Menu
 > レビュワー
 > よしのぶ さん
よしのぶさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 823
性別

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順123456789101112131415
投稿日付順123456789101112131415
変更日付順123456789101112131415
>> カレンダー表示
>> 通常表示
161.  サマーウォーズ 《ネタバレ》 
エンターテインメントとして優れているアニメです。ネットのヴァーチャル世界と現実の対比、都会と田舎、陣内家の歴史(徳川家との対決)、甲子園、男衆と女衆の対比、曽祖母と妾の子、夏希と健二の恋などの多要素を上手く取り込んで、盛り上がる作品になっています。最後の危機又危機の展開はうまいと思いました。子供たなら感動できたと思います。大人目線でつっこみを:①IDを奪われたら世界中のコンピュータシステムが暴走するという設定が幼稚。②混乱しても、電話、ネット、電力、ガス、水道などは正常なのはどうして。電話なんか真っ先につながらなくなると思う。③セキュリティが甘すぎる。一晩で50人も解ける。④健二は暗号を解いてないのに、翌日テレビで犯人扱いされたのは何故?⑤あの数字の暗号って何なの?最初解くのに何時間もかかったのに、最後は暗算で数分で解いた。⑥曾祖母を死なせちゃだめ。AIハッカーとの花札対決は曾祖母にさせるべきだった。花札好きという伏線は描かれていた。逆に夏樹は侘助に負けている。曾祖母の死で一族の結束を高めるのは安っぽい。曽祖母の知恵と経験を生かして、コンピュータと戦う展開なら痛快だったはず。⑦格闘技ゲーム名人のキングカズが一族にいたのは許す。が、AIハッカーの開発者も同時にいるのは許せない。又開発者では何でもできてしまう。単にコンピューター好きにすればよかったのだ。⑧侘助は東大出なのに、なぜぐれてしまったのだろう。AIハッカーを退治して、米軍からお金もらったのかな。というか、米軍がこの映画観たら怒るでしょうね。⑨花札のコイコイって何?ルールわかりません。⑩ネーミングがしょぼい。サマーウォーズ、ラブマシーン、侘助。 ⑪ヒット30本打たれたら勝てません。⑫夏を強調しているわりには、夏の暑さが表現されていなかった。⑬夏希は学校中の憧れの存在なのだからもっと魅力的に描かないと。⑭健二の家族が出てこず、人物の掘り下げ不足。
[映画館(邦画)] 7点(2009-10-05 20:55:58)(笑:1票)
162.  ウルヴァリン:X-MEN ZERO 《ネタバレ》 
スピンオフ作品としては十分合格点。ローガンの能力の謎と来歴がよくわかる。父を殺された怒りで能力に目覚めるのだが、復讐に殺した相手が実父だったという悲しい宿命。その後も仲間割れや裏切りの闘いばかり。憂鬱な話だ。ウルヴァリンの名の由来の童話も悲しい。それでも残虐場面を最小限に抑えて、楽しめるようにできている。超能力を持つミュータントの物語だが、この手のものでは、能力が度を過ぎるとリアリティがなくなり、緊迫感が薄れる。途端にマンガっぽくなり、感情移入できないのだ。本作品ではアイビームがそれ。ビルを真っ二つはやりすぎ。眼鏡かけてないと勝手にビームが出るという設定には笑ってしまった。先生に怒られて罰として黒板に百回書くが、あれはギャグだろうか?不死身というのも如何なものか。どうせ助かると思うと楽観視していまう。不死身でもいいが、そこをやられると死ぬというような弱点が欲しい。ウルトラマンが盛り上がるのは3分間しか戦えないから。弱点があるからこそ応援したくなるのだ。恋人ケイラの他人を自分の意のままに操る能力だが、それができるのなら自分の妹を助け出すのは簡単なことだろうに。現に大佐を自由に操ったではないか。またローガンを操っていたとしたら、その能力でいつでも大佐のところに連れていけたではないか。わざわざ死んだ芝居をする必要はあるまい。チームでダイヤ密輸ギャングに殴り込みをかける場面があるが、緊迫感があり、印象に残った。あの程度の戦いでちょうどいいのだ。最後の何でもありのXIとの闘いと比較してほしい。どっちが手に汗をにぎり見るだろうか。それから、エンドロールの後にサプライズ映像があるので、席を立ってはいけません。
[DVD(吹替)] 7点(2009-10-05 19:31:49)(良:1票)
163.  クラッシュ(2004) 《ネタバレ》 
