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コメント数 1504
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自己紹介 先日(2023/6/10)PCが逝ってしまいました。
長年のデータが全てパーです。登録前のレビュー数十本も全部消えました。
バックアップは大事ですねえ。

皆さんも気を付けてください。

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1.  アクアマン/失われた王国 《ネタバレ》 
原作未読。DCは大幅な見直しをするそうでこれにてDCエクステンデッド・ユニバースは終了。舵取りを任されたのはMCUで腕を振るってきたジェームズ・ガン。お手並み拝見と思いきや、それを発表したのが今作の制作中という運の無さ。お騒がせアンバー・ハードもいるし一生懸命盛り上げようと作ってた関係者や出演者は踏んだり蹴ったりですね。好きなキャラだし「とりあえず見届けるか」と観に行きましたが、そんな情報もあったらそりゃあ観る人減りますわなという客入りでした。配信も早いですしねえ。 ただ、お話自体はよくある系だったもののまあまあ頑張ったなと思わせる出来だったと思います。子供が生まれたモモア演じるアクアマンは生き甲斐を見つけたかのようになんでも楽しんでいてとても明るくチャーミングで魅力的だったし海の王としての貫禄も抜群。パトリック・ウィルソン演じるちょっと堅物な弟オームとの息のあったボケとツッコミは笑えました。バディ風味の家族の物語でしたね。ジャングルの生物や海の仲間や海底王国など見せ場も多いし、スター・ウォーズやMCUへのオマージュのようなシーンもあり悪くなかったです。コレで消えるのはもったいないなアクアマン。
[映画館(字幕)] 6点(2024-01-20 19:13:50)
2.  首(2023) 《ネタバレ》 
原作未読。日本人ならほぼ誰でも知っていると思われる戦国武将たちと本能寺の変のたけし流解釈だったわけですが、さまざまな説がある話だし男色も描かれているので見る人を選びそうですね。「なるべく情報を入れずに観よう」というタイプの方は面を食らうかも知れません。私はそのタイプなので「そうきたか」と思いましたがオッサンが乳繰り合う絵面は見苦しかったな。有名所を使いまくってるしアドリブと思わせるシーンも多くカメラワークや演出もコントみたいなので余計滑稽にも見えた。なので信長の狂気っぷりも凄味を感じないしイマイチ弱かった気がする。あの最後は蘭丸に恋い焦がれていた弥助みたいな図式があれば良かった気もしますが面白い解釈だなと思いました。史実では消息一切不明ですけど不思議な存在でしたね弥助。 たけし秀吉は年を取り過ぎだし、両脇に手下を侍らせて陣取って『たけし城』みたいな緩い演技のボケツッコミのやり取りでコントみたいだったのが残念。たけしは良いと思ってるんでしょうけどこの手の演出は賛否両論でしょうね。よく関係者から「出演してくれと頼まれる」と語ってますが、もう主要キャラは厳しいし初期のシャマラン程度にモブキャラで良いんじゃないかなと思いました。 映像はキレイでロケーションが抜群だったし衣装デザインや美術は凄く良かったけど、そういうとこが気になりましたね。実在した戦国武将モノはそれぞれに思い入れのある人も多いでしょうし難しいですね。
[映画館(邦画)] 5点(2023-11-29 22:41:59)
3.  翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜 《ネタバレ》 
