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1.  カンフーハッスル
チャウ・シンチーって、黙ってればなかなかの二枚目なのにね。良くも悪くも少年の心を忘れない人なんでしょうね。観賞後友人との会話は、開口一番「バカだねー」。小汚いしエグいんだけど、くやしいけど爆笑しました。こういう、力いっぱいおバカな大人って大好きです。観客の為に一生懸命で、あくまで自分がバカになって、決して観客をバカにしていない真面目な姿勢、マツケンサンバを踊り歌う松平健しかり。点数はかなり甘めの7点で。
[映画館(字幕)] 7点(2005-05-28 17:09:27)
2.  イン・ディス・ワールド
とても映画好きの友人が誘ってくれたので観に行きました。何でも、他の友達は娯楽性に乏しいこの映画には興味を示さず、ことごとく誘いを断られ、私に白羽の矢が立ったらしい。この友人はとても勉強家で、様々な分野、考え方の映画を観て、見聞を広げる努力をしている尊敬に値する人なので、喜んで同行しました。 確かにエンターテーメントの軽妙さはなく、半分ドキュメンタリーの重たい映像と淡々とした展開は「面白い」ものではありませんでした。しかし、主人公の少年の過酷な旅路をいつの間にか共有していて、目眩のするような暑さも、果てしない大地の風景の美しさも、鮮烈に心に刻まれました。前向きでユーモアを忘れず、絶対的な悲しみの中でも案外ひょうひょうとしている少年ですが、行き着いたモスクでは一心に祈りを捧げる姿が…。本当は不安に押しつぶされそうなんだろう。人間のたくましさや生き抜く強さを淡々と刻んだ、心に残る作品です。観賞後、友達に「誘ってくれてありがとう」と心から言えました。 先日、この友人から「カンフーハッスル見に行かない?」とお誘いが…。守備範囲の広さも尊敬に値します。
[映画館(字幕)] 7点(2005-05-28 16:48:20)
3.  ソウ 《ネタバレ》 
練りに練った脚本、意欲的な映像、素人ながら熱演したリー・ワネル、おぞましくも美しい美術…しかし「努力賞」止り、「上手い」けど「巧く」ない。若い新人監督に「巧さ」なんか求めるのは酷な話だけど、ただこんな感想になるのは、作り手の情熱やそれを後押しする見事な才能を感じずにはいられないからだとも思います。それぞれの人物像の描き方が今一つ希薄で感情移入が出来ず、謎解きも「ん?」「もしや?」と思った矢先、様々な場面のフラッシュを度々挿入して感覚をかき乱される。感情の共有をとことん拒絶され混乱し、最後に犯人がむっくり起き上がった瞬間には「エェェ?!」と爆笑せざるを得ませんでした。どこにも余韻がないので、せっかくの疾走感は疲れるばかりです。【ゆらめきクルージング】さんが紹介されている完全解析サイトを私も読みました。医学の専門知識と深い読解力でとても面白いのですが、もはやダビンチコード解読の域。よくぞここまで謎とヒントをちりばめたなと思う反面、そこまで読み解かないとこの映画は楽しめないのか…と絶句。これでは現代美術と称される難解なオブジェです。通信簿5段階で平均3の私でも、もう少し鑑賞時に謎解きの楽しさを共有出来るように映像化出来てこそ、「作品」なんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 6点(2005-05-28 13:46:25)(良:1票)
4.  “アイデンティティー” 《ネタバレ》 
