1841. チアーズ!
スポーツ映画特有の軽快な爽快感と感動を期待したのだけれど、どこかテンポが悪く盛り上がらなかった。他のスポーツと比べると、チアガールは映画的に表現しやすい題材だと思うので、テンション的にもノリきれなかったことは残念だ。 [ビデオ(字幕)] 3点(2004-01-18 02:10:55) |
1842. ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
まずこのセンスのないタイトルを何とかしてほしい。どうも昨今の特撮映画には製作者の映画に対するセンスがことごとく欠如しているように思う。平成ガメラシリーズの金子修介監督作だけに期待はしたが、近年のゴジラ映画の駄作ぶりの例に漏れない出来栄えに落胆は隠せなかった。製作者の意図が明らかにそうであるように、ゴジラシリーズはもう子供向け映画として割り切るしかないのだろうか。 3点(2004-01-18 02:01:12) |
1843. メン・イン・ブラック2
こういう映画にダラダラと長い講釈は必要なく、ただそのノリに身を任せるまま楽しめればそれ以上のことはない。満足☆ 8点(2004-01-18 01:54:06) |
1844. チョコレート(2001)
非常にテーマ性の深い濃密なドラマであり、同時に極めて濃厚なラブストーリーであるということをまず断言したい。恋、焦がれ~の模様を描く一般的なラブストーリーとは明らかに一線を画すが、ここまで真摯に人間自体の奥深さを描き出したラブストーリーは他にない。淡々と心を通わせ、濃厚に絡み合う途方もなく傷ついた二人の男女の極めて本能的な恋模様に息を呑む。アカデミー主演女優賞を受賞したハル・ベリーの熱情的でシリアスな眼差しは印象深く素晴らしかった。しかしそれ以上に、ビリー・ボブ・ソーントンの自然な存在感が圧巻だった。 [映画館(字幕)] 9点(2004-01-18 01:50:44) |
1845. 夢の旅路
個人的に無類のロードムービー好きなので、ビデオのパッケージから醸し出される雰囲気に促されて観たのだけれど、ほとんど支離滅裂な破綻的な展開にマイってしまった。主演ティム・ロスというところも期待を助長しただけに、あまりのぐだぐださに落胆した。 1点(2004-01-17 05:43:10) |
1846. 裏窓(1954)
もう10年以上前のことなので白状するが、中学生の頃、自室での勉強の合間の気晴らしで、窓から見える公園の様子を双眼鏡で眺めていたことがある。 住宅地の中の何の変哲もない公園なので、特に何があるということでは無かったが、それでもいろいろな人がいろいろな表情で過ごす様を“覗き見”することは、大きな声では言えないが好奇心をかき立てられた。 詰まるところ、この映画は、そういう誰しもが持つちょっとした「好奇心」を、仰々しく膨らませたサスペンスなのだと思った。 窓から見える近隣住人に対してふと生まれた「疑念」。それが主人公の中でどんどん膨れ上がって、自らを「危機」に運んでいく。 彼の「疑念」は正しいのか、間違っているのか。このサスペンスのハイライトはまさにその部分で、観客はその狭間で揺さぶられる。 アルフレッド・ヒッチッコックの「名作」との誉れ高い作品なので、期待感は強かった。 ヒッチコック独特の心理上ので緊迫感は流石だと思った。 ただし、「結末」については、他の同監督作品と同様に”物足りなさ”を感じた。 もう60年近く前の映画なので、一概に現在の価値観ではかるべきではないとは思う。 映画の手法としてこの映画が確立しているものの価値は揺るがないだろう。 しかし、ラストもう「一転」させてくれないと、現在の映画ファンは納得できない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2004-01-17 04:59:33) |
1847. ピンポン
