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プロフィール
コメント数 272
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 歳をとるごとに趣味と呼べるものがだんだん少なくなり、今では多忙ななか映画を鑑賞することがひとときの楽しみとなっています。
無数の作品の中から良作を探し出すツールとして、本サイトのお世話になっています。

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1.  シンドラーのリスト 《ネタバレ》 
公開当時に劇場で観たはずなのだが、今回改めて鑑賞して、ほとんどのシーンが記憶になく、ほぼ初見のように感じたことに軽い衝撃を受けた。 唯一印象に残っていたシーンはシンドラーがラスト「もっと救えた…」と繰り返し慟哭する場面。このシーンのための映画だったとも言える名シーンだ。  シンドラーが根っからの善人というよりは、普通の欲深な商売人であり、女性や酒が好きな俗な人間として描かれているところは真実味があって好印象。そのシンドラーがエスカレートしていくナチスのユダヤ人迫害に巻き込まれつつ、心が変遷していく様子が丁寧に描かれ、3時間を超えるという当時としては異例な長編ながら、長さはあまり気にならなかったし、リーアム・ニーソンの演技も見応えがあった。 このあたりはスピルバーグ監督らしいつくりで、とかく重くなりがちなホロコーストという題材を、硬軟とりまぜてドラマチックに描く手法はさすがに秀逸だ。  また、ゲットーや収容所における迫害や身体検査、ガス室の描き方、家族が引き裂かれる苦しみなどは史実に基づいた描かれ方をしているが、登場するユダヤ人たちはシンドラーの工場で比較的良好な待遇を受けていた人々が中心のため、本当に(もっと)悲惨な境遇にあった人々については描かれていない物足りなさも感じた。(しかし骨と皮だけにやつれ果てた人物を実際に撮影することは不可能なのも理解できる)  いずれにせよ、本作はハリウッドの人気監督が製作した作品ということもあり、ホロコーストの歴史を多くの人々に伝えた功績は大きい。その歴史的意義に+1をつけたい。
[インターネット(字幕)] 9点(2021-09-15 17:13:37)
2.  ディープ・インパクト(1998) 《ネタバレ》 
まさに終末ものの王道をゆくストーリー。 20世紀の映画だけに細かいガジェット(携帯電話など)は時代を感じさせるが、ストーリー構成は現在にも通じる安定感をもっている。  地球と衝突軌道にある彗星を発見→各国政府は秘密裏に彗星の軌道変更ミッションと、地下シェルターの準備を進める。 本作ではこの「軌道変更ミッション」がメインディッシュと思いきや、さにあらず、それが失敗すると、地上からの核ミサイル攻撃と、地下シェルターへの避難という現実的な次善策が用意されている。 このシェルターは当然ながら定員があり、これを巡る人間ドラマも描かれる。政府が選んだ一部の専門家以外は、社会保険番号で抽選されるというドライな手法は興味深い。今後の日本ならばマイナンバーが役に立つのかも知れないが、抽選から連絡そして輸送と、今のコロナワクチン接種などは比較にならないくらいの大混乱があるだろうし、実際だったらどうするんだろうと思わず考えてしまった。  こうした終末感を漂わせておいてから、実はミッションクルーによる最後の「捨て身のミッション」というアルマゲドン的な展開が用意され、人類滅亡という最悪の結果は回避される。  と、2時間の映画に詰め込むにはイベントが多すぎて、消化不良の感も否めないし、本作の主人公は一応女性TVキャスターになると思うが、どちらかといえば群像劇として見せているため、それぞれの人物像の掘り下げは浅い。  自分としては、人類滅亡の脅威を前に、世界各国がどのようにまとまっていくのか、そのプロセスも観たかったし(彗星衝突のリスクと比べれば、現在ニュースになっているほぼ全ての問題は後回しでよくなる)、終末リスクを知った群衆がどんなパニックを起こすのかも観たかったが、同様に1本の映画では無理だろう。  結論としては、本作をベースに是非連続ドラマとしてリメイクを希望します。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-03-26 14:54:28)