「ジョン・キューザック×レイ・リオッタのサスペンスですか、下まつげ男の共演ですね」などとふざけた感覚で全く予備知識なく鑑賞したので、凄く面白かったし見事にだまされました。未見の方は是非とも予備知識無しで観て欲しいので、この先のネタばれは読まないように……。 謎だらけの10人の中で次から次へと疑問だらけの残殺が起きるので、再審理の場面とどう関わって行くのか謎解きしてる暇もありませんでした。多重人格発覚後、人格「エド」は、自分の存在の不確かさに気付いているにもかかわらず、人格「バリス」の儚い夢を大切にしてあげるあたり、ちょっと泣かせます。よくある多重人格オチの、善の面をもった「A」と悪の面をもった「B」みたいな単純さじゃないし、「エド」「バリス」「ラリー」「ジニー」あたりには感情移入出来るほどの人間味があります。最後のどんでん返しは、エェェー!とアチャー!が入り交じった感覚でしたけど(笑)。 実際の多重人格治療で、人格の殺し合いなんかさせたら別のトラウマ抱えそうで恐ろしいですけど、人格統合って分裂した人格を消滅させるわけだから、患者の頭の中では「エド」や「バリス」のような悲しい死を受け止めなきゃいけないんでしょうねぇ。治療とはいえ残酷な気もします。
[DVD(字幕)] 8点(2005-05-27 16:57:40)(良:1票)
5.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
キャプテン・ジャック・スパロウという最高のキャラクターを楽しむ面白ファンタジーです。製作中の2、3も、頭をカラッポにして、ジャックだけををニヤニヤ鑑賞できれば満足です。
[DVD(字幕)] 7点(2005-05-26 14:52:40)
6.  ゴシカ
映像美や編集技術に陶酔気味の、最近よく有る雰囲気重視のサスペンスホラーだと思ってまったく期待せず、綺麗なおねえさんハル&ペネ見たさで鑑賞しました。ストーリーの詰めの甘さは否めないけど、意外と楽しめました。犯罪心理や異常心理に精通した精神科医が犯罪に巻き込まれると、確かに何を言っても信じてもらえないでしょうね…。自分自信ですら何が真実かわからない状況ではなおさら。霊の出現に知性派がかき回されるありきたりな設定ですが、ハル・ベリーの熱演なのか、引き込まれる箇所もあります。ペネロペ・クルスはハリウッドで主演はれるようになっても、こういう汚れ役や『ブロウ』での悪妻役など、個性的な美しさに合った果敢で野心的な仕事選びを続けてほしいですね。
[DVD(字幕)] 6点(2005-05-26 10:19:50)
7.  ヴィレッジ(2004) 《ネタバレ》 
村での生活が作られた背景はわかるけど、ちょっと無理が有り過ぎる気が…。あれだけの小さな集団では絶対全ての自給自足は賄えないじゃん…とかつっこむのはこの際やめときましょうか。 「町」の毒牙に愛する人を殺された年長者達ですが、冒頭で葬られた少年は現代医療を放棄した「村」に殺されるという皮肉が、この物語の全てでしょう。村を守り抜く為に邪悪な怪物まででっち上げ、本来何の不安も恐怖も無い純粋無垢であるはずの村人達の心に不安や闇を植え付けてしまう年長者達。中でもノアは純粋さゆえに邪悪な怪物に魅入られ、取り付かれ、怪物の姿で最期を迎えてしまった。「ノアが村の存続のチャンスをくれた」と年長者達は言っていますが、町の毒牙と変わらない程の怪物を作り出しておいて、恐ろしい事この上無い。本当に恐ろしいのは「町」も「村」も関係なく「人間」そのものなのに…。 ルシアスとアイヴィーのロマンスはとても清々しくて、心が癒された。でもルシアスほど純朴だと確かに「町」では生き辛いでしょうね…。勇敢な若夫婦の未来に幸あれ。 「どんでん返し」のシャマラン監督ですが、今回は「どんでん返し」の呪縛に振り回される事なく主題を描けていて好印象でした。
[DVD(字幕)] 7点(2005-05-25 14:47:16)(良:2票)
8.  茶の味
何の期待もせず、ただ、ダラーっと楽しめそうだから…、と思い友達と劇場へ。意外な拾い物をした気分です。しみじみと面白かった。 笑いにあざとさを感じなくは無いけど、何となく憎めない。栃木のおおらかな自然を嫌味無く使っているからでしょうか…。ストーリーらしい物も無く、ホントにダラダラと時間が流れて行きますが、そのダラダラ感に巻き込まれる感じで、観ている側も意外に心地よいダラダラ感を味わえる…、不思議な映画です。 点数を付け辛い内容ですが、劇場を出た後も友達と笑顔で内容を語れたので7点。 見どころを一つ…、浅野忠信×中嶋朋子の気まずい会話の演技は、演技とは思えないズゴさです!
