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プロフィール
コメント数 258
性別 男性
年齢 35歳
自己紹介 <尊敬するクリエイター>
ヴィム・ヴェンダース、ニック・パーク、藤子・F・不二雄、冨樫義博

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1.  映画ドラえもん のび太の新・魔界大冒険 7人の魔法使い
前作「のび太の恐竜2006」にはオリジナルより高い点数をつけた私ですが、本作はオリジナルが純粋なエンターテインメント作品なだけにイーブンということにします。リメイク作としてはパラレルワールドの矛盾解消や『ファウスト』を髣髴とさせる美夜子の母の設定などを評価したいと思います。「チンカラホイ」の名台詞が浮きまくってたり、魔法の描き方はあまりドラえもんの世界観に馴染んでいないのは気になりましたが、小ネタの細かさでそこは目をつぶりましょう。
[映画館(邦画)] 7点(2007-03-29 19:39:15)
2.  ディパーテッド
今年最後の期待作の一つだったが、その中で唯一ガッカリさせられた映画。たしかにスコセッシお得意のギャング映画だけあって導入部からググッと引き込まれるし、アイリッシュ・マフィアを中心に据えた脚色も見事。冒頭のひたすら虐げられるコスティガンと順風満帆のサリバンの対比も効果的で、キレまくるディカプリオと自信満々のデイモンの演技合戦も見所。ニコルソンも魅力的なコステロ像を作り上げている。ただ、100分のオリジナルを140分に引き伸ばしただけあって少々中だるみしてしまう。精神科医の扱いも設定としては面白いが、尻軽女にしてしまったために素直に共感できないのが惜しい。そして、ラストがアッサリしすぎているのが最大の難点。あれを見た瞬間、やはりオリジナルの方がずっと良かったと思ってしまった。ハリウッドではあの手の終わり方が限度か。
[映画館(字幕)] 5点(2006-11-20 04:34:48)
3.  DEATH NOTE デスノート(2006)
後編を見てから改めて見直してみると、後編への布石がちゃんとあるところに好感が持てた。例を挙げるなら月が六法全書を捨てるシーンや、原作以上にギクシャクしているLと夜神総一郎の関係が後編でのドラマに絡んでくる。リュークのCGも最初はショボイと思ったが、見慣れてくると結構いい味を出している。俳優では藤原竜也と鹿賀丈史がセリフの不自然感も相まってかなりわざとらしい演技で辟易とさせられたが、松山ケンイチは圧倒的な存在感。日本映画にはエキセントリックなキャラが少ないだけにすっかり彼のファンになってしまった。ラストのオリジナル展開は原作では不可能だったトリックであり、これはこれで評価できる。月の冷酷さについても後編でノートが彼を変えたという描写があるので許容範囲。レッチリの主題歌は歌詞内容こそ共通点がないものの、後編への期待をいっそう高めてくれる。
[映画館(邦画)] 7点(2006-10-28 14:10:22)
4.  DEATH NOTE デスノート the Last name 《ネタバレ》 
ダニー・カリフォルニアの流れる中、藤原竜也のナレーションによるルール説明と前編のダイジェストが流れるオープニングのカッコよさに引き込まれましたが、まさかデスノートでホロッと来るとは思ってもみませんでした。今回は完全にLファンに捧げられた映画です。前半は笑えるところもありましたが、表題のthe Last nameの展開は本当に切なかったです。心臓麻痺の描写は相変わらずですし、ラストのオチは原作読者でなくても十分予測できてしまう既視感の強いものです。その点では少しガッカリしましたが、月とLが本部で2人きりになる状況を作ったり、Lがノートのルールを駆使するシーンを入れるなどツボを押さえた演出も見せてくれましたし、ドラマの浅かったデスノートの最後をああいう風に締めくくってくれたのは感謝したいです(レッチリの主題歌は今回もバッチリ決まっていましたし)。