1. この世界の片隅に(2016)
予告編の絵柄を観たとき、実写版映画「三丁目の夕日」を「サザエさん」と「ジブリ」で包んで仕上げた児童アニメかと思い自分の中ではスルーしていた。ネットなどで絶賛していると聞き全く期待せずに観に行った。 始まった瞬間、物語はまだ何も起きず人々はただ普通の生活を過ごしているだけなのに、何故か涙が止まらなくなってしまった。よくある反戦映画のように戦争反対を叫んだり平和を祈ったりせず、この世界の片隅に咲くタンポポのように、風に吹かれたり雨に降られたりと何も逆らわずふんわりと暮らす、すずさんに胸を打ちます。画面に映る生きとし生けるもの全てが実際に存在しこの世に生きて現在へと繋がっているようだ。きっと呉に行けば、すずおばあちゃんがいるに違いない。また、すずさんに会いに行きたいです。 [映画館(邦画)] 10点(2017-01-01 22:15:51)(良:3票) |
2. かぐや姫の物語
《ネタバレ》 かぐや姫が今風の顔立ちだがそれは監督の狙いだとわかる。かごや姫の生活が現代の女性の悩みと同じだと言いたいのだろう。そしてジブリお得意の偽善エコ暮らしのすすめ。 ちょっと「おもいでぽろぽろ」を思い出す。 捨丸兄ちゃんと最後駆け落ちしそうになるが、あんた先「自分はみんなを不幸にした」と落ち込んでいたじゃないか、全然反省してないじゃん。これが罪なの。 確かに映像は凄い、マンガ昔話なら15分で終わってしまう話を2時間以上かけても飽きずに見る事ができた。 ラストはどうなるのだろう、昔見た市川昆監督、沢口靖子主演の「竹取物語」の悪夢が蘇る、迎えに来た仏様の音楽が全く空気を読んでいないのが笑えて怖かった。かごや姫も最後はじけて踊りながら帰って行けばよかった。 かごや姫は宇宙人でなく黄泉の国から来た人なにね。 最後「2001年宇宙の旅」を意識したのか月に浮かぶ赤ん坊の姿に興醒めだ。このカットを見せられたのが罰なのか・・・。 [映画館(邦画)] 8点(2014-01-16 22:19:26) |
3. るろうに剣心
《ネタバレ》 人を斬らないと言ってもあの刀で殴れば死ぬ事もあるけど。それに殺さなかった悪人がその後何十人何百人の命を殺めたらどうなる。 言いたい事はいろいろあるけど殺陣は尺が長くショボイ。 [地上波(邦画)] 3点(2013-08-02 22:07:44) |
4. プリンセス トヨトミ
《ネタバレ》 つまらない、こう言った映画はいかに嘘をつくかが大事だ。説得力が全くない。突っ込みどころ満載でそれを楽しむこともできない。 最後主人公が銃に打たれ大阪国を認めてしまうが、暴力に屈仕ることは好きになれない。 富士山の十字架は意味が歴史に苦手の自分には全く分からなかったが、もしかしてこの映画が大ヒットするとでも思て、その続編への伏線なのか・・・・・。 [地上波(邦画)] 1点(2012-05-25 13:14:46) |
5. スーパー!