7点(2004-09-06 21:50:55)
9.  スクール・オブ・ロック
お腹一杯、大満足!ここにレビューしている皆さんも、S先生も、まったく馬鹿みたいに「ロック、ロック」って!!私も仲間に入れてちょうだいっ!!!御都合主義も予定調和もこういう映画の為にある手法ですから、何も言う事ございません。コンテストのステージ中、S先生がダイブしたシーンで、劇場客席からも一斉に拍手が沸き起こりましたよ。
9点(2004-05-13 11:37:52)(良:1票)
10.  パーフェクト ストーム
TVで鑑賞してこんな事言うのは失礼とは思うのですが、荒れ狂う海のシーンがあまりにもセットっぽくてドキドキしなかった。映画館で観たら全然違ってたのかしら。我が家の17インチヘッポコブラウン管では何も伝わって来なかった、ゴメンネ。それにしても船長、ちょっと無茶し過ぎでは…?無理を承知で立ち向かい、それで果てたとしても本望ってことか?男のロマンって大変だなぁ。
5点(2003-11-18 10:49:28)
11.  クローン
ゲイリー・シニーズの苦悩の表情で延々綴られた後にあのラスト!観賞後はグッタリします。とは言え、SF大作にありがちな広げるだけ広げて結局何だかわからない~みたいな消化不良な感じが無く、コンパクトにまとまっていて、鑑賞しやすかった。戦っている敵(宇宙人)の姿が出て来ないのも吉。変なかぶりものとか、特種メイクで誤魔化されると悲しくなるもんね。予算の関係とかもあるんでしょうけど、余計な物をバッサリ割愛している分、緊張感は増したと思います。
7点(2003-11-18 10:33:38)
12.  トラフィック(2000)
娯楽性には欠けるけど、心にズシッと来る真面目な作品でした。ラスト、子供が遊ぶグラウンドをみつめるデルトロ…のシーンがいい!デルトロって、カッコイイんだか泥臭いんだか良くわからないんだけど、いつも惹き付けられてしまうのよね~。
8点(2003-11-18 10:15:42)
13.  グラディエーター
ホアキンくんの瞳に乾杯☆
7点(2003-11-06 09:26:47)
14.  バーバー
この映画、白黒だったんですよね。そうだ、そうだった! 半年くらい前に観たのですが、私の記憶の映像は完璧にカラーなんですよね(笑)。奥さんのどぎつく赤い口紅…、落ち着いた色調のバスルーム…、青白い光を放つUFO…。観た当初は何とも不可解で消化不良な映画という印象だったのですが、今になってシーンを思い返した時に、これ程イメージを広げられる映画だったわけですね。う~む、6点のつもりだったけど、7点あげちゃう。
7点(2003-11-02 14:50:12)
15.  ピンポン
原作「ピンポン」が大好きなので映画は観ないでおこうと思ったのですが、TV放映でつい…ね。原作の個性的な世界観をあえて映像化したチャレンジ精神はかいます。特に窪塚くん、彼なりに頑張って消化してたと思います。この映画の演技だけ観て「個性と突飛を取り違えてないかい?」と言うのは可哀想です。マンガの世界観をそのまま映像化しようとしたことにムリがあるんだから。試合のシーンは殆どCGなんだそうですが、単なる技術でしかなく、効果にすらなって無いぞ!あとね、竹中直人さん、彼の個性は好きですけど、どの映画のどの役を観ても「竹中直人」なんだよね。監督がそれを望んでいるんですかね?個性が役を殺してどうするよ?
5点(2003-09-24 01:51:28)
16.  アナトミー
標本とか物凄く力入ってるのに全体は詰めがあまい…。凄い技術を感じるのに、そのベクトルの方向がチト間違ってると言うか…。医療を題材にしている辺りも含め、実にドイツらしい映画。
5点(2003-09-09 22:30:06)
17.  トリプルX
この手の映画はあまり興味が無く、人に薦められて「まあ、話のネタに」とレンタル。見始めたらロックのスピ-ド感とアクションの軽快さに、意外にも引き込まれてしまった。ヒロインがまた妖しくて魅力的。ハラハラドキドキで大詰めを迎えたころ、何とビックリ!『星条旗柄のパラシュート』登場…。あぁ、一気に興醒め。ストーリーの中にもアメリカ万歳な台詞が結構ちりばめられていて、まあ、それはそれとして許せる程度だったのに、パラシュート見た瞬間に嫌悪感が爆発。主人公を若者代表のアンチーヒーローの位置付けにして、結局はアメリカ万歳ってか…。激しく脱力。
5点(2003-09-08 07:54:01)
18.  エリン・ブロコビッチ
女性向けの映画かな。でもエンドロールみながら笑顔で拍手してしまった(笑)。出来過ぎのサクセスストーリーだけど、損得感情無しに真実と向き合った人間にしか見えない事があるのは事実かもね。訴訟大国のビジネス感覚にカウンターパンチだ(恥)!後味爽やか。
7点(2003-09-04 07:00:51)
19.  ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
これはあくまでフィクションで、登場人物も音楽もこの映画の為に(もとはショーだったそうですが)作られたもの。なのにどうしてこれほどまでに「心」を感じるんだろう。まさに心の叫び。巷でよく聞くロック風の音楽とは全然ちがうのよっ!劇中の「かつらの歌(正しいタイトル不明)」で、初めてドラッグクイーン達が異様なまでに着飾る意味がわかった気がした。…せつない。ヘドウィッグが小鳥のように首をかしげる仕草がとてもチャーミングです。
8点(2003-09-03 20:10:53)
20.  マイノリティ・リポート
ものすご~くムダの多い近未来アイテム(嘔吐棒とか)が、妙におかしかった。どんでんがえしがあったり、映画館で観た時はそれなりに楽しんでたのに、あまり心に残っていない…。スピルバーグの映画ってそういうの多いな…。
6点(2003-09-02 08:53:22)
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