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1.  甘い人生
ラブストーリーだと思って映画館に行くと裏切られます。銃の密売人の事故場面や延々と穴掘りをしている下っ端の描写など意味なしの笑い?の場面などもありますが、基本的には好事家にはある意味たまらない「ハードボイルド」しています。数十年前のフィルムノワールでさんざんあったストーリーだし、彼女の魅力にも少し問題有るような気もしますが、その代わり主役の魅力は全開です。アクションのスピード感、CGに頼らない殴り合いなど(本当に痛そうで)出色の出来だと思います。アジア映画のここ数年の間の音響効果の進歩も素晴らしく、映画館での鑑賞をお勧めします。
[映画館(字幕)] 8点(2005-04-27 01:14:58)
2.  インファナル・アフェア 終極無間 《ネタバレ》 
映画的興奮という面からは前作には及ばないような気がしますが、取り敢えず3部作完結してくれましたという感じです。個人的には精神科医(という仕事している感じありませんが)との絡みは他の人間関係の濃さに比べて必然性やドラマを感じられないのと、アンディ・ラウの最後の主張が甘く感じられるのが物足りない気がしますが良い役者を次から次へ繰り出して最近少なくなった辛口のドラマを見せて頂き満足です。
8点(2005-02-22 01:41:43)
3.  インファナル・アフェア 無間序曲
相当に面白いです。前作で久々の良脚本と主役の魅力の割に(おそらく誰しもが)不満に感じた主役のダブルキャスト化が必然だったんですね。確かに本作でこの役をトニーレオンとアンディラウが若作りして演ずると無理があるし、突然キャストが変わると「続・男達の挽歌みたいなヒットしたから無理矢理作りました」感が出てしまいます。妊娠した彼女のエピソードや手にした小物の仕草など全てが統一された脚本となっており見事です。脇役の隅々まできちんと演技しておりどこかで聞いた事のありそうな音楽の使い方も前作より格段に良くなっています。マイナスポイントは第3弾の公開までの期間が長すぎるのとボスの女房に人生狂わされる程の魅力を感じなかった事です。どうせ完成しているのですから、2か月後くらいに最終章公開、半年後に3部作DVD Box発売、GWにハリウッド版公開なんていう感じだったら全部大ヒット間違いないと思うんですが。普通のアクションものとしても楽しめますが根底にある仏教(感)の解釈、無常観も大変興味深く見られました。
9点(2004-09-24 23:45:11)
4.  センチュリアン
ストーリー、役者相当渋いです。渋すぎて一般受けしませんが、当時の本物の警官の生活ってこんなものだったんじゃないでしょうか。拳銃を始め小道具もそれらしい雰囲気を出しておりこの手のマニア(いるか分かりませんが)にはたまらない魅力をある意味持っていると思います。
7点(2004-09-24 22:43:34)
5.  狙撃
銃器と車に対する思い入れだけで作られた?孤高の映画です。封切りで見た当時、全ての日活・東映映画のアクションシーンが色褪せて見えたのを思い出します。一部には超有名な東宝のシリーズ(他に弾痕、豹は走った、野獣都市、記憶から消したい薔薇の標的等々)で、15年位前まで浅草や新宿でオールナイト5本立てで上映されていましたが、いつも同じような人達(笑)で満員でした。銃だけでなく、車・音楽・効果音に対する制作者の入れ込みが凄く、現在までこのジャンル(ってどんなジャンルだ?)でこれを超える日本映画はまだ出ていないような気がします。「弾痕」も知っている人は少ないと思いますが、銃器描写は更にマニアックになっています。ちなみに我が家ではこのシリーズに影響を受けて私は117クーペ、弟はトヨタ2000GTを大人になってから買ってしまいました。あまりにもトホホなラブシーンがなければ10点なのですが。
8点(2004-08-21 02:24:01)
6.  アイ,ロボット
ロボットの表情が素晴らしく、感情移入してしまいます(笑)それに比較すると大量にロボットが出てくるアクションシーンでの動きは従来のアニメの域を超えていないので少し不満が残りました。クロウやダークシティの世界観とは異なり、手塚治虫風の未来図は清潔すぎて違和感を感じました。
6点(2004-08-21 01:46:20)
7.  エイリアンVS. プレデター 《ネタバレ》 