3.  男はつらいよ 寅次郎紅の花 《ネタバレ》 
昨年から約1年かけて、この国民的映画シリーズ全作をコンプリートできたことにまず満足。  そして事実上の最終作となった本作は、周知のとおり渥美清が亡くなる前年に公開されたということもあり、寅さんの登場場面もめっきり少なく、セリフにも力なく、いつになく横になっているシーンが多かった。 文字通り最後の力を振り絞って「寅」を演じ切った、その俳優魂にまず敬意を表したい。  リリーが4回目の登場で花を添えたのも最終作に相応しい。 満男の煮え切らず情けない言動も本作でその頂点を迎えるが、リリーの後押しと、泉ちゃんの神対応のおかげでメデタシとなる展開もまた良し。  本作では、久々にとらや(くるまや)でマドンナを伴っての茶の間談議シーン(タコ社長とのからみ)が見られたのも嬉しかった。  いつものようにリリーと痴話喧嘩になり、リリーが1人で奄美まで帰ろうとした時、さくらの「お兄ちゃんと一緒になるのはリリーさんしかいないとずっと思っていた」との告白のおかげで(+サンペイの力走のおかげで)、リリーと一緒に帰ることができたシーンは、本シリーズにおける、さくらの寅さんに対するスタンスを如実に物語っていた名シーンだったと思う。  個人的に印象深かったのが、寅さんがコードレスホンの受話器でくるまやに電話するシーンで「あれ?コードはどこ?」と不思議がる場面。 昭和から平成に変わり、寅さんが親しんできたアナログな世界がもはや過去のものになりつつあったこの時代は、どこか寅さんも生きづらい時代に入っていたのかも知れない。  全作を観終わって思うのは、あの無責任で無鉄砲な渡世人「車寅次郎」が、困ったことが起きた時「寅さんなら何て言ってくれるかな…」と人々から頼られるキャラクタ-として親しまれた奇跡に感動を禁じ得ないことだ。  そして、今も日本のどこかで、あの名調子で啖呵売をしながら、悲喜こもごものドラマを巻き起こしていて欲しいと願わずにはいられない。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-03-15 14:35:30)(良:1票)
4.  ピースメーカー 《ネタバレ》 
スピルバーグ監督も参加したドリームワークス製作第1弾ということもあり、製作会社の気合いを感じる作品。  内容はロシアが保有する核弾頭を強奪したテロリストを米国の科学者と情報軍人が追うといった、今観ればいささか新鮮味に欠けるプロットではあるが、核軍縮という製作当時の時代性を考慮に入れれば、それなりにリアリティがあるストーリーといえる。 しかも、テロリストの首謀者は大国が介入した内戦で妻子を失うという悲劇を背景にもっており、単純な勧善懲悪の娯楽アクションに落とし込んでいないところが本作の魅力でもあるし、「ピースメーカー」とのタイトルは、当時世界の守護国を自認していた米国自身に対する自己批判も込められているように思える。  本作でジョージ・クルーニー演じるデヴォー大佐が事件の真相に次々と迫っていくその強引な手法が、後の「24-TWENTY FOUR-」のジャック・バウアーばりなところが面白く、最後までダレ場がほとんどないところは秀逸といえる。  またニコール・キッドマンのスーツ姿も美しく、今観ても総合点の高いサスペンスアクションドラマである。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2020-04-28 14:58:02)
5.  JFK 《ネタバレ》 
