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コメント数 67

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1.  レクイエム・フォー・ドリーム
「麻薬は一つの生き方である」とはウイリアム・バロウズが自らのドラッグ体験を基に執筆した小説「ジャンキー」からの有名な一節であるが、つまりジャンキーがドラッグをやるということは趣味や興味本位、或いは快楽のためですらなく、それが生きる上で何より必要とされるものであり、それ以外のものはすべてが従たるものと化してしまう・・・ということだそうで。ジャンキーの生態をありのままに提示したという点において、本作を見た際にまず思い出したのはそのバロウズだったわけだが、それ以外でもアロノフスキー監督自身、ドラッグというテーマよりも寧ろ興味と執着心を持っていたであろうその映像表現についてもバロウズが発明したと言われる、所謂「カットアップ」の手法をやはり髣髴せずにはおれない(確かにそのループする感覚はヒップホップ的ではあるんだけどね)。4人のエピソードではやはりサラのものが出色。他の3人のように軽い気持ちからドラッグにハマリ込んでいくのでなく、その弱さと孤独感ゆえに何かに依存せずにはおれず、その対象が当初の甘いモノ、テレビ、テレビ出演に向けたダイエット、日焼けの特等席等から徐々にドラッグに侵食され狂っていく様はE・バーステインの怪演のおかげもあって本当に恐ろしい。また、終盤の各登場人物が幾重にも折り重なるようにして綴られたうえで映画のタイトルと重なるかのようなラストの衝撃は、例えばドラッグストア・カウボーイやトレスポ等のようにサイケデリックな文化に憧憬を抱いた世代によるサブカルチャー嗜好表明的映画(嫌いじゃないんですよ、別に)を遥かに凌駕し、やたらと反復される例の音楽とともに暫くは脳裏に焼き付いて離れなかった。
8点(2002-05-13 03:28:27)
2.  ロゼッタ
ロベール・ブレッソンやケン・ローチを例に出すまでも無く、リアリズムとはプロフェッショナリズムを排斥することでは全くもって無い訳だが、本作における映像及び編集の荒々しさは、ロゼッタの焦燥、怒り、苦悩、苦痛が表出された表現方法であることは理解できる。生きるということはメシを食うことであり、メシを食うということは働いて金を稼ぐということである、というごく単純でありながら、ロゼッタにとっては何より切望し、絶望的な状況でもポジティブに生きようとする姿勢は感動的ではある。恐らく即興を多分に含む役者の演技も素晴らしいとは思う。だけど・・・スンマセン、つまらなかったです。カンヌで賞取ったのも分かるような分からんような・・・。
6点(2002-05-07 20:57:11)
3.  アザーズ
多分にヒッチコックを意識したであろう演出方法は例えばデ・パルマのような余剰感は無いぶん上品かつオーソドックスであるが、恐怖の基本である暗所と閉所に登場人物を限定させる状況設定の上手さや、静寂とノイズが交互に織り成すことにより生じる緊張感等でラストまで退屈することは無い。話題のオチについてだけど、ご多分に漏れず語りたいが、語ってしまえばいかにも無粋ということは分かってんだけど・・・少しだけネタバレあるけど勘弁してね。主人公が例の状態となってるせいで某ヒット作と比較されがち、というかどうしたって思い出してしまうのはしょうがないんだけど、厳格なカソリック教徒であるがゆえに確信を持っていた世界観及び実存が根底から覆るというダイナミックさはそのまま冒頭で語られる例の神が7日間で世界を創造したという「創世記」に直結し、ラスト5分で創造されてしまった異世界(アザーズ?)を突きつけられる観客の「ヤラレタ感」は他に類はない、と言って良いと思うし、某監督は本作を見て先駆者の余裕を浮かべるどころか、大いに嫉妬するに違いない。N・キッドマンも素晴らしい。