娯楽映画ではない。心の中では触れ合いを求めているのに、お互いの不信感のせいで、衝突(クラッシュ)してしまう人々のお話。不信の原因は人種の違い、文化の違いが大きい。英語が話せないからコミュニケーションが取りづらい。不信を増長させるのが銃の存在。不信が恐怖にまで拡大する。黒人は英語を話すが、犯罪者が多いので信用されない。黒人も白人を嫌う。ハリウッド映画を観るかぎり、人種や文化の違いによる衝突は永遠に続きそうです。希望はサンドラの「あなたは親友よ」と言った場面。あれは理屈ではなく、抱き合ったときに自然に出てきた感情。肉体が触れ合えば情も移る。単純なことだけど重要。透明マントで娘は助かったが、そのことで店主はあの娘は自分のために降りてきた天使だと思う。何と信じやすい人だろうか。そのキレやすい性格とあいまって、将来が思いやられる。というか殺人未遂で逮捕だろう。正義感の強い白人が、根の善い黒人青年を射殺するのは悪趣味と思った。観客に衝撃を与えるための演出。二人は同じお守り持っていて、そのせいで悲劇が起こった。皮肉にもほどがある。死んだ黒人の兄が刑事で、その母は兄より弟を愛している。兄は不当に扱われる。親子の間にもクラッシュがある。兄は思慮深く、清濁併せ呑むことのできる「大人」である。が、セックス中に電話を取ったり、母に「今白人をやってる最中だ」などと空気読めない発言をする。弟の敵は討てそうもない。タイ人を開放し、お金を恵んでやった黒人は、いつ成長したのか。ちょっと説教されただけ。未消化です。ディロンの差別意識は根深く、やみそうにありません。全体的に皆さんキレすぎです。もっとリラックスしましょう。本質的なことを言えば、「他人を信用するとは、自分を信用すること」。心を磨き、自分を確立することが未来を切り拓きます。脚本に作為が目立ち、人間の本質を描いているとは思いませんでした。皆さん後半で性格が変りすぎです。またタイ人を知性のない非文明人のように描いていますが、あれこそ人種差別による偏見ではないでしょうか。脚本にもクラッシュを発見。
[DVD(字幕)] 7点(2009-09-20 13:43:08)
164.  ドリームガールズ(2006) 《ネタバレ》 
歌、ダンス、ファッションが洗練されていて良いですね。ビヨンセの美貌は特筆もの。ただミュージカルに特有の感動が薄いのが難点。ドリーム・ガールズの成功物語で終るべきところを解散コンサートをラストにもってきているからいけないのです。エフィがリードからはずされたのが気に入らず脱退しましたが、それは本人も納得したこと。それにも関わらず非常にかたくなとなり、何年も仕事をせず、兄のCCと話もしないのはちょっと異常です。娘の父であるカーティスに子供が生まれたことをいわないのも納得できません。再起しようと努力しないのでしょうか。彼女の苦悩が伝わってこないのです。そのエフィが最後にドリーム・ガールズの元メンバーとして一曲だけステージに立ちスポットライトを浴びますが、それで感動が得られますか?カーティスが観客席の少女を自分の娘と気づくのも無理があります。気づいたとしても、見ている側では感動はしません。この物語を別の面からいえば、ドリーム・ガールズやそのスタッフが強引な手法で成功をしようとするカーティスに振り回される話です。汚い手を使ってでもヒットさせようとし、エフィの再起の芽もつぶしてしまう人間なんて誰も同情しません。ジミー(エディ・マーフィー)の死にも責任があります。そんなカーティスとエフィの間がうまくいかないのは眼に見えています。ですので親子の対面も感動しないのです。もうひとつ、ディーナがカーティスから離れ、自立する物語があります。こちらは成功していると思います。自立宣言の力強い歌ぶりは感動的でした。で、クレオパトラはどうなったんでしょうか?もうひとりのメンバーは不倫で、同情の余地なし。エディ・マーフィーは個性がありすぎて、コメディにしか見えないですね。重みの欠ける映画となった一因です。男女関係も内輪でくっつきすぎですよね。ジェニファー・ハドソンの歌はソウルフルで魅力的ですが、どの歌の歌い方も一本調子なのですぐに飽きてしまいます。しっとりしたスローバラードなどを聞かせてほしかったです。ビヨンセという歌姫が最高のパフォーマンスを見せてくれたことに感謝。ジャクソン5もどきやビートルズ、キング牧師などの小ネタは冴えていました。ある意味スタイリッシュな映画です。
[DVD(字幕)] 7点(2009-09-18 07:47:57)
165.  キング・コング(2005) 《ネタバレ》 
ハリウッドの超娯楽大作のお手本のようなもの。次々と映し出されるスペクタクルに心奪われ、息つく暇もありません。主題はコングとアンの心の交流。コングがアンに惹かれてゆく様子は丁寧に描かれています。このときの表情豊かなコングは必見。アンも何度もコングに助けられた経験から感情移入してゆきます。つかの間のスケートの場面は実に見事な演出です。悲劇で終ることを知っていますから、泣けますね。島で一緒に眺める夕焼けとニューヨークで見る朝焼けは二人の愛の象徴で、本当に美しい。映像の美的センスが随所に光ってます。コングが町であばれているのを知ったアンが自らコングの前に姿を現すのは、コングを留められるのは自分しかいないことを自覚しているから。コングが最後にアンを降ろすのは、死を覚悟したから。よく出来ていますが、アンがもっとコングに語りかけた方が、より感動的になったでしょう。また、コングがアンを助けるために暴れだす脚本にすればもっとよかったでしょう。