プレデター2でエイリアンとプレデターの力関係?は分かっていましたが(笑)もっと人間の武器を強力にして3者対等で派手な戦いをして欲しかったというのが正直な感想です。出世したビショップが例の特技をスローモーション(?)でしてくれたのは満足でしたが。ゲスト出演でよいからやはりシガニー・ウィーバーとマイケル・ビーンに出て欲しかったです。
7点(2004-08-21 01:19:46)
8.  さよならを言わないで
ピア・デゲルマルクって本当にこの頃輝いておりました。この映画の主題曲がとても印象的だったので、後年随分探して手に入れましたが、同じフレーズの繰り返しだった事がその時判明しました。こういうストレートでベタな映画を毎週封切りで見たいものだと思います。
8点(2004-07-14 23:19:38)
9.  ロンメル軍団を叩け
ご存じ(?)トブルク戦線のフィルム(のあまりではなく、そのもの)を使用して何故かリチャード・バートンを主役に据えて作製された戦争映画。ストーリーもわざわざ萎ませどんな製作目的があったのか全く不明の映画でした。ヘンリー・ハサウェイも泣いていたと思います。これだったらトブルク戦線リバイバルの方がはるかに面白かったと思いますし、一番駄目なのはどこにもこのような状況を逆手に取ってやろうという気骨が見られない事でした。
3点(2004-07-14 23:10:29)
10.  ロイ・ビーン
もうすぐDVD発売されるそうでめでたい事です。偉大なるほら話という感じでとても良い作品だと思います。最後の殴り込みはかなり興奮しました。ジャクリーン・ビセットもきれいでした。ジョン・ヒューストンに(かなりその頃低迷していたにもかかわらず)これだけ好き勝手にさせるという事は制作会社の懐の深さを感じます。
8点(2004-06-28 00:12:39)
11.  メイド・イン・L.A.<TVM> 《ネタバレ》 
ヒートのレビューの中に、(長すぎるから)家族の部分などはいらないという内容の意見がありますが、まさにヒートからそういう部分を除いたのがこの映画です。ストーリーからカット割りまで一緒です。銃撃戦の激しさは当時初見した時これでもTV映画かと驚きました。ヒートと比較すると、映画における予算とかスター性とかがどれ位影響するかが分かってとても参考になります。マイケル・マンはお金がもっとあればあの役者を使い、あと数百発撃てるのになあと思いながら監督していたのかも知れませんが。6年我慢して(?)全く同じ内容の映画を作るなんて・・気合いの入り方が違います。採点はTV映画である事を加味して付けました。
9点(2004-06-27 23:38:20)
12.  ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー
アメリカ製ヤクザ映画の一つの金字塔だと思います。登場人物が全員落ちぶれているのも良い点で、ハードボイルド感覚(?)満点です。この映画と刑事グラハムの銃撃描写でマイケル・マンに注目しました。マイアミバイス(の一部)やメイド・イン・L.A(かなり衝撃受けました)の後ブレイクしましたね。音楽とのマッチングとジェームス・カーンが普通のガバメントじゃないのを使うところもマニアックで良かったと思います。こんな映画が2週間毎に劇場で封切られていた時代が懐かしいです。
9点(2004-06-27 22:54:22)
13.  砂漠の流れ者
どうしてもペキンパーは自分の手で西部劇の幕引きをしたかったのでしょうか。昼下がりの決斗で始めたテーマ(ダンディー少佐で会社に勝手に改変させられた恨みを糧にして?)をワイルドバンチで結実させて、更に暴力描写のみに気を奪われた頭の固い評論家筋にまで本作でぐうの音も出ないカウンターパンチを浴びせてしまいました。もう西部劇は作らないのかと思っていたら、もっと分かり易く大衆向けにビリー・ザ・キッドでだめ押しをしようとするなんて・・自分だけメキシコに移住して西部劇そのものを独り占めしたかったんでしょうか。この頃のペキンパーの連作する作品は本当に何か奇跡が起きているとしか思えないほど輝いていました。「こんな凄いのばかり作っていたらやり残した事がなくなって死んでしまうんじゃないか」と恐れていたら本当に訃報を見て驚きました。ワイルドバンチと本作を踏み絵に差し出されると、次のアプローチ(私的にはシルバラードや許されざる者という感じがしますが)までにあれだけ時間がかかったのも分かる気がします。
10点(2004-06-13 15:45:54)
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