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プロフィール
コメント数 178
性別 男性
ホームページ http://ameblo.jp/mabuse-tarou/
自己紹介 人にはそれぞれ言い分があるのです 。

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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  告白(1970)
国家が本気になったら個人なんてどうとでもなる。当然と言えば当然な事実を厳然と突きつけられると、国家に対する恐怖というよりは、国家というシステムの合理性にしびれる。いや、ほんとにかっこいいんだ。クライマックス、法廷の裏側に簡易尋問室が並べられ、イヴ・モンタンをはじめとする囚人たちがいっせいに「管理官はどこ?」と騒ぎだすシーンのなんと恐ろしくもかっこよいことか。ファシズムに身を任せることの快楽。
[DVD(字幕)] 10点(2005-11-06 23:33:58)(良:1票)
2.  日本沈没(1973)
わ、うちの地方が一番早く沈んだ、とか、うちの地方は津波じゃん、とか寅さんシリーズの地方ロケのような、ご当地映画の様相をみせていた公開当時から30年、久々に見たのだが、うーむ、面白い。■パニック映画の多くは「パニック状況での人間ドラマ」で、つまり個々の人々のちまちましたドラマなんだが、この映画はしっかり「民族が国をなくす」という、えらくでかいことをしようとしているのがよい。だから、ラストも盛り上がる。別れ別れになった恋人たち、である以上に、これは日本民族の姿なんだ、というわけで、どーんと盛り上がる。■で、そんなどでかいことを成し遂げた一因が丹波哲朗。ザッツ大芝居。名台詞多々あり。■いしだあゆみの黒いビキニも忘れてはならないが。
[DVD(字幕)] 10点(2005-03-29 22:56:37)
3.  天使のはらわた 赤い教室 《ネタバレ》 
土屋名美が男の精気を吸い取る吸血鬼(@蓮実重彦)となったのは、三人の高校生に犯されその一部始終を8mmフィルムに撮られた時だ。8mmフィルムの荒い画調の中、ゆっくりと立ち上がり服を身にまとう幽霊めいた不気味な姿。その姿、フィルムの中の女優に魅了されたエロ雑誌の編集者、村木とのすれ違いと再会を巡る、これは純然たるメロドラマだ。■しかし「哀愁」もかくやというべきメロドラマを標榜しつつ、大きく異なるのはヒロインが吸血鬼であること。三井マリアと同族にあるのだ、彼女は。■村木に捨てられたと誤解した名美が雨の中で立ちすくす、このロングショットが素晴らしいのは、ヒロインが高らかに笑い、その吸血鬼宣言を行うことで、メロドラマとして用意された1ショットに不気味な亀裂を走らせるからだ。■行きずりの男とのセックスシーンがまた素晴らしい。執拗にセックスをせがむ女に勘弁してくれと言いながら、当初はコミカルに女の要求に対していた男が「これは尋常ではない、これは人間ではない」と悟りはじめ、次第に恐怖の表情を浮かべる、女はブルーフィルムでの姿態を模倣し男の精を吸い尽くそうとする。この時の水原ゆう紀の素晴らしさ、長回しで彼女を捉えるカメラの浮遊感。■そしてラスト、まるで現実ではないかのような(トワイライトゾーンだ、ここは!)場末のバーに迷い込んだ村木は、堕ちるところまで堕ちた女と再会する。あくまでもメロドラマを演じる村木は「ここから出よう」と言う。そんな男に女は言い放つのだ、「来る?あんたが」と。この台詞をあくまでもメロドラマ内部の言葉と捉えるのか、メロドラマの通俗を断固拒否した吸血鬼の誘い水と捉えるのか、あるいはラストカット、水たまりに映った水原ゆう紀の表情は絶望に沈んでいたのか、不適に微笑んでいたのか。そもそも吸血鬼は鏡には映らないはずなのに。
10点(2005-03-29 22:07:10)(良:2票)
4.  ヘルハウス
冒頭、日付、時刻を示すテロップがぱぱぱと入る、広角レンズを多用した異様な雰囲気、おお、70年代ドキュメンタリータッチじゃん、と思ってると、中身は古典的な怪奇映画。古典を現代によみがえらそう、という気合いが、広角レンズで歪んだ屋敷の情景にこもっている、と、とりあえずまとめてみた。ロディ・マクドウォールに涙してほしい。「アンドロメダ病原体」とならぶ70年代ホラーの大傑作。