一言でいえば欲をかきすぎたな、と。原作は作者の魔夜峰央が転居した先の埼玉を独特のセンスでおちょくった作品でしたが、東京を頂点として関東のパワーバランスを上手く描いていたその原作を上手く料理し膨らませた前作と比べたらだいぶ落ちた感じ。 「阿久津はどうした?」とか関西人の粉もの好きっぷりや都会人を装いながら田舎出生なのを偽る行為を産地偽装などところどころ面白いし、甲子園のスコアボードの名前など小ネタも満載。さすが歌舞伎役者と思わせる片岡愛之助の大阪府知事の嘉祥寺、杏の滋賀解放戦線の桔梗などキャラも良い感じなんですけどね。大阪、京都、兵庫、奈良、和歌山、滋賀と次から次へネタを入れてたけど多すぎて散漫になってたな。素直に埼玉全員で乗り込んで滋賀と組んでvs大阪でも良かった気がしますね。そこに高飛車で我関せずな京都や神戸や奈良をひと嚙ませする程度の方がわかりやすかったかも。前作がまさかの大ヒットで作られた二匹目のドジョウでしたがちょっと厳しかった。ただまあ、関西の方々が喜んでくれたなら地方創生にはなるかも知れませんね。
[映画館(邦画)] 4点(2023-11-23 23:59:21)
4.  マーベルズ 《ネタバレ》 
MCUは映画しか追っていません。 そういう人にはだいぶ厳しい作りになってきましたね。ディズニーの配信に引っ張りたいから映画とドラマを絡めてるけどコレだとますます観客は減るでしょう。最低限の紹介はあるのでキャラ設定や置かれてる現状などはそれなりには理解できますが、ゴリ押しは凄いのに全キャラに魅力は無く物語も展開もマンネリなので猫が出てくるトコくらいしかテンション上がりませんでした。サノスと互角以上にやり合ってるのに狭い民家や宇宙船の通路で雑魚キャラとドッタンバッタで演出も退化してるし、もっさりアクションで勝って「最強です」ってドヤ顔されてもねえって感じですねキャプテン・マーベル。アメコミでも特に人気があったわけでもないのに時代を読んで採用したんだろうけどもうお腹いっぱいを通り越してますね。 自らの行為でクリーの内乱を招いて苦悩してる風だったけどとってつけたような話で薄っぺらかったし、なぜか向こう側からしか閉じられないらしい穴にモニカが浪花節を発動させてましたが違う世界へ行くための言い訳にしか見えなかった。最後のビーストも「あー、出たか」程度の感想。配信ドラマを乱発させて自分たちに都合がいいマルチバースを作り出して客が追いつけないし、頑張って見ても思想がアッチに凝り固まってるからウンザリして離れる人が多そう。まあ世界じゃディズニーの配信加入者は激増してるみたいだから強気でこれからもマルチバースを続けていくんだろうけど、一時的なドーピングにすぎないのに延々魅力がないキャラでやられてもねえって思いましたね。ガーディアンズもキレイにまとめたし、行く末を見届けたいキャラはもうほぼいないし今後MCU作品はどうしようかなと思わせる一本でした。
[映画館(字幕)] 3点(2023-11-19 00:51:08)(良:1票)
5.  死霊館のシスター 呪いの秘密 《ネタバレ》 
前作から4年後、正式にシスターになったアイリーンに再びバチカンから要請が。彼女はまたヴァラクと向き合うことになる。 舞台はフランスの女子寄宿学校でゴシックな雰囲気は十分に感じたものの、最恐ヴァラクさんのやることなすことピンとこなかったですね。事あるごとに背後に浮かび上がったりデカい「バァーン!」という効果音とともに眼の前に出てビビらせるばかりで死霊館らしい狡猾な悪魔っぷりが無かったです。神父を空中に浮かべ焼き殺したり女性の首を捻じ折ったり豪快なコトもしてましたが、基本が出来ないのに大技に走るショッパいプロレスラーのようでした。 このシリーズは心理的にネチネチ攻めてくる恐怖を丁寧に巧みに描いてきてましたが(まあ派手なコトもままありましたが)今回は話も含めてだいぶ大雑把な感じ。タイッサ・ファーミガ演じるアイリーンと全ての元凶ヴァラクはキャラも立ってたし、既に憑依されてるモリースや仲の良い母娘といじめっ子など面白く出来そうな要素はあるのに全部薄い描写だけで中途半端なまま進んでいって終わってしまったな、と。もうちょっと創意工夫して見せてもらいたかったですね。リターンマッチで楽しみでしたが残念。
[映画館(字幕)] 4点(2023-10-14 00:00:15)
6.  ジョン・ウィック:コンセクエンス 《ネタバレ》 