8点(2002-05-07 20:53:44)(良:1票)
4.  アメリ
主人公の髪型同様、「地下鉄のザジ」を髣髴させるポップでキュートな映像がオモチャ箱をひっくり返したように画面に横溢されているのみならず、心臓がバクバクしたり、体が溶けて無くなったり、と電波少年みたいなことをやってもその演出が単なるギミックに陥っていないのは、各登場人物の「好きなこと」及び「嫌いなこと」に象徴されるように鋭い人間観察力に裏打ちされたジュネの人間そのものに対する視線がいつものようにどこかグロテスクな意匠を纏うことないがゆえ、所謂「キャラが立っている」からであって。各登場人物は皆何かを喪失しているようだが、喪失したものを得ようとするとき、客観的に見れば大したことなくても、主観的には大いなる一歩を踏み出さねばならないわけで、アメリはその一歩にほんの少しだけ後押しする、世界はもっとシンプルだよ、と。かくいうアメリもこと自分の恋に関しては奥手でその一歩が踏み出せないんだけど、誰もが多少なりともこういう経験ってあるんだよね、とシミジミ思える類の映画・・・のみではない!ラストのアメリとニノの笑顔を見てたら胸の奥から熱いものが堰を切ったようにこみ上げて来てしょうがなかった。本作を見終えた後は、いつもと同じはずの町の風景が少し違って見え、いつになく友達の顔が見たくなり、若しあなたが恋をしているなら、その相手には必ずこう聞きたくなるだろう「あなたの好きのものは何?」と。それとこの監督、音楽というよりノイズも含めた音そのものに対するセンスと拘りが実に素晴らしく、例えばアメリがカットアップして作り直した手紙をマドが読むシーンにザッピング音をかぶせたりするところなどは白眉。
9点(2002-03-17 22:24:21)(良:1票)
5.  サンセット大通り
所謂サイレントの時代には本作のタイトルと対をなす「サンライズ」という傑作があり、執事のマックス役のシュトロハイムが監督し、映画のオールタイムベストには必ず顔を出す「グリード」があり、劇中、グロリア・スワンソンが道化て扮するチャップリンの一連の作品は言うまでもないが、スワンソン自身「チャップリンの役者」に出演してたりする。スワンソンが劇中語るように映画が最も輝いていたのはサイレントの時代であり、映画は音声というものを得た替わりに見る者に与える夢を失い、また、質そのものもノーマのキャリア同様、凋落(つまりサンセット)の一途をたどっているのだろうか・・・という危機感をワイルダー自身、本作製作当時に抱えていたことは想像に難くないが、映画を撮り続けることの必然を見出そうとし、得た答えが(誤解を承知で言えば)最早映画とともに心中するしかない、というものであるがゆえ逆説的に作品に永遠の生命を吹き込む、という何とも皮肉な離れ業をやってのけたことには只々敬服するしかない。つまり、本作のオープニング、死人のモノローグから始まるという当時としてはえらく斬新であった手法も「終わりから始まる」という永遠の時間軸の中を生き続ける、ということからその必然が理解できよう。すなわちエバーグリーン。
9点(2002-03-07 12:19:31)(良:1票)
6.  アンブレイカブル
シャマラン監督ってかつてベルナルド・ベルトリッチが語った「影像で韻を踏む」という技法を現在最も意識している監督ではなかろうか。例えばイライジャ(ミスターグラス)は誕生のシーンから鏡(ガラス)越しに登場し、コミックの包装紙も含め終始紫色に覆われていたり、オレンジ色で象徴される悪のイメージを子供が飲むオレンジジュースに引き継がせていたり。ま、そうした細部に拘りすぎて映画の持つダイナミズムが損なわれた感はあるのだが、オチの後味の悪さとか○○の時点でオチが判った、とかで駄作扱いしてしまうのは勿体無いと思うし、技法で魅せることのできる監督して、俺はシャマランの次作にもかなり期待してます。
7点(2002-02-28 17:29:09)
7.  日蔭のふたり