あの映画の二番煎じかと思えば似て非なるものだ。いや似てもいない。正義の名のもと暴力そして連続殺人を続けてしまう主人公。正義とはヒーローとなる者の自己満足なのか、悪人よりヒーローの方が狂気を感じる。悪をたおしても世界は変わらないかもしれないが、それでも割り込んだ奴や麻薬年買春、児童虐待は悪だ、私欲のために人を苦しめるなと訴える、ヒーローにやるせなくなる。それはテロは悪だと言い戦争を続けるアメリカアメリカのようだ。 と、小難しい事をおバカにポップでキュートに「!」な感じに描いた事が素晴らしい。 自分は仮面ライダーでショッカーに改造手術をされ怪人になりたいと思い、ウルトラマンに痛めつけられ殺される怪獣をかわいそうと涙し、わずかに多く貰ってしまったお釣りを気が付かないふりをして財布に入れてしまう自分はヒーローにはなれない。 [DVD(字幕)] 9点(2012-02-23 13:18:32) |
6. 借りぐらしのアリエッティ
こう言う何も起こらない地味な話を創ろうとした気持ちはわかるけど、もう少し何とか盛り上げてほしい。彼らは借りをすると言っているが、借りた物はあとできちんと返すのだろか、その変わりに代替え商品を置いて行ってもいいのに、自分家もよく物が無くなる、きっと小人のコソ泥がいるに違いない。 [地上波(邦画)] 5点(2012-01-21 21:32:55) |
7. おくりびと
《ネタバレ》 1800円を払ってみる気が起きずレンタルが出るのを待ったが、それでもレンタル料を払う気がなくなりテレビ放送を待ったが1回目の放送は見逃してしまった。 で、やっと最近テレビで見ることができた。 モックンの演技が何だかうざいですね。 よくあることだけどテレビだと気にならないが映画だと気になる、セットが変にオシャレだ、事務所や家での家具など実情に即さないと説得力が無くなってしまう。 事件現場での死を体現、帰宅後鶏の惨殺死骸(これは誰でも食欲なくすと思うけど)、で奥さんとのエッチ、安っぽい。 「奥さんの汚らわしい」と言うセリフも引っかかる。確かに自分の伴侶がそんな仕事だと嫌な気にはなるがそんなことは言わないと思う。「触らないで」でよいのでは。 最後の父親の石の話も分かり易いがありえない・・・・・。 良い作品だがテレビドラマなら9点ですが映画として観ると4点として、ここへおくりたいと思います。 [地上波(邦画)] 4点(2012-01-19 13:23:33) |
8. 冷たい熱帯魚
《ネタバレ》 子供の頃、宇宙や時間や死のことを考えると不安で不安で怖くなった。大人になれば少しは怖くなくなると思ったがその気持ちはますます高まった。それは地球が不条理で狂気の世界に満ちているからと、この映画を観て思った。 久しぶりに凄い映画を観てしまった。 最後主人公が逆切れして急に男前になるが、よくいじめられっこが切れると怖いと言うが本当は怖くならない。学生のときいじめられっ子が切れ、真っ赤な顔をして机を頭の上まで持ち上げ投げようとしたが、全く怖くなくやっぱり滑稽で笑いものにされた。だからもう少し笑を加えた方がリアルだ。 [DVD(邦画)] 9点(2012-01-01 10:15:20) |
9. 悪人
タイトルが悪人だからどれだけ非道の極悪人が出てくるのかと思ったら、誰が悪人なのかイマイチわからなかった。みんな気の小さくズルをして生きている人ばかりだ。タイトルを「小悪人」に変えてもらいたい。深津さんの役はもう少し年上で小太りのおばさんの方がいいと思った。 [地上波(邦画)] 6点(2011-11-22 18:45:42) |
10. オトシモノ
《ネタバレ》 エリカ様の眉毛が怖くて感じてしまつた。 Mなボクなのでした。 [DVD(邦画)] 3点(2011-05-17 15:35:43) |
11. インセプション
本当はそれほどおもしろくない。かも・・・・・ 何度も襲ってくる睡魔と闘いながら鑑賞。 しかしなぜか「素晴らしい映画」と言ってしまう。 ディカプリオがなにやら自分の頭の中に何かを違う記憶を植え付けたに違いない。 [映画館(邦画)] 8点(2011-02-18 09:26:45) |
12. 容疑者Xの献身
《ネタバレ》 人を殺しても自首しない女と、好きな女のために関係ない人間を殺す男、自分とその手の届く処までしか考えられない愚かな人々、世の中恐ろしい。 [地上波(邦画)] 6点(2011-01-14 00:09:46)(良:1票) |
