1. まぼろしの市街戦
高校の時衛星第2の深夜放送で見たのだが、ビデオも撮ってることだしさわりだけ見ようと思ったらついつい全部見てしまった凄い映画。翌日ばっちり遅刻した。フランスならではの洒落たユーモアが抜群でそれでも一応戦争映画なんだから面白いです。出てる役者は皆いいけどやっぱりジュヌビエーブ・ビジョルド可愛い。プランピックのアラン・ベイツも良い。皮肉っぽいのに軽やかな爽快感が残る終わり方が素敵です。 9点(2004-03-06 13:47:19) |
2. デッドマン(1995)
《ネタバレ》 ジム・ジャームッシュはこれとストレンジャーザンパラダイスがベスト。でも双方全く雰囲気が違うのが面白いし、この監督のキャパの広さがうかがえて良い。モノクロの映像、ウイリアム・ブレイクの詩、二ール・ヤングの音楽ともう多少クサイくらい格好良過ぎるのだが、それほど嫌味にならない程度で良いと思う。3人の殺し屋、支配人などの人物描写も相変わらずのさめたユーモアがあって面白かった。 なによりも特筆すべきはラストシーンであり水葬というのだろうか、夢うつつのウィリアム・ブレイクことジョニデとその周りの世界がひたすら幻想的で素晴らしかった。結構不幸な話なんだけれどもその不幸さを覆す静かな境地が映像中に開けていたと思う。ちょっと格好よすぎるけど・・・格好良いよ、うむ。意外と東洋的なものを求めているような気もした・・で黒人の葉隠れドッグが誕生しちゃったのかね? 9点(2004-03-06 03:31:38) |
3. フェリーニのローマ
フェリーニってつくづく映画界の天才だなぁということを再確認する為に持って来いな作品。まぁ道からオーケストラリハーサルあたりまでは本当に凄いから何でも良いのだけれど。私はローマという場所に一度もいったことがないし、何のノスタルジアもないわけだけれど、何故こんなにもこの映画のローマに魅了されてしまうのだろう。不思議である、フェリーニは本当に映像の魔術師だ。個人の体験を全人類共通的な感覚にしてしまうのだから。古代、戦争時代、現代とローマの姿を追っていくその手法、構成の仕方の本当に上手く作られていることったらない。練り上げられたセリフ、内容等のオリジナリティー性もスバラ!ラストのローマの町を若者たちがバイクで疾走して行くシーンが纏め方として凄すぎる。天才。教会ファッションショーとかお馴染みお笑いポイントも忘れてません。でもそのお笑いですら映画として不可欠な要素なのだからやっぱり凄い。 10点(2004-03-06 03:20:04) |
4. リリイ・シュシュのすべて
岩井俊二何でそんなに人気があるのか甚だ疑問・・ラブレターの頃からケチ付ける為に全部見ちゃってるけどやっぱり毎回嫌な後味が残る、たとえ仄々した「四月物語」のような話でも。この人ってらしさだけで映画を作っていないか?大人が勝手に解釈した『病める子供』って感じ、薄っぺらいし、監督の自慰的なナルシシズムが感じられて趣味が悪い。邦画はこのような作品が良いとか繊細だとか言われてたら正直もう終わりだと思う。 わたしもほんの5,6年前は中学生だったけどこんな中学生っていまリアルなのか? [映画館(字幕)] 2点(2004-03-06 03:08:00)(良:1票) |
5. 一票のラブレター
先日新文芸座にて見てきました。イラン映画はかなり好きで期待して見たら見事当たったという感じです。面白かった。中盤までイラン社会の内包する(イランだけじゃない?)問題、法律やら選挙やら政治上の矛盾点を描き出した社会派映画の様相を呈しているにも関わらず幕切れは一票のラブレターというセンスですか・・素敵です。非常にセンスがありかつリアルな映画でした。イランの島の風景も雰囲気が良かったし主人公の女の子と兵士もはまり役でした。イラン映画は地味だけれど良質なものが多くブームはちょっと去っちゃった気もするけどまだまだ眼が離せないです。 8点(2004-03-06 02:59:42) |
6. アンドレイ・ルブリョフ
タルコフスキーではノスタルジアに続いて好きな作品。とにかく長くて長くて重くて重くて結構しんどかったがラストの鐘のエピソードに見事にそれまでのエピソードが繋がっていて素晴らしい重量感を持った傑作になっている。モノクロの映像もいいし、音楽もいい。導入部も実験的で単なる歴史映画のスケールを超えていて素晴らしいと思う。更にアンドレイ役の俳優がはまり役で言うことなし。凄い大作映画だと思います。 10点(2004-03-06 02:48:04) |
7. HERO(2002)
《ネタバレ》 話自体は中国らしさを失ってなくてよかったです。ハリウッド色強すぎたらどっしよーと思ってましたんで。アクションやっぱり不自然だったけど・・・。何はともあれマギー・チャンが綺麗。ドニー・イェンが思ってたよりカッチョ良かった。秦の始皇帝を残剣と飛雪で殺しにいく時に緑の布が次々と舞い上がって降ちてくるシーンがすごく綺麗。スクリーンで見たからプラス1点な感じも。 7点(2003-09-14 02:14:11) |
8. サテリコン
《ネタバレ》 感覚的に嵌ってしまった映画なので説明の仕様がない・・・。とにかく凄い、何が凄いかってこんなにエグイテーマを扱っているにもかかわらず、作品として上品なところが凄いのです。幻想的な清潔感を失っていないところが凄いです。ラスト付近でうとうとして魔女を待ってるエンコルピオの前を白い鳥が歩いていくシーンが好きです。 10点(2003-09-14 02:03:19) |
9. アタラント号
素晴らしすぎる、の一言です。恋愛映画を超えた超恋愛映画。純粋で透明、なのに官能的、そして幻想的!水の中の花嫁姿のジュリエットのシーン、悲しくもなんともないのに涙がぽろぽろ溢れ出てきた。あんなに幸福な涙を流したのは初めて!とちょっと臭く纏めてみる。 10点(2003-09-14 01:42:09)(良:1票) |
10. 我輩はカモである
あー大昔のコメディかぁ、どうせ寒いんでしょと思ったらキツイ笑いに一本とられちゃいました。最高です。コメディでは一番好きです。馬鹿馬鹿しく見えてさりげなく戦争批判がバッチリで、でも重くなりすぎずあくまでコメディであるべし・・バランスが絶妙なのです。クール! 9点(2003-09-14 01:34:37)(笑:1票) |
11. 嘆きの天使(1930)
文句なしの満点。よくぞここまで切なくて意地が悪い映画が作れたものです。1930年にこんなに鋭いかつロマンチックな感覚に溢れた映画があったことに驚く。でも1930年だから作れたのかもしれない。どうでもいいけどローラ・ローラという名前がなんか好きです。ぴったし。 10点(2003-09-14 01:30:16)(良:1票) |