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プロフィール
コメント数 298
性別 女性
ホームページ https://kawamari7.hatenadiary.com/entry/2021/09/03/221816
自己紹介 取り締まる法律が必要な(1)XX中毒。生まれた場所のせいで3歳で兆候が現れ、13歳で表彰状物の重症に、今ではより強い刺激を求め(2)X屋の中だけではなくこのサイトに出没、ネットで(3)XXXXXXがないかと探し回るのに誰も助けてくれません。KW = 「かわまり」「はてなブログ」で原子力開発関連の「プロメテウス達よ」と19世紀ヨーロッパを夢と詩で描いた「黄昏のエポック」を公開しています。  (Xの数に文字数が一致する言葉を入れてください。)

空欄の答え:(1)XX=「言語」、「活字」も可、(2)X=「本」、(3)XXXXXX=「読める外国語」、キリスト教国際病院で生まれ、宗教は仏教。

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1.  赤い靴(1948)
巻頭から鍛錬されたバレーダンスに目を奪われます。2回見ると主人公ヴィッキーと踊っているプリマが別人だということが分かる様になるのですが、初見ではそこまではいかないでしょう。初期テクニカラー時代に製作された視覚的にも楽しませてくれる作品です。ストーリーの上では舞台とダンサーたちをを自分の持ち物のように考えている支配人レルモントフの存在感が光っています。ただ、婚約を発表した直後に解雇されてしまったプリマは練習に40分以上遅れてくるなど、自分の力量に驕っていたきらいがありました。ここでヴィッキーの表情を大写しにする必要はあったのか。。。彼女も作曲家ジュリアンとの恋愛で同じ轍を踏むのだという暗示だったのか。。。現代では往年のプリマが政治家と結婚したり、あるいは自分でバレー学校やバレー団を運営したりと踊ることだけに束縛されない自由な人生自分で選択しもちろん結婚によって受ける制約も柔軟にかわすどころか人生の糧としているので古今の感があります。
[DVD(字幕)] 8点(2020-03-28 09:59:21)
2.  にがい米
シルヴァーナが地元の女だということは誰の口からも語られません。でもラストシーンでの農場の人々の彼女に対する態度(詳しく書くとネタバレになりますが)や彼女のフランチェスカに対する屈折した心情やワルターを巡るライバル意識などから容易に想像がつきます。イタリアは国家として統一された頃から地方格差や貧富の差が大きく、その事実はおそらく現在でも変わってはいないと思われる国ですが、その事実を統計数字などではなく、まだ見ぬ都会に対するせつない憧れや男女の恋で表現してしまうなんてイタリア・ネオリアリズムはすごいと思います。
[DVD(字幕)] 9点(2013-11-13 05:04:49)
3.  ハムレット(1948)
舞台で何百回もハムレットを演じたオリビエが舞台でできない演出をするために作ったような作品。舞台でできないことを初めてやったと言ってもそれが作品にはまっているかどうかは別問題でナルシストが作ったナルシスト的作品と言われてもしかたないです。
[DVD(字幕)] 6点(2011-09-05 23:00:37)
4.  哀愁
映画製作当時、アメリカは世界大戦への参戦の是非を巡る論議が沸騰してはいましたが、まだ参戦はしていませんでした。ナチスによる空襲を受けるロンドンの様子が対岸の火事(と言っては製作者に失礼でしょうが)か、でなければ今のSFもののタッチで描かれていたのが印象的でした。「だから戦争なんかやめようよ。」という厭戦気分いっぱいの内容は敗戦後の日本人の気持ちに通じるものです。ルーズベルト大統領が阻止しようと思ったらいくらでも阻止できたはずの日本軍の真珠湾攻撃をわざと見逃すことによってでしか参戦の世論を獲得できなかったのも、この作品に濃厚に描かれているような戦争のもたらす悲劇を想定し、回避したいと思っていたアメリカ人が大勢いたからですし、また、言論の自由が保障されていたアメリカで反戦の主張や心情を肯定するこの映画のような芸術作品を作ることが自由にできたからなのです。ロイの死の知らせという悲劇は悲劇として、なぜヴィヴィアン・リーが演じるマイラは戦争が終わった時点で頭を切り替えなかったのかと思うのですが、日本と同様にイギリスでも本当の戦禍は復員兵が戻ってきてからだったのでしょうか。作品の中ではっきりとは描かれてはいませんが、復員兵が乗った列車を出迎えたマイラが意図していたこと、そして欧米では化粧室以外の場所で鏡を見たり化粧を直すのはどんな女性かなどということを考えれば、監督が画面には出さなかったマイラの生活のどろどろした実態を容易に推測することができます。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-13 06:43:18)