さて人間ドラマの方ですが、こちらは中途半端です。アンとドリスコルの愛が微妙。なのでドリスコルが生命をかけてアンを救出に向かう坑道に説得力がありません。元来この俳優は表情が乏しい上に生気がなく、愛とか冒険とかに向いていません。完全にミスキャストです。その点カールの表情の豊かさはどうでしょうか。欲望にとりつかれた現代人を憎いほど自然に演じていますね。バクスターはもっと悪者キャラにすれば物語にメリハリができました。ヘイズとジミーの友情はカットできます。原住民の扱いがひどいですね。孤島に住んでいれば争いがなく、平和に暮らすはずですが。途中から出なくなるのもマイナス。そもそもあんな恐竜や巨大昆虫、蝙蝠などが大量にいては人間は絶滅すること間違いありません。いくらなんでもやり過ぎです。登場するのはTレックスだけで十分です。他にも岩がコングの顔になっているとか、バクスターのポスターがいたずら書きされるとか、不要なものがある。あの船でコングをどうやって運んだか?大事なとこがカットされてましたね。普通ならコングの他に、原住民、巨大な骨、恐竜、昆虫などどれかを運ぶでしょう。どれもこれも大発見ですから。コングの島での暴れようがすごすぎたので、ニューヨークの場面では、スケールダウンの感が否めません。
[DVD(字幕)] 9点(2009-09-10 04:12:31)
166.  グエムル/漢江の怪物 《ネタバレ》 
従来にない怪物映画で、新境地に達していると思う。ホラー的要素よりも、社会風刺に重点を置いています。簡単に言えば、突如現れた怪物に娘を攫われた家族が必死に救出する物語の中にギャグを取り入れ、結局娘は助からない物語。視聴者を驚かすために用意したとしか思えないバッド・エンドの代償として、浮浪児が助かり、家族になります。米軍に対する怒り(毒物の不法投棄、ウィルスの勘違い、突然の軍事介入)や政府、マスコミへの批判など盛りだくさんです。オマヌケ家族のキャラが際立っているのが共感できます。まぬけ=愛されるいうことを再認識しました。天才バカボン一家に似てますが、違うのは、母親不在という点。その代わりに娘が母性を存分に発揮し、怪物から浮浪児を守ります。ここは見せ場でした。エイリアン2が頭をよぎりましたよ。大学は出たけどデモばかりに出て、就職できないが、火炎瓶作りが得意な弟、アーチェリーの選手の妹など、ラストの対決シーンへの伏線が効いています。父はカンドゥの弾の数え間違いで命を落としますが、その前に息子を溺愛しているシーンがあるので、悲惨さはありませんでした。息子のためなら生命を平気で投げ出す大きな愛情が感じられました。脇役のユニークさは特筆ものです。仮斎場でずっこけたのをごまかしてアナウンスする細菌部隊員、カンドゥの話をまじめに聞くと思わせてウィルスによる幻想と判断する米軍医師、助けると見せかけて裏切る借金まみれの先輩、役立たずと見せかけて意外に活躍する浮浪者など、ニヤリとしますね。みなストーリーにしっかり絡んでいます。残念なのは、浮浪児の兄貴分。店は荒らしても、金は盗むなと浮浪児のモラルを教えていましたね。是非生き残ってもらいたかったです。さて、ラストですが、カンドゥは成長したのでしょうか?髪の毛が黒くなり、料理を作り、店番も眠らずに出来てました。毒ガスを浴びたせい?ウィルスに関する米軍の弁解など意に介せず、食事にくらいつくのは庶民の雑草のような力強さの象徴でしょうか。それとも真実を見ようとしない暗愚な庶民の象徴でしょうか。いろいろと考えさせられます。さて怪物ですが、登場シーンでインパクトがあったものの、出現するたびに慣れて、怖くなくなるのは欠点です。次々と新しい生態を描いて、観客をはらはらさせるべきでした。十分楽しめる映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2009-09-09 03:29:10)(良:2票)
167.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 《ネタバレ》 
TV版のリメイクですね。TV版と同じカットが多く、いくらなんでも、こりゃなぞりすぎでしょう。「エヴァ」から「ヱヴァ」へ新生されるべきなのだから。志がとても低いと思いましたよ。冒険しなさすぎです。ただCGを取り入れたことにより、映像のクオリティは格段に上がっており、そのままアニメ技術の進歩を見る思いです。使途のデザインや動きも秀逸、演出のタメやカット割のキレも光ります。これらがプラス要因です。さてエヴァの物語には3つの要素があります。1.シンジの成長物語。2.使途との戦闘。3.人類補完計画という謎の裏作戦。中でも1がはずせません。これがこの物語の最大の特徴となっているからです。「ヒーローもののアニメで少年の内面の葛藤を描く」のは画期的なことです。この部分、使途ラミエルがTV版に比較して大幅に変形したように、ダイナミックに進化して描いてもらいたいものです。主要登場人物は両親の愛情を知らずに育ちました。故に生きるのに不器用で、自分を愛せず、社会との絆を知りません。それが最後には愛や友情にめざめ、自分探しの旅が完結します(あくまで予想)。そのところを丁寧に描いてもらえると、傑作に仕上がると思います。「序」では、シンジとレイの絆が生まれましたね。父親をなじるシンジをレイが殴りました。あそこから二人の感情が動きはじめました。最後の「こんなときどんな顔をすればいいのか知らないの」「笑えばいいと思うよ」と微笑む場面はとてもよかってです。ところで、両親の愛情を知らない子供というのは、監督の生育歴・人生観に関係しているのでしょうか?ちょっと気になりますね。
