1. ラブ・アクチュアリー
想う気持ちが叶おうが叶わまいが、人を愛しいとか大切だ思う気持ちは代え難いものですね。Happyエンドではなくとも、誰かを想う気持ちから人は学び・成長し・情緒を育むのですね。 [DVD(字幕)] 10点(2005-05-03 01:13:31) |
2. モーターサイクル・ダイアリーズ
在学中、バイト代を貯めまくって、海外を色々と貧乏放浪旅したのを思い出しました。私はゲバラのように志の高い人間ではないので、彼の経験と重ねるのはあまりにもお粗末過ぎますが。映画としては、特に起伏もなく、無難な感じがしました。映画ならではの視点、切り口があると面白かったと思います。でも、映画館でお金を払って観るに十分足りうるいい作品です。素直で、尊大な気持ちになれます。若さとかエネルギーを感じます。もっと、もっと、南米の大自然の雄大さを感じられるシーンが沢山あると良かったなぁ。 お洋服が汚れない、ハイヒールで過ごせるような小洒落た旅ではなく、風を感じ、大地を感じ、現地の人々の生活や息遣いを感じるような、土臭くて、汗臭くて、うだるような旅を、若いうちに一度は経験しておくといいと思います。ジム・ロジャーズの本を再読したばかりのせいもあってか、この映画を観て、「うーん、旅に出たい!」ひたすらそう思いました。 ★P.S.★「モーターサイクル南米旅行記」と「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」を読みました。前者は翻訳のせいかわかり辛い部分が多かったですが、後者は非常に優れた旅行記に仕上がっています。ゲバラとグラナードの本を読んで思ったこと・・・映画ではグラナードが道化役に徹し過ぎです。後者を読んで頂ければわかりますが、グラナードの教養の深さ、観察眼の鋭さ、慈悲深さ、表現力の豊かさには驚かされます。それに彼は映画の中でのようにSEXオンリーの男ではありません。むしろ売春婦に対し、哀れみ抱いており、己を強く律することのできる理性ある男性です。ゲバラと並べても全く劣っていません。私はグラナードが好きになってしまいました。確かにゲバラメインの映画だけれど、もしゲバラが生きていてこの映画を観たなら、一番の親友であり、グラナードのことを一番よく知ってるゲバラも怒ったと思います。前の評価より-1点です。 [映画館(字幕)] 6点(2005-04-17 23:06:41) |
3. 25時(2002)
「たった1日でどれだけ人生を変えられるのか」。 収監される直前になって、初めて立ち止まって考え、振り返って顧みた自分の人生。 ドラマティックな人生よりも、愛する人たちと平凡な幸せを日々積み重ねることの愛しさ。 彼がヘロインを売買したことにより、穏やかな生活を崩壊させてしまった人々の方がもっと共感すべき人生かもしれません。しかし、綺麗事だけで済ませられなのもまた事実。モンティーの取り巻く現状を映画を通して体感することで、自分の生き様について考えさせられた人も沢山いるでしょう。この映画のテーマは決して9.11ではありません。 [DVD(字幕)] 7点(2005-01-30 14:25:27) |
4. 殺人の追憶
未解決事件ということで最初から結末は分かっていて、どう膨らませるんだろう?大丈夫かしら?と思っているうちに、どっぷりとはまってしまっていました。よく計算されています。非常に重いテーマですが、随所に笑いもちりばめられており、またスピード感もあってダレることなく一気に最後まで観れました。とにかく出演者達の演技が素晴らしいです。葛藤や憤り、不安、焦り、そういった感情が、観ている側にこれほどまでに伝わってくる映画は久々でした。全体的に力強さのある作品に仕上がっています。好評判は耳にしていましたが、なんとなく野暮ったそうで倦厭していましたが、観て良かったと心から思います。作品とは関係ありませんが、井筒監督が偉そうにしているのには納得がいきません。 8点(2005-01-30 14:17:32) |
5. モンスーン・ウェディング
インド上位中流階級の結婚式を含む数日間の愛と信頼の物語。外資が入っているし、監督が現在はアメリカ在住ということもあってか純正インド映画とは趣が異なり全てが洗練されてスタイリッシュ。でも、純正のインド映画らしくないからダメだなんて否定は絶対にしたくありません。今の日本だってサムライ・チョンマゲ・ハラキリの国ではありませんからね。伝統的なインドらしさも残しつつ、グローバル化やボーダーレス化、情報化、ポップ音楽が流行り、性に対してもオープンになり、めまぐるしい発展を遂げる現代のインドをよく反映した仕上がりになっていると思います。わが子を愛するがゆえに口うるさくもなり厳しくもなる、父の苦悩。ウェディングプランナーとメイドとの恋、等等。 こういう色々な話を同時進行で進める作品って大抵どれかがおそろかになっていて、あの話はこうしたほうがいいとか、あの話は余計だったなんて感じることが多いんですが、この映画は全ての話をうまく丁寧にまとめており、誰も、どの話もおろそかにされていない。この監督のやさしいまなざし、姿勢が作品の全てに満ち満ちていたと思います。 映画を観てこんなにうっとり幸せな気分になったのは久しぶり。ラスト雨の中の婚礼シーンは一緒に踊らずにはいられなかった人が沢山いるんじゃないかと思います。私も踊っちゃいましたよ(笑)。 (DVD特典に歌踊りのシーンだけのセレクションがあると良かったな。サントラだと音楽だけだけど、やっぱり踊りと一緒に楽しみたいから。) 10点(2004-11-21 00:52:37) |