生意気だった裁定人のオバちゃんが出なかったのが残念ですが『報い』がテーマなだけに3で指輪と指を奪った首長へのお礼参りは良かったです。冒頭で「いろんな人がいろんな報いを受けるんだろうな」と思わされました。ただ、最終的には首席連合の手の平の中でしたけども。 梅田の電車内はアメリカの地下鉄のようにプラスチックのピカピカの椅子で笑いましたが、真田広之と大阪は普通ならメインになれたなというくらいで前半での退場は残念でしたね。ドニー・イェンは戦闘前に麺をすすってたり愛嬌があり、口も腕も達者でかなり美味しい役回りでしたがちょっと微妙な座頭市だったかな。盲目の達人ならもっと聴覚や嗅覚の鋭さが欲しかった気がします。犬の相棒を連れた殺し屋トラッカーは若く傲慢で冷酷な公爵に忠誠を誓わされますが、狡猾さと能力の高さを見せジョンにビビりだした伯爵を手玉に取るなど良いキャラだった。ジョンが彼を仕留めずピンチな犬を優先するシーンなんかは1から見てる方はグッと来たのではないでしょうか。中ボスみたいな敵も含め全員キャラが立ってましたね。 アクションはもうやり尽くしたんじゃないかってレベルでてんこ盛り。拳銃を使った銃(ガン)・フー、車やバイクの車(カー)・フー、犬と戦う犬(ドッグ)・フー、柔術、柔道など戦術がバリエーション豊富だし、狭い建物内、パーティの雑踏、地下道など多彩なロケーションに応じて見せ方も殺陣も凝っていて楽しめました。カメラワークも良いですがスタントチームは相当な手練ですね。終盤の寺院へ続く階段落ちは『蒲田行進曲』を超えたなと思いましたが一番の見所は凱旋門かな。ただまあ、防弾スーツが強力すぎて接近しての銃乱打から敵仕留める→次の1セット登場!が繰り返されるので飽きもくるかも知れませんね。その飽きが来たんじゃ?ってあたりで、焼夷弾を使ったショットガンで気持ちよくドッカンドッカン撃ちまくり、それを上から俯瞰してワンショットで見せるのは上手い構成だったし、被弾しまくるので脱いだ時に銃弾がバラバラ落ちるのはマメな演出だなと思いましたけど、とにかくアイデア満載なアクションシーンの連続でお腹いっぱいです。
[映画館(字幕)] 7点(2023-09-23 14:38:22)
7.  トランスフォーマー/ビースト覚醒 《ネタバレ》 
TFは映画しか観てません。 新しく登場したビースト勢の活躍がイマイチだった気がしますが、作るごとにゲンナリしたマイケル・ベイから切り離したのは正解だったと思います。主役カップルも美男美女ではなく親近感がわきそうなヒスパニックなのもご時世ですね。オプティマスがいつもどおり最後だけ強く残虐でしたが、敵も味方も面白みがあり新しく観てくれそうな方々へちょうど良い塩梅なわかりやすいお話だったと思います。ただ、最後にGIジョーとくっつけたのは英断かも知れませんけどポカーンだった方も多かったのでは。
[映画館(邦画)] 6点(2023-09-23 14:37:13)
8.  君たちはどう生きるか(2023) 《ネタバレ》 
予告も宣伝用の映像も画像もあらすじすらも出さず公開というのは思い切ったな、と。まあ昨今、異常なまでに事前に内容をバラしてしまう手法が多いので見ないようにするのが大変でしたが、それをしないで済んだので新鮮なまま触れられましたし良かったです。 舞台は戦時中で戦闘機の工場を経営する父と疎開する主人公眞人。そこで父の再婚相手で母の妹ナツコやお手伝いのばあや軍団に出会ったり、敷地内を探索していて大叔父が建てたという廃屋のを見つけたり。その日から不思議な体験をするようになり人の言葉を喋る謎の青鷺に導かれ下の異世界へ。 作画はとてもキレイだし流れからして「あー、ジブリだねえ」と思わせましたが下の世界に行ってから「これ駿の物語なんだな」と思いました。老いた宮崎駿である大叔父が「残された時間はわずかだ」と若い宮崎駿である眞人にジブリの世界を引き継がせようとする。しかし、眞人はそれを拒否しナツコたちと共に元の世界へ全力で帰る。「宮崎駿のジブリは終りだが俺は自分の人生を生きる!」ってとこでしょうかね。 観客へは庵野も似たようなことやってましたが下の世界の墓の門に刻まれていた「我ヲ學ブ者ハ死ス」という警告が効いてた気がする。いつまでも虚構に溺れてないで現実世界に戻り「君たちはどう生きるか」ってことか。でも、そういう見方をしなくてもエンタメとして十分楽しめるのは力量の凄さなんだろうな。まあこれで最後というのもどうなんだろう。もう一発行けるんじゃないのか宮崎駿82歳。
