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プロフィール
コメント数 497
性別 女性
ホームページ http://kuroneco.livedoor.biz/
年齢 59歳

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1.  ブロークン・フラワーズ
ヴェンダースに続いてまたそんな話かよ?ジェシカ・ラングも出てるし。面白くないとは言わないけど、あまりにもマトモで長年のジャームッシュ・ファンとしては物足りなかったス。映像的にもハッとするようないつもの冴えが感じられないし・・。オープニングの封筒が運ばれて行くシーンはちょっと良かったけど。 クールなのに決定的にハズしているという独特のリズム感がジャームッシュの好きな部分なんだけど、ビル・マーレーにしろ女優達にしろ本気で哀愁感じちゃ笑えないよ。シャレにならん。シャレにならないジャームッシュなんて観たくないス。 
[映画館(字幕)] 5点(2006-05-04 11:13:59)(良:1票)
2.  アメリカ,家族のいる風景
意味的なものは分かる気がするし、エドワード・ホッパーを明らかに意識した映像は確かにキレイですよ。だけどこれは「私の」ヴェンダースじゃなーーーーい!どうしたの?何もかもがまるっきり違うじゃない。これはですね、恋人の突然の心変わりに似ています。あんなに親密だったのに一夜にして突然赤の他人になっちゃて、何を考えているか分からなくなってしまうあの感じ。二人で泣いた夜を忘れたの?どこのオンナに甘えているのさ!あまりに愛していただけに傷は深い。男の裏切りは許さない!怒りの3点!  あ、でもこんなに怒っているのは私の周辺では私だけなので、気になってる人やヴェンダース・ファンは観てね。
[映画館(字幕)] 3点(2006-05-02 20:56:35)
3.  ラストデイズ(2005)
ニルヴァーナのカート・コバーンをモデルに、その最後の2日間を描いた映画。 私はニルヴァーナに対して特別な思い入れはないけど、彼らの音楽の息苦しさとあの頃の自分、そしてカート・コバーンが選んだ死に方ってのはひとつの時代だったのよ。そして誰にでもあるんじゃないかと思うけど、あんな森をさまよった事もある。だから、この映画を観ているとなんとも言えず「知っている」感じがして、ただの映画とは思えなかった。もっとひたすら主人公のブレイクを追ってくれたら更に良かったのに。 退屈だと思う人も多いかもしれないけど、私はなんだかひどく愛おしい(と言う言葉が適切かどうか?)と感じる映画だったス。それにしてもガス・ヴァン・サント映画ではいつも男の子の趣味が絶妙で素晴らしいよねぇ。
[映画館(字幕)] 7点(2006-05-02 20:41:43)
4.  僕のニューヨークライフ
最近のアレン映画の中ではなかなか良かったスよ。元来アレン自身が演じて来たけど、ちょっとサスガにもうイタイんじゃないのという役をジェイソン・ビッグスが担当している事が成功してると思う。いつもマンハッタンを歩き回っていたアレンが赤いポルシェのオープンカーを主なる移動手段として使っているのは寂しいけど、今のアレンはこの位のキャラだと面白さが引き立つ。複数の人間が絡んでばーっとヒートアップして行くシーンの表情とか仕草とかやっぱりイイ。ジェイソン・ビッグスはちょっとまだまだ。ヒュー・グラントなんかがやったらもっと笑えたかも。
[映画館(字幕)] 7点(2006-05-02 20:24:49)
5.  鉄砲犬
昭和が満載!ストーリーはなんて事ないんだけど凄く楽しい。封切りは私が生まれた昭和40年。店の看板、ロゴ、車やバイク・・。このシリーズを観たのは3作目なんだけど、本作以前に撮られた他2本と比べると、明らかに「もはや戦後は終わった」と感じられて興味深いです。 それにしても銃撃戦で鏡を利用するのは「ガンヒルの決斗」?イイネッ!