他のキャラでは夜神総一郎がLに次いで美味しいところを持っていったのも印象的でした。ドラマ要素の抜け落ちていた原作ではどうしても正義感の説得力に欠け、Lの足を引っ張る役割を果たしているだけの印象でしたが、見せ場が作られたことで格段に魅力が増していました。役者では藤原竜也が前編以上の熱演を見せてくれます(彼の代表作はBRでなく、本作で決定でしょう)が、鹿賀丈史はややソツなくこなしすぎた感があり、あまり盛り上げられていなかったのが残念。戸田恵梨香は時々違和感がありますが、原作の厚かましさがなくなったおかげでそれほどウザい存在にならなかったのが救い。ビジュアル面では前編よりも印象的なシーンが多く、特に死神界のビジュアルはPCのスクリーンセーバーにしたいぐらい好みです。金子監督と松山ケンイチはこれからも応援していきたいと思いました。追記:再度見直してみましたが、劇場を去るのが惜しくなったのはこれが初めてです。松山Lへの哀悼も込めて9点。
[試写会(邦画)] 9点(2006-10-24 23:34:58)
5.  バトル・ロワイアル 特別編
題材からして社会の闇とか、仲の良いもの同士の疑心暗鬼による殺し合いとか、そういう人間のダークサイドに目を向けた問題作なのかと思いきや、見てみたらドンパチとC級メロドラマを(少々老けた)中学生にさせただけというなんともお粗末な内容でした(既に指摘している方もいますが、灯台のシーンだけは良かったです)。一般の中学生が殺人狂に変化するから怖いのに最初からサイコな人間を登場させるなど、素材はいいのに全く上手く調理できていません。(監督は『漂流教室』を読んだことは無いのか)。そもそも、中学生という身近な存在を扱いながら、死を安っぽく描きすぎている点でも長崎小6殺害事件で批判されてしょうがないと思いますが。役者でも柴崎コウと栗山千秋以外はみんなイマイチ。特に北野武はいつも通りの大根ぶりで雰囲気台無しでした。
[DVD(邦画)] 4点(2006-10-09 21:17:45)
6.  四日間の奇蹟 《ネタバレ》 
原作を読んだ者としては千織の役割が若干軽くなっただけで物足りなさを覚えてしまった。特に前半での彼女の背景説明が必要最小限という感じなのでラストでの敬輔との関係の変化が与える印象もイマイチ弱い(連弾のシーンは良かったのだが)。せっかく、尾高杏奈が石田ゆり子を真似した演技など、なかなかの好演を見せてくれているだけに余計不満を感じてしまう。そもそも、原作では千織とのエピソードが第1章、真理子とのエピソードが第2章、奇蹟の後日談がエピローグ、といった感じなので真理子メインにした場合、こうなってしまうのは仕方ないのだろうけど、それにしては敬輔の真理子に対する思いがほとんど描出できていない。それから、真理子の乗り移った千織を時々、石田ゆり子が演じるのは演出としては悪くないが、心電図のコードを抜くシーンでの必然性については疑問。また、教会で敬輔が乗り移るシーンも判りずらい。こうした点にはどうも石田ゆり子の出演時間や、尾高杏奈に演じさせることへの抵抗などの大人の事情を感じて興ざめしてしまう。俳優では石田ゆり子、中越典子、西田敏行が好演しているものの、肝心の吉岡秀隆は石田ゆり子と並ぶと妙に存在感が薄いのが痛い。もうちょっと芯の強さを感じさせる演技がほしかった。ちなみにfor chiori from papa&mamaの意味は原作を読んでいないと良く判らないだろう(それとも、敬輔と真理子がパパとママという解釈をさせるつもりだろうか?)。見方によっては2人が結ばれたのはセンターの発起人が千織の両親だったことによる運命の巡りあわせ、みたいな解釈も可能だが、原作未読でそこまで解釈できるかは不明。
[DVD(邦画)] 5点(2006-09-25 20:18:11)
7.  パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