[映画館(吹替)] 7点(2023-07-19 23:05:07)
9.  インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 《ネタバレ》 
冒頭のパラマウントのロゴから山や図柄などの映像にオーバーラップするお約束がなかったり、ロマンチストな皮肉屋インディや登場人物にユーモアがかなり足りなかったり、どこに行っても長ったらしい追いかけっこの繰り返しでテンポが悪い。そこに流れるジョン・ウィリアムズの音楽もシリーズの旋律を混ぜたりする技もあまりなく凡庸感があるし『レイダースマーチ』すらも勇ましさが無くまったりしたアレンジ風味だしでもどかしさがありました。 いかにも60年代黒人女性なアフロヘアーがさまになってたメイソンなんかキャラが立ってて良かったのにあっさり殺されるし、インディの友人や大学の職員も意味不明なくらいすぐ殺される。物語上で必要無くなったにしろ退場の仕方を考えて欲しかったですね。元ナチスが敵にしろ加減が出来てなかった感があります。その今回の大ボスであるフォラーも見た目や佇まいは「さすがマッツ・ミケルセン」と思わせますが、やっていることはただインディを追ってダイヤルを奪うだけだし小物臭が酷かった。インディと組むヘレナは知的で行動力もありなかなか魅力的でしたがインディの弱体化が際立った感があったかな(まあそれでも雑魚はほぼワンパンで腕っぷしの強さは相変わらずでしたけども)。そのヘレナの相棒のテディも有能で見た目はプリンスみたいで可愛かったですね。 役者陣はハマっていて雰囲気も良いし映像もまずまずなもののストーリー展開はイマイチ感が強かった。インディが過去に残ると言い張るのも違和感があったし、ヘレナにのされて現代に帰ってきたらマリオンも待ってて復縁ってのも彼のキャラ的にもしっくりこなかったです。スピルバーグが監督しなかったコレが最後というのは残念。まあインディ役に村井國夫が帰ってきただけ良しとする感じですかねえ。
[映画館(字幕)] 5点(2023-07-01 00:00:09)
10.  ザ・フラッシュ 《ネタバレ》 
原作未読。DCは映画しか追っていません。 予告は見ないようにしてましたが誰が出るのかどんな展開か劇場のポスターでわかってしまい、なんかテンションが下がりましたね。まあ『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のネタを入れてくるとは思いませんでしたが、過去のDCアメコミ映画や立ち消えになったネタを入れてきてもねえって感じでした。ほぼ知ってるネタでしたけど若い人はピンと来ないでしょうね。確かにキートンのバットマンは想像以上に活躍するしテーマ曲はかかるしで見てきた者としては良かったんですけど、もうマルチバースはなんでもありだし多すぎてお腹いっぱいですね。過去に戻って歴史を変えようとしても『時間軸の不可避な交差点』とやらで抗うことが出来ないってのもアメコミヒーローによくあるネタだし、フラッシュにも主役を張るほどの魅力を感じなかったな。せっかく出したスーパーガールの活躍の場の無さと末路にも萎え萎えです。
[映画館(字幕)] 5点(2023-06-19 23:28:24)(良:1票)
11.  M3GAN ミーガン 《ネタバレ》 
AI搭載のハイテク人形による恐怖でしたが、直線的な描写もなく登場人物たちを見た瞬間に末路も想像できるベタベタな展開ながらも、テクノロジーの進化への警鐘や社会問題を織り交ぜていてそつなくまとめてあり悪くなかったです。ミーガンは見た目も能力も魅力があり、子供には最高のお友達で親には最高のお手伝いさん的ですが学習能力で度を超えた行動をとってくると怖いですね。徐々に狂気をはらんで来るミーガンを見ていて、身近に感じるようになったAIの進化はどこまで行くんだろうなと思いました。 予告で話題らしいダンスシーンは不気味で可愛かったですね。明らかにペーパーレスな会社なのにあんな廊下に裁断機があるのはアレでしたが、それを持ち出して始末しつつ、ストーリーを組み立てるなかなかの狡猾っぷりで良かったです。終盤に昔作って放置してあったブルースくんが再登場するのも熱い展開。もっとエグいのを期待してた方も多いと思いますがホラーが苦手な人も安心な作りでした。ミーガンはネットの世界に逃げ果せたようですが今後どう出るんでしょうかね。
