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プロフィール
コメント数 26
性別
ホームページ http://xianyi.at.infoseek.co.jp/
年齢 48歳
自己紹介  2004年6月にこちらに入りました。よろしくお願いします。登録待ちの映画を見ての通りの「赤い流星」です。いやべつに全共闘とかの回し者って訳じゃなくて趣味が、「アカ」「プロパガンダ」「主義者」の汚名を着せられた映画とか小説の名誉回復とかそういうことにあるものですから。顔は「偉大なる首領様」ソックリと言われるんだけどね~。
 点数の付け方の基準を一応書いておきます。基本的に奇数しか使いません。1点:ためにならないことが多すぎる映画・あるいはムチャつまらない映画、3点:ただ僕がつまらなかった映画、5点:普通の映画、7点:ためになる映画、9点:面白かった映画。
 偶数は0点がつまらないで済まされない・監督・スタッフの資質を問うできの映画、10点が世界映画史上30本の指(30本も指なんかないよ?)に入れていいような作品に付けられます。
 基本的にロシヤ映画が好きです。メジャーな映画は基本的にきらい。

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1.  金日成のパレード ~東欧の見た"赤い王朝"~
 怖い。怖いッす。この映画って要は僕らが日頃「朝鮮中央通信」とかの映像で見ているパレードの集大成みたいなヤツなんです。もちろん体制に反対な人は映ってないし、淡々と北朝鮮政権の許可されたコースに乗っかって撮影し、取材しただけのものなんです。が、ポーランド製作者側が何の主観も入れずに編集していることが、却って北朝鮮の真実の一面を、つまりはかの体制が、膨大な無批判な人たちに歓迎されていることを、虚飾無く浮かべたてているので見ている方が怖くなる。行く所行く所マンセ!の声と無邪気な笑顔だけが有る。今更何では有るが、笑顔と歓声も、この国では何の自由も示さない。ただ笑顔の数だけ少数の笑えない人たちが疎外されていく愚かしさが行間に有るはずなのだ。 
[ビデオ(吹替)] 7点(2005-03-30 22:04:00)
2.  阿Q正伝 《ネタバレ》 
辛亥革命前後、ルンペン貧農の阿Qがあちらへこちらへ走り回る姿は見ていてそこそこ面白いですよ。ただこの映画、社会主義国にありがちな「名作を一字一句変えずにたどった作品」なので、原作以上の付加価値に乏しいような。  それと「阿Q正伝」自体それに込められた社会風刺が分からないと「何のこっちゃ?」と思われる箇所が多く、原作のみならず、それに付随する研究書や論文を読まないときついかも。  賭博場の乱闘シーンにおける中国音楽は圧巻です。
7点(2004-09-26 00:48:18)
3.  北斗の拳(1986) 《ネタバレ》 
あのヘタレ実写版ではありません。アニメ版。おそらく「どうせ東映の映画だろ」と過少評価されてしまった可能性が高い傑作。  内容は、TV版シン・ケンシロウ対決~一回目のラオウ・ケン対決のアナザーストーリー。一番大きいのは、トキという仲裁役がラオウとケンシロウの間に設定されていない、ラオウ・ケン・ジャギの北斗三兄弟の間で争いが為されている点である。他の違い:核戦争後の悲しそうな略奪者の目(生きるためには仕方がないんだ)。ケンシロウによって倒されなかったシンは、「同じ女を愛した男…」というTV版ではケンが言ったセリフを言って死ぬ。流血シーンもエフェクトなしでバッチリ。etc  「力の哲学」がケン・ラオウを動かす。まだ恐怖政治をしなければならない時代だと言い張り権力の一線から退こうとしないラオウに対し、もう既に花が咲く時代が来ているのだと言って戦死したレイと、ラオウに拮抗するケン。ケンとラオウの引き分けに、仲裁に入ったのはなんとリンだった。次世代を担う少女、そしてケンに再戦を約して去って行くラオウ。そしてケンは、2人の戦いの巻き添いで吹っ飛ばされたユリアを求めて永遠の旅に出る。甦りを見せつつある大地の完全な復活と、ユリアとの再会を夢見るケンのヴィジョンで話は幕を閉じる。 
9点(2004-07-29 20:23:59)
4.  王様のサンドウィッチ 《ネタバレ》 
