1. 白と黒のナイフ
この映画は、「羊たちの沈黙」以後のサイコ・サスペンスものを観た経験のある人には、あまり新味がないかもしれません。中学生のころ劇場で観たときは、ちょっとした衝撃作でした。オチよりも、殺害方法とか犯人のメンタリティとかがね。点数は、当時だったらこの点数をつけられました、という意味合い。 [映画館(字幕)] 8点(2006-03-17 15:04:29) |
2. 未来世紀ブラジル
高校生ぐらいで初めて観た時には、その後味の悪さが嫌いだったが、世の中なんてこんなもの。社会の「変わらなさ」を思えば、この映画を観なくても鬱になる。歳を経れば、この映画も奇想妄想詰め込んだ楽しい「未来図」と思えるようになった。おじさん達に必要なのは「夢」なのだ。それが決して現実にならなくても。テリー・ギリアムの悪趣味は、観ていてとっても好ましい。 8点(2004-01-24 12:13:10) |
3. 追いつめられて(1987)
以前に一度,レンタルビデオで観て,この前テレビで見直しました。最初観たときは,やはりオチの印象が強かったのですが,今回観て,最後の最後に本当に主人公は追いつめられてしまった,という余韻を残して終わる物語だったのだと気付きました。国防省が「ユーリ」の存在を想定していたというのは実話っぽいですね。一番のワルは,結局,ジーン・ハックマン演じる長官であり,権力者のしたたかさもよく表現されています。一目惚れから真の愛へ,というラブロマンスの側面は陳腐であり,傑作とまでは言えないものの,スパイ物の秀作といえるのではないでしょうか。 7点(2003-12-15 14:28:52) |
4. 初体験/リッジモント・ハイ
いやあ、愛すべき青春群像劇ではないですか。アメリカでは、たまにこういう映画が作られますよね(観たことある範囲では、「アニマルハウス」とか)。若かりし頃のジェニファー目当てでDVDまで買ってしまいましたが、特典(インタビュー集)もなかなか充実してて良かったですよ。脚本は、キャメロン・クロウが高校でニセ学生をやりながら、そこで見聞した話を元に書いたそうです。ニコラス・ケイジも重要な役で出る予定だったようですが、若すぎたために撮影時間に制約があり、ちょい役にとどまったという話もありました。 7点(2003-08-06 20:41:04) |
5. ディーバ
好きな映画は、たいてい「わけのわからない迫力」のあるものなのだが、この「ディーバ」は例外。非常に真っ当な作りである。というより、ほとんど完璧な作品といってもいいのではないだろうか。サスペンスでもあり、ロマンスでもあり、ドタバタコメディでもあり、刑事ドラマでもあり、青春映画でもある。さまざまな要素を詰め込みつつ、一本スジの通ったストーリー展開。緻密に構築された端正な映像。ディーバと主人公との恋にリアリティを感じられるかが評価の分かれ目だと思うが、さすがにそれを感じられない無粋な人はここにはいないようで、嬉しい限り。フランス映画にありがちな、「話のわかりやすさよりも画の美しさを優先する」部分が見られたことだけが減点事由。そこがフランス映画のいいところ、という人もいるとは思うが。 9点(2003-08-01 21:07:29) |
6. イウォーク・アドベンチャー<TVM>
中学生の時に独りで観に行った。ジェダイの復讐が好きだったからね。ジェダイの復讐のイウォークが出てくるシーンはよく覚えているのだが、この映画はあまり記憶にないところを見ると、大して面白くなかったのだろう。そういえば、親や友達に感想を喋ったという記憶もない。小さいぬいぐるみが動くってだけじゃあ、子ども騙しにもならないってことか。でも、観て損したって思った覚えもないのでこの点数。 5点(2003-05-02 17:37:32) |
7. E.T.
小学生の頃、満員の映画館に家族で観に行った。それ以来、ほとんど目にしていないんだけど、色んなシーンが頭に残っている。わからない人には徹底的にわからない映画らしいですが(例:うちのオヤジ)、私の心に「何か」を刻んだ映画である。それは空想世界のもたらすwonderの感覚であったり、映像や音楽の与える感銘力であったり。小さい頃にこういう映画を観たかどうかで、長じて後に映画館へ足を運ぶようになるかどうかが決まるんじゃないかな。 10点(2003-04-30 21:08:45) |
8. 刑事ジョン・ブック/目撃者
少年が鐘を鳴らし、村人が集まってくる。そのシーンでいつも泣けてきてしまう。別に理由はないんだけど。この監督の映画ではそういうことがしばしばある。「キャプテン、マイキャプテン」とかね。音楽も良かった。 (2004年9月27日追記)最近、久しぶりにDVDで鑑賞してみた。年齢を重ねると少し印象が変わるもので、美しい風景と、ゆったり燃え上がる恋愛がこの作品の中核を成していることがよくわかった。あと、ハリソンの殴打シーンでも、ケリーが矢も盾もたまらず外へ飛び出していくシーンでも、アーミッシュの「帽子」が「戒律」のメタファとして使われていたことも。 9点(2003-04-28 20:42:25) |
9. デューン/砂の惑星(1984)
中学生のときに映画館で観てぶっ飛び、以後10年にわたりSF漬けにされました。我が心の一本。初見の時の感覚を今になって分析してみれば、「世の中にはこういう世界を構築する頭脳があるんだあ」という驚嘆の念だったと思います。 9点(2003-03-24 16:44:03) |