[映画館(字幕)] 7点(2023-06-10 19:39:18)
12.  ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 《ネタバレ》 
MCUは映画のみ追っていて原作も読んでおらず配信ドラマも一切見ておりません。 今回はロケットの物語といってもいいくらいで、初期の設定はアライグマと言われるとキレる元人間だったと思いましたが、直球の改造アライグマにしたのは正解だった気がします。幼少時のつぶらな瞳の弱々しいロケットが見る狂気の科学者ハイ・エボリューショナリーによるジェームズ・ガンの悪趣味が出たような雑改造の実験動物たちは悲哀に満ち満ちていましたし、自由を夢見ている彼女たちとの交流はかなり胸に来た方も多かったのではないでしょうか。アッチの世界に逝きかけたロケットを迎えに来たようで返すシーンは三途の川のやり取りのようでベタでしたがとても良かったです。 恋人を失った痛手から立ち直れないクイル、見かけは一緒だがタイムスリップしてきただけでメンバーとの記憶のないガモーラ、兄妹のような父娘のような息ぴったりのドラックスとマンティス、仲間思いですっかり人間的になり社長のナノテクも継承したかのようだったネビュラ、なんでもアリなグルート。メンバー全員がお互いの持ち味を発揮しつつヨンドゥも出して脇役ともども見せ場があり、各々にしっかりと新たな道が描かれているのでガーディアンズのファンは満足だったんじゃないでしょうか。エンドロールで『Come and Get Your Love』が流れシリーズの写真の数々が出ましたがとても感慨深かったです。ただまあ、ロケットとグルートの友情が育まれた過程が無いのが残念だったし、やっと登場した新キャラのウォーロックは見た目は既視感バリバリだし描写が甘いしで存在感もあまりなく中途半端だったかな。 ガンはDCで要職についたのでこれでMCUは離脱ですが我が子のような『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』をキッチリ仕上げて集大成だったなという印象。情熱とセンスがある人が監督で良かったですね。設定がブレブレでアイデンティティをも失われたソーが改めて不憫になりましたわ。
[映画館(字幕)] 8点(2023-05-04 20:01:37)
13.  ハロウィン THE END 《ネタバレ》 
前作『KILLS』でマイケル(ブギーマン)は人間を超越し、人の弱さや心の闇につけこむ恐怖の概念的存在になったと思っていたら、まさか今作では子供が探検で容易に入ってきそうな下水道で暮らしていたとは思いませんでした。しかも、4年後の世界でヘロヘロに弱ってるし『KILLS』での異常なタフさはなんだったんでしょうかね?民衆の暴走化もそういう系になって感化されたからと思ってました。前作の落ちを全てなかったコトにしていたミラ・ジョボビッチの『バイオハザード・シリーズ』のような雑さです。その弱ったブギーマンに触れ共鳴し合ったのがシッターとして面倒を見ていた子供を誤って転落死させてしまったコーリー。裁判で殺人の疑惑は晴れたもののハドンフィールドの住民からは忌み嫌われ心を閉ざしていた彼はそこで闇落ちし悪に開眼していまうワケですが、完結編でこんなの求めてないんですよね。都合よくブギーマンの邪悪な悪意の部分だけ残し影響を受けた新キャラをねじ込んでおきながら、最後のローリーとのタイマンは人間的だし最後には住民揃って挽き肉にし葬った体だし、なんだかなあとしか感じませんでしたね。2018年版の思わぬヒットで舞い上がったにしろブレブレで残念な三部作でした。 まあマイケルを首チョンパにしてもシリーズは続きましたし、この三部作も1の続編という設定だしそのうちまた作るんでしょうね。