絵はかわいらしいが痛烈な文明批判。この映画と前後したペレストロイカによって旧ソ連は市場経済になるが、この文明批判は資本主義もソ連型社会主義も根は一つ、と言っているだけに、ソ連批判に留まらずその後の西欧化にまで批判が生きたことで、この監督フルジャノフスキーはローカルな監督に終わらなくなった。  一個のサンドウィッチを作るためには膨大な人員が資材獲得の為に動き、それで得られる物は一人の一食にも満たない。それを王様は「ワシのことをワガママだと言ったものはいない ワシは朝食においしいサンドウィッチを食べたいだけなんだ」と言う。確かに王様はサンドウィッチを作るために領土を侵略して来いとか略奪して来いとは一つも言っていない。  「ワシのことを独裁者だというのか?!」というセリフも、自分がたいしたことをしていないと思っていることを示している。そんなことを言いつつも王様はふて腐れて閉じこもって国政をおっぽり出したり、あとでバターが手に入るとそこにいる人皆に勲章をあげるという無茶苦茶ぶり。市場機構は巨大で、ましてその頂点に立つ人がどうしょうもない人だったらどうなってしまうのか?!  なおこの話では資本主義経済の社会分業を分業者を牛や何かに置き換えて漫画化している。この辺資本主義化もペレストロイカの影響なのだろう。 
7点(2004-06-28 10:04:32)
5.  アリの冒険 《ネタバレ》 
まず初めに忠告。毛穴の密集とか、陥没が密集しているものを見ていると気持ち悪くなる人には、このアニメは禁忌です。主人公はアリなんでアリの巣が出てきます(アリ塚型のが)。ですから。  ストーリーは単純で、落ちていった葉っぱに流されたアリが、色々な虫に助けられて自分の巣に帰ってくる話。  映像美が卓越している。色々な虫たちはある者は鳥に食べられ、ある者は助かるという、「自然」という偶然というか不条理、要は誰が生き残るかを虫自身は決めることができないわけだが、アニメの色彩美は、そのような理不尽さを忘れさせてくれる。理不尽な日常を。  日没とともに消えるように終わるエンディングが印象的。 
9点(2004-06-18 23:28:06)
6.  シードロフ・ヴォーヴァに愛を込めて 《ネタバレ》 
甘やかされたヴォーヴァは、多分一人っ子だらけ(多分な)のロシヤの子供の象徴的な存在だったと思いますよ。しかし「軍隊に入ればヴォーヴァでも更生する」っていう落ちはなんだかなあ・・・
6点(2004-06-16 23:08:46)
7.  犬が住んでいました 《ネタバレ》 
おそらくロシヤ民話に基づく話。見たら日本のある民話を思い出すでしょう。  雪の日に、犬が恩が忘れられなくて、もう一度狼のいる山に行って、町の祝宴に狼を誘います。そこで狼は飲んだり食べたり。一曲歌おうというのを止める為に犬が彼に酒瓶をくわえさせたり。でも最後には狼は制止を振りきって歌っちゃって、家にいるのがばれちゃうんだよね。それで雪山へ逃げ帰っていく。その時に犬に「お前もまた、遊びに来いよ」と言って、それを老犬が寂しそうに見送る・・・老犬は一度お払い箱になって山へ行ったときに全然獲物が取れずに飢え死にしそうになって、狼は町では警戒されてしまう。だから両者は友達であっても一緒の所に住むことができない・・・そんな寂しさがこの映画の主題ではなかったのでしょうか?  ちなみに場面は前後するが、狼に襲撃された子供が全然怖がっていないで、周りの大人だけが「ギャー」とか騒いでいる姿はにゃさけない。  ちなみに掲載DVDの表紙がこの主人公の犬。 
9点(2004-06-14 09:50:22)
8.  魔法のグラスハーモニカ 《ネタバレ》 
この短編ははじめの字幕で「革命以前の金権の暴力に対する批判」となっているが、バレバレの体制批判で、長らくお蔵入りになった。ただ、ソ連の社会主義のみならず西欧社会をも批判した作品であることは想像に難くない。都を支配する資本家が金をばら撒いて都の人をみんな金の亡者にしてしまうのだが、その亡者というのが本当の怪物であり、例えば足が三本になるとか目が三つになったりするわけで、こういうものがサクっと描けるのがアニメの強さだ(参考:資本主義そのものが擬人化された例に、「千と千尋」のカオナシがある)。逮捕された音楽師の衣鉢を継いだ少年の音楽がみんなの心を救う。  ところでこのアニメはセリフがないから、シュニトケの音楽だけがセリフだったのだ。作曲が稚拙だったら全く成功しなかったアニメだ。音楽=少年の心=全セリフ=映画全部。この映画を見てどう思うか、フルジャノフスキー監督は音楽にすべてを賭け、僕はそれで面白いと思った。 
9点(2004-06-13 02:20:28)
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