1. 駅馬車(1939)
《ネタバレ》 えっこれ面白いかなぁというのが正直な感想。やたらと背景の音楽がうるさい古い映画とは、やはり相性が悪いらしい。 馬車内の人間模様が面白いっていうけど、人が多すぎてキャラが分かりづらい。 やたらと大声でキレまくるオッさんをたしなめるおっさんとか、うるさいだけで面白くない。 名作の匂いはするんだけど、カッコの良いリンゴキッドが娼婦に求婚して最後まで筋をたてるところとかはまだ良い。 アパッチ襲撃とか、当時の観客はスクリーンで観て興奮したんだろうけど、無闇に鉄砲を何挺ももった相手に丸腰で向かうところとか意味が分からない。早く到着しないかなとばかり考えてしまった。 決闘シーンも音だけで肝心の場面を映さないとか、最後までモヤモヤした映画だった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2022-09-27 21:23:18) |
2. 大人の見る絵本 生れてはみたけれど
《ネタバレ》 兄弟のわがまま・ガキぶりが目に余る前半は面白くない。後半、父親の道化師ぶりが暴露され、子供たちの反抗にあうところからが見所。殴って自己嫌悪にかられた父親が、子供たちの寝顔を見ながら母親と話すシーンが秀逸だ。そこからラストへ向かっての、子供たちの反抗を大きな気持ちで見守るのも心地良い。ユーモアで笑わせ、ときにホロリとさせてもくれるが、サイレントなのはプラスではないと思う。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-02-16 07:00:46) |
3. モダン・タイムス
効率優先の現代社会をするどく風刺した点が見事。 序盤の工場流れ作業での描写がとくに面白かった。 ネジを閉める癖が止まらないところや、暴走する人工補食機でのシーンはコメディとしても素晴らしい。 後半少し冗長すぎるのが惜しい。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-02-28 21:56:10) |
4. モロッコ
恋愛+半分戦争の要素あり。 女性の強さと自分の心に素直になれない弱さが見られて面白かった。 終盤、会いたくてたまらないトムの前でわざと気丈に振舞うアミーの姿が印象的。 恋敵のベシエールが悪役として描かれていない点も良い。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-02-20 23:45:53) |
5. 丹下左膳餘話 百萬兩の壺
よく出来たストーリーに、コミカルな丹下左膳のキャラクターでクスリとさせられ、楽しめました。山中監督の作品は初めて見ましたが、才能を感じさせる映画ですね。古い作品で子供のセリフが聞き取れない上に、仰々しい音楽が鳴っているのがマイナスですが、今見ても色褪せない魅力に満ちた日本映画です。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-12-09 15:34:27) |
6. キング・コング(1933)
《ネタバレ》 カクカクしているキングコングの動きによって、逆に恐怖が増した。単なるホラーでも、冒険ものでもない、奇想天外なストーリーがこの映画の最大の魅力だろう。久しぶりにワクワクどきどきする映画を見た。なぜキングコングが生贄の少女を守り続けたのか、なぜ高いところに登らなければならなかったのか。単なる名作を超えて愛される理由がここにある。 [DVD(字幕)] 7点(2009-05-28 22:00:58) |
7. 残菊物語(1939)
全編を通して哀しい物語。「雨月物語」や「山椒大夫」に通ずる、日本人というか人間の本質を捉えた映画だというのに、後期の作品群に比べて冗長で、緊張感のなさが感じられるのはどうしたことか。“1シーン1カット”という撮影方法や“長回し”シーンに圧倒されることもなく、セリフの聞き取れなさにイライラしながら見た。歌舞伎のシーンだけでも字幕があったらまだ良かった。お徳を理想の女性像としてとらえてしまった人は可哀想だと思う。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2008-04-07 12:41:39)(良:1票) |
8. 街の灯(1931)
《ネタバレ》 ラストシーン、もし少女が一輪の花を差し向けることがなかったら、二人は結ばれることはなかったろう。優しい心を忘れることがなかった少女に乾杯。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-08-30 16:45:07) |
9. バルカン超特急(1938)
列車での老婦人が消えるあたりの見せ方は素晴らしかったのですが、前半のホテルでのやりとりは何だったんでしょう?もう一度見なおしたら、もう少し分かるのかな? [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-08-29 11:59:44) |
10. 菊五郎の鏡獅子
小津安二郎唯一のドキュメンタリーで、古典舞踊を丹念に追った短い作品。ほとんど興味がない自分には時間が長く感じられただけだが、見る人が見たらすごいんだろうな、と。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2005-07-05 10:13:29) |
11. 出来ごころ
寅さんだ!戦前の小津安二郎の中に、寅さんがいた! [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-07-03 17:49:42) |
12. サボタージュ(1936)
《ネタバレ》 良質のサスペンス。「Mの悲劇」ではないが、人間ほど恐ろしい存在はないとの印象。しかし、シンパシーを覚える登場人物、特に子供は殺すべきでないと思う。「死ぬまでに観たい映画1001本」のひとつ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2005-06-18 09:36:24) |
13. 三十九夜
下で【ぷりんぐるしゅ】さんがおっしゃっていますが、すこぶるテンポが良い。疑惑、葛藤、焦燥、駆け引きなどの言葉が頭に浮かんできました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-06-12 10:05:22) |
14. 風と共に去りぬ
下の方の意見と同じ思いで見ていました。自己中心的で高慢。これでは主人公に共感しろというほうが無理です。スカーレットは歳を取ってから、後悔し、運命を呪い、迷惑をかけた人たちに懺悔する日が来るのではないか、との思いが消えません。しかし【ひのと】さんがおっしゃるように、この古い時代にあそこまで強い女性を貫いたその生き方には、何かしら感じるものがあるのではないかと思いました。個人的にバトラーに感情移入することがしきりにあり、自分の気持ちを代弁してくれているような気分になりました。点数は高くありませんが、スケールの大きさ、壮大なロマン、やはり一度は見ておくべき名作だと思います。(VIDEO、字幕スーパー) 6点(2005-02-11 20:40:57) |