[映画館(字幕)] 3点(2023-04-28 01:45:58)
14.  エスター ファースト・キル 《ネタバレ》 
前日譚の『ファースト・キル』なので、あの狡猾で残虐なサイコパスがどのように形成されていったのか描かれると思っていたら、すでにキラーっぷりが炸裂したのか精神科療養所に隔離された状態。ザルな警備のそこを難なく脱出し、良家の娘で失踪している『エスター』に成りすましてからの『ファースト・キル』だったので拍子抜けしましたね。その失踪の理由は「おー」とは思いましたし、あの母親が本性を現した辺りは盛り上がったんですが、ここから旦那に悟られないよう腹の探り合い騙し合いの知能戦になるのかなと期待しましたが、展開が雑でありきたりだったでイマイチだった。オチは分かりきってますしね。エスター役のイザベル・ファーマンは1997年生まれらしいですが、すっかり貫禄が出ていてオバサンにしか見えなかったし(まあ正体はオバサンの役だけど)、やるのであれば10年遅かったなこの企画という感じ。前作は良く出来てたなと改めて思った。
[映画館(字幕)] 4点(2023-04-12 19:20:21)
15.  ノック 終末の訪問者 《ネタバレ》 
原作未読。シャマランらしく計算したカメラアングルや見せない演出で興味をそそられるし舞台設定と雰囲気作りは相変わらず匠の領域だなと思わせますが、終わってみると予告編と副題で出オチみたいな話で中身が無かった感じですね。 冒頭の養女がバッタ採集をしているとこで「本当に黙示録が起きつつあり世界が終わるか終わらないかなんだろうな」とは思いましたが、リーダー(バウティスタ一皮むけた感が)は知性を感じさせる柔らかい口調ながらもタトゥーだらけの厳つい身体だし、四人揃ってターゲットを痛め付けるために自作したような禍々しい武器を携えて押しかけ「家族の犠牲で世界の終焉を防ぐ」とか言われてもねえって思いましたね。それも時間制限で拒否られると一人また一人と訪問者が変わりに命を捧げ、そのたびにテレビを見て世界各地で天変地異が起きて多くの人々が巻き込まれるのを確かめるというのもよくわからない設定だしクドいなと。山小屋で過ごしていたゲイカップル+アジア系の養女の誰かが命を捧げれば世界が救われるってのも今の世の中を描いてるような嫌らしさを感じるし、犠牲になることで世界の終焉を止め救われたようですがあまりシックリ来なかったです。アメリカだと宗教観や政治思想からして問題提起してるようでもありますがウケたんでしょうかねえ。シャマランは何が気に入ったんだろうなこの話。
[映画館(字幕)] 3点(2023-04-08 22:24:38)
16.  シン・仮面ライダー 《ネタバレ》 
原作はかなり前に読みました。ライダーは昭和以外見ていません。 冒頭のサイクロンに乗った二人を追いかけるダンプみたいな車両の追いかけっこの疾走感の無さを観て「あ、ヤバそう」と思ったままずーっと行った感じ。予算がないにしろ見せ方の工夫はもっと出来たと思うんですけどね。戦闘員を虐殺し、怒りや悲しみなど感情の高ぶりで浮かび上がる顔の手術跡があったり「今回のライダーは違うぞ」と思わせた風でいただけで、その後は忘れたかのようにアクションも殺陣も雑なCGやアップ多用のカット割りで何をしているか把握しづらいし、ライダーキックもクモオーグへの1発目以外は爽快感が感じられなかった(怪人が多すぎるのも難点だった気がする)。終盤のダブルライダーは場面があまりにも暗いしそれらのせいもあって盛り上がりに欠けました。マスク内で喋ってるからセリフはこもって聞き取りづらいし、頻繁にあるマスクの着脱(口元だけCG処理)も野暮ったさが増すだけでスタイリッシュさがなかった。池松壮亮は演技力あると思ってましたがどういう演出意図なのか棒のような喋りが気になったな。陰を感じさせるルリ子に浜辺美波はドハマリして美しかったし、本郷猛と一文字隼人の関係性も悪くなかったんですが、改造人間の悲哀や孤独さは尺の配分の悪さもあってイマイチ薄かった。情報機関の連中だけで処理させたサソリオーグの寒いテンションはハニーの悪夢を思い出しましたがセルフパロの自虐だったんでしょうかね。ロボット刑事が出てきたり石ノ森章太郎テイストも随所にあり「おっ」と思わせる匂わせはあるものの雑な作りでテンションはイマイチ上がらなかったです。ハビダット世界だの魂がどうとか言いだした辺りで「あー、いつも通りか」って思いました。 音楽の使い方もいまいちで、新マスクをかぶって走り去る最後の一文字隼人のところも『レッツゴー!! ライダーキック』を最初にかければグッと来たのになあ、と。まあ『シン・ゴジラ』の遺産は食い潰した感じですし庵野はそろそろアニメに戻った方がいいですね。