5.  怒りの葡萄
虚飾を廃したドキュメンタリー・タッチで淡々と描かれている作品。主演のヘンリー・フォンダの演技も控えめといおうか、特筆するようなものもなく、本来こういった作品は7点どまりなのに9点を奮発するのはやはり、今の経済情勢がこの映画の時代の大恐慌の再現だと言われているからです。今の世界では誰もが共産主義の末路を知っていて、共産主義に活路を見出すことはないので、どうすればいいのか考えさせられます。過去の先輩から私たちへのメッセージとして鑑賞すべき作品。
[DVD(字幕)] 9点(2009-03-08 03:00:12)
6.  天井桟敷の人々
邦題から貴族のお話しかと思ったらさにあらず。Disk2を先に見るというまぬけな不運のためにDisk2を見ているあいだ中、ガランスは貴族か金持ちで俳優のバティストとの身分違いの恋の悲劇だと思っていた馬鹿さかげん・・・。でも、Disk1の冒頭でガランスの正体はあきらかで、しかもコメンタリーつきの版が借りられたのでドジを補って余りある収穫がありました。高得点をつけた人でも昼メロ風とおっしゃっていますが、この作品はそんな甘いものではありません。ナチス当局の検閲をかいくぐり、かいくぐり・・・スタッフの一人がユダヤ系だったせいもあり、製作者一同、英仏連合軍の進行状況を見ながら、「この頃にフランスは解放される。」と予測された頃にユダヤ系スタッフの名前をクレジットに入れて封切ることに決めたそうです。フランス人(被占領者)にしかわからない抵抗のメッセージを占領者のナチスの検閲官にはわからないようにオブラートに包んでメロドラマにしたわけです。もちろん、ユダヤ系の人のクレジットなしで解放前に封切ってもフランス人には受けたでしょうが、そこは巨額な費用を投じた作品・・・商業的な計算もあって当然でしょう。コメンタリーの全てをここで書くわけにはいきませんが、言葉で語りかけようとする俳優フレデリック以上に雄弁でガランスを救ったバティストの無言劇がヒントです。すばらしい作品だとは思いますが、どうのこうの言ってもやはり、解放後に作られた単刀直入な作品(たとえばHiroshima Mon Amour、邦題は「二十四時間の愛」)のほうがわかりやすいので満点マイナス1点にします。
[DVD(字幕)] 9点(2009-02-28 13:22:19)(良:2票)
7.  市民ケーン
つい最近デカプリオ主演でハワード・ヒューズの人生が「アビエーター」として製作されましたが、アメリカン・ドリームという言葉まで作りながら、その中身、あるいは人生の意味に鋭く問いかけるアメリカの映画界全体、そしてこの映画を優れたアメリカ映画ナンバー・ワンに指名し続けてきたアメリカの映画ファンに脱帽します。監督・主演のウェルズが製作時にまだ20代半ばだったというから正に驚異的です。確かに「薔薇の蕾」の一言でもって作品全体をミステリー仕立にしようとしたのはちょっといきすぎだという気もしますが、内容が重厚なので高い点数を献上します。(この次はビル・ゲイツじゃないかな?)
[DVD(字幕)] 9点(2008-04-05 10:42:58)
8.  チャップリンの独裁者
一部にあるギャグのためだけのギャグが「なくもがな・・・。」の感がありますが、問題意識と主義主張をコメディーの形に纏め上げたことはやはり天才のなせる技だと思うのでコメディーに私がつける最高点を献上します。現代の世界ではカストロ版(アントニオ・バンデラス主演)や金成一版(渡辺謙主演・・・ただしバットマンで悪役のイメージが定着することが前提)の同様の作品が絶対に必要だと思います。北朝鮮版に関して、さしもの勉強家の渡辺謙にもハングル語は難しいかもしれないので帰国した拉致被害者の方に吹き替えを頼むことにするといいと思います。(この作品中と同じでメチャクチャのほうがベターかも・・・。)でも、今でも北朝鮮にいらっしゃる拉致された方々はいわば非自己責任で捕われた人質のようなものなので、全員が無事に帰って来られるまでやはり北朝鮮版は作れないでしょう。人民が飢えているのに自分の父親の墓に巨額の費用をかけて、そして独裁者本人の暗殺を狙って失敗したという噂さえある昨今の原爆並メガトン級の爆発事故・・・ブラック・ユ-モアの極地だと思うのですが、「名誉毀損」の訴えなんか起こされたら映画会社はたまったものではありませんからね。この作品を見たヒトラーは激怒しただけで「名誉毀損」の訴えは起こさなかったのでしょうか・・・?公人だという自覚があったので起こさなかったのだと思います。「名誉毀損」の件に関しては作品冒頭に但し書きがあるので見逃した方と作品未見の方のために改めて拙訳を「小ネタ」に入れておきます。平たく要約すれば「テメエのことを言ってんだよ!テメエは悪いやつなんだ。わかってんだろうな!(チャップリン談)」ということになります。
8点(2004-04-30 12:45:32)
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