松本大洋の原作漫画と直接比べてしまうと、やはり優劣の差は明らかになってしまう。 僕は、漫画の最後で描かれる5年後の“スマイル”と“ドラゴン”が浜辺で会話するシーンが好きなので、映画のラストカットもスマイルの「眠いや」という台詞で締めてくれたなら、この映画に対する評価がさらに上がったろうことは間違いない。 久しぶりにこの映画を観て、ラストシーンを見終わった後も同様のことを感じたけれど、そこにSUPERCARの「YUMEGIWA LAST BOY」を携えたエンドロールが流れ始めた時点で、やっぱり良い映画だなと思った。 素晴らしい漫画や小説を映画化するにあたり必要不可欠なことは、そういった「付加価値」だと思う。 それがなければ、原作をどんなに忠実に映画化したところで模倣以外の何ものでもないし、逆にそれがあれば、原作に対して多少変化があったとしても許容できるというものだ。 即ち、原作と比べると拭い去れない物足りなさを感じつつも、この映画を「良い映画だ」と言わざるを得ないのは、「付加価値」がしっかりとついているからだ。 それは、SUPERCARの音楽だったり、強敵の異様なまでの迫力を歌舞伎役者の大見得で表現させたキャスティングだったり、「月にタッチするなんてワケないよ」という映画オリジナルの台詞だったり。 映画と原作がまったく同じ素晴らしさを持つなんてことはあり得ないし、ある必要もない。 漫画を読むと映画を観たくなる、映画を観るとやっぱり漫画を読みたくなる。 そういう関係性を原作漫画との間で生んだこの映画は、やはり“奇跡的”な漫画の映画化だったと思う。 [映画館(邦画)] 9点(2004-01-17 04:52:18)(良:1票) |
1848. タイムマシン(2002)
予想を遥かに超えるVFXのクオリティの高さは見事で満足度も高かったが、ストーリー的に最後の最後で躓いてしまった。大筋の展開としては空想と説得力に富んだものだったのに、ラストの顛末で一気に興ざめしてしまう。その手前で終わっていれば、時間の概念を真摯に捉えた秀作に仕上がっていただけに、あまりに安易で幼稚な締めは惜しいの一言に尽きる。 6点(2004-01-17 04:42:19) |
1849. シャドウ・オブ・ヴァンパイア
個性派を代表するほどの名優である、ジョン・マルコヴィッチとウィレム・デフォーの競演とそれを生かすであろうと感じさせるあらすじに期待せずにはいられなかったのだけれど、内容は極めて散々だった。両名優の顔合わせによるヴィジュアルは流石に目を引くものだっただけに、陳腐すぎるストーリーが恨めしかった。 1点(2004-01-17 04:37:11) |
1850. ハリー・ポッターと賢者の石
正真正銘の子供向け娯楽映画だということを割り切れば充分納得できる内容だし、それなりの面白さはあったと思う。フィーバー(死語)したダニエル・ラドクリフの演技には辟易するが、映像的な完成度の高さは流石に高かった。対峙するように公開されている「ロード・オブ・ザ・リング」とは明らかに映画としてのレベルは違うけども。 [ビデオ(字幕)] 5点(2004-01-17 04:30:04) |
1851. エネミー・ライン
全く期待せずに当時働いていたレンタルビデオ店のサンプルを暇つぶしに観たのだけれど、リアリティを排除した潔い娯楽性が意外に楽しめる要因となった。宣伝コピーが戦争映画を想像させるが、まったくの娯楽アクション映画と割り切れば充分に楽しい映画だと思う。 6点(2004-01-17 04:25:28) |
1852. トレーニング デイ
今作でアカデミー賞を獲得したデンゼル・ワシントンであるが、彼が演じたキャラクターの人間性がイマイチ釈然としなかった。心底悪党なのか、悪ぶってるだけなのかという微妙なスタイルが終盤まで続き、結局歯切れの悪い小悪党として終わってしまったことが、作品のテンション自体を大きく盛り下げてしまった。対するイーサン・ホークの演技は熱がこもってして良かったと思うが、そうも良い意味でも悪い意味でもデンゼル・ワシントンの存在に打ち消されてしまったように感じた。クライマックスまでの緊張感は高かっただけに、明らかに尻すぼみのラストは残念だ。 5点(2004-01-17 04:19:27)(良:1票) |
1853. マジェスティック(2001)