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-01-19 01:03:17)
6.  乱れ雲
成瀬作品にいつも見られる、ハッとするような瞬間をあまり感じなかったかなぁと個人的には思います。旅館に救急車が来たりするのもちょっと直接的過ぎるし、ラストもらしくないような・・。見ながらついつい『乱れる』と比べてしまったので、どうなる事かと思いましたよ。ここでも加山雄三はパチンコ屋に行ってましたね(パチンコを座ってやるようになったのは何時からなんだろう?)。ただ、プロデューサーの藤本真澄が8ミリで撮影したこの作品のロケ風景を以前見たんですけど、それを思い出してなんだか切なくなりました。司葉子によると藤本は「これが最後の作品かもしれないから」と8ミリフィルムに収めたそうです。「そんな事言ったら怒られますよ。」とその時彼女は言ったらしいけど。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-11-22 14:31:06)(良:1票)
7.  大菩薩峠 完結篇(1961)
人助けしたり子供を可愛がったり普段は随分まともになった竜之助だけど、ひとたび剣を手にすると忽ち真っ暗闇に堕ちる業の深さよ。何度も甦ってくる玉緒もコワイ!本作は監督が森一生に変わって三隅作品より大ざっぱになった印象があります。【バカ王子】さまご指摘のようにホラー映画の趣も強まり、「『岸辺のアルバム』かよ!」なラストシーンにも軽く失笑。自ら斬り殺したお浜に対しての「男の魂を奪おうとした悪女」発言には「勝手な事を」と思ってきたケド、竜之助の言い分にも一理あるかもと最近は思う。ボブ・ディランも『くよくよするなよ』で「ぼくは心を捧げたけれど彼女はぼくの魂をほしがった」と歌っているしなぁ。女ってそう言う生き物かも。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-11-22 14:01:52)
8.  大菩薩峠 竜神の巻
次々と事件が起きる飽きさせないストーリー運び、大映の美しい映像など時代劇の面白さが詰まっています。ラストシーンの轟々と流れ落ちる滝の音や修験者とお豊の祈りの声がシンクロする中、断崖の暗闇にボウッっと浮かぶ白い着流しの雷蔵さま。美しすぎます(ウットリ・・)。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-11-22 13:39:41)
9.  ランド・オブ・プレンティ
事前の宣伝文句からロードムービー3部作のような世界を想像してしまったので、自分の勝手な期待と作品とのギャップをどうしても埋めることができなかった。ヴェンダースにとってはこの映画を撮る必要があったのだろうとは思うけど、それならもっとじっくり取り組むべきテーマじゃないかなぁ。これだとヴェンダースである必要性が感じられない。なーんか、他人事っつーか一方的って言うか、自らを問題の外に置いているような気がして、私には訴えかけて来るものがなかったな。ゴダールの『アワーミュージック』を観た後には、尚更そんな風に思ったス。
[映画館(字幕)] 5点(2005-11-06 12:21:35)
10.  アワーミュージック
この作品は3つのパートに別れていて最初の[王国1 地獄]では戦争映像のモンタージュが流れる。「人間たちはお互いを夢中で殺し合う」。第二部の[王国2 煉獄]ではゴダールが本人として登場、サラエボに出向き学生相手に講義を行う。このパートの冒頭で実は眠気に襲われたんだけど、ゴーダルによる「切り返しショット」についての講義で不意に頭の中の霞が晴れて、それ以降の展開は凄くスリリングだった。世界と個人、国家と思想、他者と自分、そんなひとつの事柄が抱える二つのヴィジョンが映像と音によって照らし出され行く(時々行われる「音」のスウィッチも面白い。対象の入れ替えを現している?)。あらゆるモノが同時に存在するという思想は日本人にとってはわりと受け入れ易いんじゃないかな。けど、西洋人はその宗教からも感じるように唯一無二である事を求めがちなのかも。その呪いを解く事によってゴダールは世界を救おうとしているのか?最後のパートは[王国3 天国]。そこにあるがままの美しい音と光の中で第二部に自爆テロと間違われて殺されたオルガは自由になる。ゴダールは言う「想像の確実さ、現実的な不確実さ。映画の原理とは、光に向かい、その光で私たちの闇を照らす事だ」と。
[映画館(字幕)] 9点(2005-11-06 11:37:16)(良:1票)
11.  歌行燈(1943)
昨日は歌舞伎を観にいったんだけど、今月の演目はまだ2日目だったからか全体的にどうにもバラバラでアラばかりが目についてしまった。複数の人間によって作り出されるアートと言うのはあらゆる要素がシンクロする瞬間に醍醐味があるワケで、それは人間という孤独で不完全な生き物が、束の間誰かと何かを共有する(と錯覚する)瞬間にこそ至福の喜びを見いだすからではないだろうか。この作品ではそんな瞬間が実に見事に表現されていると思う。音楽映画では「指の動きを完コピしていた」とかって事が評価される事があるけど、そんな事やろうと思えば誰だってできる。音楽とは呼吸なのだと私は思う。【STING大好き】様ご指摘の宋山との対決シーンにおける緊張感!あの瞬間から身を乗り出して画面に見入る私。「人を死に追いやるような芸を許すわけにはいかない」。芸事とはそれ程までに覚悟を要するのだ。流しに身を落としても隠しきれない恩地喜多八の三味線と歌声のセクシーなこと!落ちぶれても決して哀れっぽくない太い音には説得力がある。そしてクライマックスでは全てが鮮やかにシンクロし、我々は至福の時を味わうのだ。このラストシーンには涙が止まらなかった。何て美しくて強い映画だろう!超名作!  