10点(2004-02-22 04:20:04)
5.  大統領の陰謀
まったくお話がよくわからない映画ってのがある。お話は単純なのに複雑に語ってるがために難解、例えば「2001年」のような映画ではなく、単純明快に語ってるのに、お話自体が複雑だから難解、ってパターンがこの映画です。でも、この映画、無類に面白い。レッドフォードが誰に電話して、その誰かが誰とつながってて、なんて、まるでわかんないが、とにかく、事件の真相に近づいてるみたい、こいつがコトの本質を捉えているみたい、という「みたい」の感覚だけが突出し映画を動かしているのがスリリング。映画って話がわからなくても面白いんだな、と思わせてくれた最初の映画です。その後、何度も見ているが、やっぱり、よくわからない。でも、見るたびに、レッドフォードはかっこいいし、ジェイスン・ロバーツをはじめとする傍役陣が素晴らしいし、で、もぉ見せきってくれる。この手の映画の最高峰がハワード・ホークスの「三つ数えろ」だが、やっぱ、「映画」と「物語」は別のモノなんだね。
8点(2004-02-22 03:04:50)(良:2票)
6.  O侯爵夫人
感情や、気持ちや、心理や、よーする、映画で描かねばならないとされてるあれこれを全く排し、ただ「お話」を語ることだけに特化した映画。だから、ここにカメラを置き、このレンズを使い、このような照明をし、役者はこう歩き、カットはこう割らねばならないのだ。「お話」がそうすることを求めているから、私は正しく、厳格に、夾雑物を排し、映画を創っただけだ。「説明」ショットだけっす、私は。ロメールがそう言うかどうかはわからないが、まず、この映画が素晴らしいのは、その「正しさ」にある。「正しい」ポジションに収まったカメラや照明や役者や編集を見続けることの快感。しかし、なぜ、このストイックな映画が、例えば「トム・ソーヤーの冒険」のようなわくわくを与えてくれるのか。ロメールで3本選べ、そう言われたら、私は迷わずこれを入れる。いや、映画史上の10本に入れるな。
10点(2004-02-21 23:59:01)
7.  昭和残侠伝 死んで貰います
↓なるせさんのように浮かれっぱなしで観るのが、この映画の正しい見方なのだが、結婚式ごっこの完璧な演出に涙するのを、忘れてもらっちゃ困る。このシーンにしろ、雨宿りにしろ、大きな木にしろ、人物の動かし方が完璧だマキノは。なんてことは言わずもがなで、卵焼きに泣けるよなぁ、とかやっぱ山本麟一でしょ、とか、なるせさんのように浮かれる映画なんだよな~、これ。
10点(2003-12-27 22:28:27)(良:1票)
8.  組織 《ネタバレ》 
例えば、二人の殺し屋がある男の家にやってくる。二手に分かれ男を捜す。一人が裏庭で殺す男を見つけ銃を構える。しかし、まだ撃たない。もう一人の殺し屋がやってくる。銃を構え、二人同時に撃つ。例えば、ある男がいかにも淫乱そうな女に誘惑されるが、男は仁義を重んじ手を出さない。その女の亭主がやってくる。亭主はその場の雰囲気を即座に察し、男をとがめようとはしない。 この映画にはワイヤーアクションも、CGも、爆発シーンも、派手なカメラワークも、いいテンポと称する細かなカッティングもないが、このようなかっちょいいディティールと、いかにもな顔をした傍役たち、それを生かす演出、1カットでキャラクターや物語を説明しうる技量がある。今のアクション映画にはそれがない。だからつまらない。当分の間、ハリウッド製アクションは輸入せず、70年代アクションだけをリバイバルしてはどうか。
9点(2003-12-07 00:02:26)(良:3票)
9.  こわれゆく女
カサヴェテスの役者たちは自然でいきいきとし、私生活をそのままスクリーンに映じているようだ。しかし不思議なのは、カサヴェテスがとにかくカットを割ること。役者たちの芝居を撮ってだけすればいいだろうに、わけもなくカットを割る。ドワイヨンは長回しで攻めるが、カサヴェテスはまるでハリウッド映画のようにカットを割る。でも、ジーナ・ローランズは泣き叫んでいるし、子供たちは感動的に階段を何度も上下するもんだから、あれよあれよと見続け、どういうわけか、ただただ泣きまくりのみ。カサヴェテスは新しい映画を創ったんだと思いました。
10点(2003-12-03 22:30:19)(良:1票)
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