13. 戦場のメリークリスマス
《ネタバレ》 自分の生き方にもっとも影響を与えた作品。 漫才ブームでたけしを見ていてなんて汚い芸人だろうと思っていたが、ラストシーンで大ファンになってしまった。坂本龍一もそうだ、YMOでピッコロピッコロとテレビゲームのようなつまらない音楽を作っている人(シンセサイザーなら喜多郎だよ)と思っていたら、あのタラリラランでこれまた大ファンになってしまった。はっきり言って嫌いだった人だ。その嫌いな人を大好きにしてしまう、作品の持っている力は凄い。 学生の時戦メリテーマ曲をピアノでマスターして教室で弾いたらみんなから注目の的だったが、それしか弾けないから次第に「また、アイツあれを弾いてる(失笑)」後ろ指を指されてしまった。 ハラ軍曹は本当に自分の思い出の中に存在していたような気がする、今でもあの笑顔で「メリークリスマス」と云う処を思い出し涙がでる事がある。戦争の虚しさが心を刺す。登場人物すべてが虚しい、まるで暗闇の中をほんの僅かな温もりを求め彷徨かのようだ。戦争が無ければこんな苦しい思いをする事が無いはずだ、しかし戦争があったからこそ出会う事ができたのだ。人と人が解り合い好きになったのに、そんな事と関係なしに死を与えられる。戦争は虚しい。 「メリークリスマス、ミスターローレン」 [映画館(字幕)] 10点(2011-01-11 18:55:16) |
14. アウトレイジ(2010)
《ネタバレ》 1作目からすべて監督作品を観ているが、またヤクザ映画かと正直少しウンザリしてしまう。監督は「俺の映画は痛さがある」とよく言っているが、一番生理的に目を背けたくなるところを逃げているような気がする。リアルティを感じない。 それは死への恐怖があまり描かれていないからだと思う。例えば今まで平気で人を惨殺していた人間が立場が逆になった時、そこから逃げまとうところを、コメディアンのセンスで滑稽に面白おかしくなおかつ恐ろしく撮ることができると思う。まだヤクザになりたてのペイペイが人が死ぬところを見てビビリまくるところもあってほしかった。 死への恐怖があって初めて本当の痛さを感じるのだと思う。 それから、たけしが自分の部下に逃げるように言うが、そこは最後自分が危なくなったら部下を裏切ってほしかった、それでも逃げられなくなり仕方なく警察に逃げ込む方が面白いと思う。 コピーに「全員悪人」とあるのにそれでは、「一人少しいい人」となってしまう。 [映画館(邦画)] 8点(2010-12-29 13:37:58)(笑:2票) (良:1票) |
15. SPACE BATTLESHIP ヤマト
《ネタバレ》 確かに子供のころ熱中していたが今更見たいと思わないし、主演男優は嫌いだ昔服を買おうとしたら「店員にこれ○○が着てますよ」と言われ買うのをやめた事もある。監督の前作の「三丁目の夕日」も名作と認めていない。あのデビルマンを超えるかも知れない駄作とも思っていた。こんな気持ちだから劇場に入る時は風俗店に入るような後ろめたい気持ちになった。 しかし、思ったよりは飽きずに見ることができた。オープニングは何処かで見たことがあるようなシーンだがCGは頑張っていた、でも戦艦の中はとても宇宙にいると思えなくどこかの倉庫を借りて適当にセットを作った様な感じの安っぽいものだ(細かい事だけど館内を歩く時の足音が気になった)。役者の演技もそのセットに合わせた薄いものだ、特に名もない端役の演技は酷いものだ、キムタクはとこまでもキクタクだった。テレビのコントレベルだ。 地球を出てワープばかりして簡単にイスカンダルに着いてしまう。武器といえば波動砲しか使わなく最後は蓋をされそのまま放置、なんであの蓋が爆弾じゃないのか不思議だ。イスカンダルでの最終決戦も陳腐なものだった。主題歌も今更「アルマゲドン」てあの映画も失笑映画だし、で外人が主題歌を歌うのかわからない。デスラーもアビスなど見たことがあるような姿だし、どこを切り取っても今更どうしてと思える中途半端なシーンばかりだ。 何が一番イケナイかと言えばワープの時のサービスシーンが無いのが駄目。 それから、未来なのにいまだにAEDを使っている、人類の医学ちょっとも進歩していない。そこでもサービスカットが撮れたのに何をしてるんだこの監督は≪怒り≫ そして観客動員数の手助けをしてしまう悔しさを噛みしめた。 [映画館(邦画)] 1点(2010-12-28 20:07:10)(笑:1票) (良:1票) |
16. スペル