[映画館(邦画)] 4点(2023-03-18 15:35:18)(良:1票)
17.  アントマン&ワスプ:クアントマニア 《ネタバレ》 
原作未読。MCUは映画だけ観ていて配信ドラマは一切見ておりません。 やたら危険だと言われていた量子世界はスター・ウォーズの世界のようで目新しさはなく、建造物や乗り物や登場人物や武器なども既視感バリバリ。お互いにビーム砲を撃ち合ったり肉弾戦で殴り合ったりをするお馴染みの展開と映像ばっかりで面白みがなかったです。スコットは自らの身体を縮小・巨大化する得意芸は何回もしてましたが、物を小さくしたり大きくしたりピム粒子を臨機応変に使い分け自在に操り立ち回るアントマンらしさが少なかったのも微妙感を増したかな。指パッチンで家族との時間が奪われ微妙な距離感のあった家族がまとまったのは良かったんですけどね。まあ一番問題なのは予告で見た通りの小物っぽさと貫禄のなさで魅力が全く無い征服者カーンですね。最初に対峙した場面では余裕綽々な態度で妙な力を使いあっさりスコットをねじ伏せてましたが、終盤では殴り合いでボコられまくるし蟻の大群を見てヘタレ顔でバリアを張るだけだし、「これでMCUヴィラン最強クラス?」と思っちゃいましたね。あらゆる時間や空間を行き来できる超越者という設定のようで最後に全ユニバースのカーンさんが一致団結してましたが、見飽きた系の脳筋タイプ(しかも弱い)でほとんどのバースで負けてるんだろうなこの人としか思いませんでした。あの中で弱い方だったのかもしれませんが、もうちょっと知的な狡猾タイプで圧倒されるのかと思ってました。 あと、長く支えてきたアベンジャーズの古株が退場し新世代アベンジャーズを構築しつつありますが、苦労した描写が一切なくアッサリと前任者のお株を奪うような天才少女は飽きました。チャドウィック・ボーズマンの早逝は計算外にしろアメコミはあらゆる設定で様々な作家が描きまくってるし、もうちょっと違うエピソードを創造したり抽出出来ないのかってくらい方向が凝り固まった感がありますねMCU。
[映画館(字幕)] 5点(2023-02-17 19:02:02)(良:1票)
18.  アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 
アバター計画により人工生命体に憑依した下半身不随の主人公ジェイクが巻き込まれていった人類VS先住民族の前作は、映像の凄さと斬新な設定で王道的な展開もあり満足度が高かったんですが、第2ラウンドの今回は長いだけで寝た子は起こさない方が良かったな、という印象ですね。続編を複数同時撮影したというだけあって続きありきの前哨戦みたいな話でしたが、侵略者の人類vs惑星先住民の大戦争だった前作と比べたら捕鯨してる連中との小競り合いをしてるだけで盛り上がりに欠けカタルシスが無かったです。映像は凄いとは思いますが海ばっかりだし断片的なシーンがやたら多いし、もっと描写すべきシーンを見せればいいのになと思いました。 ネイティリと結ばれ4人の子を持つ父親であり強いリーダーのジェイクは自分が狙われてることを知り、一家揃って逃亡することで家族を巻き込んだ上に逃亡先の海の部族メトケイナ族に災いを招いただけだし、ジェイク一家の子供たちと仲良しなスパイダーは前作でパンドラに残って育っていてジャングル・ブックのような存在で面白みがありましたが、娘キリを捕らえられたにしろ彼を簡単に傷つけフォローもしなかったネイティリは終始家族のことだけで頭がいっぱいで残念だったし、あの戦いの最中にメトケイナ族はどこでなにしてるの?ってくらい存在が消えてしまうしイロイロと大味だった。敵側で良い味を出していたクオリッチ大佐がまさかの復活でしたが、入った身体が若い頃の角刈りだった中畑清とか『将太の寿司』の頃の杉本哲太のようで笑いました。根っからの極悪ではなく戦況を観て的確な判断ができ部下に慕われ慈悲もある彼がスパイダーに救われナヴィに寝返るのか、それとも悪に染まるのかは気になりますね。
