1. イントレランス
偉大な映画であることは認める。しかし良い映画か?楽しめるか?と聞かれたらこの点数にならざるを得ない。偉大なクリエイターが制約無しに自由にものをつくると変なモノができることがあるが、その典型だろう。「不寛容」がテーマであるが現代編で若夫婦に降りかかるのは不寛容というより社会的抑圧と行き違いサスペンス。キリスト編は影が薄く、中世フランス編は虐殺まで何のドラマも起こらない。グリフィスの高尚なテーマはわかるが、「不寛容な奴らをやっつけろ!」という不寛容なメッセージも見て取れる。誰しも思うことだろうが圧巻なのはやはりバビロン編。あのクレーンショットは時代を忘れさせる。しかしこれも内容は不寛容というより陰謀と悲劇の歴史スペクタクルだ。誰かバビロン編だけ最新リマスタリングしてオリジナル音楽付けて発表してくれないだろうか?。惜しい。惜しいよ映画の父!しかしパイオニアが下手に天才だと後に続く人が苦労するからこれでよかったのかも。 [DVD(字幕)] 5点(2013-10-16 20:17:28) |