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1.  ラストエンペラー
英語をしゃべる中国人はいくらなんでも違和感があるなぁ、と思う。ハリウッド史観もやや鼻につく。完璧な映像と音楽を楽しむ映画。
6点(2003-10-23 12:59:14)
2.  二百三高地 《ネタバレ》 
日本の戦争映画の最高峰。明治の戦いの主題歌にさだまさしというのはどうか、と最初は思ったが、聞いてみるとこれが巧い具合にマッチしていて驚く。製作された80年代という時代を考えると、安易な反戦ものに堕さなかったのは幸運としか言いようがない。同じ日露戦争ものである「日本海大海戦」と見比べると大変興味深い。ほとんど被害を出さずに大勝した日本海海戦と、多大な犠牲を払ってようやく勝利をもぎ取った二百三高地。前者のラストシーンは東郷が靖国神社を一歩一歩しっかりと踏みしめて歩くのに対し、後者のそれは明治天皇の前で奏上文を読み上げながら泣き崩れる乃木で終わっている。二つの大きな戦いを比べていろいろと考えさせてくれる。
9点(2003-10-15 12:54:24)(良:1票)
3.  ハチ公物語(1987)
どうぶつははんそくだとおもいます
6点(2003-10-15 12:50:06)
4.  未来世紀ブラジル
徹底的に人間性の排除された物語。はっきり言って主人公もロクな奴じゃない。職権を濫用して他人の女性のプライバシーを覗こうと躍起になっているのだから。人を人とも思わない社会の中で、それぞれどうしようもない奴らがうごめく、この上もなくブラックな映画なのだ。過去とも未来とも、どこにあるとも知れない架空の国の、ハイテクとローテクが入り混じった(どちらかというとローテクの比率が多い)世界観は、スチームパンクにも通じた異様さを誇っている(その意味では未来世紀という邦題は成功したとは言いがたい)。テリー・ギリアム監督独特の、観客のケツを蹴っ飛ばしてやろうという映像がふんだんに使われており、ファンにはたまらない映画だ。モンティ・パイソン調のブラックユーモアに隠れがちだが、独特の異彩を放つ画面など、いくらでも掘り下げることのできる名画。個人的に配管工タトルのモデルは任天堂のマリオではないかと考えているのだが…。
9点(2003-10-14 12:42:20)
5.  フルメタル・ジャケット
まずは名高いハートマン軍曹ことリー・アーメイの罵倒、これは必聴。罵倒を一種の話芸として昇華させたのは、アメリカ海兵隊の人類に対する唯一の芸術的貢献といえる。戦争映画にローリングストーンズを使うあたりも、監督の卓越した音楽センスを感じる。ただひとつの欠点は、全編ロケをイギリスで行っている点。ヨーロッパ特有の陰鬱な曇り空の下でのベトナム戦争は、どうにも色が映えないように思える。ところで、この映画にはT女史の字幕が充てられるはずだったが、キューブリック監督がその字幕をチェックしたところ、あまりのひどさに激怒し、以後彼女が二度とキューブリック作品にお声がかかることはなかったというが、本当だろうか。私はさもありなんと思っているが。
8点(2003-10-14 12:39:38)
6.  アマデウス
音楽の都ウィーンを舞台にオーストリア人たちが英語でしゃべる映画。そんなことはどうでもいい。豪華なセット、華麗なる衣装、圧倒的な音楽、非の打ちどころのないシナリオ、完成された演技、こまやかな演出…。直球勝負の正拳突きで、柱どころか建物まで打ち砕いてしまいました、みたいな作品。18世紀の欧州を描いたものとしては「バリー・リンドン」という傑作もあるが、あちらがいわば絵画のような静謐を保っているのに対し、こちらはあくまで映画として脈動し、観客を突き動かそうとする。画面をぼんやりと眺めているだけでも、この映画を作るために注がれた労力のほどが感じられる。「アマデウス」のような作品を、またこの目で見られるのはいつだろうかと考えると、ただ嘆息するしかない。
9点(2003-10-14 12:36:53)(良:1票)
7.  ニュー・シネマ・パラダイス
「にわか映画好き」を量産した映画、と陰口を叩かれる作品。玄人に言わせると、物語と登場する映画の年代がまるで合っておらず、その過去の名画の数々も、当時のフィルム上映の特徴を備えていない、一発でビデオだとわかるような代物ばかりなのだそうだ。斜めに構えた映画マニアを黙らせることはできなかったが、この作品は観客のノスタルジーという心の琴線を強くかきならす力を持っている。小さいころ失敗をして母親にぶたれた記憶や、恋人との別れなど、古い思い出を回想するのはかさぶたをかきむしる感覚にも似て痛く心地よい。そんな誰しも経験のある感覚こそが、広くこの映画が支持されている理由ではないだろうか。
8点(2003-10-14 12:31:24)
8.  U・ボート
丁寧なつくりと演出が光る戦争映画の傑作。生活感あふれる潜水艦の内部描写、戦闘の熱気と騒擾、潜水艦特有の閉塞感、戦いの虚しさ等が、恐ろしいほどリアルに描き出されている。時代背景の考証もほぼ完璧レベル。この作品を越える潜水艦映画は今だかつて出現していないし、おそらくこれからも当分、出てこないだろう。もともとテレビシリーズとして製作された作品を、劇場公開用に編集したものであるため、その尺の長さによって版がいろいろと分かれているようだが、その魅力を味わうならばレンタルビデオ店で手軽に借りられる版でも充分なので、ぜひ一見をお勧めしたい。
9点(2003-10-14 12:28:45)
9.  バック・トゥ・ザ・フューチャー
ストーリーよし、セリフよし、小ネタよし、キャラクターよし、お手本のような娯楽映画。一歩間違えればややこしくなったり、陳腐になりかねないタイムトラベルもののSFをここまで見事に面白くしたゼメキスはすごい。
9点(2003-10-13 23:49:20)
10.  機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
対象範囲がガンダムファンなので、それに限った映画だとしても、ストーリーとキャラクターが破綻しすぎている。宇宙でモビルスーツがスピードを出して宇宙飛行士の横をかすめると、その人が「風で吹っ飛ぶ」とか…。アニメ界のエド・ウッド作品のひとつ。ガンダムというノスタルジーに払う金はあっても、点数はありません。
0点(2003-10-13 23:34:22)
11.  サボテン・ブラザース
この世にはサボテン・ブラザーズを好きになれる人間と好きになれない人間がいて、自分以外の人間がみんなサボテン・ブラザーズを好きでなかったとしても、どこかにいるかもしれないサボテン・ブラザーズを好きな人間を探しに行きたい、つまりそういう映画。あとそれから、この邦題をつけた人にはいっぱい幸せになって欲しい。
8点(2003-10-13 23:32:37)(笑:3票) (良:7票)
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