1. 戦場のメリークリスマス
先日BSでやってたので学生の時以来、20年ぶりぐらいに見ました。いやーいい映画ですね、こんなにいい映画だったのかってびっくりです。 でも何がいいのかうまく伝えられない、もう3日ぐらい見直してますが。映画の伝えるテーマはいろいろ言えるんですがどれも違う。反戦、友情、贖罪、後悔、文化の衝突、日本軍の非道とか、同性愛映画って見方もあるけど、言葉をあててしまうと、いやそれだけじゃないよなぁ外れてるよなぁ足りないよなぁって考えちゃいますね。なんというか大きいので一部に注目しちゃうと全体を見失う、とか。いやそれも違うな。何だろう…。とにかくとてもいい方向の感じを映画からまるまる受け取ってしまったので扱いきれないって感じです。 ただ最後に見たのは20代で確かにあの時もいい映画だと思った記憶があるんですが、なんというかやっぱり男の友情というあたりに目が行ってた気がするなぁ。たぶん見方が変わったのは自分が40代のおっさんになったせいで、それなりに生きてきて死ぬこともわかってきて感じるものも増えたからだとは思います。それから大島さんがこれを撮った時の年齢にも近くなったから、というのも感じます。大島さんが伝えたい、というより感じていることをそのまま柔らかく映画に詰め込んだものを受けられるようになってきたというところか。 それを何となく受け止めて受けきれなくてどうしようと思ったので、10年ぶりにこのサイトに来てみたら10年前の自分のIDが残ってたので、とりあえずコメント書いて消化整理しているところです。かすかな欠点は演技が下手なのは許すけど坂本龍一のメイクが濃すぎるところ。アップの度に吹いちゃうの。 [地上波(字幕)] 9点(2015-12-28 21:06:53) |
2. その男ゾルバ
男ってやっぱり伊達を張ってなんぼのもん。その伊達に男も女も惚れるというか、せめて伊達を張るならそれなりの余裕がいるんだってゾルバを見てると思いました。伊達の張り方を知らないと、女の家に入らないボスとか失恋して自殺する青年のような変な形の意地になってしまって、そうすると本人も周りもきっと悲しいことになる。ゾルバの伊達は死に際を見取ってもらったばあさんを、きっとほんの少しだけでも幸せにしたでしょう。でも余裕の伊達を張るなんて誰でもできるわけではないし、最後に言う「ボスは本を友達にしている方が似合う」ってセリフはグッと胸に刺さる言葉でした。 7点(2005-02-15 22:58:55) |
3. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
普通に面白く、誰と見ても楽しめます。けれど「普通」を目指してつくると大抵駄作になってしまうんじゃないかと思います。普通に面白い映画を作るのってとても難しいのではないかな。決して手は抜かず、けれど無駄や難解さを削り落として、派手にしたい脚本家や俳優の色気も抑えて、それでも面白いと評価できる映画ってすごいよね。 6点(2005-02-02 00:45:41) |
4. トロイ(2004)
へレンが「私のせいで戦争に…」と言うたびに「そうじゃ~お前のせいで何万も死んどるんじゃ!」って方言で突っ込んでたよ… 5点(2004-07-05 12:42:23) |
5. 真珠の耳飾りの少女
あんなことが本当にあったのか、もしかしたらもっと不幸なことになったのかもしれないけど、振り向きざまのあの一瞬を永遠に残してもらったこの少女は幸せなんだと思わせる絵なんだよね、この絵。こういう映画さえも作らせる魅力があるんだ。しかしフェルメールに負けないほどの光と映像の美しさ、動くフェルメールの世界。ところで3回目の『唇を舐めろ』は絶対確信犯だろ、コリン! 7点(2004-06-25 01:08:26) |
6. シンドラーのリスト
最後のカラーになるシーン。スピルバーグは未来に残すためにあのシーンを入れたんですね、きっと。どんなに実話に忠実でもこれは映画だよねって安心して見ている側の心理なんか、本当にあの地獄を耐え抜いた人たちが生きて歩いてるところを見ると吹っ飛んでしまうよ。もう皆さん高齢だしあの人たちが全て死んでしまったら、昔こういうことがありましたで終わってしまいそうになるんだけど、それがただの歴史ではなくて現実だったんだと認識させてるのが最後のシーンだと思う。映画としてはあのシーンはいらないと思うんだけど、50年後、100年後には必ず価値のあるシーンになる。 9点(2004-06-21 00:30:05)(良:3票) |