[DVD(邦画)] 6点(2009-09-03 20:33:19)
168.  G.I.ジョー(2009) 《ネタバレ》 
武器や戦闘アクションシーンが好きな人向きの映画。善悪がはっきりと分かれていて、とてもわかりやすい。簡単に敵の基地がわかって、もぐりこめたりします。武器も自分で作っておいて、それをわざわざ盗むとか、チープ感満載です。そーいえば、ライバルをほめただけの理由で自分の武道の先生を殺す少年とかでてきて、完全にお子様向けの作品ですね。ナノテクを使ったユニークな武器が登場しますが、中途半端で終わります。どの場面をとっても緊張感がないんですね。CGが満載なのだが、残念ながら質は高くありません。カーチェイスはパワードスーツの人間が活躍しますから、少しは楽しめました。いまだに日本と中国の違いを理解できないハリウッドを確認するにはうってつけの作品です。あ、そうだ、最後がよくわからなかったですね。「戦いはまだ始まったばかりだ」と追い詰められた悪役がいいますが、ナンバーのついた部屋が現れ、閉じ込められます。あれは独房なのでしょうか。それにしても、あの悪人、大統領になりすまして何をしでかすことやら。知能の低いことに決まってますがね。次作は見る必要なさそうです。
[映画館(字幕)] 6点(2009-09-01 00:53:38)
169.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 《ネタバレ》 
新「エヴァ」は、一見さんお断りの映画になっています。ATフィールドやダミープログラム、進化して神に近づくエヴァなど、初めて鑑賞する人にはよくわからないでしょう。でも、それでよいと思う。TV版と映画旧版とあったが共に説明不足感が否めなかった。新「エヴァ」は不要な部分は除き、テンポがよく、適度に新しい要素を取り入れ、新鮮味が増し、リメイクとして成功していると思う。というかリメイクのお手本といってもいいくらいです。最大の違いは戦闘シーンが増えたことと、美的センスが数段に向上したこと。戦闘場面では、うーんと唸りたくなるような素晴らしいカットが数多く見られた。使途の強さも際立っていて飽きさせません。個性的で斬新なデザイン、躍動・失踪するスムーズな動き、音楽とも見事にシンクロし、まるで芸術を見る思いでしたよ。そのクオリティの高さは、過去のどんなアニメにも負けないでしょう。製作者の「エヴァ」に対する半端じゃない思い入れがひしひしと伝わってきました。宮崎監督や押尾監督もがんばっているが、新「エヴァ」が一頭地をぬいてると思う。物語はご存知の通り、「壮大」の一言。キリスト教の要素を取り入れ、人類の発生、進化、滅亡などに関わる地球規模のもの。並みの作品ではありません。これに親子の情愛、学園もの、恋愛の要素が濃密に加わります。そして謎だらけ、伏線だらけの脚本。世界中が熱狂したあの「スターウォーズ」に決して引けを取りません。それだからこそ心が躍るわけです。これまではサード・インパクトでラストを迎えてきたが、本作でもうそれが始まってしまった!ワクワクしますね。きっと人類補完計画も新しいものになっていることでしょう。今後どのような大風呂敷を広げてくれることか、大変楽しみです。完結のあかつきには、アニメ史上最高傑作と称されると予想しますよ。テレビ版以上にサービスカット(Hシーン)を多用していますが、もうそのようなものは不要では?と思わせるほど作品の質は高いです。大画面で見て決して損はありません。残念な点は、背景画がすこし荒いのと、昭和歌謡を用いたことです。 
[映画館(邦画)] 9点(2009-09-01 00:22:29)(良:2票)
170.  オペラ座の怪人(2004) 《ネタバレ》 