主人公デュードは過酷な試練に抗って生きているのか、あるいはただ運命に翻弄されて生きているのだろうか?その問いかけには「分からない」としか答えようがないだろう。悲嘆に暮れることはあっても完全に絶望して諦めたりせず、一筋の光明を追い求め転々と移動し続けるが、状況は更に悪くなるばかり。幼少期に追っ払うよう言われてた烏にすら餌を与えてしまうその優しさは、長男のうつむき加減な表情及び年甲斐も無く周囲に遠慮しがちな態度に継承されているが、それゆえに最悪の悲劇をもたらしてしまう。マイケル・ウインターボトムってシリアスな映画ばかり撮ってるけど、本作はそのなかでもとりわけ痛い。影像及びマイケル・ナイマンによる音楽の尋常じゃない美しさも痛ましさを増加させているので、ケイト・ウインスレットのヌードにもあまり興奮できません。
7点(2002-02-19 12:23:49)
8.  オーロラの彼方へ
2時間という限られた上映時間の中で可能な限りのプロットが詰まっているので、退屈することはないけど、古き良きアメリカの雰囲気に惹かれるのって、無論ノスタルジアなどではなく、そこではとりあえず希望とか夢とか家族愛とか、閉塞感ばかりが漂う時と場所で青春時代を過ごした者にとって何より憧憬してしまうものが当たり前のように存在し、それらの象徴ともいうべきベースボールやロックンロール、アメ車なんかもイチイチ格好良く見えるんだよなー、などど考えてしまいました。自分の都合だけで歴史を変えていく独善性など突っ込みたくなる気持ちもあるけど、良く練りこまれた上質のエンターテイメント作品でしょう、これは。
8点(2002-02-14 17:51:50)
9.  リトル・ヴォイス
色んな意味でセンスの良い映画だと思うが、特にキャストが良いね。LV役のジェイン・ホロックスはハマリ役で、引きこもり~一世一代の舞台上での晴れやかな表情まで見事に演じてるし、そのペッタンコの胸も含め実に可愛らしい。LVの母親役のブレンダ・ブレッシンは主役を食うほどのインパクト。「秘密と嘘」におけるあの女々しいオバちゃんとは対照的に、その体つきも含め実に醜い役だが、至るところで笑かしてもらいました。そしてレイ役のマイケル・ケインは正に怪演。特に終盤の涙ながらに絶唱するシーンは爆笑の必見モノ。ラストもハリウッド的にLVが歌手として大成してハッピーエンド、とならないところに不満を覚える向きもあろうが、個人的にはそのささやかな幸福さが却って良かったと思う。ところでLVって単に歌やモノマネが上手いというのではなく、ジュディ・ガーランドやモンローとかが憑依するイタコのような体質を持つゆえ、亡き父の霊が見えてたんだと解釈してます。
8点(2002-02-14 17:50:18)(良:1票)
10.  サイモン・バーチ
主人公サイモンは障害者であり、周囲から心無い中傷を受け続けているにも拘わらず、自分が神のプランを担う道具であることを信じて疑わないがゆえ、ポジティブに生きようとしていたり、使途として象徴される子供達がバスに乗り込むシーンでは御丁寧に2度も人数がカウントされ、ラスト、サイモンが殉教することによって、それまでの生に必然を持たせようとする手法はアーヴィングにしては些か分かり易過ぎ、また、キリスト教の教条主義的匂いすらしてくる。が、それらを超えて描かれる少年同士の友情物語的側面には俳優の頑張りも手伝い、ジワリと感動させられる。影像も美しい。
7点(2002-02-04 17:30:42)
11.  カラー・オブ・ハート