このシリーズはジョニー・デップ、もしくはジャック・スパロウのためのシリーズなのだとつくづく実感した。ジョニー・デップの水を得た魚のような演技と、海賊映画としての後ろ暗さを感じさせる数少ないキャラが前作に引き続き、本作の最大の魅力と言える。ただ、ストーリーは見せ場をつなぐだけのシナリオに終始しているのでそこは所詮ディズニーのアトラクションだなぁという感じ。ジョーンズをロマンチストにしてしまったのも明らかな失敗。ただ、部下のデザインはアンチンボルドみたいで良かった。
[映画館(字幕)] 5点(2006-07-30 15:47:05)
8.  ダ・ヴィンチ・コード
全国のカトリック教会から猛抗議を受け、ソニー製品の不買運動まで起こさせたという話だが、実際に見てみれば抗議するほどのものではない出来だった。そもそも、原作も題材勝ちなだけでサスペンスとしては決して評価が高くなかったのだが、監督とキャストに惹かれて見てしまった。実際、俳優の演技は悪くない。トム・ハンクス、イアン・マッケランのオーラは毎度ながら流石だし、ポール・べタニーも圧倒的な存在感。しかし、ロン・ハワード監督としては失敗作だろう。キャラ描写が浅いとか、突っ込みどころ満載とか、オチがありきたりとか、そういうのは原作が原作だから仕方ないのだが・・・とにかく、全体的に駆け足的すぎるというのが素直な感想。与えられた膨大な情報を主人公たちが苦も無く解決する様子が映し出され、観客は考える暇も与えられないまま次の場面へ移ってしまう。ここに謎解きの爽快感が決定的に欠けているのだ。ラストの驚愕の事実も衝撃を衝撃として扱えていないのが勿体無い。さすがにこの映画に3時間以上はかけられなかったのはわかるが、そこを上手く削るのが脚本家と監督の仕事だろう。これは監督には向かない題材だったのだろうか。それとも、本作に対するカトリックのヒステリックな反応に笑いながら見るべき映画なのかもしれない。
[試写会(字幕)] 4点(2006-05-20 14:46:25)
9.  バッドボーイズ2バッド
劇場で見たのは中学生のときだったので結構楽しめた。とはいえ、「アルマゲドン」以来大作監督然としてしまったマイケル・ベイにもはや前作のようなこじんまりとしたアクション映画など撮れるはずも無く、とにかく全体的にやりすぎ感が強い。脚本も脚本家のグレードダウンから出来は明らかだし、個人的には前作以上にマーカスに見せ場がないのにもがっかりした(ギャグも前作に比べると下ネタが多く、笑えない)。いっそのことアクションシーンの半分は次回作のために取っておいた方がまだマシだったのでは。
[映画館(字幕)] 6点(2006-05-11 23:22:18)
10.  YAMAKASI ヤマカシ
ベッソン監督は一体何を考えてるんだろうか。「TAXI2」でお世話になったYAMAKASIを犯罪者集団に貶めただけじゃないか。恩知らずも甚だしい。おまけにいいかげんな社会制度批判マガイまでやりやがって。強盗と恐喝犯を勝手にヒーローに祭り上げるな!
[地上波(吹替)] 3点(2006-04-26 17:29:19)
11.  ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 - スペシャル・エクステンデッド・エディション -
 「ナルニア国物語」が予想通りイマイチだった事で、口直し代わりに見るのを先延ばししていた本作を見たのだが、完全に指輪の虜になってしまった。SEE版ということで細かい人物描写が増え、展開がスムーズかつ丁寧になっている。これまで1作目はRPG、2作目は中世軍記物という印象を受けたが、本作は正しく超大作、叙事詩と呼びたい。セオデン王の士気高揚、ミナス・ティリスの戦い、そしてラストの灰色港は感動のシーンの数々として胸に残っている。ペレンノール野の戦いも含めて、本作は21世紀だからこそ撮れた映画だろう。レゴラスの優雅すぎる動きは例外としても、オリファントやゴラムの動きは前作以上のリアルさである。さらにオログ・ハイやフェルビーストも大量に登場するなど、サービス満点なのも嬉しかった。こういう風にCGを惜しみなく使うのはB級映画出身の監督ならではだろう(スティーブン・ソマーズ監督など)。ちなみに追加シーンでサルマンの最期以外に印象に残ったシーンはアングマールの魔王のシーン。出番は少ないながらも圧倒的な存在感である。