「JFK暗殺」という、オリバーストーン監督らしい着眼点と豪華な俳優陣で製作された本作。  確かに尺は長いが、暗殺現場と当日の社会情勢を取り混ぜながらギャリソン検事が真相(この場合は軍需産業と政府機関による陰謀説)に迫っていく過程をスリリングに描いており、長さを感じさせなかった。  特に終盤でケビン・コスナーが演じる法廷シーンは本作のクライマックスであり、それまで描かれた証言や状況証拠だけでは勝訴できないにも関わらず、少なくても「オズワルド単独犯説」は何者かによってでっち上げられた蓋然性の高さを訴えるに十分なシーンだったし、それこそが監督の狙いだったのだろう。 ここでのケビン・コスナーの長セリフは印象に残る名シーンになっている。  こうした深刻な社会問題をエンタテイメントとして、しかも関係者がまだ多数実在しているタイミングで製作できるオリバーストーンや、それを許す米国という国の懐の深さに感心すると共に、一筋縄には行かない国家の闇を見るようで、決して後味はよくなかった。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-04-22 11:33:27)
6.  リバー・ランズ・スルー・イット 《ネタバレ》 
B・ピットの出世作といわれているが、確かに本作でメガホンをとっているR・レッドフォードが若返ったかのような輝きを放っている。映画自体は兄の回想形式をとりながら、古き良きアメリカの田園風景を舞台に、二人の兄弟を軸としたドラマが淡々と描かれる。特にフライ・フィッシングの描写が美しく印象的。終盤の弟に起こる出来事を除けば、とりわけ大きなイベントがないことが評価を二分するかも知れないが、若きB・ピットの魅力と、美しい画が不思議と印象に残る作品。
[DVD(字幕)] 6点(2015-02-04 17:07:16)
7.  青春デンデケデケデケ 《ネタバレ》 
昭和40年前後のエレキブームを背景にした青春学園ストーリー。主人公は高1でエレキに目覚め、バンドを組み、数々の障害を乗り越え、女の子にもモテつつ最後は学校祭での単独コンサートへと盛り上がっていく。やがて卒業も近づき東京に進学する主人公をよそにバンド仲間もそれぞれの生活に戻っていくが、最後には友情を確かめ合う、というありがちなストーリーなのだが、奇をてらった展開が少ない分だけ、誰もが過ごした青春時代へのオマージュになっており、ノスタルジーを感じさせるつくりは大林宣彦らしいといえる。メンバーの演奏も練習を重ねる度に上達していく様子をうまく表現しており、何といっても海デートの場面は昭和の時代に青春を過ごした者なら誰もが憧れる情景で印象的。しかし坊さん以外の男子が皆揃いも揃ってぼそぼそとしゃべり(だからリアルなのだが)、意表をついたカット割や時々挿入されるカメラ目線は個人的には好みではなく、終始見づらかったのが難点だった。
[DVD(邦画)] 7点(2014-12-24 13:43:23)
8.  踊る大捜査線 歳末特別警戒スペシャル<TVM> 《ネタバレ》 
TVシリーズ最終回で交番勤務に異動になっていた青島が、再び湾岸署に戻ってくるまでのドタバタを「歳末」という慌ただしい雰囲気に乗せてテンポ良く描けている。さらに定年退職した和久が指導員で復帰する、真下が親のコネで係長になっているなど、設定が自然なのが良い。後の映画版での設定で次第に違和感が増えていくことを思い起こすと、設定のリアリティを軽く考えるべきではない。また同じく後の映画版(特にムービー3やファイナル)と同じ監督・脚本家とは思えないほど、シナリオやカットが冴えまくっている。ファンの間で本作の人気が高いのはそれらに加え、「踊る」の基本ラインといえる、青島と室井の関係(青島が現場で頑張り、室井が上を目指す)、青島とすみれとの関係(同僚以上恋人未満)、スリアミの磨きのかかったオトボケ、「事件に大きいも小さいもない」信念、などを全シリーズを通じて本作が一番わかりやすく見せてくれているところだろう。
[地上波(邦画)] 8点(2012-12-17 00:20:02)
9.  ショーシャンクの空に
どんな苦境に立たされたとしても、どんなに絶望的な状況に身を置かれたとしても、それでもなお「希望を持ち、希望を持ち続けること」が、最後は自分のみならず、他人まで幸せにしていくことを、いやみなく、素晴らしい構成と演技で見せてくれました。 この映画が発するこうしたメッセージは、人々が生きる上でこのうえなく重要だと思いますし、そのヒントを観客があきらめずに生かせる可能性がある限り、きっとこの映画はいつまでも記憶に残る映画であり続けると思います。
10点(2004-06-09 20:59:34)
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