<ネタバレあります>神に創造されしアダムとイブはエデンの園で何の苦もなく生活していましたが、蛇にそそのかされ禁断の果実(旧約聖書中にはリンゴという記載は無いが、それを強調するかのように、ラストにフィオナ・アップルが流れる)を口にしたとたん、自らが裸であることを恥じ、愛することを知った反面、神からは出産及び労働等に伴う苦痛と苦悩を授けられ追放されてしまいました・・・というテーマを50年代米連続テレビドラマに置き換えた話、という点では逆のコンセプトを持つ「カイロの紫のバラ」というよりも同年に製作された「トゥルーマン・ショー」により近い作品か。しかし、例えば裁判後に世界が一斉にカラーになるシーンとかでも素直に「美しい」と感動できなかったのは、そりゃ、聖俗あっての人生だけど、聖なるものがあまりに希薄な昨今、ちょっと押し付けがましいというか、貧乏人の家にズカズカと上がりこんで美酒美食を振舞って悦に浸っている人に感じるような違和感を持ったというか・・・。ウイリアム・H・メイシーを筆頭に俳優陣は頑張ってるし、映像、美術、ランディ・ニューマンによる音楽等、評価すべき要素は多いんですけどね。
7点(2002-01-31 19:19:36)
12.  反撥
まず、カトリーヌ・ドヌーブの目のドアップにクレジットが重なるオープニングが、滅茶苦茶格好良い。本編も雰囲気重視のポランスキーらしく、ストーリーはあって無いようなものだが、毎シーンは不条理ながらも美しく、真綿で首を締め付けられるかのような緊迫感とともに進行して行く。才能さえあれば腐敗したものですら芸術に昇華されるという好例であり、コーエン兄弟ならずとも憧憬せずにはおれないだろう。
8点(2002-01-27 22:47:13)
13.  ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
話はシリアスながらコントラストが美しい映像と各登場人物を必要以上に間抜けに描くことにより、独特のテンポ、品格及びユーモアを醸し出すことに成功している。また、あんだけドンパチやりながらも1人も死人が出ないがゆえ、劇中唯一触れられる死のモノ悲しさ、美しさ、優しさがより際立っているので、ラストの天国の象徴として表現される雲が画面イッパイに広がって「天国の扉」が流れる・・・というベタなセンスも今回は許しましょう。なお、主役名「マーティン・ブレスト」はミッドナイト・ラン等でお馴染みの監督と同じ名前だけど、育った環境も性格も異なる男2人の友情を描いたロード・ムービー、ということでちょっとしたオマージュになってるのか?とも思ったが、エルビス~ピンクのキャデラックが象徴しているように映画全体が「アメリカ」に対する憧憬に占められているのであり、その点こそがアメリカ映画との差異なのですね。力作。
8点(2002-01-24 22:06:20)(良:1票)
14.  この森で、天使はバスを降りた
ストーリー及び人物設定は些か平凡であり、映像及び音楽(ジェイムス・ホーナーってそんなに良いかな?)にも評判ほど感動はしなかったが、本作を少なくとも佳作以上として評価したくなるのはパーシー、ハナ、シェルビー役を演じた3人の女優が素晴らしいから。特にパーシー役のアリソン・エリオットは、一見ぶっきらぼうでありながら、端々からこぼれ落ちる憂いに満ちた純真さが私的ストライクゾーンでして、即ファンになってしまいました。賛否両論あるラストについても、彼女が去った後に残った住民たちの笑顔と活気がペシミズムに陥るのを回避しており個人的には好きです。
8点(2002-01-11 12:28:17)
15.  ギター弾きの恋
アレン監督としては「カイロの紫のバラ」以来のノスタルジックで可愛らしくもホロ苦いラブストーリー。悪かろうはずは無いが、これ見てる最中は「エメット・レイ」なる人物が実在したミュージシャンだと思っておりまして・・・後で、架空の人物だと知って気付く馬鹿な俺。でも数多くの「いかにも」なエピソードの想像力やアレン他、評論家がマジな顔で批評してる部分も含め、そうしたフェイクな感覚こそが本作の白眉だったんですね。すっかり騙されてしまったけど、そう言えばアレンは「カメレオンマン」撮った監督だった、ということ忘れてました。それにしても、ハッティ役のサマンサ・モートンは本作で初めて知ったけど、とても良いですね。ショーン・ペンもエゴイスティックでありながらどこか憎めない、という難しい役どころを見事に演じてるし、ギターの指運もほぼ完璧でしょう。なお、劇中度々語られる「ジャンゴ・ラインハルト」は実在の人物でありまして、本作の音楽聴いて気に入った人は、彼の代表的なアルバム「ジャンゴロジー」あたりを是非とも聴いて欲しいですね。