使われている楽曲はミュージカル史上最高レベルのものであることは間違いない。この映画は台詞は最小限で、基本的に舞台のミュージカルの筋をたどる。そこが好みの分かれるところ。映画だから芝居を中心に描いて欲しかったという人は多い。ミュージカルファンなら、映像として見れただけで満足だろう。ファントムについて考えてみた。彼は醜く生まれたせいで、母親から捨てられ、サーカスの見世物小屋で不当な暴力を受ける。反発した彼は脱走するが、その際人を殺める。そして同情を寄せたオペラ座に寄宿する少女ジリーに匿われる。彼は孤独を友として成長するが、やがて音楽の才能に目覚める。やがて少女クリスティーンが現れる。彼は彼女の才能を見出し、何年もかけて音楽的指導をする。天涯孤独の彼女にとってファントムは父であり、師であり、父が天国から遣わした音楽の天使であった。また彼にとってクリスティーンは、彼の音楽に翼を与えるものだった。彼女のデビューが決まり、成功を収める。が、喜びはつかの間。彼女に言い寄る男ラウルが現れたのだ。彼は彼女を独占したいがために、劇場に脅しをかけたり、殺生さえも辞さない。劇場の仕掛けた罠を知ってか知らずが、上演中の自ら作曲したオペラに出演し、クリスティーンと競演する。このときが彼の絶頂期。彼の才能が人々に認められた瞬間だった。二人の愛は成就したかに思えた。だが、彼女が仮面をはずしてしまい、一転逃亡劇へ。彼女が仮面をはがしたのは、世に出る勇気をもちなさいということだろう。最後の場面で彼女は、ファントムと結婚するか、ラウルを死なせるかの選択を迫られる。彼女はファントムにキスをする。このキスが彼の運命の呪縛を解いた。生まれて初めて愛の何たるかを知った彼は運命を受け入れ、ラウルを解き放ち、自らは去る。彼の過酷な生育歴を考慮すれば、彼の奇妙な行動もある程度納得がいくだろう。彼は誕生の瞬間から世界中を敵にまわしていたのだが、最後は愛に目覚め、自らは最愛の女性の愛に値しないと気づき、彼女を別の男に譲る。彼に同情できるかどうかで、この映画の評価が決まるだろう。ファントムは最後のシーンで死ぬべきだった。命と引き換えに、過去の罪を贖罪しなければならないからだ。その方が悲劇性が高まり、より一層感情移入できるのだ。最後のバラの挿話は蛇足。CGを使用した映像は美しかった。
[DVD(字幕)] 7点(2009-08-09 16:28:28)
171.  ハリー・ポッターと謎のプリンス 《ネタバレ》 
無駄が多く、緊張感に欠け、中だるみしている。ヴォルデモートとの戦いに焦点を絞るべき。人が襲われたり、死んだりしてるんだから、もっと真剣になりましょうよ。スポーツやったり、恋愛やったり、はっきり言って無駄です。みんなで知恵を勇気を絞って、強力な敵をやっつけるのがこの手の映画の王道。それがどうですか?ロンもハーマイオニーも全然力になっていない。ばらばらですよ。新任先生も記憶を引き出させるための存在でしかないのですね。本来なら全生徒、全先生が団結して立ち向かうべき問題ですよ。愛と勇気と自己犠牲と感動を見せてください。殺人があってものんきな学園生活おくりますか?敵役の方が命をかけて、真剣にやっている印象がありますよ。見せ場の魔法にしても、既視感が強く新鮮味がありません。ホレ薬とか普通の毒薬とか、陳腐なものはやめませんか?予想ですが、校長は死んではいないのでしょう。仮死の魔法でもかけられたというオチと思いますよ。
[映画館(字幕)] 4点(2009-08-04 04:49:28)(良:1票)
172.  ノウイング 《ネタバレ》 
最初に魅力的な謎が提示される。その正体が明らかになるにつれ、人類滅亡という壮大なスケールの物語であることがわかる。最後は地球はフレアに飲み込まれ、全生物は滅亡。心優しい宇宙人がノアの箱舟的発想で、選別した人類を宇宙船で連れ去ってゆく。飛行機、地下鉄、フレアのCGは迫力があった。多方面からのカットを小気味よくスイッチし、ほどよい時間に編集されており、見るものを飽きさせません。この監督の次回作も観たいと思いました。さて、この手の映画の評価は、鑑賞後ストーリーを検証してみて、納得できるかどうかにかかっています。1.少女は予言の数値を受け取ります。最初は意味がわかりませんが、やがてその意味を知ります。それなら、彼女の正しいことは簡単に証明されるはずです。何しろ全部あたるんですから。世界中から注目されること必至です。2.宇宙人は未来を知っており、全知全能に近い存在。でも何度か子供達をさらうのに失敗していますね。わざと?4.宇宙人が予言のメッセージを送った意図は何か。テレパシー能力があるかを判断するため?未来を知ってるなら、誰を連れていくかもわかるはずですが。5.ジョンと息子、ジョンと父の関係はうまくいっていません。その関係が修復されるのがサブストーリーですが、上っ面だけの修復で、失敗しています。5.あの黒い石はどういう意味があったのか?6.ケレイブ(息子)も取り付かれたように数字を殴り書く場面がありました。あれは何の数字だったのか?未来はほとんど残ってないのです。7.女先生が、まだ数字を書いている少女の紙を、時間だといって、無理に取り上げますね。あんなことしないでしょ。8.飛行機と地下鉄の事故がありますが、あれに家族をからめればよかったですね。悲劇性が高まります。自己犠牲の要素も取り入れるべきでした。9.ルシンダは何故、ベットの裏にメッセージを書いたの?10.ルシンダはどうして娘の死ぬ日を予言できたんだろうか?娘にそれを伝えた理由は?11.ねえ、宇宙人ってフレア止められないの?12.宇宙人は何故間際になって人類を連れていくのだろう。もっと何年か前から計画的にやったほうがいいのでは?