《ネタバレ》 あの日、話題のスプラッターを観に行った。無名の監督が撮ったものが恐ろしくてアメリカを震撼しているという。オカルト好きな自分は胸躍らかせ観ていた。横に座っていた2人組のお姉ちゃん達ががクスクス笑っている。「この怖いシーンで笑うなんてなんて不謹慎だ」と思った。が確かに笑える。どうしていいのか分からなくなってしまった覚えがある。 ぼくらのサム・ライミが帰ってきた。スパイダーマンで巨匠になってしまい、もう僕らのところには帰ってこないかと思っていた、そしたら鼻血ブーにゲロゲロゲーに目玉ポーンなどなどバカバカしいほどの御下劣のオンパレード可愛いヒロインのいたぶられぶりに萌えてしまう。しかし映像的に汚くならず悲惨になればなるほど笑えてくる。地下の駐車場のババァーとの戦いはサイダ対ガイラを超える名シーンになっている。ヒロインも可愛いだけでなく自分の出世のため弱者を痛め、時には汚い言葉を吐いたりするところが良いと思った。 これに比べれば「スパイダーマン」なんて駄作だね。 [映画館(字幕)] 9点(2010-06-19 22:19:33) |
17. サマーウォーズ
《ネタバレ》 残念な事に僕はこの映画の良さがわかなかった。映画の素材にコンピュータやインナーネットは合わないと思う。10年以上前に会社にマックが導入され体に合わず会社を辞め、ファミコンもほとんど興味がなく、と言っても花札なんか遊んだ事もない。大家族にも憧れていない。そもそも仮想現実の世界であそこまでキャラが動き、現実世界に影響与えるのか理解できない。なんで世界中の物があれだけ機能しなくなったのに電話だけが繋がるのか、人工衛星も直前で墜落の移動が変えられるのか気になって仕方ない。どうせなら東京に墜落したら良かったのに。 [DVD(邦画)] 4点(2010-05-17 14:26:47)(良:1票) |
18. ねらわれた学園(1981)
《ネタバレ》 名作映画は何処を切り取っても名作だ。1秒間24コマのどこの1コマをつまんでもその俳優の何気ない顔、建物や木々の光と影全てが素晴らしい絵になっている。それはそこに録音されている効果音・風や虫鳥・人々の話声・雑音・音楽なども同じだ。 それと反対にダメ映画は何処を切り取ってもダメダメなんだ。いくら、昔のSFアイドル映画と言っても、一体どこを褒めたらいいの。とても劇場の大きなスクリーンに映すと思えない特撮、もちろん音楽もダザイ。あのお腹に目がある金星人?誰も止めなかったのか。素人の方がもっといいものが撮れそうだよね。 良い映画は職人が作った金太郎飴のようにどこを折ってもきれいな金太郎が顔を出す。でも、才能がない人間が作ればどこを折っても歪んだ顔になってしまう。 この作品もそんなダメダメ映画の代表作だけど、監督がよく言っている「映画は愛」のおかげか、なぜか愛しくなってしまう。嫌イヤも好きなうちと言うが、映画の魅力て不思議だね。 [地上波(邦画)] 1点(2010-05-02 17:09:10)(笑:1票) |
19. パッション(2004)
《ネタバレ》 熱心なカトリック教徒のメル・ギブソンがシャマラン監督の「サイン」の牧師役で出演してしまったその反省からか、自分でキリストの映画を撮ると言う。噂には聞いていたが本当に拷問だけを丹念に描いた作品だった。僕はもともと宗教信も興味もないから、なぜここまで悲惨なものを描いたのか理解できなかった。 しかし、昔「オレたち、ひょうきん族」の懺悔室を見て笑っていた事がとてつもなく不謹慎だったと、今は自分が懺悔をしたくなった。 それから、なんで十字架に磔になったキリストが今までもシンボルになっているのでしょう。二千年の苦しい思いをさせて、早く降ろして少しでも楽にさせてあげたいです。 [DVD(字幕)] 7点(2010-04-30 22:14:03) |
20. エスター
《ネタバレ》 怖かった。この少女この手の映画によくある地球を征服するために平凡な家庭に入り込んだ、けなげな宇宙人か悪魔かと思ったら違った。 でもこう言う事なら、もっともっと伏線を張って怖くすることもできる。 話は誰かも書いていたが楳図氏の「洗礼」に近いかも。 少女の正体が分かった時、なんで直ぐに警察に電話しないのか、してから来るのも遅いよ。 自分的にはこの少女生き残って続編で活躍してほしかった。ネタが尽きたら「エスターvsジェイソン」も見てみたい。 [DVD(字幕)] 8点(2010-03-11 18:00:27) |