「ショーシャンクの空に」「グリーン・マイル」の質の高さを見れば嫌が応にも期待してしまうフランク・ダラボンの新作であったが、完成度が低いとも言えないが、満足できる内容でもなかったと思う。ジム・キャリーのシリアスな演技や映画世界自体の作り込みは秀逸と言えるクオリティの高さだったけど、物語のテンションが中途半端だったと思う。ファンタジー調な雰囲気に乗せた感動作であることは明らかなのだから、そのテンションをもっと貫いてほしかった。下手に複雑な社会問題を本筋に取り込んでしまったことが、逆に説得力に欠け、感動を薄めることにつながってしまったと思う。 [映画館(字幕)] 5点(2004-01-17 04:12:49) |
1854. I am Sam アイ・アム・サム
冷静に考えると、それほど深みのある物語ではないのだけれど、私は今だかつてないほど劇場で泣き伏せてしまった。この涙腺ヒットの理由はやはり素晴らしいチャーミングさを見せた天才子役ダコタ・ファニングの演技に他ならないと思う。爽快で魅力的な彼女が演じた少女の快活さは、それだけで胸に迫るものがあった。ハリウッドきっての悪童ショーン・ペンもイメージを払拭する熱演を見せたが、明らかにダコタ・ファニングに食われてしまったことは言うまでもない。 8点(2004-01-17 03:59:34) |
1855. ウィズ・ユー
ケビン・ベーコンの演技も悪くはなかったが、それに打ち勝つ子役の少女の演技が見事だった。愛らしく理知的な心優しい少女を実に魅力的に演じていたと思う。最近では「アイ・アム・サム」のダコタ・ファニングにも驚かされたが、アメリカの子役たちの演技レベルはどうしてあんなに高いのだろう。 6点(2004-01-17 03:52:48) |
1856. ALI アリ
モハメド・アリを知らない世代の者にとっては、伝説的なボクサーの人物像は純粋に衝撃的で、一人の人間の生き様としてとても迫力を感じることができた。実際どれほどその描き方が忠実かは分からないけど、何も知らない者としては多大な説得力があった。全体的に見ると若干間延びする感はあったが、リング上の迫力がそれを打ち消してくれた。 8点(2004-01-17 03:47:21) |
1857. 気まぐれな狂気
ヴィンセント・ギャロの哀愁、キーファー・サザーランドのキレっぷりと俳優のパフォーマンス的にはなかなか目を見張るものがあったのだけれど、それが映画としての完成度につながっていなかったように思う。それぞれの演技は秀逸だが、息が合っていないというか、バランスが悪いような印象を持った。雰囲気的には惜しかった。 [ビデオ(字幕)] 4点(2004-01-17 03:43:03) |
1858. パニック・ルーム
この満足感の無さは、やはりデビッド・フィンチャーへの期待が大きかったからだと思う。他作と比べるとあまりにヒネりのないストーリー展開には落胆するしかなかった。題材、映像世界には見応えはあったが、これであればデビッド・フィンチャーが撮る必要はなかったと思う。 3点(2004-01-13 16:05:18) |
1859. スパイダーマン(2002)
巨大ビルディングの林を滑空するあの爽快感、それだけでこのエンターテイメント映画の価値は計り知れず、満足感というものはその瞬間に満たされる。躊躇のないアメコミの実写化に感服せずにはいられない。見事、サム・ライミ。 [映画館(字幕)] 8点(2004-01-13 16:01:15) |
1860. バーバー
寡黙な男の身の上にあくまで淡々と繰り広げられる人生の破綻模様が非常に秀逸なテンションで描かれる。不気味なほどに自然に流れる時間の中で、静かに崩壊していく男の人生。それは限りなく異常でありながら、その男の運命であったと確信させる。この映画、すべてが無関心な空気感の中で、無駄なものは何もない。主演俳優ビリー・ボブ・ソーントンの顔に走るひとつひとつの皴ににまで明確な意思があるような、そんな何とも言い難い説得力に満ちた映画世界から、なかなか抜け出すことが出来なかった。 10点(2004-01-13 15:57:15) |