7. コールド マウンテン
《ネタバレ》 「みんな誰かの為にいるんだよ」と言われながらさっくり刺し殺されてしまう子羊と、爆薬に吹きとばされて土中に埋まって死んでしまう兵士に違いがあるんでしょうか。数回会っただけの女性に再会するために脱走する男と、わずかなメスの臭いをかぎつけて高い塀を乗り越えて脱走するうちのアホ柴犬とは何の違いがあるんでしょうか。国破れても山河は変わらないというと軽いけど、コールドマウンテンなんて固有地名とも思えない場所(実在らしいけど、結局はあらゆるどこででもってことよね)で、生命はただただ生きて子孫を残して死ぬことを繰り返して、ひたすら続いていくんだね。なんか南北戦争じゃなくてもよかったかな。 [映画館(邦画)] 7点(2004-04-26 01:27:24)(良:1票) |
8. 千年女優
箇条書きで述べてみます・絵が綺麗だ~動く錦絵だよ。それっぽいシーンもあったし・なんだか「めぐりあう時間たち」を連想しちゃいました。・ここまでくると女は怖いね。・タイトルって「1000年女王」に掛けてるんだよね?・とりあえず結婚後の千代子がタイプです。女学生の時も捨てがたいけど。・いろいろ凝っているけど全体的に「お約束」って匂いがぷんぷんするのでこの点数です。 [映画館(字幕)] 5点(2004-04-18 00:08:46) |
9. ノッティングヒルの恋人
むっつり店の奥に座っている近所の古本屋のおっさんもヒューに習ってこんなことを夢見ているんだろか・・。きっかけはともかく、あとは人柄だよね。 6点(2004-04-15 16:36:24) |
10. ナインスゲート
黒い服で精力的に歩くジョニー、しょっちゅうウィスキーのロックを飲むジョニーが印象的。 5点(2004-04-13 23:28:10) |
11. グリーン・デスティニー
部分部分はいいところがあるのに一緒にしたらなんだかチグハグ。竹薮とか綺麗だったんだけどなぁ。人ごみの中を歩いている時とか、俺にもワイヤーをくれ、と思う。 4点(2004-04-13 01:54:56) |
12. ルパン三世 カリオストロの城
下の方もおっしゃってますけど、これ素直に面白い。ホントの娯楽映画というか、エンターテイメントというか。日本ではこんな面白いの実写ではないというか、実写映画だと娯楽映画なのになぜか意味を求められたり重い解釈されちゃったり、人生語っちゃうサラリーマンだったり殺人事件だったりホラーだったり、なぜか肩っ苦しくなっちゃいます。それはそれでいいのですが、アホみたいに単純に誰でも楽しめるのは無い?釣りバカぐらい? ハリウッドは実写で楽しい映画をガンガン作るけど、日本ではアニメーションがその位置にあるのかな。しかしこれ四半世紀も前の映画なんですね。 8点(2004-04-13 00:48:44) |
13. シックス・センス
少年は母親に秘密を打ち明けられない。怖くてしょうがないんだけど、打ち明けて見捨てられたくないから。母親は、虐待まで疑われながら一生懸命少年を愛しているのに、それが伝わらないような無力を感じる。精神科医は、少年を救うことで自信と妻の愛を取り戻そうとする。話としてはとても面白い要素が詰まってて、むしろあのエンディングでそういう印象が弱くなってしまっているのかも。ついに秘密を告白する時のコール君が儚げで勇気を振り絞っているようで良かったなぁ。 8点(2004-04-11 23:41:40) |
14. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 アンディがなんだか超人のようだったなー。彼も苦悩や絶望したはずだけど、内に秘めた希望でそれを必死に打ち消してたんだと思うんですよね。レッドの視点から描かれているせいか、その辺りがいまいちピンとこなくて。日々淡々とがんばって、突然脱獄しちゃった、みたいな。アンディが昨晩掘った瓦礫を刑務所の庭でズボンのすそから捨てながらニヤッて笑うところで、彼の人間味みたいなものがちょっとだけ見えました。 6点(2004-04-07 12:02:19) |
15. 羊たちの沈黙
