1841. 悲しみよこんにちは
《ネタバレ》 みんな英語しゃべっているし、映画の最初のスタッフ紹介も英語で書かれてあったが、どう観てもヨーロッパ映画に見えてしょうがなかった。きれいな海、「勝手にしやがれ」のジーンセバーグ、彼女の独白がずっとつづく映画スタイル。映画の内容は、これからジーンセバーグ演じるセシルが自分を責めてボロボロになっていくのか、そんな感じで終わる。それにしてもデボラカーの素敵な事。彼女が仕事がうまく行かず、ちょっと休憩を、と伸びをする姿にも知性が感じられた。 [DVD(字幕)] 7点(2010-03-31 14:40:55) |
1842. アウトローブルース
《ネタバレ》 ピーターフォンダの女性ファンがいたらオススメ。恋人の女性がたくましい所為か、この映画のピーターフォンダはどこか可愛い。ピーターフォンダの映画は「ダーティメリークレイジーラリー」の頃は、まだニューシネマらしいラストだったが、この頃になるとハッピーエンドで幕を閉じてしまう。警察にものすごく挑戦的とか、そういう役ではなかったので、印象が薄く、ピーターフォンダに見られる当時のアメリカの若者も段々「荒ぶる若者」ではなくなってきていたのだろう。 [ビデオ(字幕)] 6点(2010-03-30 00:00:30) |
1843. 誓い
《ネタバレ》 最初「炎のランナー」の後日譚みたいな作品があれば、このような映画になるのかなぁと思って観ていた。この映画では戦場には確実に無謀だと分かっていて、指示を出す冷酷な上司がいる。あんなのがいるから、無茶苦茶になる。自分を鍛え磨いたような青年が犬死にする。彼だけじゃなく、すべての兵士にいろんな人生があるのだろうけど。あと少し伝令が早ければ、と思い、あのラストシーンの静止映像に思わず、あ~!と叫んでしまう。山田洋次が時代劇創っていた時、銃というのは、努力して自分を磨いた人間とか関係なしにあっさり殺してしまう武器だ、というのを雑誌に書いてあったのを読んだが、本当にそうだ。ピーターウィアーも好きな監督の一人。メッセージがはっきりしている。それにしても彼は何故、最近、新作映画を創らないのでしょう?残念だ。 [DVD(字幕)] 8点(2010-03-29 22:05:08) |
1844. バベットの晩餐会
《ネタバレ》 映画もそうなんだろうけど、食べ物もお客さんに喜んでもらおうという、作り手の姿勢が分かりやすく伝わる文化だよね。お客さんは、そういう姿勢にも感動して、みな幸せになる。これがお店だったら、店も繁盛する。素晴らしき哉、食文化! [DVD(字幕)] 8点(2010-03-29 21:41:32)(良:1票) |
1845. エアポート’75
コックピットの穴から飛行士が入っていく時、カレンブラックが手を出すのですが、あんたも外に一緒に放り出されちゃうよ、とずっと観てて思いました。また車じゃないんだから、操縦席に穴が開いたら、風でもっと操縦室はぐちゃぐちゃになると思います。でも山の中を飛んでいくシーンはきれいでした。さすがに小型飛行機がぶつかるところはちゃちでしたが、この映画はそういうところに力点置かず、さらっと描いてました。最後、みんな大急ぎで機外に脱出したのに、主役の二人は悠然と階段で降りてくるところは何か笑えました。その余裕は何やねん!! 飛行機が爆発するかもしれんのに。 [DVD(字幕)] 6点(2010-03-29 21:10:12) |
1846. キャリー(1976)
有名な映画だが、ついに観た。キャリーかわいそ過ぎ。せっかく女の子らしい感情が出てきて、きれいになったのに、ありゃないでしょ。ナンシーアレンの演じる女生徒は性格悪すぎ。紐を引っ張って、豚の血浴びせる時、舌をペロリとするところなんか。個人的にこういうので一番嫌いなのは、赤い帽子かぶったナンシーの女友達。血を浴びた彼女を涙を流さんばかりに大笑いしているシーン(しかもスローモーション)は、どういう死に方するのか見てみたいと思ってしまった。いじめはダメです。マンガの「AKIRA」「童夢」を思い出した。色んな方面に影響与えた作品のようですね。 [DVD(字幕)] 7点(2010-03-28 23:28:12)(良:1票) |
1847. シークレット・サンシャイン
アメリカのベトナム戦争以前、以降の映画でもなく、ヨーロッパのヌーベルバーグ以前、以降の映画でもなく(香港、中国の映画はあまり観ていないので略)、韓流ドラマにも観られる、韓国映画のパワーはあきらかに凄い。突出していて、同じ「映画」という文化とは思えないほどだ。韓国は何故こんなに凄いのか!?教育か?それともIMFで国の危機を経験したからか?とにかく観ていて、そうだよ、この視点だよ!と思わされる。このチョンドヨンの演技と言い、映像と言い、この国は凄い!で、日本は?となる。日本の映画でここまで「面白い」と思える映画はあまり観たことない。自分の勉強不足もあるかもしれないが、出来る範囲で観た日本のキネ旬ベスト10の中でこの映画の問題意識に近いのは最近では「ゲルマニウムの夜」くらい。でもこっちの映画「シークレットサンシャイン」のような丁寧さはなかった。韓国映画は丁寧だ。そして細部にまで気を配る。この国の文化が今、輝いていて、そしてそれが衰えようとしてない、まだまだこれからも凄い作品が出てきそうな勢いの時をリアルタイムで楽しめる我々は幸せかもしれない。 [DVD(字幕)] 10点(2010-03-25 01:56:26) |