6. ドーン・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 かなりハラハラ、グログロしてるのかなと思いきや、以外と明るい?落ち着いた感じがしました。ゾンビとの格闘シーンよりモール内での助かった者同士の会話が中心だったせいもあってか、ゾンビの見せ場が少なすぎたような。オープニングにヒロインの夫が噛まれてゾンビになり襲い掛かってくる辺りまでは、かなり秀逸だったと思います。この作品、たくさん仲間(助かった人達同士という意味での)は失ったんだけど、モール内での会話シーンが多い割には仲間同士の関係の描き方が希薄だったせいもあってか、一人また一人と仲間がゾンビに襲われて失っていっても、喪失感とかこみあげるような悔しさがなく、映画の印象自体も薄いものなってしまっていました。ヒロインとマイケルとの恋話も唐突で、もっと複線を張ってあればラストも感慨深いものがあったのに。ホラーものとかって最後に主人公が助かってホッと落ち着いて肩を撫で下ろしたけど、実は・・・みたいな終わり方が多いんですが、これはほんとあっさり終わりましたね。それがダークなイメージを感じなかった理由の一つかもしれません。後味が悪くないホラーものも好きです。もっともっと手に汗握るようなゾンビとの絡みシーンがあって欲しかったですね。 5点(2004-11-21 00:47:34) |
7. 花とアリス〈劇場版〉
なーんか、少女マンガにありがちな設定、内容、出演者達のキャラですね。妄想系、センチ、自己陶酔的な感じです。あと村上春樹の作品っぽい。それを綺麗な映像でオシャレに再現してみましたといった感じでしょうか。今そういった少女マンガを読んでも、こういうのに昔は耽溺していたんだなぁと懐かしさとか馬鹿馬鹿しさを持って接することはできるでしょうけど、共感とか感情移入とか無理ですね・・・。しかもこの内容で135分って長すぎます。有名人をちょい役でちょこちょこ出演させてるもの狙った感じで嫌でした。映像美に関しても、こういった感じのは多いですよね。だから取り立てていいとも思いませんでした。同じ女子高生特有の美しさ、薫り、繊細さ、儚さ、気だるさ、心情の機微を描くなら脚本、演出、映像美、出演者達ののびやかな演技、どれを取っても中原俊監督の『桜の園』には到底及ばないと思います。ただ、蒼井優のバレエシーンは美しかった。どんなに激しく動いてもまとまる艶やかな長い黒髪も一役買っていたと思います。 2点(2004-11-21 00:43:10)(良:1票) |
8. 13ゴースト(2001)
レンタルして観ました。出演者が皆お馬鹿すぎて救いようがありませんでした。正直こんなあんぽんたんなら、みんなゴーストに捕まっちゃえばいいのに(笑)!なんて思ってしまいました。ゴーストも全く怖くなくて、むしろ愛らしささえ漂わせてたりして、遊園地のお化け屋敷並とまでは言わないけど怖さレベルはそんな感じ。見た目はそこまで悪くないけど、全然生かしきれてなかった。脚本も演出も悪い。でも家族向けのホラーとしてはこの程度がいいくらいなのかも。パッケージの写真が一番怖いね(笑)。 3点(2004-11-07 16:54:32) |
9. コラテラル
《ネタバレ》 みなさん評価低いんですね・・・。 派手なアクションやハラハラするサスペンス的展開を期待していた人には拍子抜けの作品だったのでしょうか?会話がメインの映画でしかたらね。私は、オープニングのアニーとマックスの会話から強く惹く付けられました。 「吐く人もいるけれど、私は胃が強いから涙を流すだけ」。検事という社会的な地位に恵まれ、容姿にも恵まれ、ユーモアセンスにも富み、傍から見ればすべてうまくいっているように見える彼女の脆さが垣間見えた瞬間です。他、ヴィンセントとマックス、ジャズクラブでの会話等、身に詰まされる話しが多くて感慨深く鑑賞しました。ディスコの銃撃シーンもクール!こんなにトム・クルーズがかっこよかったなんて。細かいところを指摘すればおかしな点、物足りない点は沢山あるんだけれど、鑑賞中は全く気になりませんでした。音楽のセレクトも最高!個人的にとても印象の残る映画です。繰り返し観たい好きな映画です。 9点(2004-11-02 23:44:56)(良:1票) |
10. キルミー・レイター