[映画館(字幕)] 6点(2009-08-04 03:47:28)(良:2票)
173.  ターミネーター4 《ネタバレ》 
よく出来たアクション娯楽作品です。モンスター型、飛行機型、バイク型、蛇型とさまざまのロボットが出てきて楽しめました。撮影では、ジョンの乗ったヘリが墜落するまでを1カットで見せるシーンが出色です。素晴らしい!ただ残念なことにT1やT2のときのように手に汗を握って観ないのです。一つにはジョンとカイルが生き残ることがわかっているからです。もう一つには、ロボットとの1対1の戦い方に既視感があるから。もう少し工夫してもらいたい。アンドロイド型のマーカスは脇役のはずですが、恋をし、組織を裏切り、臓器提供をし主人公を助けます。比重が大きくなりすぎている感があります。カイルの影が薄いです。突っ込みどころ満載なのも嬉しいです。スカイネットは人間を赤外線などのセンサーを使って発見すればいいですね。潜水艦などすぐに発見できるはずです。聾唖の少女の存在も微妙ですね。中途半端の感があります。ジョンの妻の妊娠も気になります。
[映画館(字幕)] 7点(2009-06-30 23:35:33)
174.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 
コワルスキーの設定はよかった。愛する妻に死なれた頑固老人。頑固すぎて息子や孫からは愛されていない。神父にも毒舌を吐く。朝鮮戦争で殺人をしたことが心の重荷になっている。血を吐き、残り少ない人生。こんな老人が、隣に引っ越してきたアジア系(モン族)の子供たちを交流することで人間味を取り戻してゆく。子供(タオ)も老人を師として仰ぎ、成長してゆく。この辺りの描写はうまいです。ユーモアも効いています。だめなのは、悪人たちの設定が安易すぎること。タオやスーと親戚なのだから、強姦はしないでしょ。強姦されて、顔がボコボコにされているのも不自然に感じました。(強姦シーンを映さなかった良識は認めます)このような場合、警察に連絡して逮捕すればいいですね。家に自動小銃を打ち込んでますし。立派な殺人未遂です。そもそもコワルスキーが太った不良を殴ったのに激怒したわけですから、コワルスキーを襲うはずです。どうして隣家を襲ったのか、不思議でなりません。コワルスキーはわざと丸腰で乗り込み、自分を撃たせますが、それが本当の解決でしょうか。命を粗末にしているとしか思えません。余命いくばくもないから、許されることでもないでしょう。英雄行為には見えませんでした。死んでも家族には愛されないままというのもまずいです。タオに車をあげましたが、別の不良グループに脅し取られるのが落ちです。またヘタレのタオが、強引なまでに復讐殺人しようと主張するようになるのも違和感がありました。別キャラになってしまっています。ところで、コワルスキーが銃を突きつけたのはモン族不良グループではなく、黒人グループでした。ですからラストのライターを取り出すシーンの伏線にはなっていません。この黒人グループをそのまま悪役にすればよかったのに。細かいことですが、タオはどうやってコワルスキーの車を盗もうとしていたのでしょうか?キーなしで発車させる方法を知っていたとは思えませんが。途中までよかったのに残念です。相手を殺すか、自分が死ぬかしか解決がないはずがありません。たかが不良グループのために命を犠牲にすることはないでしょう。
[映画館(字幕)] 5点(2009-06-30 23:05:12)(良:5票)
175.  スター・トレック(2009) 《ネタバレ》 
宇宙オペラものとしては十分合格でしょう。とにかくデザインが美しいですね。敵役ロミシュラン人の宇宙船の造形がよかった。ただ船内はゴミ捨て場みたいだったが。ブラックホール爆弾で星が消滅するというスケールの大きさにびっくり。CGには魅せられました。未来人からの攻撃というタイムトラベルものでもある。それでいて物語の中心はカークとスポックの成長物語プラス友情物語。恋愛もあり。詰め込むだけ詰め込んで、うまくまとめたと思います。気になったところ。少年カークはぶっとびすぎ。お母さんはどうなったの?試験問題はズルしたの?未来のスポックはどうしてあそこにいたのかな?偶然すぎる。ミシュラン人はスキンヘッドにタトゥーつけただけなのが悲しかった。彼たちは星を消滅させられて、復讐に25年間も待っていたんだよな。考えさせられます。
