1. ルパン三世 カリオストロの城
とても素敵だったんですけど、最後の銭形のセリフなんか何度観てもホロリとしちゃうんだけど、でも、これは根本的にルパン三世シリーズじゃない・・・・・・。主役を全部押しのけて、宮崎アニメ的美少女クラリスの一人勝ち。そして、そもそものネタである怪盗ルパンのカリオストロ伯爵夫人から、いったいどこまで遠ざかっていくのか・・・・・・。 5点(2003-11-25 10:08:18) |
2. 八つ墓村(1977)
なんら活躍しない金田一。渥美清を何故起用したのか分からなかったが、ラストのすべての謎を解き明かす部分で、不思議と説得力があった。あの、土俗的なストーリーにおいては、小川真由美の都会的雰囲気、萩原健一の憂い、渥美清の野暮ったさが、非常に対照的で面白い。 5点(2003-11-23 15:03:25) |
3. 四銃士
原作でも、ダイヤを取り戻すエピソードの後は、当時の宗教戦争やら、三銃士それぞれの過去やらが交錯して、だれるのだから、映画のほうはそれでもきちんとまとめていることを評価したい。でも、アラミスとポルトスの出番が少なすぎます。「ロード・オブ・ザ・リング」を観た後で、なんとなくこれを取り出して観たら、フロド=ダルタニアン、アラゴルン=アトス、レゴラス=アラミス、ギムリ=ポルトス、という感じに見えました。 7点(2003-11-20 13:56:43) |
4. 三銃士(1973)
衣装・小道具ともにゴージャスで素敵です。ちょっと歴史考証にはウソも多いですが、アメリカ製なので仕方ないでしょう。4人もかっこいいけど、フェイ・ダナウェイのミレディと、チャールトン・ヘストンのリシュリュー枢機卿が、ほんとに素晴らしいです。王妃様の無責任ぶりも原作通りで楽しいです。 7点(2003-11-20 13:50:24) |
5. 燃えよドラゴン
もともとアクション系香港映画は好きではないので、どうしても「なんだかなぁ」という気分になってしまい、この点をつけました。ヒーローの描き方としては、正統派なのかなぁ? 今なおブルース・リーのファンがいる理由は少し分かった気がします。 5点(2003-11-20 09:27:35) |
6. 伊豆の踊子(1974)
この二人の主演だから何でも許せてしまうだけで、数ある伊豆の踊子の映像化作品の中では、駄作という気がする。原作の行間から染み出してくる人間模様があまり見えない。男たちが欲望を抱えて集まる温泉地で、客商売をする人々の底にある苦しみ悲しみ。歴然とある階級差。踊り子の人生の先にある転落。踊り子一座の現実が全然分かっていないお坊ちゃんの「私」に対する怨念。それをあからさまに表現しないところが良いのだろうか。 [DVD(邦画)] 5点(2003-11-19 14:06:06)(良:1票) |
7. ベニスに死す
タッジオ少年の輝く美貌に、ただただ魂を奪われる映画。この映像に余計な言葉などいらない。手の届かないものを切望してうろつきまわる、哀しく愚かで醜悪な主人公の心情が、なんとなく分かってしまうだけに、観ていて精神的にはキツイものがある。本当に残酷な映画という気がする。年取ってきて、さらに主人公の心情に近づいてしまったなぁ。 8点(2003-11-18 17:42:49) |
8. 砂の器
主人公の殺人は、どう考えても勝手な理屈なのに、そこに至ってしまったことを納得させるストーリー。原作の力もあるが、役者たちの演技・迫力ある映像が、共に完成度が高いのだと思う。ほとんどの人が上げている親が子を知らないと言う悲壮な場面もそうだが、親子二人のひたすら歩く姿や、主人公のピアノを弾く姿に込められた野望と孤独も、私には胸が痛かった。善意でしたことが仇になってしまうこと、差別と偏見があってしまうこと。決して大袈裟な演出ではないが、素晴らしいと思う。ラストシーンが秀逸。 10点(2003-10-20 21:07:57) |
9. JAWS/ジョーズ
今観ても、緊迫感があってすごい。あの、背びれの近づくシーンは、ギャグネタとしてすら古いのに、こうして映画で観るとけっこう怖い~。観光客が減ると困るからあまり騒ぎたくない市長やお偉方。危機感を募らせながらも、手が打てない現場の警官。そして、警告されても自分には関係ないと思ってる観光客。昔も今も変わらない、事故が起こる構図だなぁ。 8点(2003-10-14 21:42:18) |
10. ルートヴィヒ(1972)
まったく豪華絢爛な歴史絵巻である。実のところ、時代背景もわかるようなわからないような・・・・・・なのだが、「私は謎でありたい」と熱望し、夢に耽溺するルードヴィッヒの姿をあますことなく描ききっていて圧巻。まさに耽美で退廃的な映画。野心的で強欲なワーグナーや、リストの娘コジマ、シシィことエリザベート皇后などもも、かなりイメージ通りだった。ノイシュヴァンシュタイン城の内部の、美しい映像も素晴らしい。オペラ歌手に不眠不休で演じさせるシーンなどは、印象的だったが、現在の大衆テーマパークの原型はここにあるんじゃないだろうかと、余計なことを思ってしまった。 8点(2003-07-05 21:38:44) |
11. ロビンとマリアン
ロビン・フッド伝説の、最期の場面。ロビンが毒を盛られ、死の床で矢を放ち、矢の落ちた場所に埋葬してくれと頼んで息を引き取る。それはそうなんだけど、毒を盛ったのがマリアンという設定にするのは、どうかなぁ。ちょっと悲しいなぁ。老いてなお魅力的なショーン・コネリーに比べたとき、正直言ってオードリーは輝きがない。それが、冒険へ戦いへと旅立ってしまうロビンと、共に静かに暮らしたいと願うマリアンに重なって、作品としては良くできている。ちょっと盛り上がりに欠ける。 7点(2003-06-17 19:14:15) |
12. ベルサイユのばら(1979)
ツマラナイ。衣装はきれいだが、背景は最低限しか使ってないので、しょぼい。おバカなマリー・アントワネットとフェルゼン。タダの小娘のオスカル。低俗なアンドレ(もっとも酷いのは、この原作とは180度違うアンドレ)。・・・・・・フランスサイドとしては、伯爵令嬢オスカルが歴史を動かしたかのようなストーリーなんてのは、ゼッタイに許せなかったんだろうな。ある意味、現実的ではあるんだが・・・・・・。それにしても、ラストの、死ぬことも出来ずに群衆の狂騒の中をさまようオスカルは、哀れすぎて、言葉もないほどだ。原作漫画の歴史無視ぶりもヒドイけど、ココまで原作を無視した映画を作るなら、制作しなければいいのに。 1点(2003-06-02 22:31:20) |