実写映画としてつっこむところは多々あるかもしれないが、そこは「おとぎ話」であるからあまり問題にはならない。 なお20世紀FOX社の映画では、最初にあの有名な「サーチライトに照らされた20世紀FOXロゴ」の映像が流れるが、そのロゴが通常のものではなく雪を降らせた白いロゴになっている。同社の映画でオープニングロゴが変更になったのは(おそらく)この映画が最初という記念すべき作品。  2011年、20年ぶりに映画館で見た。20年前に見たときにははっきりとは意識しなかったジョニー・デップの演技のうまさに今更ながら感心した。デップ演じるエドワードは自分から積極的にしゃべることはしない。なので、表情だけで何を考えているのかわからせないといけない。それを視線や口角の動きで見事に表現しているのはスゴイ。初っぱなの20世紀FOXのロゴにダニー・エルフマンの音楽が流れてきただけで涙が出た。  余談だが氷像がプラスチックとバレバレなのは何とかならなかったものか。
[映画館(字幕)] 10点(2007-07-14 07:53:52)(良:1票)
173.  魔女の宅急便(1989)
宮崎作品の中で一番好きな作品。見ると元気が出る。南仏やスペインなど地中海沿岸を彷彿とさせる、海のそばの高台の街・あの坂を登れば海が見える、というシチュエーションは私の理想と同じ。突き抜けるような青い空も。あとユーミンの「やさしさに包まれたなら」も曲だけじゃなく流れるタイミングも最高。  余談ですがニシンのパイの老婦人のお手伝いの人って「バーサ」って名前なんですね。いままで「ばあさん」「ばあさん」って呼ばれてるのかと思っていました(笑)。
[映画館(邦画)] 9点(2007-07-14 06:49:27)
174.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 《ネタバレ》 
ヒロシの回想シーンはいいシーンだとは思うが、泣けるほどのシーンではなかったです。自分がまだ「家庭」を持ってないせいでしょうか?それよりもラスト近くの、しんのすけが転びながらもタワーを駆け上るシーンは最高です。未来へ向かって進もうとする子供たちとそれを助ける家族のために階段を駆け上るしんのすけ。ドラマチックな音楽とも相まって、この映画最大の号泣ポイントになっています。 DVD購入直後は「戦国大合戦」のほうが「オトナ帝国」よりも確実に上と思っていましたが、現在は「オトナ帝国」も同じくらい素晴らしいと思うようになりました。
[DVD(邦画)] 9点(2007-06-20 13:02:36)
175.  映画ドラえもん のび太の恐竜2006
声優が変更してから初めて見たが、全くと言っていいほど違和感は感じなかった。ただ、メインキャラの「劇画調で微妙に振動している」輪郭は好き嫌いが分かれそう。自分はどちらかというと嫌い。もともと「のび太の恐竜」という作品自体、自分にとって可もなく不可もなくという作品なので、むしろ「魔界大冒険」がどのようにリメイクされるか見てから新ドラえもんの評価としたい。
[地上波(邦画)] 5点(2007-03-12 17:03:34)
176.  スウィングガールズ 《ネタバレ》 
楽器の演奏上達が早すぎるというのはまぁしょうがないとしても、最後の演奏会で観客があれだけノリノリになるのは、いかに題材がスウィング・ジャズといえども日本ではリアリティーがない。それ以外は普通におもしろかった。でもこの映画を含めて、邦画はテレビで見るとおもしろいのに映画館で見たくならないのはどうにかならないものか。あと、女の子のセーラー服姿がよかった。下品ですまん。
[地上波(邦画)] 7点(2007-02-26 01:01:41)
177.  悪魔の手毬唄(1977) 《ネタバレ》 
若山富三郎と岸恵子の演技、犯人がわかるシーンにかかる音楽、池にこだまする歌名雄の叫び(犬神家でも同じようなシーンがありましたね)、秋枯れの日本の風景、どれをとっても傑作です。  市川監督逝去直後に偶然リバイバル上映されているのを見に行くことができたのですが、映画館の大スクリーンでみるとまた感慨深いものがありました。 2016年、2度目の劇場での鑑賞。スタイリッシュな映像なのに、切ない物語。最高です。時折挿入される短い風景映像がまたスタイリッシュなんだ。それなのに無駄なカットが全くないというのはやはり市川崑はスゴい人だと思う。
[映画館(邦画)] 10点(2007-01-04 17:22:27)
178.  病院坂の首縊りの家
市川崑・石坂浩二のコンビの金田一シリーズのうち、内容は一番おもしろくないが、この作品の音楽、特にメインテーマは最高である。もの悲しいあの旋律はいつ聞いても心にしみる。物語は5点、音楽は10点で映画としては7点。
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-01-04 16:59:38)
179.  16ブロック 《ネタバレ》 
他の方が書いておられましたが、出張先の夜、時間が空いたのでふらっと見に行ったら予想以上に良かった!という作品。「16ブロック先の裁判所に証人を護送するだけのはずが・・・」という宣伝文句だけは知っていたので、てっきり時限アクション・サスペンスものかと思っていたら、どうしてどうして。ホロリときちゃいました。モス・デフ演じる証人が冒頭に何気なく問うなぞなぞが終わりのほうでいい具合に効いてくる。その伏線が良かった。見終わって監督がリチャード・ドナーと知ってまたびっくり。
[映画館(字幕)] 8点(2007-01-04 16:33:05)(良:1票)
180.  スーパーマン リターンズ 《ネタバレ》 
リチャード・ドナー監督の第1作の大ファンとしては、この作品を冷静に評価できないことをまず断っておきます。第1作目の冒頭、アクションコミックスを開いてからクリプトン星に進むあのオープニングシークエンス、ジョン・ウィリアムズのテーマ曲と青く光るクリスタル文字。それを再現してくれただけで万々歳!ブライアン・シンガー監督に8点献上します。ちなみに第1作のオープニングでは「地球からクリプトン星へ行く」行程が描かれているのに対し、今作のオープニングでは逆に「クリプトン星から地球へ戻る」行程が描かれています。だから青いクリスタル文字も第1作が手前から奥へ(地球からクリプトン星へ)動いているのに対し、今作では奥から手前へ(クリプトン星から地球へ)動いているのです。細かいところですが、ハリウッド映画はこういう細かい点にも論理的なつじつまを合わせる点がさすがだと思います。
[映画館(字幕)] 8点(2007-01-04 16:15:28)(良:3票)
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