[DVD(字幕)] 10点(2006-04-25 23:53:49)
12.  Vフォー・ヴェンデッタ
原作はプロットはシンプルながらもストーリー展開や細かなエピソードが非常に洗練されている大傑作なのだが、本作は原作が壮大なだけに印象的なシーンの切り張りに終始しているところもあり、説明不足や、キャラの掘り込み不足を感じさせる。原作との相違点で目立つのはVとイヴィーの関係、そしてラストだ。原作の2人は父親と娘、或いはレクターとクラリスのような関係だった(だからこそ、イヴィーは成長し、Vの意志を引き継ぐのだ)。しかし、本作では恋人のような関係になっているためVのキャラから受ける印象も異なってくるし、テーマも限られてくる。ラストは映画的演出に沿ったものになっているが、市民の反乱という意味ではこちらのほうがわかりやすい。しかし、注目すべきは本作が市民の生活を極端に悲惨には描いていないところだろう。自由を取るか、安定した生活を保障されるか、という問題は「マトリックス」におけるサイファーの葛藤そのものだ。肝心なのは市民が情報操作に操られ政府に対して盲従、沈黙することなく、自分の意志を持って望むことなのだ。原作とは異なった印象を受ける映画になったのも20年前のイギリス批判から現在のアメリカ批判に置き換えられた事を考えると当然のことといえるのかもしれない。
[映画館(字幕)] 8点(2006-04-25 21:32:51)
13.  映画ドラえもん のび太の恐竜2006 《ネタバレ》 
この映画で泣かされるなんて思ってもみなかったなぁ。前半のクライマックス(漫画ではラストにあたる部分)で既にウルウル状態だったけど、ラストでのび太を尻目に仲間のところに行くピー助を切なげに送り出すのび太を見た瞬間から胸が一杯になった。オープニング、カメラワーク、笑いの取りかた、全てが新鮮でたしかに藤子先生の世界観とは異なるけど、そこが逆にシリーズを一新しようとした意欲が見えて好感が持てたし、ドラえもんは前よりも精神年齢が低くなって役立たずになったという点についても、その分のび太がドラえもんに安易に助けを求めすぎるクドさが無くなって個人的には見やすかった。今回のスタッフ総入れ替えは良い結果をもたらしたと思う。アクションシーンが一層贅沢になる一方でタケコプターのシーンの爽快感、友達との葛藤のドラマなど見せ場を丁寧に押さえているし、最後に目的地まで「歩いて」いくシーンも素直に上手いと思った。この映画を見る限りでは渡辺監督は相当なロマンチストなんだなぁ。80年版もずっと前に見たけど、漫画のほうが印象に残っていた自分としては、今更ながらのび太がピー助にちゃんと別れを告げられて本当によかった。とても印象に残った映画なので今回はおまけして8点のところを9点にさせていただきます。ただ、最後に。オマケのドラえもん、「あたたかい目」してないぞ!(笑)
[映画館(邦画)] 9点(2006-04-04 19:26:15)(良:2票)
14.  エイリアン/ディレクターズ・カット
劇場で見られなかったのが残念だが、デジタル修正されたものを見ると、改めてこの映画が映像、美術、音楽、どれをとっても非常に斬新な映画だったであろう事を実感させられる。むしろ、本作を見た後だと後続のシリーズがやや古臭く思えてしまうくらいだ。当初、B級怪物映画として書かれていた脚本がSFホラー史上の不朽の名作になることなど誰が予想しただろう。繭のシーンは2作目に全く思い入れが無いのですんなり受け入れられた。リプリーの絶望感を表現する上では効果的だったと思うし、「緊迫感が削がれる」というのも2作目で犯している似たような失敗よりはまだマシだろう。イアン・ホルムは以外にも数多くのSF映画に出演しているが(「未来世紀ブラジル」、「フィフス・エレメント」)、やはり一番美味しい役どころなのは本作だろう。オリジナル同様の満点。
[DVD(字幕)] 10点(2006-03-31 11:17:27)
15.  ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!