[映画館(字幕)] 6点(2022-12-16 22:30:32)
19.  ブラックアダム 《ネタバレ》 
原作未読。アンチヒーローというブラックアダムでしたが普通にヒーローでしたね。まあ悪の虐殺っぷりはヴィラン風でしたけど。それに対抗するあの世界でのヒーローチーム『ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ(JSA)』というのが登場しますが、多少既視感があったしただの噛ませ犬かと思いきやリーダーと若手2人に参謀格のベテランで構成されていて、能力も見た目もコンビネーションもイイ感じにハマっていてブラックアダムとのバトルは見ごたえがありました。未来が見える魔術師フェイト役でピアース・ブロスナンが出てきて「おおっ」と思いましたが、リーダーのホークマンを脇から支え時には導き新人コンビも見守るチームの要的な立ち位置を貫禄たっぷりで演じていてストレンジに勝るとも劣らないカッコ良さでしたし、巨大化するボケ担当のあんちゃんとそれをカバーする風使いのおネエちゃんも自分の信じた正義を貫こうとするホークマンも魅力がありました。そして、肝心のブラックアダムはロック様なだけあって見た目は完璧で悪の雰囲気を感じさせつつ確固たる自分の正義を持った男にピッタリな上に、まさに『空飛ぶ大量破壊兵器』といった大暴れっぷりで今後が楽しみなキャラでしたね。アクションの見せ方や適度に入るギャグの塩梅も良い意味でDCらしくなく楽しく観ることが出来ました。
[映画館(字幕)] 7点(2022-12-07 22:12:58)(良:1票)
20.  ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー 《ネタバレ》 
原作未読。配信ドラマも一切見てません。 『エンド・ゲーム』後のMCUを引っ張っていく重要な一人と思われていたワカンダ国王であり守護者ブラック・パンサーでもあったティ・チャラは物語から去り、妹のシュリが後を引き継ぐことになるお話。あまりにも残念なチャドウィック・ボーズマンの早逝により代役を立てるか議論は相当あったと思われますが賛否両論でしょうね。 国王の死により世界中から狙われる超鉱石ヴィブラニウムを巡った争いはあんまりピンとこなかったな。「物凄い科学力と戦闘力を有しているワカンダに挑むかな」とか「争いで平穏が破られたというけどパッチンのとき何してたんだこの海の人」とか色々考えちゃいましたね。その争いが起こることになったヴィブラニウム探知機を開発したマサチューセッツ大に通う天才少女リリも、わざわざ鉄をガンガンやってお手製スーツでアイアンマンを重ねようっていうのが透けて見えるし、オコエとナキアもスーツを着るようになったけど二番煎じ三番煎じ臭がスゴかった。シュリを看板にするには荷が重いので脇を装って侍らせたけど薄っぺらくて失敗って感じ。 過去にズバ抜けた科学力を見せてたワカンダも描写がヌルくてあっさり侵入されたり、ワカンダと同様にヴィブラニウムを保有している海の国タイカンと争うのも女王を亡くしたシュリの復讐心からきてましたがありきたりだなと思ったし、タイカンの王ネイモアはティ・チャラのような器の大きさを感じさせながらも途中からテロリストみたいな安っぽいキャラになったし、バトルもいつも通りの雑な大混乱戦で多くの民が死んでいくし両者悪者じゃないしで中途半端にしか見えなかったですね。長い上映時間のわりに全体的に見どころ少なく魅力もなく「チャドウィック・ボーズマンの喪失は大きいな」とつくづく思わされる内容だった。
[映画館(字幕)] 5点(2022-11-12 21:27:35)
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