《ネタバレ》 ビルから逃走して前妻に会いに行ったあたりまでは展開が気になったけど、 そこから後はう~ん、全くハラハラしなかったよ!人物の描き方もいたって普通かな。 テレビドラマを観ているようでした。 主演の男性が男前なのと音楽がよかった。「キルミー・レイター」ってタイトルでレンタルショップではサスペンスのコーナーに置いてあったので借りてみたけど、なんじゃこりゃ?って感じですかね。 ラブロマンスとしては悪くないじゃないでしょうか。 悪い人がほとんどいなくて安心して観られる映画です。 4点(2004-10-31 17:33:50) |
11. パニック・ルーム
意外と皆さんかなりシビアな評点されてるんですね・・・。映画館で鑑賞しましたが、けっこう手に汗握ってみました。ふつーにおもしろかったです。 6点(2004-10-24 23:11:07) |
12. イン・ディス・ワールド
《ネタバレ》 この映画よりもっと過酷な世界はもちろんいくらでもあるわけだけれど、生きるということ、生き抜くということ、自由を手に入れるということとはこういうことなのだと改めて考えさせられました。 私たちが日々無理だと言って簡単に諦めていることはなんとつまらないことなのだろうと。 本当に生きることや自由を手に入れることに必死な人というのは、くよくよと後悔したり、ストレスだと言って弱音を吐いている場合ではないのでしょう。 物語は劇的な展開を迎えるわけでもなく、観る者の感情を煽るような演出があるわけでもなく、淡々と進んでいきます。ラスト、見知らぬイギリスの地で、したたかに力強く生きるジャマールの姿を見て、難民問題の悲惨さや世界情勢に対する理解を深めたというよりは、自分の今までのぬるい生き方を見直す機会になりました。 6点(2004-10-24 19:25:28) |
13. おばあちゃんの家
繰り返し何度も観られる映画とは言えませんが、静かに心打たれる映画です。 私の祖母は私が生まれる以前に他界していたので、祖母からの無償の愛というものを経験したことがありません。 でもとても共感できたし、感情移入して泣いてしまいました。 祖母がいたらと想像しながら泣いた部分もありますが、 おばあちゃんとサンウとの関係が、 田舎にいる私の両親と私自身との関係とだぶって泣いてしまいました。 憎まれ口を叩いたりする私に、それでも愛を注いでくれ続ける両親に、申し訳ないと思うと同時に、 感謝の気持ちでいっぱいになりました。 田舎に今すぐ帰って親孝行したい! 主演の二人の演技もとても自然で素晴らしかった。 DVD特典のメイキングと監督インタビューもぜひぜひ観て欲しい映画です。 [DVD(字幕)] 8点(2004-10-17 22:48:06)(良:1票) |
14. ミリオンダラー・ホテル
雰囲気と映像とU2を楽しむ映画で、内容はずいぶん浅い。出演しているキャラもどれも魅力がなかったな。知的障害者のピュアな恋愛というのはあまりにも陳腐(もちろん障害のある方を差別しているわけではありません)。痛いカップルのオシャレ映画といったとこでしょうか。ティム・ロスが見れたのは特した気分でした。 2点(2004-10-11 03:02:22) |
15. CASSHERN
内容はともかく映像を期待して観に行ったのに、斬新さはなくちゃちな感じでしたし、また他の映画やゲームからインスピレーションを得たように感じられる部分も多々あり、オリジナリティーを感じられずかなり残念でした。内容は散漫で、説教臭く、説明過多、つくづくセンスのない監督だなと思いました。ここまでくると馬鹿馬鹿しくて笑えれられればまだ救いですが、私は腹立ちを感じてしまいました。特に最後の方のくだりを観て、この監督こそ戦争を一番他人事のように考ている偽善者だと思いました。 0点(2004-04-29 01:39:25) |
16. ミスティック・リバー
《ネタバレ》 個人的には、それなりにいい俳優を3人も使っておきながら、3人をうまく使いきれてないもったいない映画だと思った。 多くの映画では特定の人物に焦点を絞って、その人物の光と影を描くことが多いが、この映画では、人は誰もが影を背負っており、それは特別なことではないし、いつ自分の身に降りかかってもおかしくないという現実の理不尽さ・無常観、それでも人々はこうして生きている、生きていかなければならないということを3人の目を通じて描きたかったのだろう。 しかしこの映画に関しては、それを無理矢理押し込めようとして、かえってあざとく感じた。 幼馴染みだった3人を基盤に、一つの事件後のそれぞれの人生を対照させる上で必要な設定だったのだろうが、もっと端的に演出にした方がよかった。 デイブが報われなかったことが、映画の社会的な影響力を考えると道徳的によくないからという理由だけでこの映画の評価を低くするのではない。 ただ、ジミーの過去および娘との関係にせよ、デイブが幼少の頃に負った心の傷が大人になったデイブにどういう影を落としているのかにせよ、ショーンと妻との関係にせよ、弟達の殺害動機にせよ、レイ息子と母・父との関係およびジミーとの軋轢にせよ… いちいち言葉に出して1から10までセリフで説明するのではなく、もう少しセリフによる説明を削いで観客に読み取らせる演出をすればいいのに。とにかく説明のし過ぎで、途中から物語の緊張感も無くなり、しらけてしまった。 3点(2004-01-25 14:56:21)(良:1票) |