[映画館(字幕)] 8点(2009-06-06 01:22:06)
176.  天使と悪魔 《ネタバレ》 
反物質を作る計画があり、それを知ったヴァチカンの偉い人、カメルレンゴはそのような神に反抗するような行為はやめさせるべきと思いましたが、教皇は支持。激怒したカメルレンゴは教皇を自然死に見せかけて毒殺、殺し屋を雇って反物質を盗み出し、さらにイルミナティの仕業にみせかけ、教皇候補の四人を誘拐、一時間ごとに殺してゆき、最後は反物質を爆発させるという計画をたてる。流れからいうと3人死んで、四人目に阻止されるなと予想していると、予想はあたった。あの殺し屋はどうやって警備が厳重な実験室に入ったのか?どうやって実験が成功したのを知ったのか?どうやって教皇候補を誘拐したのか?何故ラングトン教授を殺さずに、俺の雇い主はヴァチカン関係者などと親切に教えたのか?殺し屋を殺した実行犯は誰か?カメルレンゴは何故ヘリを操縦でき、かつパラシュートもつけていたのか?そもそもヴァチカンを爆発させても意味がないわけで、反物質をどうするつもりだったのか?教皇になるつもりだったにしては計画に無理がないか?そもそも資格がないのだから。殺し屋がたった一人というのに無理がないだろうか?ランゴトン教授はどうしてラテン語も読めないのか?これらのことが気にならなければ、楽しめる映画です。いきなり謎が次々に提示され、すばやく展開し、ぐいぐい観客を引き込む手法はたいしたものです。
[映画館(字幕)] 6点(2009-06-06 01:00:05)
177.  リリイ・シュシュのすべて
ワザとらしい作り物の世界。後味が悪い。「気に入らないやつは殺せ、完全犯罪で」というメッセージ。ドビュッシーがかわいそう。
[DVD(邦画)] 0点(2009-05-11 15:08:37)
178.  ロッキー・ザ・ファイナル 《ネタバレ》 
人生を背負った稀有な映画。ロッキー、映画人としてのスタローン、個人としてのスタローンの3つの人生が重なって映ります。30年の年月を通じて神が降臨ました。このような映画を作れるのはこの人だけでしょう。感動的です。ロッキーは「寅さん」に似てますね。時代遅れで、口ベタで馬鹿にされやすく、人情に厚い。あえてサイドストーリーを追うと。メイスンは強い王者ですが、簡単に勝ちすぎて人気がない。トレーナー曰く。「挑むんだ。逃げずに突き進むしかなくなったときが、最高の時。それを乗り越えて高みに上がる。それは世間のどんな賞賛よりも尊い」立ち向かって来る挑戦者を得て、勝利し、自尊心を取り戻しました。スパイダーはかつての対戦者。落ちぶれてタダ飯を食べ、聖書を読む人生。が、食器洗いを始めます。「俺はもう戦えない。主も働くことを望んでいる」試合の前のロッキーに聖書を朗読。「我らは既に勝利への準備ができました」。ポーリーは、懐古ばかりするロッキーに「お前は過去の住人か」と問います。仕事に生きがいを感じていますが、クビになり、荒れて「叩きのめされてもリングに戻るガッツがほしい」と嘆く。が、再就職に成功。息子ロバートは、偉大な父の息子であることに生き苦しさを感じている。人が自分を見て父を思うから。父のおかげで得た仕事も慣れません。目立つのがいやで父の試合を止めようとしますが、父に諭されます。「状況が悪くなって誰かのせいしたり、何かの影響のせいにするのは負け犬だ。人生はどんなに叩かれても前に進むしかない。試練に耐えるんだ。愛している」。仕事を辞め、父のそばにいると宣言します。リトルマリーは、かつての不良少女。今は貧しい母子家庭。ロッキーの親切を怪しみますが、その人柄に惹かれてゆき、レストランの仕事も受けます。ロッキーが弱音を吐いたとき「あなたは自分が人生を精一杯生きてるとわかっている。肝心なのはあなたがどうしたいのかということ。戦い抜くのよ」と支えます。試合前日エイドリアンの写真を渡して激励、「誰かを亡くしたものの強さを証明するのよ」。良質の脚本です。これらを言葉だけでなく、肉体で証明するのが「ロッキー」。それゆえにトレーニングで肉体改造していく場面が少ないのは残念です。観客は「がんばっている姿」を見続けたいのです。試合を単なるエキシビジョンとしたのはもっと残念。
[DVD(字幕)] 9点(2009-05-10 12:32:50)(良:1票)