《ネタバレ》 冷たく狭い階段を降り、二重の鉄格子で仕切られた石造りの牢の奥にいる博士にクラリスは対面します。最初は博士と会うだけのはずだったのに、彼女は次第に自分自身に直面する。博士と会わなければきっと永遠に封印していた自分の過去を、彼女は少しずつ思い出していく。バッファロービルを追いかけながら、同時に彼女は自分自身を追いかけている。それが出来るのが博士しかいないと本心ではわかっているんです。博士が何故彼女の奥底を引きずり出したのかは分かりません。長い拘置生活の中のちょっとした遊びなのかの知れません。けれどクラリスと博士の指先が触れた瞬間、確かに二人は分かりあったんですね、きっと。それはとても倒錯した形ですけど。クラリスはきっと今後博士のように何もかもをさらけだせる人間に会うことはないでしょう。怖い映画ですけど、反面純粋な恋愛映画だと思います。 [映画館(字幕)] 10点(2004-04-06 10:35:44)(良:1票) |
16. フィラデルフィア
《ネタバレ》 図書館で周りからじんわり締め上げるような拒否の視線を浴びるトムハンクスにデンゼルワシントンが声をかけます。エイズ患者と握手もしたくないし同性愛も理解できないけど、好悪を超えたところで人としてやってはならないことがあって、それは「個室に行っては?」なんて言う司書の態度だったりするんですね。そんな、やってはならないことの精神が法に集約されている。デンゼルワシントンが声を掛けたのは、気がつかずにしてはいけないことをされていることへの反感かもしれません。法を守る弁護士が差別で訴えられれるってのはなんだか象徴的です。 6点(2004-04-06 01:23:10)(良:1票) |
17. プライベート・ライアン
《ネタバレ》 戦場にくる前は納屋で恋人と語らって友達と遊んでた人たちが、ハッチが開いたそばからドミノを倒すようにダカダカ撃ち殺されて、魚と一緒に波打ち際に打ち上げられたりします。そういうはっきりした事実の上に、感想だの言葉をおっかぶせるのは簡単なんですが、力を失ってしまうというか、何をどう思おうと現実は現実、という本当に当たり前のことを、ただただあのハッチの後ろには居たくないってことを、しみじみと感じました。もし居てしまったらがむしゃらに前に進むんでしょうが。 マットデイモンが憑かれたように兄の思い出を喋った後、はっと我に返るのをトムハンクスが痛ましげに見つめるシーンが心に残っています。 9点(2004-04-03 21:31:51) |
18. スタンド・バイ・ミー
全編を通してとても素晴らしい映画なんですが、一番強く感じ入ったのが最後の別れのシーン。あれだけの冒険をしてきたのに、自分の小さな田舎の町に帰ってくると「それじゃまた」と学校帰りみたいに何気なく別れていって、道端に落ちているペニー硬貨を拾ったりしながら日常の世界に戻っていく。町の姿はちっとも変わっていないんです、100年前からそのままだったみたいに。だけどでも本人たちはあの体験を通して確実に変わっている。ちっとも自覚していないけれど。それが何かは本人にもわからないんです。だけどその何かがある者を町から離れさせ、ある者はは町に残る生き方を選ばせる。どっちが偉いとか劣っているとかではなくて、その人の人生の原型が強烈な体験とともにあの冒険の中で作り上げられたのだと思います。それは良い悪いを超えているしその判断は本人にすらできないしましてや他人の評価なんて無意味。自分で選んでいくことそのものが人生なんだ悟らせる。だけどそれをわかっていながら同じ体験をした友人の訃報を聞いたときにはあふれる感情を抑えられないんです。この映画の素晴らしさは歳をとらないと分からないような気がします。 [映画館(字幕)] 10点(2004-04-03 20:02:24)(良:1票) |
19. マッチスティック・メン
とてもいい、とは言えないし、さりとて全然ダメでもないし…普通、というか見終わった後の印象がなんだか薄いよ…。見たことを忘れてしまうかも。女の子はかわいくてよかったですね。潔癖症は最後には直ったんだろうなぁ~と勝手に思ってます。 5点(2003-10-27 15:52:07) |
20. ブリジット・ジョーンズの日記
期待してなかったんだけど面白かった。みんなキャラがハマってる。特典映像にあったヒュー・グラントが「僕にはよく分からないな。いったいどういう役柄なんだい?」って言ってたていうの、笑いました。あんたが一番ハマってる。 6点(2003-08-12 09:57:53) |