1. ウエスタン
観始めてすぐに驚愕。まるでファンタジーではないか。ロケーションの見事さ、役者たちの汚さ、建築物や調度品や機関車などの不思議な異世界感。私の中では本作は「ロードオブザリング」や「スターウォーズ」と同じカテゴリーに入る。特筆すべきは音楽の素晴らしさ。こんなしつこくクドイ音楽の付け方は、現代の映画ではもうできないのではないかな。他のレビューさんのコメントを読むと、冗長と感じられている方が多いようだが、私は本作の世界観に魅了されてしまったので、3時間近い長尺でもあっという間に感じた。一つだけ惜しかったのは、私の目にはヘンリーフォンダが極悪人には見えなかった。上品さが透けて見えてしまうというか。可能なら劇場でもういっぺん観たいな。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2024-11-06 22:23:05)(良:1票) |
2. ブリット
《ネタバレ》 まずオープニングが抜群にオシャレで、俳優も音楽も街並みもカッコ良いのだけど、筋がシンプルにもかかわらず絶妙にわかりにくく、カタルシスもない。印象には残ったものの面白い作品ではなかった。すごいと思ったのは、中盤のカーチェイスや、終盤の滑走路でのチェイスシーンに音楽が入ってない。現代の映画ならここぞとばかりに煽るBGMを入れたことだろうが。果たしてアクション映画にBGMは必要なのだろうかと、変なことに思いを巡らせてしまうのであった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2024-05-05 00:03:06) |
3. 地下鉄のザジ
これはその時代にその土地で観なきゃよくわからん映画ですね。画面の端や奥の方でも無数の小ネタが炸裂してて、その密度の高さに圧倒されました。ぶっちゃけ全然笑えないしつまらなかったわけですが、回り回ってそのつまらなさが逆に面白い感じでした。実況解説版なんて作ったら結構ウケるんじゃないでしょうか。全体にそこはかとなくフランスっぽいです。エッフェル塔からの眺めが素敵でした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2024-01-19 14:33:37) |
4. 長靴をはいた猫(1969)
小学生の子供とともに鑑賞。子供は結構ゲラゲラ笑いながら観ていたが、中盤はちょっとダレてました。しかし終盤は子供ももちろん私にとっても圧巻の一言。うまく説明できませんが、キャラクターたちの動きとか構図とかが素晴らしく、「これぞアニメーションを見る喜び」みたいなものを強く感じました。私の世代には、不思議にものすごく懐かしく、特に塔の戦いの場面はアートの肌触りがあって、何度も見返したくなります。 [DVD(邦画)] 7点(2021-08-15 10:28:18) |
5. モスラ対ゴジラ
小学生の子供たちと一緒に鑑賞。ワイワイと楽しみながら見られました。ラストが存外にあっさりで、家族全員で「もう終わりかい!」と総ツッコミでしたが。何よりミニチュアの精巧さが素晴らしい!現代のCGでは出せない独特の質感に感動。高い点数はつけて無いですが満足度はかなり高かったです。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2021-01-12 15:23:23) |
6. 怪談(1964)
武満徹の音楽目当てで見たのだが、思わぬ収穫だった。4編とも、映像も美術も音響も独特の世界観が素晴らしく、役者の演技も見事で、緊張感があり、無駄なところは一切ないと思った。それにしても全体を通すと長過ぎるのが勿体無い。私は一編ずつ4日に分けて観たので、最後までダレることなく集中して鑑賞できたが、もしもぶっ通しで観てたら最後の方はフラフラになってたに違いないし、ここでの評価も「6」くらいに下がってたかもしれない。これから見る方には、私のように分けて観る手もあるよと言っておきたい。あと、作品を語るときに、ほかの作品を持ち出して、あれと比べて上だとか下だとか、そういう論じ方は良くないとは思いつつも、どうしても黒澤の「夢」と比較したくなって困る。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2018-04-25 03:54:26) |
7. 天国と地獄
《ネタバレ》 圧倒的。前半の密室劇も、特急のシーンのスピード感も、後半の捜査の描写も全部素晴らしい。登場人物たちのなんと魅力的なことか。仲代達矢のカッコ良さ。ラストシーンの山崎努の迫力。そして何より三船敏郎!彼が身代金を払うことを決め、自らカバンに細工をするシーンが素敵すぎる。大富豪である彼も、かつてはしがない一職工に過ぎなかったわけだ。なんの前知識もなく観た一回目も感動したが、色々と撮影の裏話を知ってからもう一回観てまた感動した。 [CS・衛星(邦画)] 10点(2017-10-14 23:20:11) |
8. 刑事コロンボ/殺人処方箋<TVM>
ピーターフォークが若々しく、くたびれた感じが無くて颯爽としているが、一作目からコロンボのキャラがほぼ確立しているところはスゴイ。このシリーズは、コロンボのねちっこさと、犯人のしらばっくれぶりを楽しむものだと思っているが、そこは存分に満喫できる作品となっている。 [地上波(吹替)] 6点(2015-11-07 15:52:01) |
9. 続・黄金の七人/レインボー作戦
前作より色んな面でゴージャスになっているものの、面白さで上回っているとは言い難く、却ってチープになってしまっているような。前半はマンガみたいで軽いノリでそれなりに楽しめたけど、終盤の展開は笑えなくてあまり好きじゃない。それでも最終的には収まるべきところに収まってなんとか救われたが。 [地上波(字幕)] 4点(2015-06-07 19:41:54) |
10. 黄金の七人
みなさんご指摘のとおりルパン3世的というか、お気楽に楽しめて、決して悪い映画じゃないですが、現代の私たちからはちょっと古びてしまっている感あり。きっと色んな作品に影響を与えてるんだろうなあという要素が散見されるところはスゴイと思う。今日的には音楽を聴くための映画みたいな。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-04-30 12:48:35) |
11. 私は二歳
ウチにも1歳の赤ん坊がいるので、あるある!とか、変わってないんだなあとか、結構たのしめました。調度品など昭和のレトロな感じがステキ。浦辺粂子さんのおばあちゃんが良い味だしてますね。 [地上波(邦画)] 6点(2011-11-04 11:26:39) |