1848. 96時間
《ネタバレ》 「レオン」「キス・オブ・ザ・ドラゴン」あたりの自分の好きなリックベッソン作品でした。それにジェイソンボーンあたりのアクションの切れやテンポのよさ、映画演出における小道具の使い方の進化、「ラブアクチュアリー」のリーアムニーソンの優しいお父さんぶりを加味して創られた、ストレス発散にもってこいの娯楽作品に仕上がってます。能天気な無防備バックパッカーの連中に観せないかんですなぁ。特に女性旅行者!君たちのお父さんは心配しているぞ!娘を持つお父さんは皆、この映画のリーアムニーソンや「ダイハード4」のブルースウイリスみたいに単身助けに行くほど、強くないかもしれんとですぞ! [DVD(字幕)] 8点(2010-03-24 14:03:07) |
1849. さよならコロンバス
《ネタバレ》 自分も学生時代、図書館でバイトしていたので、興味を持って観てました。この頃の時代の雰囲気がよく出てた。基本的に自分はこの頃のアメリカが一番好きだ。映画としては、アリーマックグロウは、この次が「ある愛の詩」なんだね。ブレイク前なので、彼女もがんばってサービスしてくれました。最後の終わり方が結構きついけど、誰も死なないし、劇的なことも起きない。最近じゃこういう映画のほうが癒される。 [ビデオ(字幕)] 5点(2010-03-23 22:15:22) |
1850. ロンゲスト・ヤード(1974)
《ネタバレ》 何度観ても面白い。今ではスポーツ映画にスローモーション映像を使うのは当たり前だけど、この頃すでにもう使っていたんですね。ラストの逆転トライ!今回、アルドリッチ作品を何作か立て続けに観たけど、彼の作品ではこれが一番好きだ。敵がはっきりしているからだろう。 [DVD(字幕)] 8点(2010-03-18 20:58:13) |
1851. テキサスの四人
途中まで4人って誰と誰?って感じで観たり、話がどこに行くのか分からず、何かまとまってないなぁと思うのですが、最後になって、あぁなるほど、こういう事ね、と大団円になります。フランクシナトラとディーンマーチンの大物タレントのための映画ですが、そこはアルドリッチ、色々なとこで「男」を語ってくれますね。ちょっとフランクシナトラにサービスしてるのかな?とも思いましたが。あちこちでドタバタや笑えるところがあり、程よく楽しい娯楽映画に仕上がってます。 [DVD(字幕)] 6点(2010-03-18 06:06:20) |
1852. 合衆国最後の日
《ネタバレ》 あんなラストの映画をよく創ろうと思ったね。信じられない。ベトナム戦争の影響を受けて、生まれたニューシネマという映画文化。この映画こそニューシネマと呼ぶのに相応しくないだろうか?何故この映画はニューシネマを紹介してある書籍などに載ってないのだろう?レビュワーの皆さんがここで書かれている様に、ホントこの映画はポリティカルサスペンス映画というのに相応しい。それに政府の意思決定段階をここまで人間くさく描いた作品はそんなにないのではないだろうか?特にラスト。大統領の最後の頼みにも、簡単に情にながされない、あのメガネの国防長官。大統領を描いたアメリカ映画は多いが、こんなのはじめて。大抵の映画は大統領万歳って感じのばっかりだもんね。最初はルメットの「未知への飛行」に似ていると思ったが、やはりアルドリッチ監督。一癖も二癖もある人物を配していて、面白い映画にしているよねぇ。 [DVD(字幕)] 7点(2010-03-18 03:33:03) |
1853. 特攻大作戦
戦場でドンパチやってスカッとさせる娯楽映画ですよね。人を殺して、スカッとさせるという感性がもう昔のものです。そう、昔の映画なのだから、そこを覚悟して観れば、これはこれで面白い。男くささが描けていれば、アルドリッチの映画は成功じゃないでしょうか。こういう設定で、戦争について考えたい人は「シルミド」がお奨めです。 [DVD(字幕)] 6点(2010-03-17 21:02:57) |
1854. クルージング