[CS・衛星(字幕)] 10点(2005-11-03 21:22:20)(良:1票)
12.  亀も空を飛ぶ
時はアメリカのイラク侵攻直前、トルコ国境近くのクルド人集落で暮らす子供達が主人公の非常に強くて清廉な作品。この監督の映画は思わせぶりなところが無くて実に真っ直ぐで輪郭がクッキリしている。内容は心が潰れるような話しなのに決して感傷的じゃない。だから観客が色々邪推したりする必要もない。尚かつ、詩情的でもあって「映画」として「見せる」事も忘れない。この監督もしかして天才?と思ってしまった。
[映画館(字幕)] 10点(2005-10-16 16:20:36)(良:1票)
13.  酒とバラの日々 《ネタバレ》 
甘く気怠いヘンリー・マンシーニの音楽と、何処か現実離れした美しいモノクロ映像がまさに酒に酔っているときのフワフワとした、ある種の感覚がマヒした状態を表現しているかのよう。私はアル中ではない、、、と思うんだけど、飲めば必ず泥酔して記憶を無くし、醜態をさらした時期があって、そんな時には恥ずかしくて人には言えない失態の数々を繰り返した。シラフの時はもう二度とやらないと心に誓うし、また、できるって思うんだけど・・。そう言う飲み方してる時ってのは精神的に不安定で寂しくてしょうがない時なんだよね。飲んでいないと上手く他人とコミュニケートできないってのも良く分かる。だから映画観ながらもの凄く身につまされた。ラストは私も【元みかん】さんと同じように「もっと強引に彼女を引き留めろ!」って頭来たけど、でもジャック・レモンはまだ自信がなかったんじゃないかな。禁酒の決意が無い彼女と一緒に暮らしたらまたお互い泥沼にハマッてしまうかも。哀れな二人。美しいくて悲しい、泣きながら目覚めた時のようなラストシーンだ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-03 20:26:18)(良:1票)
14.  女の中にいる他人
コントラストの強い映像が光と闇を際立たせていて、その硬質な感じが内容とマッチしています。ラストの花火とのシンクロが印象的。それにしても、実際常々思っている事だけど、男ってのはどうして自分の重荷を女に押しつけて、自分だけラクになろうとするのかね?例えば浮気を告白して許してもらおうとするとかさ。秘密を持つなら墓場まで持って行く覚悟で嘘をつくべきです。女は優先順位がハッキリしているので、守りたいものの為なら自分が地獄に堕ちてもヘーキなのさ。そこんところが、もの凄く上手く表現されている映画です。どうでもいいけど、ベッドでランニングシャツ姿の小林桂樹に苦笑。ムード無さ過ぎ(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-01 09:00:26)(良:2票)
15.  アメリカン・ヒストリーX
ストーリーも映像も音楽も甘く感傷的過ぎる。やたらに使われるスローモーションも意味不明。これじゃミュージックビデオじゃんか。点数は全てエドワード・ノートンの胸とお尻に捧げます。一度はあんな肉体に出会ってみたいもんだわぁ~(ウットリ・・)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2005-09-27 23:29:31)
16.  捜索者
映画では表現するのが難しい距離と時間を見事に体感できる映画です。「もういいよ。諦めようよ」と見ている方に思わせるこの説得力!西部の広大さを常に意識させる、人間なんてちっぽけであると思わせる素晴らしい構図。厳しさとその中でも決して失われる事のないユーモア。否応なく気持ちを高揚させる馬上でのスピードとアクション。そして皆々様が既にご指摘の通り、人々があるべき場所に収まっても、一人帰る所のないさすらい人、ジョン・ウェイン。いやもう最高です。私ごときが今更言うことではないかもしれないけど、ジョン・フォードは映画のなんたるかを熟知している人です。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2005-09-14 22:54:06)(良:1票)