9点(2001-12-16 21:36:34)
16.  ワイルドバンチ
ここでは西部劇特有のヒロイズムどころか、善悪の区分けすら存在しない替わりに、ならず者達が生き延びる上で手繰り寄せられる暴力と死がある。特におびただしい人数でヤケクソ気味に行われるラストの銃撃戦(女、子ども、老人まで巻き込んだとんでもない代物!)は、オープニングで示唆的に挿入されるサソリに群がる蟻の大群を見た際と同様、不快感を感じざるを得ないが、執拗なまでに繰り返されるスローモーション及び所謂「血のバレエ」によるペキンパーならではの演出方法はハッとする程美しい。69年当時、映画における表現の極北とも言えるような本作を撮った、ということのみでも満点計上したいが・・・デートや子どもとの鑑賞には絶対に不向きでしょう。
10点(2001-12-11 12:42:16)
17.  ディープエンド・オブ・オーシャン
展開は地味ながら、丁寧に撮られており(画面からは澄み切った空気までが漂ってきそうだ)、ラストにはジワリと感動させられる。主演のミシェル・ファイファーも当初の「快活で若々しい理想的な母親像」から息子を失い絶望にくれる表情まで、迫真とも言える名演をしており、実に素晴らしい。それとタイトル名なんだけど、いったいどういう意味が込められているのであろうか?母親の憔悴しきった心理状態か?とも思ったんだけど、それは「雪山」として表現されてたしな・・・
8点(2001-12-04 20:27:40)
18.  初恋のきた道
普段、恋愛映画にはあまり食指が動かない俺だけど、監督がチャン・イーモウだし、評判もすごく良いようだから、感動できるかも・・・と些か消極的に見始めたんだけど、終盤近くになったら号泣してて胸が張り裂けそうになるのを押さえるのに必死だった。それにしても、かくもシンプルな純愛ストーリーに感動してしまうとは・・・中国の広大な自然の美しさや、白黒とカラーを巧みに使い分けたイーモウ監督の手腕は無論のことだが、やはりチャン・ツィイーの可憐さに負うところも大でしょう。俺もこんな子が餃子持って道端で待ってくれるんならどんな田舎でも働きに行きます。
10点(2001-10-09 00:10:07)
19.  アパートの鍵貸します
これぞ我が生涯のベスト1!とまでは言い切れないものの、いかなる心理状態においてもベスト10には必ず入る本当に好きな作品だ。とにかく役者、演出、ストーリー、音楽、セットからちょっとした小物等々、すべてが完璧なまでの調和を見せており、どう控えめに言ってもワイルダーの最高傑作どころか、米映画史においても比類無きマイルストーンであり、本作を見る度に改めて「イヤー、映画って本当に総合芸術なんですねー」としみじみ思う。
10点(2001-10-08 02:38:56)(良:1票)
20.  ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
過剰なまでの暴力描写、既成曲の使い方及び洒落た台詞を積み重ねることにより醸し出されるリズム感等は確かに「タランティーノ以降」を感じさせられるが、本作を際立たせているのは細部まで練り上げられたストーリー及び脚本であろう。序盤、登場人物の多さにイメージが拡散しそうになりつつも、話が進むにつれ一つの大きな流れが形成されてくるとともに、パズルの各ピースがピタリと符合するかのような快感を得ることができる。映像もスタイリッシュなことだし9点!といきたいところだが、選曲とキャスティングのセンスにもう一捻り欲しかった、ということでマイナス2点、口にしたときの響きが最高にカッコ良いタイトルに1点プラスして
8点(2001-10-08 02:14:37)
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