《ネタバレ》 うへ~、前半の溜まり場のシーンのエキストラは、どこで集めたんだろう?途中、警官が部屋に踏み込むシーンで、ベッドの上で縛られていた全裸のアルパチーノの姿は、名作「ゴッドファーザー」や彼の有名な役すべてのイメージを引っくり返すほどの情けなさ。失笑ものです。この映画、ニューシネマが好きなので観てみたが、ラストをあえてはっきり描写しないフリードーキン監督。結局、ミイラ取りがミイラになったって事? まぁ、バイセクシャルになったってことで、バージョンアップしたってことかな?気分が滅入るので、健康な男らしい映画、ウォルターヒルとかアルドリッチを観て、気を取り直そう。 [ビデオ(字幕)] 5点(2010-03-15 16:43:52) |
1855. 愛の風景
《ネタバレ》 こういうゆったりしたテンポで色んな人の人生を見せてくれる映画は好きです。たとえ、牧師といえども、家族を第一に向き合わねば、うまくいかないんですね。牧師さんは野心があるわけでもなく、ただ普通の職業という感じで牧師を選んで、自分へのこだわりで、子供を預かったり、工場の労働者に教会を貸したりします。でも奥さんにとってみれば、何より子供が大事なわけで、そんなこだわりで家族を守ってくれるのかと不安になるのは当然でしょう。最後、こだわりを捨てて、彼は病院の牧師という職業を選びます。そして、奥さんに素直にやり直せないか?と言い、やっと彼は落ち着くのです。良い映画でした。ただ、この映画の最初のレビュワーとして、ピント外れたようなコメントを書いていたら、申し訳ありません。でも、この映画、自分には好感触でした。 [ビデオ(字幕)] 8点(2010-03-11 15:45:14) |
1856. めぐり逢う朝
《ネタバレ》 品のいい映画でした。奥さんの死で偏屈になった親父の全身音楽家ってところが良かったです。あの長女の娘さんもお父さんをそばで見てきただけあって、本物を見る眼があったのでしょうね。弟子入りした若者がつくった彼女への曲を聞いて、彼が偽者である事を見抜くとこなんか良かった。お父さんの独特の音楽哲学も面白かったです。陳腐な言葉を並び立てないので、見ごたえがあった。ヴィオールに詳しい人が観ても、この音楽哲学はうなづけられるものなのか、興味あります。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-03-11 06:18:04) |
1857. そして船は行く
《ネタバレ》 この映画と、観る時のこっちとの距離感をどう持てば良いのか、分かりにくい映画でした。でも振り返ってみると、見所は結構たくさんあり、まぁ面白いのかな?て感じでした。さすが、巨匠。でもラストの撮影風景はいらないと思うんですが。それにしてもボイラー室で競うように歌ってましたが、石炭の粉塵でのどをやられないか?とヒヤヒヤしました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2010-03-11 06:07:54) |
1858. カルメンという名の女
先に「右側に気をつけろ」を観ていたので、ストーリーを追うのを諦めて、観ていた。 映画の途中で「もう、いいよ」という気になっていた。終って、映画の本を読んでいたら、ストーリーのあらすじが載っていた。あれ、この映画、あらすじあるの?そして、読んでみたら、あ~言われてみれば・・・と言う気になったが、でももう一回最初から観ようとは思わない。「勝手にしやがれ」を観た時は、素直に面白いと感じたのに、政治活動か何かでこんな監督になってしまった。でも有名な作品「探偵」「気狂いピエロ」は観ておこうと思っていますが・・・ [ビデオ(字幕)] 5点(2010-03-08 15:15:45) |
1859. インドシナ
評価高いですねぇ。歴史をよく知らない自分には、どこでクライマックスになるんだろうと思ってましたが、最後はえ?これで終わり?って感じでした。でも植民地から独立する時、このような異文化がごちゃ混ぜになるような事が起きるのでしょうね。主人公が誰なのかがよく分からなかったです。カトリーヌなのか、アジアの女性なのか。きっと主人公は「歴史」そのものなんだろうと思いました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2010-03-08 11:00:26) |
1860. サブウェイ・パニック
《ネタバレ》 やはり、ニューシネマは面白い!ウォルターマッソーはやはり大男だったんですね。「がんばれベアーズ」の彼しか知らないから、普通のおっさんと思っていましたけど、どっかカッコいい。この映画のラストの彼の表情は一品ですよ。あと、人質に混じっている警察が誰か分からない、と言う点で引っ張っていて、それが案外、あっさりやられるのもニューシネマならでは、の味でしょうか。後、思ったのが、100万ドルってこんなに少ないの?ってとこ。これくらいなら最初から白バイだけで運べばいいのに。 [DVD(字幕)] 8点(2010-03-08 00:57:18)(良:1票) |