17.  ミニサイズ~縮んだやつら~
えーっと、うーんと、私はあまり詳しくない分野なのでこの点数は気にしないでくさだい(汗)。作中、図書館員のオネーサンが「ジェーン・エア」で悶えていたけど、小説の中に人間が入れる機械があって、それを使って作品の結末を変えてやる!と脅す悪党が出てくる本を読んだ事があるんだけど、その時人質(?)になったのも「ジェーン・エア」でした。英米文学に於けるあの小説の人気度は相当高いんだなぁ。 と、映画には関係ない話しをしてしまいましたが、多分自分からは見ないタイプの作品なので「そうか。こういう世界ってあるんだな~」と感嘆しました。なにわ君さん、ありがとう!
[ビデオ(字幕)] 3点(2005-08-12 14:40:49)
18.  ラスト・シューティスト
オープニングに流れる過去のジョン・ウェイン名シーン。その後に現れる老いたジョン・ウェインを見た瞬間から早くも泣きたい気持ちになってしまった。数々の伝説に畏敬の念を抱きながらも、目に映る明らかに衰えたJ・B・ブックス(ウェイン)の姿に彼を軽んじる人々。死を前にして行くところも頼る人もいないのは、ガンマンとして生きてきた人生の結果だ。彼に父親を見る若きロン・ハワード、凛として美しいローレン・バコール、ウェインと同じように年老いたジェームズ・スチュワートなどが見守る中、自分自身を裏切ること無く迎えるJ・B・ブックスの最期、その映像は希望に輝いた往年の西部劇とはやはり違う、どこか疲れた70年代の香りがする。西部劇のファンでなくても映画ファンであるならば、終わって行くひとつの時代を愛おしみながら見送るこの作品を、愛さずにはいられないのではないだろうか。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2005-07-19 13:22:27)(良:1票)
19.  スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
中学生の頃エピソード4が公開されたド真ん中のスターウォーズ世代なので、やはり深い思い入れがあり、今回のエピソード3によって環が閉じたと言う感慨は確かにあります。けど、私が愛していたスターウォーズとは全然違うモノになってしまったなぁという悲しみも同時に感じずにはいられませんでした。最初の3部作でルーカスは、「目に頼りすぎてはいけない。フォースを感じるんだ。」と繰り返し唱えていたじゃない。本作はまるで見たまんま、そこにはフォースなんかない。この先新たなジェダイの物語を観ることができないのは寂しいけれど、それもしかたがないと納得しました。ルーカスはもはや、このシリーズに於いては、語るべき物語も私達の感性を刺激する新たなイマジネーションも持たないのでしょう。
[映画館(字幕)] 5点(2005-07-10 16:37:52)(良:1票)
20.  ガタカ
公開当時派手に宣伝されていたので「どうせツマラン映画だろう」とバカにしていたんですが、先日BS2で放映されたので何気なく観たら想像していた映画と全然違ったので驚きました。私は遺伝子だとかなんだとかって社会的なテーマよりも、何と言っても映像と世界観に引き込まれました。ストーリー的には全然違うけど、「火星年代記」とかあの辺の子供の頃夢中になったSFの雰囲気があるんですよ。現代のSFのようなスピード感が売りじゃなくて、創造と滅亡を繰り返す宇宙の星々を思わせる、どこかロマンチックで哀愁漂う甘い夢の世界。多少目立ち過ぎと言う気がしないでもないけど、ナイマンの音楽の力も大。ジュード・ロウの美しさは失神もの。改めて思う。私にとってのSF映画はアクションじゃなくて、美術が命なんだ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-06-30 12:37:07)(良:2票)
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