1. パリ、テキサス
《ネタバレ》 愛する人の前から去ることが愛ならば、それはなんと悲しいものか。 9点(2004-08-09 01:09:04) |
2. 普通の人々
《ネタバレ》 父親と息子が家族としての再生を果たす様には涙した。しかしそれも母親が家を出ることで可能になったのならばどうにもやるせない。ただラストで息子が母親を何気なく抱擁したシーン。母親は思いがけない愛情を示され、今までの己を省みたのだろうか。それまで自己弁護に終始していた母親が、その直後に父親にボロクソ言われても何も言い返さないのであった。母親にとって家を出たことが再生への第一歩となってほしい。 7点(2004-07-03 11:30:01) |
3. ブレードランナー
《ネタバレ》 雰囲気を楽しむ映画なのだろうか。描かれていた退廃的な近未来は、ロマンティシズムを感じさせるものでそこそこ楽しめた。しかし如何せん、そんな雰囲気が強すぎたのか、人物の心理や諸々のテーマが心に響いてこなかった。あるいは私が感じ取れなかった。最後のどしゃ降りのシーンは強烈ではある。あの場面のためにこの映画はあったのか。またリベンジします。 7点(2004-06-28 10:16:47) |
4. キング・オブ・コメディ(1982)
《ネタバレ》 ジェリーの事務所の受付嬢に、再三名前を間違えて呼ばれた主人公。結局、彼は社会に存在を認知してもらえなかった人間なのだ。微かに残る社会性を捨てるためにトラヴィスは頭をモヒカンしたが、彼には最初からその必要はなかった。絶対の孤独。社会との繋がりがないから、他人と自分を比較することもできない。自分がイカれてることすら気づかない。まさしく無自覚な狂気。その意味ではタクシー・ドライバーよりも怖い。誘拐時、慌てて銃を落とすシーンに笑った。あれはアドリブだったのかな? 8点(2004-02-18 13:40:15) |