今までW&Gファンで本当に良かった!オープニングで2人がお決まりのからくりで出動するシーンからもうワクワクしっぱなしでした。「チキン・ラン」は「大脱走」のプロットに縛られ、大人しめの仕上がりだったのに対し、本作は大作に相応しいなんともエネルギッシュな作品でした。間抜けなウォレスをグルミットが救う、というこれまでどおりのプロットを踏まえつつ、ホラー、サスペンス、アクションの定石を丁寧に押さえ、「狼男」、「キング・コング」、「マトリックス」のパロディなど隅々まで工夫が凝らされています。ラストの「ドッグファイト」には「ペンギンに気をつけろ」の懐かしさから目頭が熱くなりました。それにしてもクレイアニメでこれだけ大興奮のアクションシーンを撮れるスタジオが他にあったでしょうか?長編化に伴い大勢のキャラクターを同時に扱う荒業を見せた上に、ここまでパワーに溢れた作品を作り上げてしまうニック・パーク監督とアードマンのスタッフの人々の製作に対する強い情熱を感じずにはいられません。「キング・コング」、「サンダーバード」へのオマージュもしっかり確認できますし、子供向けと敬遠されることなく幅広い年代層に受け入れられて欲しいものです。
[映画館(吹替)] 9点(2006-03-19 16:58:00)
16.  ジェヴォーダンの獣
フランスの安易なハリウッドアクション映画のモノマネですな。ストーリー展開にも意外性が無いし、獣の造形もチープ。なによりも主役のフロンサックとマリアンヌに全然魅力が無い、というか、完全にカッセル夫妻に喰われてしまっています。この美術セットと脇役陣ならもっと面白い映画が作れただろうに・・・リュック・ベッソンの悪影響映画の1つでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-03-14 21:09:17)
17.  ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女
見る前から予想していた通り、全体的に子供向けな作りで映像や世界観の壮大さはLOTRに遠く及ばない。とくに冒頭のロンドン空襲や狐の造形はかなり作り物っぽく、なによりもクリーチャーのバリエーションが少ないのはやはりつまらない(スーザンが弓矢を使う展開は失笑モノ)。さらに本作のドラマの要であるはずの裏切り者エドマンドの葛藤がほとんど掘り下げられないのにはガッカリした。エドマンドが魔女への信頼や兄弟への不信感によって逆にアスランを悪と判断してしまう、そのドラマに期待していたのだから。役者の中ではピーター役のウィリアム・モーズリーは威厳を感じさせず、明らかにミスキャスト。ジョージー・ヘンリーも常に笑顔になりがちなところはどうにかしてほしかった。
[映画館(字幕)] 5点(2006-03-07 19:50:36)
18.  クラッシュ(2004)
美しいオープニングから始まり、映画的な画面転換とともに30分足らずで主要人物を全て登場させている。伏線の残し方も上手く、何よりクライマックスのサイレントシーンで流れるマーク・アイシャムの曲が最高(隣の子どもなんか音楽に合わせて口ずさんでいたくらい)。そのせいか、プロットの似た「マグノリア」よりもずっととっつき易かった。もちろん、ブレンダン・フレイザーは(声以外は)ほとんど印象に残らない、などの問題は出てくるのだけれど、前半で不快感を覚えた登場人物に後半では共感してしまうし、ラストは完全な形でのハッピーエンドには終わらない、などの筋運びが素晴らしい。衝突に始まる愛憎劇が後半で消化されていき、その中では悲劇も喜劇も表裏一体。そういった意味ではライアン、ダニエル、ハンセンのエピソードが特に良かった。役者の中ではマット・ディロン、テレンス・ハワードの演技が秀逸だが、ライアン・フィリップもいい味を出していた(奥さんに負けない活躍を期待しています)。ただ、PG12指定ということだけど、親に連れられた子供は退屈するだろうな(ドラッグ中毒の描写とか)。
[映画館(字幕)] 9点(2006-02-11 21:36:59)
19.  フライトプラン
期待しないで見に行ったのがせめてもの救いだけど、本当につまんかった。もし、席移動しなかったらどうなったの、とか突っ込みどころ満載だし、覗きの人たちなどの残された謎が多すぎるし、犯人はバカだし・・・これがデビュー作らしいけど、監督の演出もかなりテンポが悪い。さすがに前半であれだけタメを張っておいてあんなにラストがあっけないんじゃねぇ。ほとんど壊れないで済むところを見てもどう考えても航空機の宣伝映画でしかありませんね。ジョディ・フォスターも気合入り過ぎ。オスカー2度取ってるし、もう作品選びに拘りがなくなったとしか思えないな。
[映画館(字幕)] 3点(2006-02-02 16:57:04)
20.  ヤング・ブラッド
香港映画をそのままハリウッドで映画化するとこんな感じになるのかな。「ワンス・ア本・ア・タイム・イン・チャイナ」まがいのアクションが延々繰り広げられる単純娯楽映画。そもそも、三銃士が完全な脇役扱いの『三銃士』の映画化作品はこれぐらいじゃないだろうか。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-02-01 01:15:50)
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