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1.  M★A★S★H/マッシュ 《ネタバレ》 
同時代(1970年、っていえばベトナム戦争真っ盛り)に見てればまた違う感想なんだろうな、という作品。パッケージ曰く「傑作戦争コメディ」。ブラックユーモアだそうな。なにがブラックユーモアでなにがコメディなのかの「記号性」がよくわからん。フットボールが? それともエッチの隠しマイクでの生放送が? 風刺=批評、戦争のリアリティといったものが残念ながら皆無。それでも途中までは、まだふつうのおふざけ映画だが、舞台が日本になってから意味不明。「ゴスフォードパーク」のロバート・アルトマンってことでDVD買ってしまったが、完全に失敗ですな。
5点(2004-04-11 13:40:52)
2.  ブルース・リー/死亡遊戯
ストーリー云々の前に、リアリティと切迫感、もっと言うと緊張感がない。安っぽい昼メロドラマ風といっては言い過ぎか。キル・ビルでもユマ・サーマンが着ていたツナギのジャージは本作からだし、塔に登ってどんどん強い敵と戦うというのも、車田正美作「リングにかけろ」のシャドーに対峙する高嶺竜児にパクられたように、後世に与えた多大な影響は疑うべくもない。しか~し、「燃えよドラゴン」や「ドラゴン怒りの鉄拳」のような緊張感が著しく欠けている、つまり、説得力がないただのアクション映画とは言えないか。1対1でどっちが強いとかそんな武術大会みたいなことではなくて、相手を陥れる仕掛けだとか、組織の陰謀の深さ/緻密さだとか、最後のドンデン返しだとか、そういうところに映画の面白さがあると思うのだ。DVD買ってしまったが、借りるので十分。一度見れば二度と見なくて十分。
5点(2004-03-30 23:28:18)
3.  八つ墓村(1977) 《ネタバレ》 
これは金田一シリーズのなかでは傑作といえる一本。金田一役が渥美清だろうが別に問題ないのだ。謎なんか解かずに殺されるのを見ていて洞窟の前で解説しているだけなのだから。この作品は謎解きミステリーではない。ホラー映画なのだ。ショーケンの好演も光るのだが、最大の見所は、山崎努そして何より小川真由美のあまりの怖さにつきる。洞窟のシーンは、江戸川乱歩の傑作「孤島の鬼」を思わせる恐怖。「ドラゴンクエスト」でたいまつをもたずにダンジョンに入って、モンスターに出会うようなものですな。おばあさん役の市原悦子もなにやら不気味だし、落人狩りやら尼子一族の復讐やらの設定と相俟って、強烈な印象を与えます。そう、この作品は、金田一役なんか、誰だっていいのだ。極端なことを言うと、いなくたっていいのだ。
9点(2004-03-19 00:42:50)
4.  悪魔の手毬唄(1977) 《ネタバレ》 
横溝お得意の近親相姦(風)ネタではあるが、顔のない被害者=加害者という、古典的本格派ミステリーでよく使用されるギミックを使って、うまくまとめた好作品。乱歩ものもそうだが、昭和初期という舞台設定はこの種のミステリーには不可欠な要素。DNA鑑定などの科学捜査全盛の現代では、こんな謎ありえないから。この種の土着的なムードっていまの日本には(特に都会には)皆無だから、レトロスペクティブに訴えるものがあるんだろうな、と。ともかく、金田一ものとしてはとてもよい作品であることは疑いない。
8点(2004-03-19 00:16:58)
5.  獄門島(1977) 《ネタバレ》 
確かにみなさんおっしゃるとおり、原作ファンからすると、犯人のすりかえは致命的。謎解きを聞かされてもすっきり来ない方も多いのでは。ただ、有名な「気狂い」と「季違い」のシーン、全体に通奏低音として流れる戦後の田舎の島の怪しい空気、大原麗子、佐分利信などの非レギュラー陣のキャスティングなどは、なかなかではないか。それと、坂口良子は本当に美人だったんですねえ、「犬神家の一族」のときもそうだったけど。
8点(2003-11-22 19:38:43)
6.  病院坂の首縊りの家 《ネタバレ》 
佐久間良子が自殺し、小林昭二(ウルトラマンだかセブンだかの地球防衛隊に出てくるおじさん、いや仮面ライダーV3か)が帽子をとって見送るラストは印象的。何度も見た作品だが、昨日発売されたDVDボックスを買ってまた見てしまった。解説によると、石坂浩二は金田一耕助役は実存感があってはいけないと感じて演技を徐々に変えていったとのこと。確かに、金田一がもっとも前面に出てこない作品と言える。原作自体は、話に無理があったり偶然が重なりすぎたりと、パズラーとしては評価に値にしないものであろうが、加藤武、萩尾みどり、大滝秀治等、常連の傍役陣と、ラストの叙情性により優れた作品となっている。ただ、中井貴惠と横溝正史本人の登場、そして桜田淳子とあおい輝彦のキャスティングはいかがなものか。
8点(2003-11-22 19:22:23)
7.  犬神家の一族(1976)
金田一映画もののなかではもっともつまらない。謎が謎でなく、ストーリーが見えちゃう後半はいかがなものかと思う。「悪魔が来たりて笛をふく」「獄門島」「悪魔の手毬唄」「女王蜂」「病院坂の首縊りの家」そして名作「八墓村」、この蒼々たる顔ぶれと比較すると、見劣りしますね。ところで、11月に金田一シリーズのDVDが出るそうな。絶対買いです。
7点(2003-10-20 22:45:40)
8.  戦国自衛隊
昔の映画で角川映画。子供の頃TVで見て、むちゃくちゃ印象に残っていて、先日DVDを買ってしまった。かまやつひろしに三浦洋一、成田三樹夫に小池朝雄に岡田奈々、とどめは小野みゆきですよ。故人も多いけど、なんたる懐かしさ。誰かが書いていたけど、勢いがあります。ストーリーは滅茶苦茶だし、演出もうまいとは言えないが、2003年現在でこんな映画できませんよ。名作でも良品でもないが、好きな作品、また見たいと思わせる作品。点数は悩みますが、「見た後、率直に面白かったあ・・って言える作品」という8点のコメント通りなので8点とします。しかし、夏八木勲って俳優は本当にすばらしいです。高木彬光の原作を台なしにした映画「白昼の死角」でも、唯一光り輝いていた俳優さんです。
8点(2003-10-01 00:33:22)(良:1票)
9.  オリエント急行殺人事件(1974)
クリスティ原作の映画化は、外れが多いのだが(「情婦」は大例外)、まあ、これは素直に楽しめるのでは。アルバート・フィニーのポアロってのも悪くない。おばあちゃんになったバーグマンや、「サイコ」で一発屋だったアンソニー・パーキンスは可愛げがあった。
7点(2003-07-09 17:58:38)
10.  スティング
これは文句ないですね。キャスティング、脚本、演出、音楽、どれをとっても一級品で。いつ見ても、何回見ても、「映画っていいよなあ」って、素直に思える作品です。
10点(2003-06-03 23:22:53)
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