179.  ナイト ミュージアム 《ネタバレ》 
インディアンの少女サカガウィアは開拓史上の人。子供の頃別の部族に襲われ家族は殺され奴隷の身に。やがてカナダ人商人の妻の一人に落ち着く。大統領の命令で探検をしていた西部遠征隊に見出され通訳として同行。途中16歳で出産。赤ん坊を背負ったまま遠征を続ける。自分の部族と再会する幸運に恵まれる。兄が酋長になっていた。熱病で倒れるも、無事太平洋にたどり着く。25歳で逝去。学芸員の女性が興味を持つのもわかりますね。夜の間ファラオの石版の魔法で博物館の展示物が蘇り、動き出す。CG技術の発達した現代だからこと可能となった映画。父子の関係の修復、憎めない泥棒、学芸員との恋、歴史への興味、人間は戦争するものだと主張して喧嘩ばかりしていたミニチュア二人の冒険と仲直り、大統領の捨て身と恋など盛りだくさんです。犬のように人なつこいTレックスやガムをかむモアイ像、機関車ネタなど笑いも満載。夢のある映画です。マニュアルがなくなっても、自分で歴史の勉強をするところがえらいと思いました。すべては子供のためですね。フン族?を父親のことを言って慰めていましたが、説得力がありました。これがあるから、大統領の締めの言葉「ニック、あなたのお父さんは偉大な人だ」が感動を与えます。最後は伏線のあった指パッチンで懐中電灯が消え、ニヤリ。うまいですね。詰め込み感がありますが、よく練られた脚本と思います。あまりにドタバタしすぎるので好みではない人もいるでしょう。ハリウッド流の乗りです。子供が活躍しないのが少し物足りない。ちなみにセオドア・ルーズベルト大統領はテディベアの生みの親ですね。熊の子がでてくるとおもったのですが、ざんねん。
[DVD(字幕)] 7点(2009-05-10 06:24:09)(良:1票)
180.  父親たちの星条旗 《ネタバレ》 
硫黄島の星条旗の写真の真実はアメリカでは有名な話。向こうでは、いまさら感があるのでは?実はあの星条旗はあの後日本軍が引きずり落とし、日章旗を掲げたのを再度米国が奪還するという争奪戦があったのですが、そこはカットされてますね。フォレスタル海軍長官が海岸であの星条旗を見て「あの旗があれば海兵隊も500年は安泰だ」と直感したのはさすがとしか言いようがありません。機に聡しです。実際に国民を大いに鼓舞し、勝利へと導きました。写真の出来が類まれなほどよかったのが幸運でした。同時に8ミリフィルムも撮られています。将校が準備艦砲射撃が10日の予定が3日に減らされて大激怒している場面がありました。あれは沖縄戦への準備に兵力を割いたからです。東京大空襲は硫黄島の戦いの最中。この時点で、アメリカの勝利はほぼ確定していました。艦船から海に落ちた兵士を誰も助けられない。衛生兵が救急処置をしている最中に日本軍が襲ってきて、そいつを剣で滅多刺しにした後、再び救急措置に戻る。この2つの場面で戦争の悲惨さ、非情さを痛切に感じました。ラストの戦場で子供のようにはしゃいで泳ぐ場面も生と死のコントラストが鮮やか。音楽とライターの火が消えた瞬間に戦争場面につながるなど、印象に残っています。リアリティを追求した戦闘シーンは迫力がありました。テーマは、戦争に英雄はいないということ。英雄に祭り上げられた三人は日本でいうと爆弾三勇士(捏造。与謝野鉄幹が作詞した歌が流行)や真珠湾に散った特殊潜航艇の九軍神(一人は捕虜となったので記録抹殺)のようなもの。やることは同じです。日本は天皇の神聖化もしています。戦争は国家同士の総力戦なので、利用できるものは何でも利用するのは当たり前。勝つのが絶対条件。どんな汚い手でも使います。三人の英雄は純情だった故に葛藤がありました。特にアイラはかわいそう。差別も受けていたし。ネイティブ・アメリカンは純粋なんですね。自決した日本人の惨殺映像は容赦なく映しても、イギーのそれを映さなかったのは、遺族への配慮でしょう。究極の英雄は原爆を落として戦争を終わらせた人?いえいえ、彼らも重い十字架を背負っています。これからは戦争に勝った人より、戦争を回避した人が英雄になる世の中になってほしいですね。
[DVD(吹替)] 7点(2009-05-09 08:21:22)(良:1票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS